【癒しの料理とは? マクロビオティック料理とは?】
ちょうど2週間前、hinaさんと、ウェスティンホテル大阪のレストラン、アマデウスで、お食事をした。
ここは、言わずと知れたマクロビオティック料理を味わえるところだが、レストランの位置がまた何とも気持ちがいい。
大きなガラス越しに池や庭が広がり、太陽の光が降り注ぎ、座っているだけで幸せになれる空間だ。
ホテルにありがちな“豪華さを競う”のではなく、どちらかというとアットホームなつくりになっている。
ロビーのソファーも、家庭的な雰囲気で、ついホテルにいるのを忘れてしまう感じだ。
そのロビー続きにレストランがあるので、よけいリラックスできるのかも知れない。
庭も、和風旅館によくありがちな、“いかにも造りました”という感じではなく、少し敷地に余裕のあるお宅なら、その程度の緑はあるかなという、自然な感じなのだ。
そうだ!、ここのコンセプトは“自然”かも知れない。
その行き着くところが“自然な料理”だったのだろうか?
そして、そこで採用されたのが“マクロビオティック料理”ということなのか?
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アマデウスのマクロビオティック料理は、“素材のもつ甘さ”を最大限に引出したものばかりだった。
玉ねぎが、まるで“お菓子”のように感じるほど甘くて、思わず二人で分け合っていただいた。
ごぼうの先の先、つまり、つまよう枝と間違いそうな細さのところまで、そのままの形で使われていて、“牛蒡ってこんなに甘かったの?”という感じだった。
さつま芋のポタージュは、さつま芋料理にありがちな、最後にどうしても舌に残る“ザラつき感”がまるでなく、それはそれは、クリーミーなお味だった。
おそらく豆乳を使っているはずだが、豆乳独特の臭いもまったくなく、見事だった。
いただいたお料理をひとつひとつ解説していると、キリがないのでここで切り上げよう。
ここでのお料理全体を通じて感じたこと。
それは、やはり、お料理の原点、“素材の持ち味を引出すこと”の再認識だったと思う。
そして、その技術の高さによって、素材は“極みの味”となって私達の前に姿を現したのだ。
まさに、料理は“足す”のではなく、“引出す”ものであり、“引き算”なのだ。
言い換えれば、それこそが、“自然な料理”ではないだろうか。
そして、“マクロビオティック料理”もまた、“自然な料理”であるはず。
だから、難しく考えることはない。
“自然をお手本にして料理をすればいい”のである。
そう考えると、素材の多くには、ほとんど“甘さ”が含まれていることに気がつく。
さらに、その甘さは加熱することによって、最高になる。
人間の脳にとって、糖分は唯一の栄養である。
だから、甘さは人間にとって必要欠くべからざる存在なので、多くの素材に含まれているのだと思う。
* * * *
マクロビオティック料理でよく誤解されるのが、この“糖分”の摂取方法だ。
・絶対ダメ
・種類によってはいい
・素材の甘さだけでいい
あなたは、どう理解し、どこで満足しているだろうか?
もしかしたら、満足していない?
満足していなければ、どうやって満足するのだろうか?
これをクリアしたら、♪マクロビオティックは楽しい♪はず。
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冒頭のアマデウスでは、全体に甘さが“ホンワカ”とあって、食べ終わった時、とっても満足した。
やはり人間は、適度に甘さがあると満足することを、改めて確認した。
私は、リマ・クッキングスクールの先生に、こう教えられた。
“お食事が終わってお箸を置いたとき、何もいらないのが丁度いい味です。お茶を飲みたいときは、塩味が強い時です。”
これには、実に多くの意味が隠されている。
1、体の声に応えられたメニューであった
2、塩分がちょうど良かった
3、糖分もちょうど良かった
4、水分も必要かつ充分だった
だから、満足なのだ。
それなのに、“習慣として”、その後にお茶やコーヒーを飲むと、水分の摂り過ぎということになる。
お箸を置いたとき、丁度いいように感じても、1?2時間してからのどが渇くのは、塩分が多かった時である。
麺類の汁をゴクゴク飲んだ後に、出やすい現象である。
水分はこの時に補給すればいい。
マクロビオティックをきちんと実践するということは、アレダメ、コレダメと排除することではなく、体が必要としているもの以外は補わないということである。
それは、食べ物であったり、暮らしであったり、経済であったり、生き方であったりするが、“食事をちょうど良くする”ことで、それらのすべてをフォローできるとするのである。
アレダメ、コレダメにとらわれている方、もう一度原点に帰ってみませんか?
・あなたは、何のために生まれて来たのですか?
・窮屈な食事をするためですか?
・人間関係をギクシャクするためですか?
・制限の多い生活をするためですか?
私はこう思います。
“私は、楽しむためにこの世に生まれて来たのだ”と。
だから、日々、楽しいことを考え、楽しいことをし、楽しい食事をするのです。
楽しい食事は、人を癒してくれます。
言い方を変えれば、人は癒されるために食べるのではないでしょうか?
* * * *
アマデウスのお食事に、私は癒されました。
そして、多くのことを学びました。
そんな機会をつくってくださったhinaさん、ありがとう。
そして、スポンサーになってくださった、hinaさんのおトノさま、本当に嬉しかったです。
そのお気持ちも、美味しくいただきました。
嬉しいですね。
あったかいですね。
幸せですね。
こんな空間、こんな人間関係が、もっと、もっと広がりますように。
感謝。















