マクロビオティックの陰陽についての感想文(9) 善悪で判断しないことが大事

マクロビオティックの陰陽の考え方を知ってもらうために、むそう塾では幸せコースの最初に指定本を読んでいただいて、その感想文を提出してもらっています。
今回は今年9回目の記事になります。

<Ni(117-3)さんの感想文より> 抜粋 5/23提出

【指定本1】
具体的な生活の中での応用としては、「自分や家族の体質が健康であるかどうかを見分けるのは、毎日の排泄物を見れば良い。」というのは、玄米ご飯を食べ始めただけで、実感しているところです。シンプルに体が喜んでいるのが分かります。

具体的な対応としては、「どんな生物でも、一つ一つが陰陽をもった小さな宇宙である。食物も一部だけを食べるのではなく、陰陽すべてをいただいて、陰陽のバランスがとれるような自分の命をいただくのである。」、「人はどこか具合が悪くなれば、すぐに何が不足しているのだろうかと思って、取り入れることを考えます。これは大きな間違いであって、「何が過剰になってバランスを欠いたのだろう?」と反省することの方が重要。」という部分が印象的でした。

「食事の時間は命をいただく時間だと考え、食に関わったあらゆる自然の恩恵・動植物の命、人々の労働に対して感謝の意を表す。本当に空腹を感じたときに食べるのが正しい食事時間です。」というアドバイス通りに、一食、一食を大切に、本当においしいと感じられるものをいただくことが大切だと思うと同時に、体調に応じて、無理に3食機械的に食べる必要もないと思いました。

「減塩、減塩と言われ、闇雲に塩気の抜いた人は陰気な発想に傾く」という記載からも、自分の体の求めるものを、きちんと摂ることが重要だと理解しました。

【指定本2】
定理3の陽は求心、圧縮性をもち、陰は遠心、拡散性をもつという説明はとても分かりやすいです。
また、定理6の「一つとしてこの世界に固定的なものはなく、例え固定的に見えても、それは陰陽の変化の一瞬の均衡を単にカメラで捉えたもの。」定理7の「絶対的陰、又は絶対的陽なるモノは存在しない。」という記載からも、固定観念に囚われない生き方や、感じたこと、教わったことを素直に受け入れる吸収力が重要だと再認識しました。

陰陽の見方の5つのポイントも、その時々の状況や目的に応じて、柔軟な判断が必要であるという、当たりまえのようで、実は大切で難しいことだと思います。また、陰陽を善悪と捉えないというポイントも、知らず知らずのうちに偏った価値判断をしていたかもしれないと気づかされました。

*   *   *

<マクロ美風より>

あなたはマクロビオティックとは無縁な暮らしをされていたのですから、たまたま入った料理教室で、いきなり読書感想文をと言われて面食らったことでしょう。
それでもこうして、きちんと2冊の本を読んで、感想文もお送りくださったことに感謝を申し上げます。

今は健康的でどこも悪いところはないので、美味しいお料理を習うだけで十分だと思いますが、このマクロビオティックの考え方は、あなたがされているお仕事のなんらかの場面でヒントになってくれることがあると思います。
それは、マクロビオティックはお料理だけでなく、すべての分野に当てはまる考え方だからです。
そんなふうに、もう一つの視点をもつ生き方っていいですね。

以下、あなたが感じられた箇所に若干のコメントをさせていただきます。
まず指定本1について。

「自分や家族の体質が健康であるかどうかを見分けるのは、毎日の排泄物を見れば良い。」というのは、玄米ご飯を食べ始めただけで、実感しているところです。シンプルに体が喜んでいるのが分かります。

あなたは4月21日に玄米の炊き方を習ったのですから、玄米を食べはじめて1か月しか経っていません。
それでもこうして体の反応を確認できて嬉しいですね。
これからもっともっと実感出来ることが増えてきますよ。
お楽しみに♪

「人はどこか具合が悪くなれば、すぐに何が不足しているのだろうかと思って、取り入れることを考えます。これは大きな間違いであって、「何が過剰になってバランスを欠いたのだろう?」と反省することの方が重要。

ここがとても大事なところですね。
人は食べ物も情報も過剰になって心身の健康を損ねてしまうことが多いからです。
本当は吐き出す(整理して捨てる)ことの方が大事なのですが、人間というのは際限なく取り込みたい生き物のようです。
ここで一線が引けるととても生きやすくなるのですが、その判断基準になるのが陰陽の考え方でもあるのです。

体調に応じて、無理に3食機械的に食べる必要もないと思いました。

そうなんです。
3食食べる日があってもよいし、まったく食べない日があってもよいのです。
先ほどの「際限なく取り込みたい生き物=人間」は、ついつい3食食べたがるのですが、体の陰陽バランスから考えると決してそんなことはなく、むしろ2食くらいの方が体調が良くなる環境の人もおられます。

「減塩、減塩と言われ、闇雲に塩気の抜いた人は陰気な発想に傾く」という記載からも、自分の体の求めるものを、きちんと摂ることが重要だと理解しました。

世の中には減塩が必要な方もおられますが、多くの場合はお塩の質が問題です。
むそう塾ではお塩について徹底的にご指導していますので、皆さんがご自分に合ったお塩で健康になって行かれます。
お塩の問題はとても奥が深くて、お料理抜きには語れません。

*   *   *

次に指定本2について。

定理3の陽は求心、圧縮性をもち、陰は遠心、拡散性をもつという説明はとても分かりやすいです。

ここが陰陽でとても大事なところなので、ご理解いただけて良かったです。
感想文の中で、「陰陽のポーズについて、今まで持っていたイメージでは、立ち上がって両手を空に向かって伸ばすのが陽性で、しゃがんで縮こまるのが陰性だと思っていました。」と書かれていましたが、この定理3で考えるとはっきり理解できると思います。

陰陽を善悪と捉えないというポイントも、知らず知らずのうちに偏った価値判断をしていたかもしれないと気づかされました。

西洋から来た考え方は善悪で物事を考えてしまいますが、それをすると陰陽は正しく判断できなくなります。
私たちはついつい善悪で判断する癖がついているので、それだと暗礁に乗り上げてしまう問題が出てくるのです。
そんな時マクロビオティックの陰陽の考え方は、一元的に物事をみて解決につながって行きます。
だからこそ、これからの時代に必要な考え方だと言えます。

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<2018年度の読書感想文>
マクロビオティックの陰陽についての感想文(8) 子どもの陰陽を間違えないように 2018.5.23
マクロビオティックの陰陽についての感想文(7) 人は食べ物で体調がこんなに変わるのか? 2018.5.22
マクロビオティックの陰陽についての感想文(6) 無双原理より甘いものに関心が行く現実 2018.5.22
マクロビオティックの陰陽についての感想文(5) むさぼりの心が減った結果こんなことが 2018.5.21
マクロビオティックの陰陽についての感想文(4) 技術は小手先のものではなく心そのもの 2018.5.20
マクロビオティックの陰陽についての感想文(3) 日常の陰陽に気づくこと 2018.5.19
マクロビオティックの陰陽についての感想文(2) 陰陽は相対的に考えましょう 2018.5.19
マクロビオティックの陰陽についての感想文(1) 砂糖の影響は大なり 2018.4.30

 
 

(マクロビオティックの陰陽がわかる本 日本CI協会出版)

 
 

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