空気やマクロビオティックのこと そして京都

昨日ご紹介した「真弓医師が語ってきたことまとめ(永久保存版)」の記事に、「食べ物よりも水が重要、それよりも空気が重要。」という部分がありました。
この部分に私も感じるところがあるので、ちょっと書いてみたいと思います。

2015年7月1日から、私は長い間宿泊先にしていた京都のホテルからマンションに移りました。
その時の気持ちはこちらの記事に書かれています。
私が利用していたホテルのお部屋は、窓が開けられるタイプだったのですが、それでも一方向の窓では空気の動きが限られているので、浴室のドアを開けっ放しにして換気扇を回し続けていました。

京都で借りたマンションは、「風の通り道は氣の通り道 京都東山のすぐそばの風」の記事にも書きましたが、とても空気の綺麗な場所に建っているので、京都駅からのタクシーを降りると空気の違いを一瞬で感じます。
ちょっとひやっとしていて、凛とした空気は実に気持ちよくて、いつも深呼吸してからお部屋に入ります。

そんな所に住んで2年3か月が経ちました。
授業のある日は鴨川のそばの教室にいますので、ここは川端通と仁王門通を通る車の影響があるため、最高の環境とはいえませんが、それは埼玉の自宅のマンションも同じような環境です。
こうして色々な空気の所を移動していると、どこで体が喜ぶかを体感出来て面白いです。

*   *   *

もう10年以上前になりますが、アトピーが治らなくてとても困った小学生のお嬢さんが、お母さんのご実家がある九州の田舎で1か月を過ごしたところ、綺麗に治ってしまいました。
たった1か月間でここまで寛解するのは驚異的なことで、精神的な面もあるでしょうが、空気の影響も大きかったと私は思っています。
田舎での空気の美味しさにとても感動していましたから、それが体に影響しないはずはありません。

そういえば昔からよく「転地療養」というのがあって、主に結核の人は空気の美味しい所で療養すると良くなると言われていましたね。
呼吸器の病気ならなおのこと空気の影響は大きいです。

今は乗り物も高層ビルもどんどん窓が開けられなくなってきましたし、自宅も高層マンションだったら、自然からどんどん遠ざかってしまいますね。
調整された環境の中で生きている不自然さ。
そんな不自然さを長い間続けていれば、それはどこかに影響があっても当然だと思えます。

ちょっとした便利さを優先するのではなく、ちょっとした不便さで自分を守ることが出来たら、その方がいいなと思う日々です。
マクロビオティックの考え方は、そんな生き方にピッタリで、私たちが忘れかけている本来の生き方に引き戻してくれる力があります。

季節感を大事にし、自然(宇宙)の中の一部として自分の立ち位置を決めると、心が安定して迷いも消えて行きます。
肚が座った生き方、それを可能にしてくれる考え方で、とても心地よいです。
私はマクロビオティックのおかげで、日々を穏やかな気持ちで暮らしています。

京都に住んで、マクロビオティックとともに暮らして、東山のそばの空気を吸っていると、何だか私は東山の樹木の1本のような気がしてきました(笑)

 
 

 
 

(真塗菊花裏蒔絵吸物椀 吉兆京都グランヴィア店にて)

<むそう塾生の皆さんへ>
実際には煮物椀として使っているのですが、中川さんの解説によると、「四つ椀の一番大きいものより小ぶりなので、ここは煮物椀とは書かずに吸物椀と書きます。」とのことでした。

ちなみに、裏蒔絵はこんな感じです。

 
 

表が菊の葉で、裏が菊の花。
華やかさを前面に出さずに奥に忍ばせる。
この奥ゆかしさが日本文化の基本なんですよね。
今は真逆の文化が日本文化を壊しつつありますが、人の心も発想も同じ壊れ方です。

 
 

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