<必読>糠床を秋冬仕様にするために

最近は中川菌に家出される人が相次いでいます。
問題点の一つは糠床の水分とうまくつき合えていないんですね。
先日私はこんな記事を書きました。
それは水分の処理で失敗しないためのいわば先取り記事なのです。
水分の中には糠床の旨味が溶け出ています。
でも、その水分を抜いて秋冬仕様に変えていかないと、糠床は季節に添った状態になれないのです。
水分を抜かないで米糠を足して糠床の硬さを出そうとすると、その分だけ乳酸菌は薄まることを真っ先に考えなければ失敗します。
米糠を足して硬さを出せるのは、乳酸菌が元気な糠床の場合であって、酸味が薄い糠床の場合には水分を抜く方が失敗しません。
水分を抜かずに米糠と多めの足し塩をしてご臨終になってしまった糠床が増えて来ました。
この辺に来て、「じゃい安」(中川式糠床の宅配)とご自分で増やして来た糠床での差がついています。
水分を抜かない方法で中川菌が家出しているのは、ご自分で増やした糠床なのです。
つまり、それは「じゃい安」に比べて圧倒的に発酵の度合いが低いことを意味しています。
皆さんにお届けした「じゃい安」は、中川さんが発酵を十分にさせて、その上旨味の域まで高めてからもなお、追熟させて相当に濃厚な仕上がりになっています。
ですから、少しぐらい多めの足し糠をしてもそれに対応する強さを持っているのですが、か弱い酸味しかない糠床では多めの足し塩も足し糠も致命的になるのです。
糠床は旨味云々を言う前に、まずは発酵ありきなのです。
発酵あってこその旨味なので、ポイントを外さないように管理をしてくださいね。
なお、これから季節は寒さに向かいます。
糠床の発酵は春から夏への暑い季節にピークになるのですから、これから糠床を発酵段階から増やすことは、まず困難と考えた方が良いでしょう。
もちろん、全く不可能なわけではありませんが、かなり難易度の高い作業であることは間違いありません。
ですから、水分の対応を誤ることなく、上手に秋冬バージョンに移行させることに必死になってください。
間違っても中川菌に家出されないように。
<参考記事>
糠床の気持ち

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