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「『肴』 秋」講座を終えて 京料理人中川善博の世界
10月12日(火)は、2回めの「『肴』 秋」講座でした。
なんだか感動の陽性が強すぎて、昨日はすぐ記事が書けない状態でした。
お店仕様になっていない、どちらかというと家庭の台所と同じようなキッチンと道具で、8人分のお料理を一人で作って、ライブでお酒やお料理を楽しんでいただきました。
出来上がる過程を目で見ながら、音を聞きながらお料理をいただくのも、なかなか良いものです。
こんなに厨房丸見えのお店があったら、昔の私なら毎日通うことでしょう(笑)
お料理好きにはたまらないし、できそうなお料理は覚え書き付きという、よだれものの講座でした。
2回で16名の皆さんに、京料理人中川善博の世界を味わっていただけて嬉しかったです。
画像は中川さんのブログからどうぞ。
10月12日のゆきさんのコメントに、中川善博は男泣きしております。
1回目:9月26日
2回目:10月12日
【八寸】
懐石料理では料理人の腕の見せどころですが、それだけに深く印象に残るお料理でもあります。
皆さんも盛り付けの過程を楽しんでおられたので、ブログでもちょっとだけご紹介しておきましょう。
まずはよく湿らせた杉板に、「甘鯛蕪寿司」を置きました。

次はやっと手に入った紅葉した柿の葉です。
美しいですねぇ。

栗の皮むきの美しさが、こんなところでも問われます。

さあ、「松葉そば」を飾ります。
まるで工作のように手で作りました。
茶そばと海苔を使っています。

できました!

【格】
8年前に秘伝コースの授業が始まったとき、そのお料理の素晴らしさにみんなが驚きました。
そして、「ああ、このために幸せコースでの桂むきや、刻みや、包丁とぎの授業があったんだなあ」と思いました。
美味しくて、美しいお料理を作るためには、基本が大事だったのです。
そんな想いが、今回の『肴』の講座でもありました。
格を上げるために料理技術の研鑽があることを、今回もいっぱい感じました。
単なる美味しさではなく、格のある美しさと美味しさ。
それが京料理人中川善博の伝えたい世界のように思います。
最後に、みんなが嬉しそうにしている動画をご紹介しましょう。
終わりの方にゆきちゃんが「すいませんね」とご主人に話しています。
それは、過去に骨のある鱧を食べさせてしまったことがあるので、謝っているのです。
なんとも微笑ましく、骨切りの難しさを実感させる一コマでした。
カテゴリー: うれしかったこと, マクロビオティック京料理教室 むそう塾
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外に出よう! 風を感じよう! マスクなしで
外にあって
室内にないもの
それは風
風は空気の温度差(陰陽差)によって起きる
外が好きな子どもって
もしかしたら風が好きなのかもしれない
子どもは波打ち際で
指の間を抜ける海水と
砂の感触をおもしろがる
つまり、陰陽を感じているのだ
外には陰陽がいっぱいだ
陰陽は循環しないとエネルギーにならない
まずは外に出て風を感じよう
太陽を浴びよう
マスクなしで酸素をいっぱい吸おう
あなたの中の体温が上がって
陰陽差が出てくるよ
(京都の空 爽やかな風が吹き抜けて心地よい 2021.9.29)
「やってみせ」てくれた 燃えるはずの素材が燃えない料理法
山本五十六の言葉で次のようなものがある。
やってみせ
言って聞かせてさせてみて
誉めてやらねば人は動かじ
はからずも私は先日、「やってみせ」の場面を体験した。
「『肴』 秋」講座で登場するお料理は、まさに中川さんがみんなに「やってみせ」てくれたのだった。
いつもの授業では、中川さんのお料理の世界の一部分しか出ていない。
しかし、この日のお料理を見ていると、「このためにあの技術があるのか!」という衝撃があった。
プロというのは本当に凄い技術を身につけているものだ。
その技術を身につけるまでの苦労を思うと、今まで高いと感じていたお店の料金も安く感じるほどだ。
たとえば「秋鱧吉野杉板焼」。
最後の仕上げのところは、豪快なやり方だ。

焼き上がってみると、燃える素材のはずの杉板も竹の皮も燃えていない。
中に入っている松茸の形の焦げていない部分が模様になって粋だ。

杉板の中には、ふわふわの鱧と松茸がどーんと入っている。
(松茸を表に見せていないところが、いかにも京都らしい控えめな方法。)
鱧のやわらかさやお味に歓声があがっていた。
中川さんによるとこれは古い仕事で、日本でもこれを知っている人は8人いるかいないか。
他に知っている人はもう亡くなってしまったと。
厳しい修業が嫌われて、お料理の世界のレベルがどんどん下がっていることを嘆いていた。
今、鱧の骨切りを頑張っている人なら、このお料理の凄さがより一層身にしみたに違いない。
包丁が砥げる。
桂剥きができる。
同じ厚さで切れる。
同じ幅で刻める。
水を操れる。
火を操れる。
全部授業で教えてきたことばかりだ。
それを実際に「やってみせ」てくれて、夢が持てただろうか?
あるいは気が遠くなっただろうか?
いや、そのどれでなくてもいい。
実際に食べた経験は、将来思わぬところであなたを助けてくれる。
点と点が結ばれるときが必ず来るからだ。
体験は尊い。
私もよい体験をさせていただいた。
そして、改めて中川さんを尊敬した。
カテゴリー: 料理は呼吸と同じ, うれしかったこと, マクロビオティックの指導現場からシリーズ
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初秋のある日 一日だけのメニュー 「『肴 秋」より

(カウンター割烹 なかがわ 2021年9月26日のお献立)
2021年9月26日(日)。
8名の方々が「カウンター割烹 なかがわ」にお集まりいただきました。
たった一日だけ。
この日のために、まさに「ご馳走」の時間を過ごした中川さんと私たちでしたが、それが楽しくもあり、ワクワクする時間でもありました。
ちょっと裏話も記録に残しておきましょう。
まずは材料揃えから。
どんなメニューになるのかは、中川さんしか知りません。
言われた材料を揃えるのは、スタッフの麗可ちゃんなのですが、コロナの影響で八百屋さんもお魚屋さんも品揃えが恐ろしく不足していて、その中から最善の策を講じていく苦労がありました。
たとえばこんなに可愛い大根。
満足コースの授業でも手に入らなかったのですが、中川さんの「どうしても欲しい!」という熱気が八百屋さんに伝わり、必死で探してくれてやっと手にできたのです。

前日の夜から仕込みが始まりましたが、この段階でも中川さんの頭の中に完成形があるだけです。
何がどうなるのかさっぱり分からない私は、ワイングラスを丁寧に洗って、皆さんの笑顔を想像します。

このワイングラスは、京都の高島屋で購入したのですが、個数が足りなくて、横浜の高島屋まで麗可ちゃんが買いに行ってくれたのです。
なんとしても新しいワイングラスで、美味しいワインを!
希望どおりになって嬉しかったです。
当日は、定刻に皆さんがお集まりくださって、ちょっと緊張気味にスタート。
なにしろ完成形を知っているのは中川さんだけなので、私やスタッフは中川さんの指示に従うだけ。
中川さんは何十年ぶりかで作るお料理を、せっせと作るのですが、出来たてをお出しするために、私は写真も満足に写すチャンスがありません。
お客様優先なので。
TAMOは洗い物に必死です。
せめて八寸を。

延々と時間をかけて出来上がった「子持ち鮎のコンフィ」。
この「うるかソース」が抜群の美味しさでした。
これだけもお酒が進みます。

前日の仕込み段階から私が目を奪われた、「甘鯛蕪寿司」。
これがいかにも中川さんらしいお料理でした。
やさしいお味だけなく、ほのかに漂うお色気があります。
八寸に載っていますが、あまりにも素敵で思わず写した朝の仕込み写真をどうぞ。
やっぱり中川さんのお寿司は最高です!

仕込み段階から見ていてつくづく思うこと。
あ〜、やっぱりここでも桂剥き。
ここでも刻み。
ここでもへぎ切り。
みーんな幸せコースで教えたことでした。
それらの技術の上で出来上がるお料理。
それが「『肴』 秋」で思い知らされたことでもありました。
カテゴリー: うれしかったこと, マクロビオティック京料理教室 むそう塾
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京都 瓢亭さんでの課外授業とうれしかったこと
【課外授業】
今日は秘伝コースの課外授業の日でした。
11時45分、見事に全員が遅刻することなく集合してくれました。
定刻通りにお食事がスタートです。
一斉に撮影!(笑)

コロナの影響でアルコールが飲めないため、自家製酵素ジュースをいただきました。

正面の左右にある屏風は、北大路魯山人の作です。

貸し切り状態で、換気もバッチリ!
(もともと自然換気ができている建物ですが^^;)
正面で空気清浄機も稼働しています。

3時には教室に到着して、中川さんの若かりし頃の写真を見て、一同ビックリ!
だって、スマートなんですもの(笑)

食べ物で人は変わるっていうことですね。

【うれしかったこと】
今日、とっても嬉しかったのは、ご家庭の事情でお休みされていた塾生さんが復活できたことです。
マクロビオティックの、「陰あれば陽あり」を実感してくださったことでしょう。
そうなんです。
人生は「山あり 谷あり」なんです。
コロナに負けずに、全員が笑顔で集まれたこと。
これが一番嬉しいことでした。
そして、瓢亭さんの女将さんにも、お馴染みの仲居さんにも、再びお会いできて嬉しかったです。
お座敷でお世話してくださった女将さんはじめ、3名の仲居さんだけでなく、裏でお料理を作ってくださる人たちのおかげで、今年も学びができました。
ありがとうございました。
また来年もよろしくお願いいたします。
※お料理の写真はこちらからどうぞ。










