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「マクロビオティックの指導現場からシリーズ」カテゴリーアーカイブ
現代版マクロビオティック食事法(1)序
<自分の生き方を定めて責任をもつ>
マクロビオティックに限らず、今は様々な食事法が提案されているため、情報過多から混乱している人も多いと思います。
割と多いのは、何かを売るためだったり、資格を与えたりする方法で食事に関する情報を出していることです。
これらの場合は受け売りの内容も多いのですが、正しくないものも含まれていて、体調に合っていない場合には危険なこともあります。
私はマクロビオティックが大衆的になっていくにつれ、今こそ「惑わされない中心軸」をもつ必要があると思っています。
健康は考え方に支配されるので、まずは健康に対する自分の考え方の結論を出しておくのが良いと思います。
言い換えると、「自分の生き方を定めて責任をもつ」とでもいいましょうか。
どんな生き方をして、体にはどんな責任のとり方をするのか?
その辺が定まったら、のびのびと大らかに生きましょう。
* * *
<自分で出来ることを増やしておく生き方>
私たちは小さい時から、他人に迷惑をかけないように教えられて来たはずです。
その迷惑の中には「健康を損なう」ことも入るというのが私の考え方です。
体調が悪いときには自分だけが困るのではなく、家族や同僚にも影響を及ぼしてしまうことがあります。
誰しもそんなことを故意でしているわけではないのですが、結果として迷惑をかけてしまうことがあります。
どこかで「体調が悪い時にはお医者さんに治してもらう」とか、薬を飲めば良いとか思っていると、それは自分の健康に責任をもっていないことになります。
たとえば生活習慣病というのは、まさに自分の体に責任をもっていない結果だと思うのです。
なるべく病気にならないように、自分で出来ることを増やしておく生き方の方が気持ちが良いですね。
それでも人間は病気になることがあります。
ひとたび病気になると、完全に元の状態に戻ることは不可能だと思っておきましょう。
(再生できるものは除きます。)
病気によっては何割かは戻りますが、100%完全に戻るわけではないのです。
ですから、まずは健康を損なわないために、空気も含めて口にするものから気をつけましょう。
* * *
日々私たちが口にするお食事は、空腹を満たすだけでなく、その人の血液をつくり細胞をつくり、精神をもつくります。
その精神は人間関係をもつくります。
ですから、まずは食べ物から手をつけるのが最も効率が良くて、効果的な方法です。
そのためにはマクロビオティックの陰陽を用いた食べ方がとても参考になります。
ただ、マクロビオティックに関してはとても誤解が多いので、私はあくまでも現実を直視して、一人ひとりの体調を判断してアドバイスをするようにしています。
ですから、ブログでは最大公約数的なことしか書けないのですが、一般的にこのようなことを意識してお食事をされたらいいなと思うことを次回から書いていきます。

(シナノレッド)
甘酸っぱくて本来の林檎らしい味がします。
早生種なので今が食べ頃。
お肉を召し上がる人にはぜひ召し上がってほしい果物です。
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カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ, むそう塾スタイル
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食べ物の好き嫌いとマクロビオティック料理
むそう塾をしていて面白いなあと思うことが幾つもあるのですが、そのうちの一つに「嫌いだったものが食べられるだけでなく、美味しいと感じるようになる」というのがあります。
細かくあげれば切りがないのですが、幸せコースを例にあげると、酢の物・煮魚などが代表例です。
先日も乳製品すべてがダメという人がいました。
むそう塾はマクロビオティック京料理教室なので、積極的に乳製品を使ったお料理をすることはありませんが、隠し味としてほんの少々使うことがたまにあります。
でも、食べた人はその存在に気づかないことがほとんどです。
煮魚は生臭くてイヤという人が多いのですが、中川式の煮魚は全然生臭くありません。
習ったその日からご家族に大喜びされる煮魚が作れるようになります。
仮にお安い食材であったとしても(笑)
酢の物はもう、多くの人がビックリされますが、あの「ツン!」と来るきつい味がしないので、酢の物大好きになる人が多いです。
超酢の物大好きな私が保証します(^^)
* * *
今日は幸せコースの授業でトンカツをお教えします。
もともとは「車麩のカツ」を教えていたのですが、車麩のカツって小麦粉の三重奏なんですよね。
それに男性陣は豚肉を使ったカツを食べたがるものなんです。
(中川式の車麩のカツは超絶品なのですが、それでも豚肉の美味しさは別物なんです。)
ですから、そんな要求に応えるために、本物の絶品トンカツをカリキュラムに組み込んだ次第です。
案の定、トンカツは大絶賛で、添え物(毒消し目的)としてお教えした「茸のガーリックバター」も、きのこ嫌いのお子さんが大喜びで食べてくれたと報告がありました。
理由は簡単、全体としての陰陽バランスが取れるようにお料理をしたからです。
きのこには繊維質はありますが、ほとんどが水分です。
その水分をどんなふうに扱うかで美味しさが決まるわけです。
マクロビオティックの陰陽を美味しさアップのためのポイントとして使えば、健康に貢献してくれるだけでなく、色々なお料理を楽しめる笑顔につながります。
食べ物の好き嫌いは人間関係にも暗い影を落としたり、交際範囲を狭くすることが多いので、なるべく何でも食べられる人になっておくのが一番理想的ですね。
特に女性はお母さんになったときに困ります。
* * *
命はすべて循環しています。
何の命が良くて、何の命が悪いということはありません。
この世に生きるすべての命が大切にされ、その生涯を意味のある終わり方にするのが、せめて他者の命をいただくものの務めではなかろうかと思います。

(京都 無鄰菴にて)
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一日に何食食べるかは個人によって違います
健康に関する情報を流すのは本当に危険を伴います。
私が良いと思っても、受け手の体調によってはマイナスに作用するからです。
ですから私はこのブログでもなるべく具体的に書かないように気をつけているのですが、それでも勝手に自分に都合の良い方向に採用してしまう人がいますので要注意です。
お会いする機会のある人は修正するチャンスがあるのですが、情報を一方的に受け取ってしまい、そのままお会いすることもなければ、どこで誰がどんなことになっているのか知るよしもありません。
ま、情報の取捨選択は自己責任なので、私がそこまで気にする必要はないと言ってしまえばそれまでなのですが、あまりにも疑うことなくコピーしようとする人がたまにいらっしゃるので危険です。
先日、塾生さんからメールがありました。
その人は前からパワー不足を感じていたので、気になっていたのですが、近況報告のメールがあってビックリしました。
体を使うお仕事をしているのに、朝食抜きで働いて、午後2時すぎにやっとご飯を食べ、それから寝るまで何かしら食べている状態です。
もちろん甘いものもあります。
もうメチャクチャです。
なぜ朝食を摂らないのかを尋ねると、一日に3食は良くないと本に書いてあったからというのです。
_| ̄|○
こういう人が他にもいるんでしょうね。
午前中にどんな仕事をするのか?
朝は早く起きるのか?
夜は何時頃どんな食事をするのか?
そんなことなどが背景にあっての朝食です。
単に朝食を食べなければ健康になるというのではありません。
置かれた環境と体調を考えながら、朝食を摂った方が良いのか、午前10時頃にした方が良いのか、正午あたりで良いのか。
まったく人それぞれなのです。
この塾生さんは小さなお子さんを育てていらっしゃいます。
お子さんの食習慣を確立する大事な時期でもありますので、楽しくお食事する習慣をぜひつけてあげてほしいです。
むそう塾で習ったお料理は、ご主人様も美味しいと言って召し上がってくれるそうなので、あとはお料理のレパートリーを増やして、食べ方を正してほしいと思います。
今月の幸せコースの座学は、「食事日記のつけ方と体質別アドバイス」です。
詳しくチェックしますので、しっかり取り組みましょう。

(小茄子の田楽 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
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マクロビオティックの陰陽を人間関係に活かそう
物事は何でもそうですが、本人がそのことを求めている時が一番効果的に吸収できるし、効率よく進んで行きます。
反対に本人にその気がないときは、いくら外野が口うるさく言ってもいっこうに効果が出ません。
マクロビオティックもまったく同じで、本人がマクロビオティックの考え方やお食事方法に興味を持たなければ、まったく厄介な存在でしかありません。
世の中には良いと思われることが沢山ありますが、それを採用するかどうかは巡り合わせですね。
つまり、出会った時にそれを必要としているか否かなのです。
ですから、ご縁のあったものだけを丁寧に紡いで行けば良いと私は思っています。
必要な時にはベストのタイミングで大切なものにご縁がつながればそれで良いのですから。
ところで、そのベストのタイミングですが、ことごとくタイミングを外してしまう人もいます。
そういう人を見ていると、もう「業」としかいいようがありません。
うまくタイミングよくご縁を引き寄せられるようになるには、自分の心が整理整頓できている必要があります。
自分がゴチャゴチャのままだと、それに似た波動のものを引き寄せますから当然ですね。
もうそこは陰陽そのものです。
私も過去にそんな経験があります。
そんな日々に嫌気がさしたので、思い切って周りの環境を変える決断をしました。
それは人間関係の整理整頓でした。
そこから本当の私になれた気がします。
それまでは他人の気持ちを優先しすぎていたかなと思います。
当時はマクロビオティックも知らないし、もちろん陰陽も知らないのですが、今にして思うと陰陽の流れに逆らっていない方向に軸足を移していたんだなと思います。
陰陽って自分の人生を考えるときには大いに役立つと今なら思えるのですが、当時は感情を優先して判断していたため、行き詰まることがあったのでした。
* * *
2年前の記事に「お弁当の力(玄米が嫌いだと言っていたのに食べてくれた!)」というのがあります。
塾生さんのお母様が、玄米ご飯のお弁当を「ご飯があまくて美味しかった」といって召し上がってくださったというのです。
そこに至るまでこの塾生さんは親子関係のことでちょっと悩まれていたので、親子関係を少し陰性にするようアドバイスをしていたのでした。
親子関係を陰性にすることは、親不孝をすることとは違います。
少し距離を置いて風通しを良くするだけです。
その陰性があってこそ、お弁当という陽性の氣が心に沁みるのです。
マクロビオティックの陰陽は、食べ物だけに当てはめるのではなく、人間関係に活かすと物凄く生き方が愉しく充実してきます。
そして、自分の進むべき道に迷うことなく決断を下せます。
これがマクロビオティックの考え方の一番素晴らしいところですね。
そんな自分になるために、日々のお食事が重要な鍵を握るのです。

(賀茂茄子を揚げたところ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
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【サイト内の記事】
・マクロビオティックの盲点
・塾生のきょうの100点お弁当
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カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ, マクロビオティックが楽しい♪, こころ・想い
4件のコメント
食べ物の好き嫌いとマクロビオティック

(うざく 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
酢の物が嫌いな人っていますね。
しかし、むそう塾では酢の物が嫌いだという人なのに「美味しい!」と言って酢の物を食べている塾生さんが毎年いるのです。
今年もいましたよ。
習った酢の物をご自宅で復習して、酢の物嫌いなご家族に食べてもらったところ、「これなら食べられる!」と言って完食してくれたというご報告も毎年あります。
きっとお酢のツン!と来るあの香りがきつくないから食べられるのでしょう。
幼児期に何らかの体験で嫌いになっている食べ物は数多くあるのですが、多くはお母さんのお料理方法がそのお料理を嫌いにさせている可能性があります。
また、むそう塾の幸せコースでは3月に「煮魚」が登場するのですが、煮魚を嫌いだと言っていた人がニコニコして美味しそうに召し上がっている光景が毎年展開されます。
これも生臭い煮魚を食べた経験が残っているからなのでしょう。
しかし、むそう塾でお教えする煮魚は、まったく生臭くないので、例外なく喜んで召し上がってもらえます。
* * *
マクロビオティックでは陰陽五行でお料理の味を分類したり、そのお味が美味しいと感じるか否かで体質や体調を判断する場面がありますが、その場合でもお料理方法の影響で好き嫌いが分かれているとするならば、簡単に陰陽五行や望診で結論を出してはいけないと思います。
受け売りでマクロビオティックの指導をしていると、思わぬ落とし穴にはまって、結果として正しいアドバイスが出来ないことになるので、可能な限り体験や経験を深めて、目の前の生身の人間と向き合う姿勢を崩さないようにしなければいけません。
桜沢先生の残してくださった膨大な体験や経験はもちろん最大限に活用させていただきますが、あの頃の時代と今では時代背景や環境が異なりつつあるため、そのまま適用するには危険な内容もあります。
主に食材の品質の低下や食習慣の変化は、相当注意しなければなりません。
その時代に合ったマクロビオティック。
その土地に合ったマクロビオティック。
その人に合ったマクロビオティック。
そうでなければ意味がありません。

(新蓮根と茗荷の酢漬け 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
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