マクロビオティックの陰陽で考えてみよう」カテゴリーアーカイブ

折り箱の中にもマクロビオティックの陰陽を意識しよう

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(子象さん作 玄米稲荷寿司)

この写真は先日のお弁当tweetで登場したものです。
パッと見た時、あれ?と思いました。
7個、どうしてかな?
(1個は味見したのかな? 失敗したのかな?)
さて、中川さんからの指摘は次のような内容でした。

「折に詰める時に何度も躊躇しながら入れるからお揚げさんが折り箱のふちに擦れてお汁汚れが目立ちます。 Ω\ζ゚)チーン 先に硬く絞った布巾で箱を拭いておくと防げます。 乾いた布巾で拭いてるでしょう?」

これが図星でした。
子象さんは乾いた布巾で拭いていました。
折り箱は木のまな板と同じで濡らしてから使わないと、乾いたところに水分が触れると一気に吸収してしまいますから、このようになりますね。
白木のお弁当箱も同じです。
中川さんはもっと言いたいことがあったでしょうが、なにしろ140文字の範囲内のワンポイントアドバイスなので、触れていない部分があります。
指摘されなかったから他はすべてOKだと思わないでくださいね。

さて、子象さんは「10の料理を6に盛る女」と中川さんから言われています(^^;)
お料理はしっかり復習していい線まで行っているのですが、盛付けがなかなか満点をもらえません。
誰でもそうなのですが、盛付けを苦手とする人があまりにも多いので、お弁当tweetが始まった経緯があるのですから、子象さんだけの問題ではありません。
お料理だって10にならない人が多い中、子象さんはよくお料理の復習を頑張っていると思います。

ところで、この写真を見て私が瞬間的に感じたことは、バランスが悪いということでした。
お稲荷さんが上は4個で下が3個。
それなのに生姜が右上に飛び出るように差し込まれています。
だったら、左下に生姜を置いたらいいのにと感じました。
中川さんはあの箱に稲荷寿司を8個入れました。
8個は持ち運んで偏らないための意味もあったのですが、7個の場合はどうだったでしょうか?(気になる)
それとも、食べきれないから7個だったのかな?
個数に関係なく生姜を右上に置くところが子象さんらしいなあとニヤニヤしてしまいました(笑)

盛付けはバランス感覚が大事ですね。
上が4個で下が3個ということは、上が重くて下が軽いということです。
これは陰陽バランスで考えた時に逆さまになってしまいます。
宇宙の秩序は上が陰で下が陽なのです。
この陰陽バランスを崩すと安定感がなくなりますし、見た目にも美しくありません。
それから、大小の隙間があると落ち着いた感じがしないので、8個入れると同じような隙間になって安定感が出ますね。
隙間の不揃いは氣を乱しますので、中川さんはそこを毎朝チェックされていると思います。

子象さんは持ち物や衣装にもこだわるお洒落さんなのですが、その感性がまだ盛付けに活かされていないようです。
これからグングン成長するでしょうから、今後の変化を楽しみにしています。

 
 
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排毒の季節になりました 上手に毒消しをしましょう

春になると自然界は木の芽が伸び、花が咲き、日毎に葉っぱの大きさも緑色も変わって行きます。
一年で一番季節の躍動を感じる時季でもあります。
それと同じように、私達の体も細胞が活発に働いて、体調の変化を感じることが多くなります。
まさに陰陽の入れ替わりの時季なので、変化しながら夏仕様に体を変えて行く大事な季節です。
そんな時に歓送迎会だ、お花見だと非日常なことが続いて体調を崩している人はいませんか?

体調を崩した時には食べないか、食べる量を一時的にうんと少量にするのが一番です。
低血糖の問題がない人なら、1食くらい抜くのがいいですね。
2食抜いても平気です。
目安は何かを食べる気になるまで抜くのです。
でも、その間に水分をとっておくことは重要です。
体の欲求にしたがって水分の種類を決めれば良いのですが、人工的な飲み物は避けておきましょう。

陰性タイプの人なら割とお味噌汁が美味しく感じる人も多いのですが、陽性タイプの人なら玉ねぎスープや椎茸スープも美味しいですね。
外食した内容や体質で自ずと何を選ぶかは決まって行くのがマクロビオティックの陰陽の素晴らしいところです。
野菜ジュースや果物ジュースが美味しく感じる人もいます。

入浴して汗をかいてから水分を取る人が多いですが、入浴の前にお水を飲んでおく方が体に吸収されやすいです。
つまり水分の入れ替わりを促すわけですね。
上手に水分とつき合って、弾力のある体にしておくこと。
これが健康への第一歩です。

なお、体内にある不要なものが出てくる時、その出てくるものを欲することがあります。
異常に炭酸飲料が欲しくなったりしても、その誘惑には負けないようにしましょう。
これは排毒現象のセオリーなので覚えておきましょう。
排毒の時には陰陽で毒消しをしながら変化を観察します。
飲み物ではないですが、二日間ほどわさびを食べるなんていう対処法も恩師は使っておられました。
陰陽って面白いものです。

 
 

京都御所の桜

(躍動の季節 桜は体の変化を教えてくれる季節の使者なのかもしれません。)

 
 
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お酒がやめられない人 甘いものが欲しくてたまらない人

お酒も甘いものも常習性があるので、それを意志で止めようとするのはとても難しかったりします。
しかし何事も原因があるので、なぜそれらが欲しくなるのかをマクロビオティックでは陰陽で解き明かすことが出来ます。
お酒も甘いものもマクロビオティックでは陰性に分類します。
ですから、陰性を求めるということは、自分に陽が多くなっていると考えます。

陽性の代表格は動物性食品ですが、塩分濃度の多い食品も陽性です。
ですから、塩辛いものを食べた後は自然に喉が渇いて水分(陰性)を欲しますよね。
あるいは動物性をいただいてから時間が経って、甘いものを欲しくなるのも陽性が陰性を求めていることになります。
もしあなたが今は動物性も塩辛いものも食べていないのに甘いものが欲しかったり、お酒が飲みたかったりするときには、過去に食べた体の中にある陽性が陰性を呼んでいると考えることも出来ます。

この時にはいわゆる「古塩」(こえん)を外に出すため、しばらくの間塩分を抜くメニューを考えます。
これは結構時間がかかるので、なかなか大変です。
体の中にある古い陽性を抜くのはとても難しいので、できれば陽性を溜めないことが一番です。
その陽性を溜めない方法のイチオシは食べ過ぎないことなんです。
食べ過ぎると今すぐ体調不良にならなかったとしても、遅かれ早かれ老廃物が体内に蓄積されて、古い陽性が悪さを始めるからです。
その悪さの一つがお酒とか甘いものを欲しがるわけです。

一方、ストレスや不満が多くてもお酒や甘いものを欲します。
ストレスも不満も陽性だからですね。
陰性のゆるむ力を借りて硬化した気持ちを和らげたいのでしょうが、元の元を変えなきゃなかなか陽性→陰性のスパイラルから抜け出られません。
もしあなたがそんなややこしいことをしたくなければ、とにかく食べ過ぎないことを徹底しましょう。
それだけで心にもゆとりが出てきますよ。

食べ過ぎる(陽性)状態から少しでも距離を置くことによって、精神面でも変化が期待できます。
ケースバイケースですが、今の2割減でもいける人が結構いるように思えます。
そのためにはお弁当というのは有効です。
限られた量以上を食べないので、ダイエット目的でも効果的です。
限られたおかずを自分の体調に合わせて陰陽で考えていくに従って、気がついたらお酒も甘いものへの欲求度も減っていたとなったら嬉しいですね。

春は体が変化しやすい季節です。
ぜひお試しください。

 
 

ホタルイカ

(ホタル烏賊の塩辛風味漬け 白アスパラの敷ソース 針さや 京都某店 アスパラソースはほんのり甘さを感じる程度)

 
 
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キャベツから学ぶマクロビオティックの陰陽

マクロビオティックの勉強を始めると最初に「陰陽」の考え方を知る必要があります。
大抵の人は陰陽の見分け方をお話ししても解ったような解らないようなお顔をされています。
でも具体的な例をあげて陰陽を織り込むと目が輝いて来る人が増えます。
それでも輝かない人は食い気が先行している人ですね(笑)
少しでも哲学的な世界に関心のある人は、身を乗り出して来ますので、こういう人は陰陽を面白がって考えるようになります。

一方、関心があるかないかにかかわらず、陰陽は私達の生活に密接に関係してしているのですが、普通の人はそんなことを知らないで暮らしているんですね。
それは学校で教わっていないから、そんな視点をもっていないだけです。
世の中は学校で教わったことですべてが動いているわけではなく、むしろ学校で教わったことは一部分でしかありません。
ひとたび社会に出れば、知らないことがいっぱいあります。
考え方には実に色々な視点があり、それが真逆の見解につながったりします。

マクロビオティックの陰陽もその一つです。
連綿と続いて来た私たちの暮らしには、実は陰性のエネルギーと陽性のエネルギーが働いていて、そのエネルギーの中で私たちが生きていることを知り、では、どうすればそのエネルギーを上手く活用できるのかと考えるのがマクロビオティックです。
理論面から考えると難しく受け取る人が多いのですが、具体例から入ると比較的解りやすいです。
でも単純に受け取りすぎて、基本形でしか把握せず、応用ができないことになるといけないので、具体例から入っても必ず相互間の共通点を確認しながらインプットしてほしいと思います。

たとえば写真のキャベツをご覧ください。
見事に結球していますね。
春キャベツは冬キャベツに比べて陰性なので、結球もゆるくなります。
形も冬キャベツより高さが出てきます。
このキャベツは無農薬で丁寧に作られたものなので密に結球していますが、これが化学肥料たっぷりの土壌で農薬も使用して作られたキャベツですと結球がゆるくなります。
つまり陰性な環境で作られると、同じ種類のキャベツでも巻き方がゆるくなるわけです。

ところで、キャベツに働いている陽性のエネルギーを目で確認するために、スパッと横切りしてみましょう。
真ん中の芯(茎)を中心にして放射線状に太めのラインが走っていますね。
このラインが反時計回りになっているのを確認できますか?
つまり陽性のエネルギーがここに働いた証拠なのです。

もっと日常的な例では台風があります。
台風の渦は反時計回り(左巻き)ですね。
すごい求心力でどんどん力を増して行く台風は陽性エネルギーの典型です。
グングン北上して熱帯低気圧に変わるころには、陰性エネルギーが優位になります。
こんなふうに身近なところで陰陽のエネルギーを感じる癖をつけましょう。
そうすると陰陽がとても解りやすいですし、楽しくなります。

 
 

無農薬キャベツ マクロビオティック 陰陽

(無農薬キャベツ)

 
 
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「吉兆」のコース料理における始まりと終わりの陰陽

マクロビオティックな生活をしていると、外食で困るという話をよく聞きます。
あるいは食べる楽しみがなくなってしまったという声も。
でも、じっくり観察していると、巷にも陰陽を無意識に使ってお料理をしているところがあります。
作り手が陰陽だと意識していなかったりするところが面白いのですが。
それは、長い経験から食事が美味しくなったり、食後の体調が良いという経験に基づいてそのお料理になったのだと頷けるものがあります。
たとえば「吉兆」さんのあるコースの始まりと終わりを見てみましょう。

最初はおしぼりとお茶がどこでも通例ですが、この日の吉兆さんでは最初にあられ入りの塩番茶でした。(写真なし)
どんな体調の人も塩番茶で体調を整えてから、美味しさを判断出来るようにとの気遣い(笑)でしょうか。
コースの途中で出てくるものは主を陽性食材で、脇を陰性食材でバランスを取りますが、八寸などはまさにお酒なくして本当の味は楽しめないといっても過言ではないでしょう。

そんなときのお酒はやはり「吉兆貞翁」が合います。
お料理の邪魔をしない味に唸ります。

吉兆グランヴィア店 吉兆貞翁 マクロビオティック

 
 

お料理を堪能して終わりが近づいて来ました。
爽やかで実にさっぱりとした口当たりのよい柑橘です。
(水物 柑橘ジュレ いちごのソルベ)

吉兆グランヴィア店 マクロビオティック料理 はるか

 
 

華やかな饗宴が終わると、静寂の世界へ。
(薄茶 海鼠手 茶碗)

吉兆グランヴィア店 マクロビオティック料理 薄茶

 
 

これで最後ならただのコース料理として、この記事を書く気にはなりませんでした。
しかし、最後は塩番茶で締めくくりとなったのでした。
なあるほど!
今度はあられなしです。

吉兆グランヴィア店 マクロビオティック 塩番茶

(写真はすべて吉兆グランヴィア店にて)

 
 

一般的にコース料理は陰性で始まって陰性に終わります。
しかし、このコースでは中庸に始まって中庸に終わりました。
もちろん、食後の体調も気分も安定と満足の陽に満たされました。

マクロビオティックを知っている人は、お食事の終わり方を大切にしてほしいと常々思っています。
夜は陰性に、朝とお昼は陽性寄りに終わりましょう。
解らない時には中庸に。

 
 
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