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「米が主食の国のほうがCOVID-19感染率低い」渡邊昌氏の論文
まだまだ新型コロナのことで不安に思っておられる人が多いのですが、玄米を食べて元気に頑張っている周りの人たちを見ていると、この情報に納得する部分があります。
渡辺先生は先の記事でも取り上げたように、玄米に対する研究がたくさんおありで、なおかつご自身も玄米を召し上がっておられますので、なおのこと身近に感じられます。
後日のため、記事を転載させていただきます。
「米が主食の国のほうがCOVID-19感染率低い」論文がアメリカのオンライン研究誌に掲載
食品産業新聞社ニュースWEB2020年08月17日17時04分
米消費とコロナ感染者数の「負の相関関係」(横軸:国民1人あたり米消費量(kg)/縦軸:人口100万人あたりコロナ感染者数)
(画像はこちらからお借りしました。)
米を主食とした国のほうが、小麦を主食とした国より、COVID-19(新型コロナウィルス肺炎)の感染率が低い、との統計的解析結果が明らかになった。渡邊昌東京農大客員教授(元国立がんセンター研究所疫学部長、メディカルライス協会理事長)と飯沼一元(株)ライステック社長(工学博士)の連名による論文「Low COVID-19Infection and Mortality in Rice EatingCountries」のなかで明らかになったもので、論文は去る6月25日、アメリカのオンライン研究誌「Scholarly Journal of Food andNutrition」に掲載された。
論文によると渡邊教授らは米の消費量とCOVID-19感染者数(6月6日時点)の相関を、5大陸19か国(カナダ、アメリカ、メキシコ、アルゼンチン、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、ロシア、中国、日本、インド、インドネシア、韓国、南アフリカ、トルコ、サウジアラビア、オーストラリア)で統計解析。横軸に国民1人あたり米消費量(kg)、縦軸に人口100万人あたりCOVID-19感染者数をとってプロットすると、「負の相関関係」にあることが分かった(決定係数0.5916)。また横軸を小麦消費量に置き換えると、「正の相関関係」にあることが分かる(決定係数0.4879)。 小麦消費とコロナ感染者数の「正の相関関係」(横軸:国民1人あたり小麦消費量(kg)/縦軸:人口100万人あたりコロナ感染者数)
小麦消費とコロナ感染者数の「正の相関関係」(横軸:国民1人あたり小麦消費量(kg)/縦軸:人口100万人あたりコロナ感染者数)
(画像はこちらからお借りしました。)
論文のなかで渡邊教授らは「米食者は腸内細菌がよく、免疫機能が高くなり、感染を抑制しているのではないか」と推定。今後のCOVID-19対策として、「特に玄米食や米糠の利用、全粒粉の普及など食生活の工夫や、農業政策にも目を配っていくことが望まれる」と指摘している。また「キスをする習慣(欧米)やマスクをする習慣(アジア)などを加味(補正)して計算すると、よりハッキリとした相関関係が浮かび上がってくる」とも。
〈米麦日報2020年8月17日付〉
論文:Low COVID-19 Infection and Mortality in Rice Eating Countries
日本語訳で読むことも可能です。
<マクロ美風より>
新型コロナに関しては、まだ断定的なことは言えないのですが、渡辺先生が書かれておられることは、私たちマクロビオティック界の人間としては、ごく当然のことと受け止めています。
免疫機能と腸内細菌は不可分の関係にありますし、むそう塾としても日夜そのことをお伝えし続けてきました。
ですから、やっとそれを論文として発表していただけたんだなあと、感慨深い思いになります。
「特に玄米食や米糠の利用、全粒粉の普及など食生活の工夫や、農業政策にも目を配っていくことが望まれる」というところは、待ってました!という感じです。
むそう塾を始めた時から大事にしてきたことは、新型コロナにも対処出来るものだと確信しています。
“玄米食、長い食経験こそがエビデンス” 渡辺昌先生のインタビュー記事
渡辺晶先生は、かねてから玄米の良さをエビデンスの本でも取り上げておられて、マクロビオティックのシンポジウムでも度々お話をされているので、ご存知のかたも多いと思います。
私もかつて先生の講演会に出席したことがあります。
先生ご自身が玄米食で2型糖尿病を克服されて、そのご体験も踏まえてお食事の大切さをあちこちで発信されています。
たとえばこの記事。
転載して記事を残しておきます。
“玄米食、長い食経験こそがエビデンス”
日本綜合医学会 会長
一般社団法人統合医療学院 学院長
渡邊 昌氏

(画像はこちらからお借りしました。)
今春より食品の機能性表示制度がスタートした。米国の機能性表示制度を参考にしたもので、「食」による予防で、膨れ上がった医療費の抑制を目指す。日本の和食はユネスコ無形文化遺産に登録されるなど世界的に注目が集まっているが、中でも見直されつつあるのが未精白米の健康効果。日本綜合医学会会長の渡邊昌氏に玄米の効用について伺った。
— 食品の機能性表示制度がスタートし、食品機能のエビデンス(科学的根拠)が指摘されるようになりましたが
渡邊:大方の人が臨床試験をやれば、それがエビデンスだと思っています。統計学的に有意差が出ればそれでエビデンスが出たという人がいますが、それは大間違いで、単にそれは稀な出来事が起きたということにしかすぎません。
臨床試験を短期間で行い、その研究論文が雑誌に載るといったことが機能性があるというエビデンスに使われますが、食品の機能性表示が企業の営利のためだけに利用されるようなことがあるとちょっと問題です。
食品についていえば、玄米食がよい例です。玄米食は、明治の軍医で食養の祖といわれた石塚左玄が広めましたが、玄米で健康になった、病気が治ったという人がたくさんいます。それこそがエビデンスではないでしょうか。
— エビデンスは、食経験の長さが問われるということですね
渡邊:私は1992年に国立がんセンターで疫学部長の職にあった頃、糖尿病になりました。糖尿病については専門外でしたので、どうしたものかと思いました。
それまで毎日ビフテキやハンバーグの生活でしたが、玄米菜食中心の食事に切り替え、運動を行い、糖尿病に挑戦しました。 私のⅡ型糖尿病は肥満が原因です。欧米型の食事は脂肪分が多いですから、まずそれを減らし、肉を魚に、野菜を多めに、小豆を混ぜて炊いた玄米を主食にし、納豆にワカメやきのこ類の具だくさんの味噌汁といった「一汁三菜」の和食にしました。
そうした食事と運動で78kgから60kgになり、検査値は全て正常になりました。1993年に東京農大に移り、食と健康の問題をとことん研究。2005年に糖尿病予防の司令塔を期待され、国立健康・栄養研究所の理事長に就任し、内閣府の食育推進委員会に加わりました。
その時、日本で「食育」という言葉を最初に使った人を調べていて、明治陸軍の薬剤官の石塚左玄にたどりつきました。
石塚は、食事が清浄であれば身体も清浄になると、食事の大切さを説き、玄米菜食をすすめました。この石塚の食養生で重度の結核から命を救われたのが桜沢如一です。その後、桜沢はマクロビオティックを世界に広めました。
石塚左玄の流れで、現在、玄米菜食の普及活動を行っているのが、日本CI協会、世界正食協会、久司マクロビオティック、日本綜合医学会の人たちです。全て合わせると1万人以上いるでしょうか。
ただ残念なことに、玄米が本当に身体に100%いいのか、朝昼晩食べないといけないのか、といったことをきちんと調べた研究がありません。
私は国立がんセンターの疫学部長の時に全国の保健所管内で14万人が参加する「厚生省多目的コホート」をスタートさせました。
コホートというのは、古代ローマ時代の百人隊や千人隊の単位のことですが、コホート研究では、例えば、喫煙の影響を調べる際、ある集団の生活習慣を10年、20年と追跡調査し、どんな人が肺がんになったかを確かめ、その病因を特定していきます。全国12保健所で14万人を対象に300以上の論文が出ています。
これまでのコホート研究で、白米を食べ過ぎると糖尿病になる、ということは分かっています。ただ、そうした調査では白米、玄米の区別がなく、玄米の実態については明らかにできませんでした。
それで、いろんな団体と協力して、玄米菜食の実態調査をと考えていたところ、姫路の開業医の先生で、昭和50年頃から玄米食のコホート研究をされている方と連絡がとれました。その方は、600人くらいの追跡調査をされていましたが、玄米食を食べ続けている人で90歳以上の人が結構いることもわかりました。
よく玄米食をしている人で100歳以上の人はいないといわれますが、それでも3人いました。ですから、玄米では長生きできないということではなく、おそらく食事の仕方が問題なのではないかと思います。
この玄米菜食の実態調査は今秋ぐらいからスタートさせる予定です。
— 玄米には適切な食べ方のようなものがありますか
渡邊:石塚左玄の後、玄米食の普及に努めたのが桜沢如一と二木式健康法で知られる二木謙三です。
桜沢は自身の結核を食養で治しましたが、高塩分食でした。二木は石塚左玄と同じく腎疾患でしたので、塩分は摂りませんでした。この為、玄米食に二流派あるような印象がありました。
桜沢の命日の忍ぶ会の時、50代の女性で水ぶくれの方がいらしたので、腎臓がお悪いですねと尋ねたところ、桜沢方式で玄米にゴマ塩をいっぱいかけて食べているとのこと。塩を1日20g以上摂っていたのです。
こういう摂り方は絶対にダメで、やはり人それぞれにあった玄米の摂り方というものがあります。桜沢、二木のいっていることだけを守るのがベストという考え方はよくないです。
— 玄米は治療食にもなれば、間違った摂り方で逆にもなるということですね
渡邊:玄米を治療食として積極的に用いたのは沼田勇(日本綜合医学会第4代会長)です。沼田氏は戦前は北里研究所の生化学室に属し、1935年にビタミンC酸化酵素を発見し、1941年にはビタミンB1分解酵素サイアミナーゼを発見しています。1944年には野草600種の栄養分析も行っています。
軍医として従事し終戦後の1947年に上海で兵隊と在留邦人の200万人の引き揚げ担当の軍医になった際、不衛生な慰留地で当時コレラが流行り始めました。沼田氏はコレラ菌を殺す胃酸の酸度を保つため食前食後30分湯茶を飲まないようにしたらどうかと提案しました。
水を飲まなければ胃酸濃度が高いためコレラ菌は死ぬはず、と考えたのです。それでみごとコレラを抑えこむことができました。これは沼田方式といってWHOも後に認めています。イラクでコレラが流行った時も、この沼田方式でコレラが治まっています。
— 戦後、GHQによる占領政策で日本の食事が替えられたといわれますが
渡邊:戦前は玄米が主食というより、3分搗きくらいのあまり精白していないものを食べていました。それが良かったわけです。未精白米の力はすごいもので、それに比べると白米はカスです。
玄米の糠の部分にはビタミンB1、ミネラル、食物繊維、葉酸などが豊富に含まれています。また、γオリザノール、アラビノキシラン、イノシトール、フェイチン酸、GABA、フェラル酸などの有効成分が含まれています。フェラル酸は認知症の予防にもいいといわれています。また玄米は抗酸化能も高いです。
玄米を摂ることで、腸内環境も良くなります。腸内には大量に腸内細菌が棲みつき共生状態にあります。腸に良い細菌がたくさんいて、ちゃんと機能していればみんな健康でいられます。
— 健康は食だけでなく心のあり方も大いに関係しますね
渡邊:私は全人的な医療、統合医療を提唱しています。食と心と体を軸にした正四面体モデルで、スピリチュアルライフを達成しましょうといっています。
スピリチュアルライフというのは、ただ本能の赴くままに生きるというのではなく人く、人間らしく生きる、我執を超えて他のために尽くすという生き方です。間らしく生きる、我執を超えて他のために尽くすという生き方です。
そして、「未病」を治すことを提案しています。「未病」とは「検査値異常はあるが、症状はない状態」もしくは「症状はあるが、検査値異常はない状態」のことです。
「未病」の状態は、それぞれの患者に応じた適切なアプローチを行えば、再び健康体に戻ると考えています。
ポイントになるのは、食事と運動を中心とした生活習慣の改善です。以前、私達のグループが長野県佐久市で250人を対象にした「食事と運動による介入試験」を行いましたが、この調査で実際にかなりの人が健康体に戻ることが分かりました。
食事については、「食品ピラミッド」というものを考案しています。これは90年にアメリカで発表された「フードガイドピラミッド」を日本の食文化に合わせたものです。
具体的には、穀物を1日400グラム、これは玄米がお薦めです。そして、野菜を350グラム、魚、肉類、大豆食品は100~200グラム、乳製品は100~150グラム、果物は100~200グラム。これで1日当たり1600~2000キロカロリーになります。メインは和食で、青魚や大豆、緑茶はがんや糖尿病、高血圧症、心臓病などの予防にもなります。
現在、生活習慣病が国民の医療費の約3割を占めるといわれています。こうした食事改善で10兆円の医療費削減も可能です。
日本綜合医学会は玄米食と健康をテーマにし、60周年になりましたが、4代目の会長を勤めた甲田光雄は、少食こそが世界を救う、といって「医・食・農」一致を説きました。私もその通りだと思います。
これからの時代はサスティナビリティ、私たちの社会や地球環境の持続のために、誰もが「食」を選択していく必要があると思います。
<マクロ美風より>
この記事を読む上でとても大事なことは、「玄米さえ食べれば健康になれる」とか、「玄米菜食をすれば癌にならないのだ」と早合点しないことです。
病気は食べ物だけが原因ではなく、精神面も合わせて考える必要があるからです。
特に癌はストレスの影響が大きいですね。
渡辺先生も「全人的な医療、統合医療を提唱して、食と心と体を軸にした正四面体モデルで、スピリチュアルライフを達成しましょう」と話しておられます。「スピリチュアルライフというのは、ただ本能の赴くままに生きるというのではなく、人間らしく生きる、我執を超えて他のために尽くすという生き方です。」とも。
ここがとても大事なところで、そのことについては書きたいことがいっぱいあるのですが、長くなりますので別記事に譲りたいと思います。
なお、玄米を食べる場合は、炊きあがりの結果が体調に大きく影響しますので、下の記事をぜひお読みください。
・玄米のエビデンスに頼っていると危険な場合がある 炊き方に注意! 2018.7.14
渡辺先生が監修された本がこちらに載っています。
医師たちが認めた「玄米」のエビデンス
・玄米とフィチン酸(IP6)情報の今昔 2017.1.12
18年ぶりの家族旅行 命ある幸せを感じつつ
「お母さん、家族で旅行に行きたい。」
8月にふと息子がこんな言葉を口にした。
そういえば、ずいぶん家族で旅行に行っていなかった。
いつから行っていないのだろう?
夫と指折り数えてみたら、かれこれ18年行っていなかった。
それまで毎年どこかに行っていた旅行が途切れたのは、息子の頭が禿げたからだった。
(その時のことは、下段※の記事に書いてある。)
その時を境に息子は家族旅行どころか、外出の時に人目を気にするようになった。
その時の息子のつらさを家族一同が想い出して、すぐ「じゃ、行こう!」となった。
夫は昨年の4月、自損事故を起こしたが奇跡的に助かったので、人はいつ死ぬかわからないから、家族が揃っているうちに旅行に行っておこうと思ったらしい。
私は私で、京都通いが始まってから丸12年、常に留守がちな日々なので、罪滅ぼしの意味も込めて、家族との時間を大切にしようと思った。
もちろん、いつまで3人揃っていられるかわからないから、今のうちにという気持ちもあった。
選んだ場所は箱根。
夏にも冬にも過去に何回も来た所だ。
それでもここに来たいと思ったのは、やはり精神的に満たされたかったのかもしれない。
きっと、家族みんなが充電できたような気がする。
※
・体中の毛が抜ける!! 2005.8.18
・アトピーが原因? 2005.8.26
(芦ノ湖の夕暮れ 2020.10.6)
(九頭龍神社本宮側から見た鳥居 2020.10.7)
鳥居の向こうの山は紅葉しないそう。
(芦ノ湖側から見た九頭龍神社の鳥居 2020.10.7)
こちら側の山は紅葉するので、その時はもっと綺麗になるそう。
カテゴリー: 子育て・野口整体・アトピー, からだ, こころ・想い
2件のコメント
「高血圧・低血圧と、薬」 吉田直樹さんのブログより
私がかれこれ10年以上も読者になっているブログがあります。
吉田直樹さんという整体の道場を開いておられる方のブログなのですが、私も野口整体をしていたので、なんとなく親しみを感じています。
瀬田の本部道場を思い出しながら読ませていただくこともあります。
そこに書かれている記事で、本日アップされた内容が多くの人の参考になると思いますので、ご紹介させていただきます。
ぜひお読みください。
利権に侵されていない真の情報というのは、こういうものなんですよね。
・【高血圧・低血圧と、薬】2020.9.29
【自分の体は自分で治す気持ちを持とう!】
先日ご相談を受けた方も、まさに低血圧で困っておられました。
私は医師ではありませんので、ご病気に深く関わることは医師法違反になってできないのですが、他人に頼る前にご自分の体調を理解することがとても大事であることをお伝えしました。
元気になりたいとおっしゃるのですが、まだご自分の体調についてのお勉強が進んでいません。
誰かが病気を治してくれるのではなく、病気や体調不良は自分で治すのです。
そのために、自分でも勉強をするのです。
まずは自分。
その意志があれば、それを応援してくれる人が必ずいます。
吉田さんもそのお手伝いをしてくださるでしょう。
私にもお手伝いできることがあるでしょう。
一緒に頑張りましょう!

(京都 瓢亭 本館)
水分の摂り方を変えたら背部痛が解決した事例
9月26日に「陰陽別お出汁の取り方と味噌汁大全講座」を開催しました。
この講座は、むそう塾が大事にしている三種の神器(玄米ごはん・お味噌汁・糠漬け)の一つなので、一人でも多くの人に受講してほしい内容です。
特に今年は新柄コロナの問題があるので、絶対受講してほしかったのです。
お味噌の効果は、もう知り尽くされていますから、私がいちいち書くまでもありませんが、やはり日本人にはお味噌が合っていると思います。
なんと言ってもお米との相性が抜群です。
主食との相性がよいというのは、それだけで安定感があるのですが、最近は主食そのものがいい加減になっている人もおられます。
そして、中心軸のない食生活をしているうちに体調を崩して、色々な健康法に手を出す人が多いですね。
情報が氾濫する今の社会では、何を信用したらよいのか分からないのでしょうが、少なくとも自分の体のことは自分で勉強する姿勢が必要だと思います。
そうすると、怪しげな情報かどうかは、自然に嗅ぎ分けられるようになります。
ただし、西洋的な考え方と東洋的な考え方がありますので、その違いは充分把握する必要があります。
どちらが良いではなく、どちらも得意分野があるので、その時の症状に応じて使い分ければよいのです。
【水分】
ところで、先日のお味噌汁講座に、ずっと背部痛(腰の後ろ)を抱えていた方が2か月ぶりに受講してくださいました。
2か月前に背部痛のことを相談されて、その時その方の水分の多さにビックリしたのです。
水分を多く摂るように指導されていたのだとか。
それで、水分の摂り過ぎは腎臓に負担がかかることを話して、水分を減らしていただくことと、水分の種類のお話をしました。
動物性の食材を減らすことも話しました。
そうしたら、早い段階で背部痛は解決して、先日は笑顔で遠くからいらしてくれました。
嬉しかったです。
彼女にはまだ交通事故の後遺症があるので、すぐに全部が解決とはいかないのですが、水分のとり方で痛みが出ることを体験されたのでした。
【水分は多く摂らなきゃ?】
体の60%〜80%は水分です。
ですから、水分を多く摂るように指導しているところがあちこちにあります。
そして、定期的に水分を摂るべく、いつもペットボトルを携行している人を電車内でも見かけます。
汗をかいて水分補給するのならかまいませんが、冷房の効いた室内で義務のようにゴクゴクと水分を流し込むのは、病気になってくれという行為のように私には見えます。
人は、喉が渇いてから水分を摂ればよいのです。
その時でも、ゴクンゴクンと飲むのではなく、一口ずつ噛むように舐めるように飲んだ方が体に吸収されます。
ゴクンゴクンと飲んでも、早く尿になってしまうだけです。
特に胃腸の弱い人が冷たい水をゴクゴク飲むと、お腹が冷えて体調悪化につながりますから要注意です。
水はなくてはならないものですが、その質とともに、飲み方が重要です。
私のブログでも、過去記事で水分のことがたくさん書いています。
「水分」とブログ内検索をしていただくと、あれこれ出てきますのでご参考になるかもしれません。

(煮物椀 すっぽん玉子豆腐・焼粟麩 三度豆 白髪葱 露生姜 料理:京都 瓢亭 本館)
※
水分といっても、お料理に含まれる水分は、少なからずナトリウムと一緒なので、体が吸収しやすい状態にありますし、このように滋養効果の高い水分は、飲むほどに体に染み渡る感じがすることでしょう。
ちゃんと体は感じているのです。
そんな体の反応を大切にしましょう。
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