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「買い支える」ことも「土」のエネルギーを取り入れることになる

【大地のエネルギー】

昨日は2本の記事を書きました。
季節の移り変わりと土用 土は春夏秋冬の主(あるじ)
人は土から離れたら肚がすわらなくなる危険性がある

どちらも季節の移り変わりと大地のエネルギーを意識して、身体では「丹田」に氣を集注させようという内容でした。
大地は季節の主であるとともに、私たち生き物の主でもあります。
ですから、常にそのことを意識して暮らすことが、肉体的にも精神的にも理想的だと思います。

現代人は大量の情報に埋もれて、頭でっかちになった生活をしています。
これでは氣が上にあがって不安感が増すばかりです。
肩が凝ったり、首が痛いと訴える人も多いですね。
これは単に肩や首の症状というより、頭でっかちのせいだったりします。

もっと情報の断捨離をして、氣の流れをよくしてあげましょう。

 
 

【買い支える】

新型コロナウイルスの影響は、あらゆる国や分野に及びます。
日本では特に飲食店が自粛の標的にされているため、海産物や農産物を取り扱う小売店にも影響が出ています。
むそう塾でお世話になっているお魚屋さんや八百屋さんでも、従来どおりの品揃えができなくなっています。

そういったところが営業を続けていけるように、「買い支える」ことも自分や他者の命を守ることにつながるんですよね。
大型店で購入するより、個人商店で購入するほうが人間関係が築けます。

ちょっと話の流れは違いますが、1993年に「米騒動」というのがありました。
日本が冷害のため米が不足してタイ米を緊急輸入したのですが、タイ米は日本人の味覚に合わなかったため、日本産の米の争奪戦になったのです。

当時私は埼玉県に住んでいたのですが、いつも購入していたお米屋さんが「必ず用意するから」と言って、日本米を届け続けてくれました。
長い間購入していたので、信頼関係ができていたのだと思います。

昨日引用した岡本よりたかさんの記事に、「大事なのは信頼関係だと思うから。」という言葉があります。
色々な食料生産者やお店と信頼関係を築いておくことも、「土」のエネルギーを意識することになるんですよね。

買い支えることでも、エネルギーは巡ります。
こんな日常からも、氣の安定がはかられるんですよ。

 
 

【上賀茂の農家さんに感謝】

先日、「今年最後です」と、お世話になっている上賀茂の農家さんがトマトを届けてくれました。
ここのトマトは本当に美味しくて、夏の間中塾生さんもお世話になりました。
蛸は大阪のたくやさんから仕入れました。

 
 

【蛸トマト】

 
 

【たくやさんに感謝】

中川さんが定期的に「たくやさん応援日」を設けてくれて、お刺身パーティーを開いてくれます。
需要がないと漁師さんが海に出ないので、お魚が店頭に並ばなくなります。
漁師さんのため、お魚屋さんのため、「食べて応援」です。

 
 

【鯛・鮪・鯵・烏賊】

 
 

【鯛茶漬け】

 
 
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人は土から離れたら肚がすわらなくなる危険性がある

私は、今は土に触れた生活をしていません。
しかし、生まれ育った北海道では、畑作も、稲作も、酪農も経験しています。
当時はそんな暮らしに夢を描けませんでしたし、私の関心は東京にありました。

ところが、それから年月が経って、私は北海道で土と暮らした感覚や経験が、大きく私の精神面を強くしてくれたのです。
それは、マクロビオティックを知って、陰陽五行を知って、その前に知っていた野口整体とが、すべて線でつながりはじめたのです。

それからというもの、私に不安はなくなりました。
人生への足場が出来たからだと思います。

 
 

その足場、それは「」(はら)です。
今はこの文字が常用漢字にはありませんが、「腹」ではなく、あえて「肚」を使います。
「肚がすわる」というのは、すなわち人が「土」を意識して初めて可能だからです。

この「肚」というのは、手で触れるお腹ではありません。
もっと身体の中にあります。
下の図を人間の輪切りだと思ってください。
冬のところが背中で、夏のところがお腹です。

そもそも部首が「にくづき」の場合は、身体に関することなので、土のところが肚になりますよね?
これが本当の肚の意味になります。
つまり、人は土から離れたら肚がすわらなくなる危険性があると、私はとらえています。

 
 

【岡本よりたかさん】

私が尊敬する人に、岡本よりたかさんがいます。
以前から彼の本を読み、生き方からも影響を受けました。
その岡本さんの記事で、「コロナうつ」の人にはぜひこの視点にシフトしてほしいなと思ったので、下記に引用させていただきます。

 
 

「食料生産に関わる」 2021.8.10

僕の著書に「野菜は小さい方を選びなさい」という本がある。

その本を読んだFM軽井沢のパーソナリティの方が、30分番組としてインタビューしたいと「たねのがっこう」を訪れた。

まさかの「たねのがっこう」スタジオ化だったが、この本に興味を持ってくれたのはありがたい。

地味に売れている本ではあるが、内容が本のタイトルを離れて、農業の問題点の根幹に触れているので、初見の人にはある意味衝撃だったのかもしれない。

今のグローバル化した大規模農業は大きな問題を抱えている。本来食料を自給できる国にグローバルな農業が入り込み、農地を搾取し、食料を搾取していく。

種子に特許を与えて採種を禁止し、農薬や化成肥料を売りつける。土壌は使い捨てとなり、食料の安全性も失われ、効率性と換金性だけか注視される。

グローバルな大規模農業に乗っ取られた国は、自給能力が高いはずなのに、貧困になり飢餓が発生していく。※詳細は本を読んで欲しい

食料支配は、エネルギー支配や水源支配と同じく、その国を植民地化していくとことになるのだ。

日本もグローバル化が必要だと叫ぶ人たちによって、国地が売り渡され、食料生産の権利が知らないうちに他国に奪われていっているのが事実である。

今の世の中を見て貰えば分かる。日本のどこに独立性がある?最近のことで言えば、五輪はIOCの言いなり。ワクチンも海外から大量購入。苦しむ中小企業は他国資本に牛耳られている。

この後、間違いなく穀物が高騰する。米以外の穀物のほとんどが他国に支配されている以上、いくら高騰しようが購入せざるを得ない。

穀物が高騰すれば、おそらく全ての食料やエネルギーが高騰するだろう。今の日本の食料生産は、他国の穀物やエネルギーに頼り切っているからだ。

自給と言うキーワードを何度かラジオで話したが、今、我々に求められているのは自給力である。

その定義はもう過去の定義とは違う。豊かになるための自給ではなく、生きていくための自給であり、それは深刻な状況なのだ。

いつも言うのだけど、近くの農家さんと知り合って、今のうちに食料生産に少しでも足を突っ込んでおいた方がいい。

別に栽培方法など学ばなくてもいいと思う。栽培方法など、農に関わっていればそのうち身につく。

それよりも、実際に食料生産に携わる人たちと繋がることだ。そして彼らを支えること。買い支えるのはもちろん、作業の手助けも必要だろう。

そして、農法などはこだわりすぎないこと。大事なのは信頼関係だと思うから。

そんな話をした30分だった。おはよう。

 
 

【肚で決める】

いかがでしたか?
コロナが不安だとか、迷っているだとか、そんなことに時間を費やすべきではなく、「生きていくための自給」を考えた方が、遥かに建設的だと思います。

人は土から離れると、限りなく陰性な方向に行きます。
それが不安や迷いを連れて来るのです。

でもね、終戦直後の日本を想像してください。
人々はまず「食べる」ことに必死でした。
「生きる」ことに必死でした。

必死だと不安はかき消されます。
人は命を優先するからですね。

これからの時代に私たちがまずするべきこと。
それは「肚」で決めることではないかと思うのです。

 
 

都会生活であったり、コンクリートに囲まれていたりする人は、命をつなぐための見極めだけはしておきましょう。
土から離れないために。
それは、頭で考えるのではなく、肚が決めてくれます。

肚で考えたら、新型コロナウイルスはどんな存在になりましたか?

丹田に氣を集注させた生き方。
それを私はおすすめします。

 
 
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季節の移り変わりと土用 土は春夏秋冬の主(あるじ)

きょうは8月11日。
8月7日の立秋がすぎると、朝晩に早速秋の気配を感じるようになりました。
気温だけでなく、風や虫の音色も変わってきました。
四季のある日本ならではの季節の感じ方が、私は大好きです。

陰陽五行とか、二十四節気とか、そんなことを意識して暮らしていると、とても心が穏やかになるのですが、このコロナ禍にあっては、特にそれらを意識した方がよいと思われます。
なぜなら、新型コロナウイルスの悪い情報に接して、「コロナうつ」になっている人が見受けられるからです。

コロナやワクチンのことで、将来に不安をいだいて、恐怖心ばかりが増幅してしまうと、健康状態を損ねてしまいます。
精神面が肉体に及ぼす影響はとても大きいのです。
不安も恐怖心も免疫力を下げますから、絶対このループに入り込まないようにしましょう。

 
 

【季節の移り変わり】

ところで、「土用」という言葉をご存知だと思うのですが、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のの18日間がそれにあたります。
ですから、季節の移り変わりは、春 → 夏 → 秋 → 冬と直接移っていくのではなく、必ず「土用」を経て進むわけです。

つまり、春 → 土用 → 夏 → 土用 → 秋 → 土用 → 冬 → 土用 というようになります。
「土用」は夏だけでなく、1年に4回あるわけですが、その「土用」を四季の真ん中に持ってくると、こんな感じになります。
この位置が重要なのです。

 
 

【陰陽五行説】

陰陽五行説では、「土は中に居り、以って四季を主(つかさど)り、四時を成す」 と言われ、「土は春夏秋冬の主」であると説明されています。
図にするとこんな感じになります。

こうして私たちは、大地から四季のエネルギーを受けながら生きているのですが、その大地は四季の総元締めといったところなのです。
これを意識するのが陰陽五行を暮らしに活かすことであり、マクロビオティックの考え方そのものでもあります。

これを踏まえていれば、このコロナ禍の今、いたずらに不安にならず、もっと大きな視点から考えられるようになるので、まずは上の図を頭においてほしいと思います。
そのうえで、次に大事な記事を引用させていただきます。
長くなるので、別記事にします。

陰陽五行説では、「木」(春)は「青」が配当されています。
「青龍」というふうにね。
しかし、この青は中国では緑を指していたという説もあるので、ここでは視覚的に季節をイメージしやすいように緑色を選びました。

 
 
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夏にも鍋料理を! 熱いスープを飲んで汗をかこう!

先日うれしいことがありました。
どちらかというと食の細い、そんなにパワフルではない塾生さん(Sさん)が、目を輝かせて中川さんに報告してくれたのです。

私からもiMessageで詳しくお聞きしたところ、「単発煮物講座 第3回」を受講されて、自宅で毎日煮物を召し上がっておられたら、素晴らしいお通じがあってうれしかったそうです。
それまであまり食欲がなかったそうなのです。

Sさんは、「昨日のお鍋もそうですが、極上なお出汁が染み込んでいるお料理は身体の巡りをとてもよくしてくれると実感しています。なので、一度参加した講座なのですが、おでん講座に参加したいと思っています。」と書かれていて、おでん講座に申し込みをされました。

 
 

そうなんですよねぇ。本当に煮物って体によいのです。
だからむそう塾では、かつて「煮物コース」があったのです。

ところで、煮物にも陰陽があるって知ってました?
当然、夏の煮物と冬の煮物は異なりますが、夏の煮物はやはり汁を多めに仕上げます。
ミネラルがどんどん失われる季節ですから、せっせと補充するためです。

なお、Sさんが「昨日のお鍋」と書かれているのは、「自由人コース」で作った「シンお持ち帰り鍋」のことです。
もともとは「お持ち帰り鍋」として、中川さんが過去にレシピを公開したものです。(2009年12月29日に公開)
しかし、その本当のお味を知っているのは私だけで、他の人はレシピだけで作っていました。

でも、レシピだけではお味に誤差が生じるのはお決まりなので、ここらへんで正しいお味を知ってもらってもいいのではないかと思って、自由人コースで味わってもらったわけです。
さらに自由人コースのためにブラッシュアップしての登場です。

それが大好評で、Sさんはモクモクと召し上がっておられました。
食欲があってうれしいなあと眺めていたほどです。

暑い夏ですが、ポタポタと汗をかいて熱い汁を飲むと、がっつりミネラルが補給されて、新陳代謝が促進されるのがわかるような気がします。
夏こそ熱い汁を!
ぜひお試しください。

爽やかな気持ちになりますよ〜。
もちろん、体もポカポカして免疫力アップに役立ちます!

 
 

なんだか、1年中毎月お鍋を囲む日があってもいいなあ。
「お鍋コース」なんて成立するのかしら?

 
 

(シンお持ち帰り鍋 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

薄く切られた鱧をしゃぶしゃぶ泳がせていただきます。

 
 

こちらでもしゃぶしゃぶ。

 
 

お豆腐の食べ頃は、「外は熱く中は冷たく」。
中川さんの早口陰陽の説明がスッと理解できた人は、陰陽がよく理解できている人です。

 
 
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京料理人中川善博はなぜそんなに熱い想いを持ち続けられるのか?

2008年の7月31日に開いた玄米の炊き方講座に続いて、9月17日からは「むそう塾」がスタートしました。
大勢の人が集まってくれて、お店の中は活気でいっぱいです。
第一回 むそう塾 終了致しました ※画像追加 2008.9.17

9月23日にも玄米ご飯の炊き方講座を開催しました。
今回は特別講座として、焼きそばの作り方付きです。
なぜなら、8月にすごく美味しいお料理があったからです。
ヤキソバーン (ふるっ) 2008.8.20

 
 

マクロビオティックのお店「なかがわ」を営業しながら、時々玄米講座を開催しているうちに、2008年11月18日、中川さんのお母様が亡くなられました。
紅葉とともにさようなら 2008.11.27

長かった介護生活に終止符が打たれました。
子どもとしての務めを果たし、肩の荷が降りた中川さん。
色々な意味で環境の陰陽が変わりました。

 
 

【お店をやめてマクロビオティックの教室を始めよう!】

2009年3月30日、「なかがわ」は閉店して、4月29日から「マクロビオティック京料理教室 むそう塾」がスタートすることになりました。

1か月間でリニューアル工事です。
内装をチョコチョコいじる工事ではなく、床を何十センチも削(はつ)る工事や、水回りや、壁や天井もすべて作り直す大掛かりな工事です。

1,000万円以上も借り入れして、私が気になっていた建物としての氣をベストの状態にしてくれました。
CSの塾生さんが来られても、安心して授業を受けられるように、炭や珪藻土、天然木だけで教室を作りました。
おかげさまで、教室が心地よいと皆さんがおっしゃってくれます。

 
 

【責任感と愛情はどこから?】

中川さんがなぜ強い責任感と、深い愛情を塾生さんに持ち続けていられるのか?
それは、私が感じるところでは、亡くなった奥さまに対する愛情だと思っています。

乳飲み子を残してスキルス癌で亡くなってしまった奥様のことを、心から愛しておられたのだと思います。
奥様を救いたい一心で食養を勉強し、出来る限りのことをしたけれど奥様は亡くなってしまった。
そのことがトラウマのようになっていたのだと思います。

 
 

ある日中川さんは、私にこう質問しました。
「大森先生だったら家内を助けられましたかね?」
私:「いや、スキルス癌は進行が速いから、食養のスピードでは間に合わなかったと思う」と答えました。
それを聞いて中川さんは吹っ切れたようです。

奥様が亡くなって何十年経ってもなお、他に助ける方法はなかったのか?と引っかかっておられたのでしょう。
そこに中川さんの愛情の深さを感じるのです。

大森先生とは、大森英櫻氏のこと。
食養で病人を沢山治したマクロビオティックの指導者。
私の恩師でもあります。

 
 

【塾生さんのために生きよう!】

ちょうど子育ても終了したので、これからは塾生さんの幸せのために、自分のすべてを捧げようと決意された中川さん。
そのお料理の数々は、「妻が生きていたら食べさせたかったお料理」なのだそうです。
(病気にならないような料理を教えよう。)

そんな背景があるからこそ、あの驚異的な仕込みができたり、強い責任感があったり、塾生さんを守ってやりたい愛情がたっぷりあったりするのです。

それに、持ち前の男気質が強いので、頼られたらなんとしても応えようとするところがあります。
そうでなければ男じゃないみたいな(笑)
そこが中川さんの素敵なところでもありますが。

塾生さんのために生きよう!
こうして中川さんは、まさに水を得た魚になりました。
もう、「京都の片隅で…」とは言いません(笑)

 
 

とまあ、こんなふうにして、あの熱血指導が続くわけです。
まだまだ書き足りないことはいっぱいありますが、あまり長くなってもいけないので、このへんで中川さんの「熱さ」の源泉探しを終わりたいと思います。

 
 

むそう塾ができるまで こちらにも詳しく書かれています。

(2008.4.29 リニューアル記念の日)

 
 
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