きんぴらごぼうはマクロビオティック料理の基本料理なのですが、私はあのフタをして作るきんぴらごぼうの食感が苦手でした。
母はフタをしないできんぴらごぼうを作っていたし、「ごぼう料理は歯ごたえが大事」だと言っていたからです。
でも、マクロビオティック料理を実践するうちに、あの独特の食感にも慣れて来たのですから恐ろしいことです(笑)
しかし、中川さんが作るきんぴらごぼうは、いわゆる食養のきんぴらごぼうではなく、牛蒡の美味しさを存分に引き出す料理方法でした。
この作り方に全員が「革命だ!」とウロコを落としまくりました。
あまりに感動して、思わず涙をこぼす人まで出るありさまです。
試食をすると、誰からともなく拍手が湧き起こりました。
私もそばで見ていて、その気持ちがよ〜く分かりました。
中川さんの作るきんぴらごぼうは、マクロビオティック仕様だけれど料理方法が違うのです。
そこに美味しさの秘密がありました。
私は中川さんのきんぴらごぼうだけで一冊の本が書けると思うくらい、いっぱい頭の中を駆け巡る想いがあります。
とにかく中川さんの煮物料理は凄いです。
そうそう、いつも便秘がちな赤ちゃんが、中川さんに教えられた筑前煮を食べたお母さんの母乳を飲んだらするりと出たそうな。
赤ちゃんは筑前煮を食べていないけれど、お母さんの血液が筑前煮の影響を受けていた証拠ですね。
中川さんの煮物にまつわる物語ができそうな予感がします。