おせちを作ることは感謝の総決算なのです

私のゆく年くる年は、おせち投稿に集中していました。
次々と塾生さんから届く写真をアップされる中川さんのブログを見ながら、感無量の想いが断続的に押し寄せます。
記事がアップされる度に、その人の初めての出会いから今までが想い出されます。
ご多分にもれず最初はお料理のイロハも分からなかった人が、何年か後にこんなに素晴らしいおせちが作れるようになるなんて。。。
泣いた顔、哀しい顔、困った顔、満面の笑み、真剣な顔、いろんなお顔が浮かんで来ます。

昨年はお弁当投稿が物凄い力をつけました。
毎朝中川さんが無料で指導するお弁当投稿は、「続けることの大切さ」を教えてくれました。
あの投稿経験があったからこそ、おせちに取り組もうとする意欲が出たと思います。
以前なら手も足も出なかったおせちなのに、「あんなに美味しいお料理だから作りたい」一心でおせちに取り組んだというのが正直なお気持ちだと思います。
そう、「美味しい」というのは物凄く勇気をくれるんですよね。
そして、お弁当投稿の経験から、重箱が遠い存在ではなくなったのです。

中川さんは持ち前の格調高いお料理の格もお味も落とすことなく、すべての講座で一貫して伝え続けています。
その延長線上としておせち用に40人のかたに「おせち講座」を開催しました。
ほんの3品のデモを追加しただけなのですが、それまで習った基本のお料理で立派におせちが出来上がりました。
しかも飛びきり美味しいお味で。
これがむそう塾のレベルなんだと、改めて感動した2日間でした。

<塾生さんのおせち>
【一の重:金柑蜜煮・ごまめ・数の子・黒豆・栗きんとん・蒲鉾・出汁巻き・鰆西京焼き・菊花蕪・なます・車海老の具足煮
二の重:筑前煮】(蒲鉾以外はすべて自作)
マクロビオティック料教室 むそう塾 おせち料理

 
 

(料理:舞さん 一人暮らしのお父様のために)

舞さんは10代でお母様を亡くされ、お母様からお料理の基本を学ぶことが出来ませんでした。
中川さんは舞さんに「お母さんの役」を意識して、お料理のあれこれを丁寧に伝えて来ました。
その舞さんが今こうしてお父様に抜群に美味しいおせちを作り上げました。
このおせちを受け取ったお父様のお気持ちを思うと、私は胸がいっぱいになって流れる涙を拭くことが出来ませんでした。

親は子供に色々な義務や責任を持ちますが、お父様はきっと「もう舞は大丈夫だ」と思われていることでしょう。
それは、食べるものを自分で作れれば何とか生きて行かれるからです。
どんな環境になっても、子供がちゃんと食べて行かれる状態になること、それが出来たら親はやれやれと責任を果たしたような気持ちになります。(実際はいつまでも気になるものですが。)
今年のお正月は、お父様は安堵と一緒にこのおせちをいただいたことでしょう。
それを想うと泣けて泣けて。。。

ところで、舞さんはFacebookで次のように書かれていました。
食べてほしい人がいること、食材を揃えられること、作る時間があること、そして美味しいお料理を教えてくれる人がいること などなど
おせちはたくさんの感謝でできているのだな、と思いました。

そうなんです。おせちはその年の感謝の総決算なんです。
おせちを「作らなければならない」ではなく、おせちを作ることによって自分の心が整理され、感謝の気持ちを新たにし、その尊い気持ちで新年の佳い氣をいただくための区切りのお料理なのです。
おせち(お節)は節目であることを意識して、単に食べたい食べたくないという観点ではなく、心を調えるお料理と位置づけられたら、1年のスタートがとても充実しますね。
今年は作らなかった人も、来年はぜひ作ってみましょう。
精神が安定して気持ちよくお正月を迎えられます。(達成感とともに)
中川式のお料理の数々はおせちで威力を発揮しますよ。

 
 
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コメント

  1. より:

    美風さん、こんばんは。

    あれもこれも美味しかったから食べてほしいな、という気持ちで作り始めたおせちでしたが、
    記事を拝見して泣けてしまいました。父に安心してもらえたなら何よりです。。

    いろんなことに感謝しながら、ひとつずつ仕上げて盛り込んでゆき、完成させるというのは
    その1年を感謝と充実で締めくくって
    新しい年を祈りとともに迎えるための儀式のようなものだなと感じました。
    いつか中川さんがOBENTERSの100点のお弁当で「作ることで午前を整え、食べることで午後を創る」とコメントされていましたが、
    おせちというのはそれの1年分なのですね。

    その役割を担わせてもらえること自体が、とてもありがたい事だと思います。

    こんな経験値を積めたのは、むそう塾のおかげです。
    むそう塾のみんなも作っているんだろうな、というのもとても励みになりました。
    本当にありがとうございます。

    今年はもっと充実したおせちを作れるよう、1年間がんばります^ ^

    • マクロ美風 より:

      舞ちゃん、こんばんは。

      >「作ることで午前を整え、食べることで午後を創る」とコメントされていましたが、
      >おせちというのはそれの1年分なのですね。

      そうそう。そんなコメントをされていましたよね。うんうんと頷いて読んだのを覚えています。
      一日のスタートを目的を持って始めることと、何となく起き上がるのとでは大違いです。
      前もって計画しておいたお弁当を作るべく起き上がる朝は、その時点からすでに氣が整っています。
      中川さんは、陰陽バランスの整ったお弁当を食べることによって、さらに良い氣とエネルギーが充電されて、満ちた午後を創ると表現されたのだと思います。
      これはお料理をする者の役得でもあります。
      これを知ったらお料理は楽しいだけでなく、感謝の気持ちまで湧いてきますよね。

      今年もOBENTERS仲間と一緒に充実した1年にしましょう。
      そして、12ヵ月後のおせちを楽しみにしています。

  2. おはる より:

    美風さん、
    あけましておめでとうございます。

    おせちは初めて重箱に準備しました。
    自然と思いが込み上げてきて
    不思議な氣に包まれてました。

    このように新年を迎えることができて嬉しいです。

    これまでの歩みの積み重ね、OBENTERSの日々、すべてに感謝です。

    ありがとうございます。

    みなさんの素晴らしい作品に学んでます。

    • マクロ美風 より:

      おはるちゃん、こんばんは。

      頑張って一番乗りでおせち投稿をされましたね。
      OBENTERSの積み重ねがあったからこそのおせちでした。
      何事も根っこの部分では繋がっているものですが、お料理もまた中川さんから教わる技術はすべてが同じ根っこで驚きましたね。
      この経験がまた日々のお弁当投稿に役立ち、そのお弁当投稿がまた今年の年末に役立つスパイラルになります。
      今年も新たな気持ちで頑張りましょう。

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