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「北大路魯山人展」を観て感じたこと 惚れる生き方

「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されたことを記念して、全国的に北大路魯山人展が開催されているようですが、ここ京都でも「京都国立近代美術館」で、「北大路魯山人展」が8月16日(日)まで開催されています。
京都高島屋にも魯山人の器コーナーが特設されていました。
むそう塾ではいつも伝えている内容がそのままこの魯山人展で解説してくれている感じがするので、むそう塾生にはぜひこの魯山人展を観るようにおすすめしています。

なお、館内には音声ガイド用のヘッドホンが有料で貸し出されていますので、ぜひそれを利用しましょう。
最低2時間は費やして観たいですね。
それほど学びや気づきがある内容になっています。

 
 

北大路魯山人展 京都

 
 

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北大路魯山人展 京都2 

 
 

美しいことには誰しも憧れますが、それは単なるテクニックや上辺だけのものではなく、時間をかけてあらゆるところが結びついて、それらが美を織りなすように私は思っています。
そこには時間という陽の力がないインスタントでは、メッキのように剥がれ落ちることでしょうし、誰かの心を揺さぶることもないでしょう。
私たちの日常も同じことです。

魂のこもらない仕事はしたくない。
そんな私の生き方は限りなく陽性のエネルギーを必要とするのですが、そんな私の仕事観が、魯山人展を観ていると何だか妙に肯定されたような気がして落ち着きました。

「惚れる」
思えば私はずっと惚れながら生きて来たんだなと思います。
人に惚れ、物に惚れ、仕事に惚れ、土地に惚れ、心意気に惚れて歩んできました。
ずっと自分の手で確かめながら、つかみながら生きて来ました。
お金はかかるし(笑)、損な性格だなと思っていました。
でも、マクロビオティックを知ってみると、それは陽性な生き方であることを知って安心しました。
私に人生の進むべき道をきちんと指し示してくれたマクロビオティックの考え方に、私は心底惚れました。

そしてこの北大路魯山人展を観て、彼は持ち前の陽性さゆえにあの美の世界を創り出せたけれど、その陽性さゆえに哀しい想いもいっぱいすることになったわけで、彼の人生と陰陽を重ねあわせると、誠に面白い視点が出来上がります。
マクロビオティックがとやかく言われる時代になりましたが、普遍的に存在する陰陽二つのエネルギーは今までもこれからも変わることはありません。
その事実に自分の暮らしや心身を合わせて行く生き方をするべく、これからもこの視点を大切に生きて行きます。
陰陽に惚れた女として(笑)

 
 
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食べ物だけでなく陰陽を自在にコントロールできるのが本当のマクロビオティック

京都 瓢亭 松花堂弁当16

 
 

京都 瓢亭 松花堂弁当6

 
 

京都 瓢亭 松花堂弁当17

 
 

上の3枚の写真は某料亭で写したものです。
ご飯・香の物・汁物ですが、ふっとむそう塾のことを思ってしまいました。
この三種って、むそう塾が一番大事にしているものだから。
ですから、この三種が美味しいと心からホッと出来ます。
私は外食をする時、なるべくこの三種が美味しいお店を選ぶようにしています。
もっと欲を言えば、お茶も美味しくて、おしぼりも心配りのされたものを用意しているお店です。
中川さんはその他に、窓ガラスが綺麗なお店と言っていましたっけ。
その趣旨はもうお分かりですね。

でも、お漬物の美味しいお店はなかなか見つけるのが難しいです。
案外お婆ちゃんが経営している小料理屋さんあたりに、惚れるような美味しいお店があると思います。
私が独身の時よく通ったお店もそんなお店でした。
というか、その近くに住んでしまいました(笑)
私はお漬物の美味しいお店があったら、日本全国どこにでも飛んで行きたいほどの漬物好きです。
これは母親の影響ですね。
母は漬物小屋まで用意していっぱい樽を並べていた人でしたから。

ところで、2枚目と3枚目の写真で、あることに気づいた人はかなりレベルの高いむそう塾生です。
3枚目の正解は下の写真です。

煮物椀

 
 

上の写真はむそう塾生なら一度は見たことのある煮物椀です。
幸せコースの授業で使いましたね。
盛り付けの基本の授業で中川さんが素晴らしい講義をしてくれました。
その基本がこんな時に出てきます。
むそう塾にご縁のあった人は、こんな視点を大事にしてくれるだけでもお料理の格があがりますよ。
そしてそれは氣の通った心地良いお料理につながります。

むそう塾が単にマクロビオティック料理だけを教えるのではなく、日本文化の伝承を大切にしていることの一端がこの授業です。
むそう塾で学んでいる人は、自信を持ってお料理に取り組んでください。
そして、上達する楽しさを知るとともに、お料理が美味しくなると家族が変化して、その喜びが自分にも返ってくることを是非味わってください。
それこそがマクロビオティックでいうところの、陽性の氣の流れなのです。

陽性な食材をいただくことだけが陽性になる方法なのではなく、陽性な暮らし方や行動、そして陽性な空間や環境なども陽性化の強い味方になります。
反対に陰性になりたい場合は、そのような条件を整えてあげれば陰性になれます。
そんなことを自在にコントロールできる方法を教えているのがマクロビオティックの陰陽の考え方です。
なりたいあなたになるために、マクロビオティックの陰陽を駆使する方法をお伝えするために、私はついに京都まで来てしまいました(笑)
京都でさらに本腰を入れて皆さんをサポートします。

今朝も東山から澄んだ気持ちの良い風が流れて来ます。
先日ふと気づきました。
「マクロ美風」の「風」はそもそも恩師が亡くなった時の風を感じてつけた名前なのですが、私は今回も風を感じて京都に住まいを構えたのだと気づいたのでした。
私はどこまでも風に導かれ、風の吹くまま気の向くまま生きて行く人間のようです(^^)
ありがたいことです。

 
 
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京都 瓢亭 別館の風

私はかつて一戸建ての家を建てた時に、かなりうるさく注文を出して設計士さん泣かせでした。
その大半は私がイメージしていることを伝えるための時間でした。
確実に相手に伝え、そのとおりに具現化してもらうためには、それだけこちらも勉強しておかなければなりません。
でも、それがまたとても楽しくて、もし生まれ変われるなら今でも建築関係に進みたいなと思います。

ところで、先日京都の瓢亭さんに行ったところ、本店工事のために何台もの車がお店の斜め前に駐車していました。
その車には「中村外二工務店」の文字があります。
数寄屋建築を支える工務店として有名ですが、その中村工務店さんはたくさんの材木倉庫に、10年20年と乾かした銘木を大量に貯蔵しているそうです。
木の味を出すためにはそのくらいの年数が必要だからですね。

木は生き物なので、無機質なコンクリートより心が落ち着きます。
ですから、木に触れることで静かな陽性のエネルギーをもらえるのです。
私は無意識にそんなエネルギーを一戸建ての家に込めたかったのかもしれません。
エネルギーは自分の中から湧いて来るだけでなく、外部からも注入できます。
特にマクロビオティックでは上から降りてくるエネルギーを陽性としてとらえていますから、そのエネルギーをうまくキャッチできる環境を調えると効果的です。
マクロ美風の家事アドバイス講座では、そんなことを考えながらアドバイスをしていました。

瓢亭さんの別館では窓辺がこんな景色でした。

京都 瓢亭 別館1

 
 

私が一戸建てに求めた感覚はこれだったのです!
京都の建物や庭の本をどれだけ買ったことでしょうか。
マンションに移るさいにすべて処分しましたが、家のための本代は100万円を軽く超えました。
でも、それがあったからこそ、家事アドバイスのときに自信をもって答えられるので、やはり無駄なことはなにもなかったと思っています。
私はずいぶんお金のかかる生き方をして来ましたが、それは先行投資だったような気がします。
体験もいっぱい出来ました。

これから京都でまた新しい体験が出来ることをとても嬉しく思っています。
瓢亭さんの周りは緑も豊かで落ち着いた所です。
そこを吹き抜ける風は心地よく、あなたの心を鎮めてくれることでしょう。
そんな風を少しお届けしましょうね。

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どうやら私の京都暮らしは、自然の風の洗礼がスタートのようです。

 
 
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京都 瓢亭にて 鱧料理のことなど

7月21日のお昼。
京都の家でお洗濯をしようと思ったらお昼になったので、洗濯機のスイッチを入れて瓢亭さんまでランチを食べに行きました。
自宅から瓢亭さんへは徒歩圏です。
瓢亭さんの本店はいま大工事中なので、別館で松花堂弁当をいただきました。

 
 

京都 瓢亭 松花堂弁当1

 
 

お料理が運ばれて来ました
京都 瓢亭 松花堂弁当2

 
 

ちょっとズームで
京都 瓢亭 松花堂弁当3

 
 

「前丸角向こう」ですね
京都 瓢亭 松花堂弁当4

 
 

いよいよ松花堂です
京都 瓢亭 松花堂弁当5

 
 

塗り物は裏を見る楽しみがありますね
京都 瓢亭 松花堂弁当7

 
 

中身はこんな感じです
京都 瓢亭 松花堂弁当8

 
 

ズームで
京都 瓢亭 松花堂弁当9

 
 

瓢亭名物の瓢亭玉子もあります
京都 瓢亭 松花堂弁当10

 
 

OBENTERSならピンと来るところがありますね
京都 瓢亭 松花堂弁当11

 
 

この向きで出されましたが
京都 瓢亭 松花堂弁当12

 
 

つる菜の向きからするとこちらが正しいのかな?
京都 瓢亭 松花堂弁当13

 
 

下に見える柚子を上に引き上げました
京都 瓢亭 松花堂弁当14

 
 

*   *   *

最後に出てきた煮物椀でビックリしたのは、先日の秘伝コースで中川さんが作った煮物椀とほとんど一緒だったことです。
もちろん、品格のあるお味も同じです。

鱧をおろすところから始まって、骨切りやその後の細かな作業で、大変な仕事を知った秘伝コースの人たちは、誰しも鱧料理のお値段に納得したことでしょう。
でも、この松花堂弁当はこんなに美味しくて、こんなに丁寧な仕事をしているのに5,400円(税、サービス料込み)なのです。
私は何度も「こんなお値段で食べさせてもらっては申し訳ない」と思ったのでした。
それは手間や技術に対する感謝であり、そこまで技術を高めた作り手に対する尊敬の気持ちも含まれています。

そんな真摯な気持ちで作るからこそ、人の心を打つお料理が出来るのだと再認識したのでした。
そして、その丁寧さは人の心を惹きつけ、自ずと人が集まる力を内在しているのです。
それはマクロビオティックでいうところの陽性のエネルギーであり、平屋建て(陽性)で大地のエネルギー(陽性)を十分に受けたその場所とともに、心地良い空間(陽性)なのでありました。

良い仕事(陽)が人を呼ぶ(陽)。
このことと併せて瓢亭さんのお料理に満足するとともに、改めてマクロビオティックからの視点で陽の氣を納得したことでした。

外に出ると暖簾が風にゆれて、何とものどかでゆったりとした気分にさせてくれて、外の暑さとは無縁な感じさえします。

 
 

京都 瓢亭 松花堂弁当15

 
 

むそう塾生、特に秘伝コースの人にはぜひ行ってほしいお店です。
中川さんに教えてもらっているレベルの高さが確認できて、勇気が湧いてくると思います。
きっと、「もっと頑張ろう!」と思えてくることでしょう。

 
 
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風の通り道は氣の通り道 京都東山のすぐそばの風

京都に住んで二日目の朝を迎えました。
夜になっても気温がなかなか下がらない暑い夜でしたが、朝5時に起きて窓を開けると一気に涼しい風が入って来ました。
まるで体の中に血液が流れこむように。
室温27度、湿度60%、快適な朝です。

すでに気温は上がり始めていますが、このマンションの間取りのおかげで、かなり風が動くように設計されているため、爽やかな風が室内を走ります。
別に風が強い日ではないのですが。
そういえば、徒然草に「家の作りやうは、夏をむねとすべし。」というのがあって建築の定説なのですが、今では冷房が普及してマンションが多くなると、そんなことは忘れられるようになって来ました。
京都では今なおこの定説どおりの家の構造が多く見られ、マンションなのに風の通り道が組み込まれていることに感動したのでした。

このマンションで一番気に入っているところ。それは4畳半の畳の間です。
和室というほどの本格的な部屋ではないのですが、単に畳と押し入れがあって縁取りしてある空間です。
それでも畳を見るだけでホッとする私なのです。
今はまだベッドが到着しないので、しばらくはこの和室で寝ることになりますが、ベッドが来たらこの部屋は何も置かない空間にしようと思います。

マクロ美風の家事アドバイス講座では、この「家の作りやうは、夏をむねとすべし」を念頭に置いてアドバイスしていたのですが、まさに今こうして私もそのことを体感しているところです。
マクロビオティックでは氣を大切にしますが、空気がこもって風がうまく通らないところは陰性なので、レイアウトや置物の大きさを考えて風が通るようにして陽性にするとそこは陰陽が逆転します。
陰性な環境では一生懸命頑張っても効果は出にくいので、まずは環境を陽性にしてから目的に向かって頑張りましょう。

マクロビオティックの陰陽を生活に生かして、少しでも日常生活が心地よく送れること、そしてその時間のつながりが良い氣に満たされるように、むそう塾はあらゆる方法でお手伝いしています。
京都での自然を感じる暮らしが、私にもう1ページ書き加える内容を与えてくれそうでワクワクしています。
もうお気づきかもしれませんが、京都に住むことを決意した時から新しいカテゴリーを設けてあるんですよ。
「京都やマクロビオティックのことなど」
こちらもお楽しみに♪

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人は何かわだかまりや心配事があると心がスッキリしません。
でも、それが解決すると心の中に涼風が吹き抜けたかのようにスッキリします。
いわゆる風通しの良い状態ですね。
今こうして自然の風に吹かれながら記事を書いていると、こよなく幸せでいつまでも生きているような錯覚にとらわれます。
この心地良い風は、きっと東山を吹き抜けてくる湿度をほどよく含んだ風のためかもしれません。
私の部屋からは東山がこんなにも近くに見えます。

 
 

京都 東山

(京都の朝 自宅の窓から東山方面)

今の時間帯は逆光で写真が綺麗に撮れないのですが、1本1本の木々がよく見えるので、秋にはきっと綺麗な紅葉を楽しめることでしょう。
こんなに近くに東山があるので、ここを渡った風の心地よさを満喫出来て幸せです。
朝早く起きて、小鳥の声や風が肌を撫でる心地よさに触れていると、本当に生き直している感じがします。
ありがたい時間です。
いつまでこのお部屋に住めるか分かりませんが、ご縁をいただける間はここでの時間を大切に過ごしたいと思います。

と言いながら、きょうは埼玉に帰ります。
埼玉には中一日の滞在で金曜日には京都入りですが。

 
 
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