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誰かが喜んでくれるために使う時間は陽性だから疲れないのです
昨日で2014年度のすべてのコース授業が終わりました。
今年からは各クラスが一同に集まるホテルでの修了式は廃止しましたが、修了された方々は全員で60名です。
各コースでの内訳は次のとおり。
【満足コース】15名
【じっくりコース】16名
【上級幸せコース】15名
【幸せコース】14名
満席でスタートした各コースですが、途中で脱落した人が3名出たのは今年初めてのことでした。
とても残念です。
5月2日(土)から2015年度の各コースが始まります。
【秘伝コース】14名
【満足コース】6名
【上級幸せコース】14名
【幸せコース】8名
総人数は昨年度より少ない42名ですが、グッと中身を濃くして少数精鋭で行きたいと思います。
コース受講の皆さんは、1年間の体調管理とスケジュール管理をしっかりして、毎月最高のコンディションで受講出来るようにコントロールしてくださいね。
そのコントロールこそが陰陽の勉強に他なりません。
私は皆さんが初期の目的を達成して、京都まで通って良かったという実感と実力を手にしてほしいと願っています。
そのためにむそう塾は可能なことを何でもします。
一般的なマクロビオティック料理教室では扱わない動物性も食材として登場しますが、すべては陰陽バランスを考慮しての作り方なので、安心して陰陽を学んでください。
プロとはこういう料理の仕方をするのか!
プロが大切にするのはこういう姿勢なのか!
マクロビオティックの陰陽ってそんなふうに考えるのか!
そんなあれこれがギッシリ詰まった目からウロコのカリキュラムが目白押しです。
ありがたいことにご主人様たちがむそう塾のことをご理解してくださるケースが多くて、男性の好みを知り尽くしたプロならではのお味と、一貫してほんまもんを伝えるむそう塾の姿勢が評価されたのだと思っています。
中川さんも私も24時間のうち、ほんのちょっとだけ眠って、あとは全部むそう塾のために時間を投入しています。
こんな気狂いみたいな日々は正直言ってハードですが、たった一つの喜びがあるから出来るのです。
そのたった一つの喜びとは、皆さんの「教えてもらって良かった\(^o^)/」「美味しかった!\(^o^)/ 元気になって良かった\(^o^)/」という笑顔です。
どんなにハードでもそれをつらいと思わないのは、私達の仕事の結果を喜んでくれる人がいるということに尽きます。
誰かが喜んでくれるために費やす時間は、自分にとっても喜びであり、その時間は陽性の良い氣を発するので、働く時間が長くても体が疲れません。
ですから、仕事を楽しんで出来るかどうかはとても重要なことだと身をもって感じています。
私や中川さんが働く時間が、どこかのご家庭の幸せのためにつながっているという手応え。
そんな機会をいただけることに心から感謝しています。

(京都 本法寺境内にて 2015.4.24撮影)
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾
4件のコメント
「中川善博の盛付秘伝」器に景色を描こう
先日じっくりコースの最終日にお二人の塾生さんが玄米のちらし寿司を持参されました。
むそう塾ではお馴染みの光景で、習ったお料理を自宅で復習して、当日また作って京都まで持参して中川さんからお味や盛り込みの確認指導を受けるためです。
この日は奇しくも同じお料理が登場したのですが、もう一人のNさんは残念ながら写真を撮っていなかったため、ここで参考にすることが出来ませんが、Sさんのお写真を使って盛り込み(盛付け)の勉強をしてみたいと思います。
まず、こちらはSさんの玄米ちらし寿司です。
中川さんに改めて講評してもらいました。
<中川善博より>
上手に出来ています。口中環境を慮るセンスがあなたにはあります。
しいたけを2個で抑えられるところにセンスを見ました。
覚書やメモで料理をする人は鰻3個に椎茸も3個ね。と何も思わずに盛ってしまいます。
それは私が教える料理じゃないのです。
直すところはほとんどありませんが、私なら、というところを1点。
絹さやを両端落として3つに切り分けたでしょう?
私ならこの大きさの絹さやでこの大きさの弁当箱ならば2つに切って鰻の1辺の8割の長さにしました。
そんなところで少し伸びしろ分を残して95点。

(玄米のちらし寿司 料理:むそう塾生 Sさん)
一方、Nさんは写真がなかったので、Sさんの写真をお借りして◯印をつけました。
上質の木の芽を使っておられたため、木の芽の大きさが◯内に収まるくらい小さかったのです。
そのため、全体のバランスが悪くなってしまいました。
原因はNさんが木の芽の大きさを葉の枚数で覚えていたためです。
教室では確かに中川さんが木の芽の大きさをその時のバランスとして目安を葉の枚数で教えたのですが、そもそも元の木の芽の大きさが違う場合は、数字だけ覚えているとこのようなことになります。
ここはぜひ景色として木の芽の大きさを把握していれば、対になった葉の枚数を数えるのではなく、もっとバランスの良い盛り込みが出来たことでしょう。

(玄米のちらし寿司 Nさんの場合 Sさんと似ているが木の芽が◯印の大きさ)
ということで、同じ授業をしても塾生さんがどんな受け方をするかで大いに結果が異なってきます。
これは愛クラスの玄米の炊き方講座から口を酸っぱくして話していることなのですが、いっこうに受け入れてもらえません。
たま〜に「そんなに言うなら」と取り組んでくださる人がいるのですが、またいつしかメモを取る習い方に戻ってしまう人が後を断ちません。
そのくらい人間はメモする覚え方に毒されてしまったのでしょう。
しかし、メモを出来ない習い事はたくさんあります。
踊りだってスポーツだって、いちいちメモを取るでしょうか?
特に動きのあるものは文章に置き換えにくいものです。
お料理もそういうものと同じだと思って下さい。
現在むそう塾の最高コースである満足コースであっても、メモを離さない人がいます。
もう何年も言われ続けていることなのに・・・。
このメモを手放さない限りそれ以上の上達は望めないと断言します。
仮に秘伝コースに進まれても。
秘伝コースはもっと動きのある工程が含まれるそうですから、メモをしていると絶対見逃すと思います。
今月の満足コースでも、ある人が大事な工程を見逃している瞬間を目撃してしまいました。
中川さんの動作はわずか2秒ほどのことでしたが、その人はメモに13秒ほど費やしていました。
中川さんのその動作を見逃したために、必ずあとで苦労するだろうなあと思って見ておりました。
私は中川さんの手元を見続けて8年目になりました。
その間にずっと思っていたことは、「瞬きするのも惜しい」ということでした。
目の前で展開される動作の一つひとつがとても洗練された動きであると同時に、それが一番美味しく出来上がる秘訣なんだなといつも感心するのです。
皆さんはお料理をする時、今まではメモを取っていても許されることしかしなかったのかも知れません。
でも、今までしていたことをしない(陰性)ことによって、新たな何かを得られる(陽性)と思いませんか?
多くの人が忘れてしまうと心配されていることでしょうが、それは陰陽を意識していないからです。
得ることしか考えていませんね。
世の中には文字で憶えるものと目で視覚的に憶えるものがあること、あるいは耳で聴覚的に、あるいは手で触覚的に憶えるものがあることを、しぶしぶでも認めてほしいです。
今までしなかったことをする(陽性)ことによって、あなたのお料理が別次元に進めると思うのですが、まだメモりますか?
工程でもし理解できなかったりあやふやな時には、すぐその場で質問しましょう。
質問をして納得した上で帰宅しましょう。
そしてすぐ復習すること。これが重要です。
復習してもまだ解らない時にはメールをしましょう。写真や動画も送りましょう。
その場でなければ出来ないことをする。これが最も陽性な学び方であり、無駄のない時間の使い方です。
* * *
長くなってしまいましたが、大事なことなのでもう少し書かせてくださいね。
お弁当投稿(OBENTERS)をしていても、中川さんのアドバイスを活かせる人と活かせない人がいます。
その違いはアドバイスを自分のところに持ち帰っているか、いないかなのです。
まずアドバイスを持ち帰っていない人は、投稿してそのままか、続けていればいつか上達すると単純に思っているだけです。
しかし、持ち帰った人は「二度と同じ指摘は受けないようにしよう」とします。
その具体的な方法で一番多いのが、投稿時の写真と中川さんのアドバイスを日付順にまとめる方法です。
そして、同じお料理を作る時にはそれを事前に読んでから取りかかるのです。
またある人は、お弁当の計画段階から独自に記録しておき、イメージ図も残して出来上がったお料理と比べ、投稿写真と中川さんのアドバイスの文章、それにアドバイス後に手直しした写真も残していました。
これを日々繰り返しながら同じ間違いを二度としないことを意識しているのです。
そこまですれば完璧だ!と思いきや、盛付けの世界はそれだけでは駄目なんですね_| ̄|○
白いキャンバスに絵を描くように、あるいはその器に小宇宙(自然界)を再現するように、景色を描く感性が必要になります。
美しいものを観た時に感じるあのバランス感覚が盛り付けの世界でも要求されるのです。
いつもバランスの取れたものを目にしていると、知らず知らずにその感覚は育ってきますが、これは個人差が大きいですね。
少なくてもメモをして育つものではありません。
「あれ? なんか違うなあ?」と思える感覚がスタートです。
真贋力を養うためには本物しか見せないといいますが、それと同じだと思うのです。
こんなに長く書いてもまだまだ盛付けのことは書ききれません。
そのくらい奥が深いのです。
逆に言うと、だからこそ楽しいと思えませんか?
私は中川さんがTwitterで毎朝指導している内容を書籍化したいと思っています。
高度で深い内容をこのままにしておくと、Twitterがなくなったときそのまま消えてしまい、あまりにも勿体ないです。
書籍化して辞書のように料理別・食材別・季節別・お弁当箱の型別にまとめられたらいいなと思っています。
ネットの時代ですがあえて紙で残したいです。
タイトルは「中川善博の盛付秘伝」です。
しかしそれは気の遠くなる膨大な作業であり、人海戦術でも取らない限り不可能です。
むそう塾生の有志でそんなことが実現できたらどんなに嬉しいことでしょうか。
不可能と思わないで、いつか実現させたいと思い続けて行きます。
治部煮の盛付け 手直し後
先の記事にコメントを寄せてくださった皆様、ありがとうございました。
あ、私も! と思われていながらコメントをされないうちに答えが出てしまってガッカリされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、たまにはこんな一瞬のお勉強会があっても楽しいかもしれません。
いくつかの細かな問題点はあったのですが、一番違和感のある治部煮を中川さんが仲居さんに見つからないように手早く手直しをしてくれました。
その写真をアップしておきます。
あなたの頭の中の盛付けと同じでしたか?

カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 食べ物あれこれ
2件のコメント
北陸新幹線開業記念メニュー 「加賀屋 京都店」
伊勢丹京都店の8階にある「加賀屋 京都店」で、「北陸新幹線開業記念メニュー」がありました。
盛付けの参考になると思ったので、写真をアップしておきます。





この中でご飯物は最後の鱒寿司が3貫のみです。
これではバランスが悪いので、「本日のご飯」をセット(お味噌汁・お漬物付)で注文しました。
きょうはわらびご飯でした。
手の込んだお料理のお味はどれも納得の美味しさでしたが、とにかくきょうは忙しい日であったためか、今までで最も厨房が混んでいた模様です。
OBENTERSの皆さんが見ると、中川さんの指導とあまり変わらない盛付けの雰囲気ですが、ちょっとこれは直したいねというところがあります。
あなたならどこを直しますか?
お勉強のためにみんなで考えてみましょう。
どうぞご遠慮なくコメントをしてください。
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾
21件のコメント
一番大事なお料理の基礎は最初の授業にすべてある
今月はむそう塾の年度末。
各コースの授業が今月で終わります。
今日明日はじっくりコースの授業で巻き寿司の復習です。
中川さんが次々と巻き寿司を巻き上げますので、じっくり何度もガン見してくださいね。
そして、その動きを目に焼き付けてください。
昨日の単発講座でも巻き寿司を見てくださいと持参されている人がいましたが、最後の最後にまた桂剥きの授業や包丁砥ぎの授業でお教えした内容がネックとなって立ちはだかります。
お料理に一番大切なことを一番最初に教えた中川さんのカリキュラムが、どこまでも深い意味をもって私達にのしかかってきます。
どんなに巻き寿司の各工程をきちんとこなして来たとしても、最後に「切る」ことで_| ̄|○な結果になる人が多いです。
いくら中川さんのデモを見ても、自分の手で出汁巻きをきちんと(お寿司仕様に)巻けなければ、中川さんの教えた巻き寿司にはなりません。
課題はまだまだありますが、とにもかくにもこれで修了です。
下の写真は昨日の単発講座で中川さんが作った稲荷寿司です。
その下に塾生の舞ちゃんが作った助六寿司の写真をお借りしてきました。
舞ちゃんは桂剥き投稿の最後を断食してまで頑張った伝説の塾生さんです。
その時の頑張りがあったからこそ、今この切れ味の巻き寿司が出来るのです。
基礎は大切ですね。

(中川式稲荷寿司 料理:京料理人 中川善博)

(助六寿司 料理:むそう塾生の舞さん)
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾
2件のコメント










