マクロビオティック京料理教室 むそう塾」カテゴリーアーカイブ

秘伝コース9月授業内容のお知らせ

秘伝コースの9月授業は外でお食事をして、中川さんからお料理のあれこれを解説してもらうことになりました。
もちろん器のお話も含まれます。
これまでいくつかのお店を候補にあげて試食してきましたが、マクロビオティックの考え方から大きくかけ離れないお店として「京都 瓢亭」さんを選びました。
お味はもちろん大切な要素ですが、人は食べることだけで生きるわけではありません。
食はその人の生き方のすべてが投入される場面であり、自分自身にも食のあり方が跳ね返ってくる大切なものです。

むそう塾の秘伝コースでは一流料亭を超えるお味をお伝えしていますが、それを外でも確認していただくための授業を9月に選びました。
今まで教わった中川さんのお味や技術とそのレベル、そしてむそう塾が本当に伝えたい食の奥深さや精神面への影響も一緒に感じていただけたら嬉しいです。
マクロビオティックでは氣をとても重要視しますが、その氣を再確認する意味でも瓢亭さんでのお食事は学びがあると思います。
当日はちょっとだけおめかししていらしてください。
服装もヘアスタイルもすべてがその人の氣につながりますのでね。
気持ちのよい一日を過ごしましょう。

【日時】
・土曜クラス 9月19日(土)
・日曜クラス 9月20日(日)
11時からお食事になりますので、10:45までにお店に集合してください。

【場所】
京都 瓢亭 本店 (別館と間違わないように)

【費用】
受講費からお支払いしますので当日は不要です。

京都 瓢亭 本館

 
 

(京都 瓢亭)

 
 
カテゴリー: 講座のご案内・連絡事項, マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 4件のコメント

種なし果物 あなたは避けますか? 気にしませんか?

毎日暑いですね。
こんなに暑くなると、冷たく冷やした果物が美味しいのですが、あなたはどんな基準で果物を選ばれますか?
マクロビオティックをされている人なら、なるべく輸入物の果物は避けるでしょうが、国内産の果物でも栽培方法によっては避けたいものがありますね。
消費者のニーズによって次々と品種改良されるだけでなく、薬品処理が施されている果物も多くなりました。

昔、種なしスイカを売りだしたところ、見た目に違和感があってさっぱり売れなかったという話を聞いたことがあります。
絵に描いたときのあのスイカの種が無意識にインプットされているからでしょうか?
それと似たような話で、無音の掃除機を作ったけれどそれも売れなかったとか。
なんでも、吸っているか吸っていないか分からないからだそうな。

世の中では常に何かの改良を研究しているのでしょうが、その改良が良いものばかりなら結構なのですが、中にはしない方が良い改良もありますね。
単にズボラ人間を増やすだけという改良も多々見受けられるからです。
ところで、Facebookに種なし果物についての記事がありました。
吉富さんは家業が青果業だけに情報もたくさんお持ちだと思うのですが、マクロビオティックの視点もお持ちなので、「いのち」を大切に考えた記事になっています。

種なし果物。あなたは買いますか? 召し上がるのをやめますか?
ちなみに私は息子を育てるときに種なしは選ばず、買い物を頼むときには「種ありを選ぶように」と言って行かせましたが、最近はその買い方では買える物が少なくなって来ました。
今はお世話になっている京都の自然食品店から果物を送ってもらっていますが、ここから届く果物には種がデーン!と大きな顔をして入っています(笑)
見かけと食べにくさより「安心と美味しい」が嬉しい果物です。

 
 

<種なし> 吉富信長さんの記事より

流通されているバナナはすべて種なしバナナです。原種の本物のバナナって見たことありますか。原種のバナナは、実の中にぎっしり種が詰まっています。本来なら次の世代の子孫たちがそこには入ってるんです。

年々種なし果実の需要が高まっています。それは食用としては仕方のないことでしょう。単価も、本来の「種あり」より、「種なし」の方が高いので、農家さんも技術を駆使して作るところが年々増えています。

種なしぶどう、種なし柿、種なしすいか、種なしライチ、種なしびわ、種なし桃、種なしいちじく、種なしザクロ、種なしカボスにその他種なし柑橘類など。種なしという概念は、消費者が食べやすいように考えられた技術のひとつです。

そもそも、種なし果実はどうやってできるのでしょうか。

種なしを作る方法は果実の種類によって違います。

種なしぶどうは最初から種がないのではなく、あくまで種なしにしやすい品種に、栽培において植物ホルモン剤の「ジベレリン処理」をすることで「種なし」にします。

ジベリン処理とは、天然成分由来の薬品であるジベリン液を使用して、受粉しなくても、房をジベレリン液に浸すことで実を作ることができ、結果、受粉していないので種なしブドウができるという処理です。

具体的には、ジベレリンを水に溶かして、開花する約2週間前にぶどうをひと房ひと房にこの水に浸していきます。ジベリン処理をすることで、同時に、果実を肥大化させることができ、とても見栄えのいいブドウができます。

本来であれば、受粉するめしべの中で植物ホルモンが盛んに作られますが、ジベレリン処理をすることによって、受粉と受精が終わったとぶどうに錯覚を起こさせ、種なしにするわけです。

種なしバナナは、遺伝子の突然変異が起こり、偶然の産物として生まれたといわれています。種なしバナナの繁殖方法ですが、種がなくても茎の根の脇から出てくる新芽を選び出し、その苗を育て、ある程度大きくなったところで大きな畑に植えかえるようです。

種なしの温州みかん、種なし柿の場合は、こういった人工的な処理は行わずできます。

果物には、受粉しても受精ができず、そのため種ができないまま果実に成長するものがあります。(単為結果(たんいけっか)といいます) 単為結果の果実は、種なしの温州みかん、種なしの柿(の一部)、種なしいちじくなどがあります。

温州みかんは花粉の発達が悪いため、受粉しても受精できず、種が出来ないのです。そして温州みかんは「雄性不稔(ゆうせいふねん)」という花粉が発達しない異常性質を持っています。

しかし、果実に種が無いと、本来、木はその実には栄養を送ろうとしません。そうすると、味ももちろん種ありに比べて落ちますし、大きくならないのです。果実が大きくならないと商品として価値がありませんので、そこでホルモン剤と化成肥料の登場です。これらにより、人工的に果実を肥大化させます。そして、店頭にならべてあるような見た目が立派な大きさの果実が出来上がるわけです。

※ただし一概には言えません。子房内の植物ホルモンが多いと、種がなくても子房が成長するパターンも多々あります。

種なしすいかは普通のすいかの芽に「コルヒチン」という物質の薄い水溶液をつける処理をします。コルヒチンは染色体異常(染色体の倍加)を誘発する作用があるため、これを利用して種なしスイカを作ります。

種ができない理由は、コルヒチンにより、通常の染色体である2倍体から4倍体に変化します。そしてその4倍体のめしべに2倍体の花粉を受粉させることで子どもは3倍体になります。この3倍体のすいかの種を育てると種なしすいかができるのです。

種なしびわ「希房」という品種も3倍体です。希房は「田中(4倍体)」と「長崎早生(2倍体)」を掛け合わせた品種です。しかしそのままでは実がつきませんので、種なしぶどうのようにジベレリン処理を行い、果実を着果・肥大させます。

さて、これらのホルモン剤などを使用した果実は、一般的に人体には全く害がないとされていますが、実際にはどうなんでしょうか。人間が効率よく果実を食べるための知恵であり生産技術といえばそうなるでしょう。私たち動物は本来「いのち」あるものを食べて生きていきます。種なし果実はいのちのないものなのでしょうか。そこに良いも悪いもないかもしれませんが、自然界では異常種であり、不自然なものであることは変わりありません。それが主流になった今、消費者として私たちはどう考えるべきでしょうか。

 
 

京都 つる家 水物

 
 

(京都 つる家)

 
 
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | コメントする

プロが教える鱧の骨切りマンツーマン指導と骨切りのポイント 

P1000082

 
 

上の写真は某有名料亭の鱧料理です。
とても期待していたのですが、残念ながら骨が1本舌に触りました。
通常のチクチク感とはちょっと違った感じです。
一緒に行った中川さんのお椀にもあったそうです。
中川さんによると、それは鱧の骨切りをする時のスピードが原因の骨ということでした。
骨にも色々の原因があるようです。
どうしてそのような骨が出来るかを詳しく説明してもらって納得しました。
お料理におけるスピードって本当に大切ですね。
参考のために、中川さんが麗可ちゃんにアドバイスをした骨切りのポイントの一部を記しておきます。

・前にシュッとする速度
・皮の半分まで切る
・十円玉を二枚にへぐ薄さ

*   *   *

舞ちゃんの鱧の骨切りに続いて、麗可ちゃんの鱧の骨切りがこんな感じで昨日あったそうです。
こうして一気に上達して行くのでしょうか?
麗可ちゃんは桂むきと刻みにまだ苦戦しているのですが、鱧との相性は良いようで、最初からなかなか上手です。
彼女は出汁巻き玉子ととても相性が良かったので、人はこんなふうに隠れた才能があるものなのかもしれません。
最初から「プロにしか出来ないから」とか、「中川さんでも相当練習したんだから」と諦めないで、自分にはまだ知らない能力が隠されているかもしれないと思って、挑戦してみるのも面白いですね。
では、麗可ちゃんの練習を見てみましょう。

スクリーンショット 2015-07-29 15.25.14
スクリーンショット 2015-07-29 16.01.48

[youtube width=”880″ height=”560″]

2

[youtube width=”880″ height=”560″]

3

[youtube width=”880″ height=”560″]

スクリーンショット 2015-07-29 16.44.27

スクリーンショット 2015-07-29 16.46.37

5

[youtube width=”880″ height=”560″]

6

[youtube width=”880″ height=”560″]

7

8

[youtube width=”880″ height=”560″]

578023cdf7d4b99ec9059e28370e73d0
8caaaf5fc7c65f8b8b4aab4a63175a5e
b065b285b04e609aedf50498133153a5

スクリーンショット 2015-07-29 17.21.58

11改

スクリーンショット 2015-07-29 17.43.42

スクリーンショット 2015-07-29 17.45.43

 
 

これで終わりです。
さあ、麗可ちゃんはどこまで上達できるでしょうか?
これから骨切りに挑戦する方々の参考になるように、中川さんと麗可ちゃんのメッセージ会話をオープンにしました。
( ゚д゚)ハッ!と気づくところが多々ありますね。
皆さんも頑張ってください!

 
 
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 2件のコメント

鱧の骨切り 塾生さんが練習中です

先日鱧の骨切りの記事を書いたところ、2名の塾生さんが骨切り用の包丁を購入されました。
1名はスタッフの麗可ちゃんですが、彼女は昨日京都の有次さんで購入しています。
なんと、有次さんの社長さんに直接選んでいただいたのが、中川さんの遠隔アドバイスで選んだものと同じだったとのこと。
中川さんはそれほど写真を見ただけで包丁の良し悪しが分かってしまうようです。

もう1名は舞ちゃんで、東京のデパートにはなかったので、京都からお取り寄せだそうです。
まだ包丁が届かないのですが、上級幸せコースの包丁で骨切りの練習を始めたそうです。
中川さんからのメッセージ指導で、もうここまで会得しました。
凄いですね。
東京で鱧の入手に苦労しながらも、何とかして切れるようになろうとする熱意にエールを送ります。
中川さんとのやり取りがとても具体的で参考になるので、他に練習する人のために公開してみます。

スクリーンショット 2015-07-27 22.17.55
[youtube width=”880″ height=”560″]

スクリーンショット 2015-07-27 22.18.11

[youtube width=”880″ height=”560″]

スクリーンショット 2015-07-27 22.18.28

スクリーンショット 2015-07-27 22.18.47

[youtube width=”880″ height=”560″]

スクリーンショット 2015-07-27 22.19.05

スクリーンショット 2015-07-27 22.31.48

[youtube width=”880″ height=”560″]

スクリーンショット 2015-07-27 22.22.47

 
 

こんな感じでメッセージ指導は止まっています。
さあ、これから先どんな展開になるでしょうか?
楽しみですね〜(^^)

 
 
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 2件のコメント

夏には汁物を多めに摂りましょう 塩の種類にも気をつけて

マクロビオティック料理教室 むそう塾 京野菜の揚げ浸し

 
 

(賀茂茄子と万願寺唐辛子の揚げ浸し 料理:京料理人  中川善博)

「お出汁の取り方と体調に合わせた絶品お味噌汁講座」「2015年度 夏の特別料理講座 涼麺と賀茂茄子ピザ」が終わりました。
2日間福ZENをいただいたのですが、私が真っ先にお箸が伸びるのがこの「賀茂茄子と万願寺唐辛子の揚げ浸し」です。
このお料理は上級幸せコースのメニューに入っていますが、このお料理が習いたくてむそう塾に申し込んだという人もいらっしゃるくらい美味しい一品です。

茄子も唐辛子も陰性だからといって、マクロビオティックの陰性を避けているとこの美味しさにはありつけません。
ジリジリと暑い日差しの照りつける夏(陽性)にはいっぱい汗をかいて、キリッと冷やした(陰性)お料理がとても爽やかに感じます。
これは陰陽バランスが調和するので、体も喜んでいるためですね。

長い間陰性を避けていると、夏になっても汗をかけない人がいます。
マクロビオティックでは陰性が悪いのではなく、陰陽のバランスを取ることが重要なのですが、そこを勘違いしていると体調を崩しますから要注意です。
こんなことを書くと、じゃ、甘いもの(陰性)を食べてもいいのね!と短絡的にとらえる人がいるので、これまた要注意です。

陰性は陰性でも、私は夏には汁物の陰性をおすすめします。
暑い時には噛む行為(陽性)さえイヤになることがあります。
そんな時には、ただ啜る(すする)だけの方が心地よかったりするのです。
それは噛むより啜る方が陰性な食べ方だからですね。
ですから、冷や麦や素麺が美味しく感じるのです。

こんな時には玄米を100回噛みましょうなんていうと、拷問に感じる人がいます。
特に子供はダメですね。
総じて陽性な人はよく噛むことを嫌いますので、私は塾生さんの食べ方を見学していてその人の陰陽の確認もしています。
的中率高しです(^^)

ところで、美味しそうな京野菜の揚げ浸しですが、一般的な茄子や唐辛子より陽性さを内在していますので、この食材で作る揚げ浸しはそんなに体に悪影響を与えません。
このたまらなく美味しいお汁は、飲み干していただける味付けなので、格好のミネラル補給源になります。
汗をかく季節には上手にミネラルを補わないと、一時的に鼓動が激しくなったり、脚がつったり、頭痛がしたり、ミネラル不足の症状が現れます。
汁物は細胞への浸透も速いので、先日お伝えした悶絶そうめんつゆも飲み干してしまいましょう。
そんなことをしたら塩分摂り過ぎになると思う人は、塩分に対する正しい知識をもっていません。
腎臓病でよほど塩分制限をされていない限り、この程度のことでは大丈夫です。
ただし自然塩を使うように。

 
 

涼麺 温度玉子 マクロビオティック料理教室 むそう塾

 
 

(涼麺 料理:京料理人  中川善博)

 
 
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 4件のコメント