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「食べ物あれこれ」カテゴリーアーカイブ
玄米の陰陽(栽培方法を含む)と体の反応
中川さんのブログに「木村式自然栽培米」の玄米ご飯が載っていました。
この記事では玄米のエネルギーについて書かれています。
ふっと過去に私が体験したことを思い出しました。
すでに過去記事を読まれた方はご存知だと思いますが、私はマクロビオティックを知ってから、玄米の種類や栽培方法の違いで体の反応がどのくらい変わるのか、入手可能な玄米を片っ端から試したことがありました。
その感想と中川さんが導き出した感想が同じだったので、妙に安心したことを覚えています。
それらのことからトータルで言えることは、慣行栽培の玄米に比べて不耕起米や棚田米はエネルギーはとても感じるのですが、少々皮の感じがしっかりしている傾向にあります。(陽性)
それをやわらかく炊飯するには少しテクニックを要します。
ですから、ネット通販で栽培方法に惹かれて購入すると、玄米ご飯としては炊き方が難しい玄米もあります。
しかし、精米して白米でいただくなら、最高に美味しいこと間違いなしです。
ということで、中川さんのブログに載っていた玄米ご飯は、炊飯の難易度は高いでしょうが、エネルギーのある玄米だと感じておられることが納得出来ます。
実はこのエネルギーですが、毎日強いエネルギーに接すると、いつかちょっと重く感じることがあると思います。
このことは、食べる人が健康であればあるほど、それを早く感じるはずです。
つまり、陽の力が強い玄米になるからですね。
そんな時には炊き方を陰性方向に工夫したり、もう少し陽性の少ない玄米に変えたりすることも良いでしょう。
こんなふうに、玄米にも陰陽があることを知って、ご自分の体調にピッタリの玄米ご飯が炊けるようになりましょう。
<参考記事>
・不耕起米について
・玄米の毒素排出力とフィチン酸
(2013年度産玄米600cc : 水700cc 料理 by 子象さん)
たまたま子象さんから玄米ご飯のお写真が送られてきました。
つやつやで美味しそうに、上手に炊けています。
この玄米ご飯ならしっかり消化吸収できて、毒消しもバッチリ行えるはずです。
そして、鉄火味噌を作るパワーも玄米ご飯からもらえることでしょう。
相性の良い玄米に感謝!
カテゴリー: マクロビオティックが楽しい♪, 食べ物あれこれ
2件のコメント
京都「美よし菓舗」の「くりもち」がおいしい
昨日の包丁砥ぎ講座ではお茶タイムを設けました。
刃物を扱って緊張した神経をリラックスさせてから、お箸の持ち方練習に移るためです。
中川さんの指示で急遽購入してきたのは、「美よし菓舗」さんの「くりもち」です。
むそう塾から歩いても数分のところにあるお菓子屋さんです。
栗が1個コロンと入っていて、あんこが少しなので甘さが強くなく食べやすいです。
皮の部分が軟らかくて赤ちゃんのほっぺみたい( ^ω^ )
気に入っちゃいました。
お店はこちら。
なんともレトロなHPという感じがします。
マクロビオティックにおける毒消し大根の食べ方
昨日いただいた「イサキの塩焼き」です。
(これで頂き物のお魚はおしまい。)
写真では高さが分かりませんが、大根おろしの量はおにぎり1個分くらいあります。
このくらいの量でなければ毒消しにはならないことを知っておきましょう。
外で焼き魚を注文したときについてくるような量では気休めです。
我が家の場合は、別の器に大根おろしを入れてたっぷりいただきます。
すだちの半分はイサキに、もう半分は大根にたっぷりとかけました。
大根は辛い部分だったのですが、こうしてすだちをかけると辛味がグンと和らいで食べやすくなります。
大根が苦手なお子さんには、みかんジュースをちょっとかけると嘘のように喜んで食べたりします。
(みかんジュースがイヤならりんごジュースでも良いです。)
ちなみに四国ではすだち料理が多くて、すだち蕎麦、すだち飯、土佐酢にもすだちなどと、日常的にすだちをたくさん摂ります。
これは自然に毒消ししているわけですね。
中川さんが焼いてくれただけあって、外はカリッと、中はホロホロとジューシーな焼き上がりで、とっても美味しかったです。
焼き魚でも大葉を添えるなり、大葉を刻んで大根おろしに混ぜるなりすると、もっと毒消し効果は高まります。
毒消しの食材がなかったら動物性は摂らない。
そのくらいに思っていると間違いはありません。
それほど毒消しは重要です。
<関連記事>
・マクロ美風の体験的マクロビオティック 毒消しの重要性
・毒消しの食材と玄米ご飯の力 有害ミネラルの排出
・なぜ毒消しをするのか? マクロビオティックの意味
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 食べ物あれこれ
29件のコメント
鯛のあら炊き
昨日、九州から中川さんのところに活き〆の鯛が送られて来ました。
あまりにも鮮度が良いので、中川さんがもったいないからと「鯛のあら炊き」を作ってくれました。
[youtube]
最後の時、食べたいものを 希望かなえるホスピス 大阪
人生最後の時、せめて好きなものを食べて死にたい。
あるいは、好きなものを食べさせてあげたい。
これは患者とその家族が誰でも思うことではないでしょうか。
常々「食」の重要性を書いていますが、こんな場面での食の可能性も追求したいなと思いました。
とかく病院の食事はまずいとか、夕食の時間が早すぎるとか不満が多いものですが、素敵な取り組みをしている記事がありました。
転載させていただきます。
* * *
ー転載はじめー
カツオとハマチの刺し身、キュウリの酢の物、ご飯、お吸い物、オレンジ。
体重は40キロをきり、頬はこけていた。それでも料理が並ぶと、松井正二(よしつぐ)さん(79)の目は光った。
一口、また一口。カツオの刺し身を力強くかみしめる。酢の物とご飯、お吸い物をゆっくり口に運び、おしまいにカツオをもう一切れ。
「好きなもん、最後に残してあんねん。漁師町生まれやし、好物は魚や。あーっ、おいしかった」
妻の喜子さん(75)は「よう食べたね。旅行に来たみたいや」と笑う。正二さんは、じっと黙った後、「そやな」とぽつり。
2日後、正二さんは昏睡(こんすい)状態になり、5月3日に息をひきとった。肺がんだった。刺し身が最後の「リクエスト食」になった。
ここは淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院(大阪市)。最後の時を過ごす患者の心のケアの一つとしてリクエスト食を打ち出した。
毎週土曜日の夕飯で患者の希望をかなえる。ちらしずし、お好み焼き、チョコレートパフェ、卵焼き、カニすき……。なんだっていい。栄養士や調理師が中心となって、患者の心に残る一皿を再現する。
そんな「最後の食事」にはさまざまな思いがこめられている。
■「刺し身がええな」
「あしたはリクエスト食ですよ。何を召しあがりたいですか」
毎週金曜日の夕刻。淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院(大阪市)の病室を、栄養士の大谷幸子さん(63)が声をかけてまわる。
「刺し身がええな。いまやったら、何がおいしいかな」。79歳で亡くなった松井正二(よしつぐ)さんはいつも刺し身をリクエストした。
正二さんのふる里は徳島県小松島市。海辺に干したじゃこが名物だ。父が失踪し、10歳で大阪の理容室に養子に出された。本当は大学に進みたかった。でも理容師になったからには、と懸命に働いた。流行したパンチパーマが得意だった。
1男1女に恵まれた。「自分の家族が持てたことが、一番幸せやった。ずっと他人の中やったから」
目が悪くなり、思ったような仕事ができないと25年前に理容師を辞め、スーパーでアルバイトをした。希望したのは鮮魚コーナーだ。
末期のがんだとわかったのは1月。夫婦で北海道や徳島に旅行しようと計画していた矢先だった。
「いろんな所に連れていってやりたかったな」
正二さんは天井を見あげ、そう話していた。
おやじはふる里へ帰りたかったんだ――。長男の威雄(たけお)さん(50)は秘められた気持ちを初めて知った。教えてくれたのは刺し身だ。
家族はその後、小松島市を訪れ、遺骨の一部を海に散骨した。正二さんの思いをのせて、風が舞った。
■「また、茶わん蒸しがええな」
8月9日の金曜日、肺がんで4月から入院する安東タミさん(76)はいつものを頼んだ。「また、茶わん蒸しがええな」
ふたりの子どもが小さいころ、誕生日にちらしずしと一緒に並べたのが、手作りの茶わん蒸しだった。
タミさんは長崎生まれ。洋裁学校を卒業し、仕事を求めて大阪に来た。30歳で結婚。長女(41)が小学校に入ると日本料理屋へパートに出た。稼いでおしゃれして旅行にいった。夜はカラオケ。好きな曲は美空ひばりの「悲しい酒」だ。
自分のしたいことをしてきた。私、いい母親じゃなかったかもしれへん――。
でも茶わん蒸しは、子どもと過ごした楽しい時間と重なる。「具は宝探しみたいなもん。うちは、かしわ(鶏肉)をよう入れてん」
入院中の母にかわり、実家を掃除していた長女は、戸棚の奥に茶わん蒸しの器四つと蒸し器を見つけた。「手間がかかるのに、作ってくれていたんだなって」
土曜日の夕飯。できたてのリクエスト食を調理師の高藤(たかふじ)信二さん(58)らが部屋に運んでくる。タミさんは茶わん蒸しのふたを開けて、スプーンですくった。
「ちょうどええ固さや。何が入ってるかな」
顔がほころんでゆく。「あかんなあ。うれしいことがあると、もっと長生きしたくなってくるわ」
毎回のように茶わん蒸しを頼むタミさん。今週もその日を待っている。
■食の重要性、再認識
〈緩和医療に詳しい藤田保健衛生大の東口高志教授の話〉 中身から盛りつけまで、これだけ患者の希望に沿った食事を提供する試みは全国でも珍しい。心と体はつながっており、近ごろ医療現場でも食の重要性が再認識されている。私がかかわった国の調査でも、余命1カ月の末期がん患者165人のうち96%が最後まで自分が望むものを食べたい、と回答している。このホスピスの試みは、スタッフが全力で食事を支えていることが患者さんに伝わっているのでしょう。
◇
■リクエスト92人、計285食の試み
淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院は昨年11月に開業した。大人の病棟(15床)の患者の多くは平均余命が1~2カ月の末期がん患者だ。その人らしい人生を全うできるよう援助する。「心のケアとして力を入れるのが食」と池永昌之副院長(48)。
普段の食事も6種類から選べる選択式だが、週1回のリクエスト食は病院がメニューを提示するのではなく、患者が食べたいものを出す。「命の見通しが短い患者さんがこれを食べたいという気持ちを大切にしたい」と栄養士の大谷さんが週1回の実施を提案した。食べるのが好きだった夫を肝臓がんで亡くした苦い思いが、背中を押した。
金曜に希望を聞き、翌土曜の夕飯に提供する。「生クリームがのったふわふわのホットケーキ」「そうめんをガラスの器に盛って」という味つけや盛りつけの希望もかなえる。
調理師の高藤さんは和食は得意だが、中華や洋食に自信がない。金曜の晩に家で練習し、翌朝リハーサルして臨むこともある。
これまで92人のリクエストに応え、285食を作った。厚生労働省の食事療養費の制度内でおこなうが、食材費がオーバーした場合は病院が負担している。全国的に珍しい試みのため、関係者の視察が相次ぐ。
「食は過去、現在、未来をつなぐものではないでしょうか」と池永副院長はいう。何を食べようか。誰と食べようか。患者は思い出の食を通じて人生を振り返り、あすへ希望を抱くことができる。
ー転載おわりー
(料理:中川善博)
このようなお料理をきっと喜んでくれるに違いない。