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マクロビオティックとベジタリアンのこと 豆乳のこと

<マクロビオティック>

今では日本でもいろいろな食べ方を選ぶ人がいるので、レストランでもベジタリアンメニューがあったり、ビーガン対応のお店があったりします。
東京オリンピックの影響もあって、急にそれらのお店が増えたように感じます。

私がマクロビオティックを始めたときには、「マクロビオティック」という言葉自体があまり知られていなかったので、説明に時間を要しそうなときには「ベジタリアン」ということで通したりしました。

しかし、マクロビオティックは完全に動物性を排除しているわけではなく、体調のために必要な場合には動物性も摂ります。
原則としては植物性のものに軸足を置いた考え方なので、外から見たら分かりにくいのだと思います。

マクロビオティックでは「陰陽」を大切に考えていますので、食べる人の陰陽と食べ物の陰陽がうまく調和が取れることを理想としています。
ところが、この「陰陽」に馴染みがない人が多いために、大きく広がらなかったものと思われます。
単純に食べ方だけでなく、哲学的な考え方が魅力的なんですけどね。

 
 

<ベジタリアン>

食べ方の違いでいうと、次のようなものがあるでしょうか。
1 ベジタリアン (肉・魚などを摂らない菜食主義)
2 ヴィーガン (卵、乳製品、はちみつなどの動物性なし)
3 エシカル・ヴィーガン (2が衣食住にも及ぶ)
4 オリエンタル・ビーガン/ベジタリアン (仏教の戒律に基づき五葷を除く植物食材)
5 フルータリアン (葉、実、種子、ナッツ)
6 フレキシタリアン(ゆるべジ) (乳製品、卵、魚介類、鶏肉のいずれかは食べる)
7 リデュースタリアン (赤身肉、家禽、魚介類、乳製品、卵などの摂取量を減らす)
8 リキッダリアン (水、コーヒー、青汁、スムージー等の植物性の液体を摂る)
9 ブレサリアン(プラーナタリアン) (光などの「気」からエネルギーを摂取)

 
 

「ベジタリアン」は上の他に次のような分類もあって、世界には本当に色々な食べ方があるものだと驚きます。
1 ラクトベジタリアン (乳製品は摂る)
2 オボベジタリアン (卵は摂る)
3 ラクトオボベジタリアン (乳製品と卵は摂る)
4 ポーヨーベジタリアン (鶏肉・魚・卵・乳製品は摂る)
5 セミベジタリアン (植物性が基本で時々肉も摂る)

 
 

<精進料理>

多くは宗教上の理由からでしょうが、そういう意味では日本人は本当になんでも食べる国民ですね。
しかし、日本にも「精進料理」というものがあって、これが和食の土台になっているわけです。
動物の殺生もしないし、五葷(ごくん)も摂らないので、「オリエンタル・ビーガン/ベジタリアン」に入るでしょう。
京都には寺院が多いので、精進料理のメッカともいえますね。

マクロビオティックの食べ方は、この精進料理に似ているのですが、完全に精進料理というわけではありません。
たとえば精進料理では五葷を避けますが、マクロビオティックでは避けません。
陰陽で考えて必要なら摂ります。

 
 

<豆乳と膝痛>

前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
マクロビオティックでは乳製品を摂ってはいけないと思って、牛乳を止めて豆乳に切り替える人がいます。
しかし、ご存知のように牛乳は動物性であり、豆乳は植物性です。
当然ですが陰陽が間逆なので、体への影響は大きく異なります。

しかし、頭で「豆乳は体にいいのだ」と思って摂り続けると、体調に合わない場合は病気に発展することがあります。
大豆製品は発酵していない状態で食べると、あまり体によくないのですが、豆乳は大豆そのものより陰性な状態です。
ですから、陰性なタイプの人が豆乳を摂り続けると、体調が悪くなると思った方がよいです。

 
 

以前ご相談のあった人で、膝に痛みが出てきた男性がいました。
その人は、奥様が動物性を一切摂らないマクロビオティックをされていて、大豆・納豆・油揚げ・きなこ・大豆ミート・豆乳を瀕雑に摂っていました。
マクロビオティックの人って、大豆をお肉代わりに使うことが多いんですよね。

ストイックな奥様だったため、ご主人も動物性は一切摂っていません。
そこで私は、発酵していない大豆製品を減らして、豆乳をやめることをアドバイスしました。
すると、膝の痛みは解消したのです。
よかった〜\(^o^)/
ということで、豆乳にはご注意を。

精神性を高めて行くことを目的とする場合は、動物性を減らすのもよい食べ方ですが、あくまでご自分の体調を観察しながら、心地よい状態を持続できるようにしましょう。

 
 

(鰹のタタキ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

これからは鰹が美味しい季節です。
たっぷりの大根おろしを添えて、ポン酢でいただきましょう。
特に女性には鉄分補給になってオススメです。

(豆乳の写真がなかったので、鰹で失礼)

 
 
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本当に日焼け止めクリームは必要なのか? フランス人の日焼けの例

「日本とこんなに違う、フランスの日焼けに対する価値観」という記事を読みました。

ここに日本人の日傘のことが書かれていますが、私は真夏でも日傘をさしません。
ビルの陰や木陰を選びながら歩く程度で済んでしまうからです。

でも、京都にいると、京都の人の日傘率が高いのにビックリします。
やはり色白を良しとする文化なのでしょうかね。
デパートの日傘の売上も、関東より関西の方が多いのだとか。

GW頃から日差しの強さを感じるようになりましたが、私ぐらいの年齢になると、紫外線を気にするより太陽のありがたさの方が優先されます。
太陽は健康に欠かせないものであって、特にビタミンDのことを考えると、太陽は神様のように思えます。

特に免疫力強化のためにも、太陽に親しむ生活は絶対オススメします。
過去記事でこんなのがあります。
あなたは日焼け止めクリームを使う派ですか? 使わない派ですか?

日焼け止めクリームは必要か? 2013.5.17
夏野菜のマクロビオティック的な食べ方と食材の旬 2013.5.18

 
 

(教室の掛花 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

お花ってお化粧しないのに、本当に美しいよね〜。

 
 
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うちゅうの夜明け(平飼い有精卵) 京都美山 卵アレルギーのこと 

京都の「GOOD NATURE STATION」(グッド ネイチャー ステーション)の1階にある、「BIOマルシェ」で、先日面白い鶏卵を見つけました。

「株式会社バイタルフォース研究所」という会社が作った鶏卵です。
なんだか色々なことを手掛けているんですね。

 
 

【うちゅうの夜明け】
平飼い有精卵というところがいいですね。
卵を食べるなら有精卵がオススメです。

 
 

お値段は1個216円と高めです。

 
 

なんだかこだわっていることがいっぱいあるようです。

 
 

 
 

飼料や水など不安な材料は使用していないみたいですね。
卵の蛋白質に反応する場合を除いて、飼料に反応するアレルギーのお子さんなら、もしかしたら食べられるかもしれないなと思いました。

というのは、スーパーの安売り卵には反応するけれど、良質の1個60円程度の卵なら反応しないお子さんが何人かいたからです。
餌の問題が大きいなあと思った例でした。

 
 

***

マクロビオティックでは鶏卵を避ける場合が多いのですが、長年塾生さんを見ていると、むしろ鶏卵くらい食べた方がよいと思える人がゴロゴロいます。
もし食べたいのを我慢しているのだったら、ぜひ食べてみてほしいな。
そして、体の反応で決めてほしいです。

昔は病人のお見舞いには、お花ではなく卵だったんですよ。
それほど卵は栄養のいっぱい詰まった優れもの食品なのです。

マクロビオティックでも食養に「卵醤(らんしょう)」というのがあります。
ダブル陽性であることに「ははーん!」と気づけたあなたは陰陽を分かっている人です。

卵醤は文字どおり、卵の黄身とお醤油なので、メチャクチャしょっぱいのですが、これのお醤油を少なくして、白身もあるのが「卵かけご飯」というわけですね。
ですから、卵かけごはんは簡単で栄養のつく食べ物なのです。

ところが、コレストロールが高くなるからと卵を敬遠している人がいますね。
でも、卵はそんな悪者ではありません。
高血圧と同じく、コレストロールの高さを「悪」だと思いこんでいる人が多いのです。
怖いですねぇ。

たとえば、こんな記事があります。
「最低1日3個」コレステロールを気にせず卵をどんどん食べるべき理由
この前はジム通いの男性が、卵5個をごはんにかけて食べているのがありました(笑)
これは極端すぎますが、卵を著しく避けてしまうのは、私としてはすごく勿体ないと思います。

お子さんが卵のどんな成分に反応しているのか調べてみて、良質の卵であれば食べられるのだったら、おかずの悩みが減りますね。
卵料理は本当に数が多いのです。
そして、年齢が上がると良質のタンパク源も必要ですから、卵料理を増やしてみるのもよいでしょう。

 
 
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高血圧がキムチのおかげで下がった? 賞味期限切れキムチのススメ

先日、中川さんのところで夕ご飯をご馳走になったとき、賞味期限切れのキムチが冷蔵庫から出てきました。
私が「どれどれ」と口に運ぶと、すごく美味しいのです。
すでに賞味期限を1か月半経過していました。

それはそうです。
キムチには賞味期限なんてないようなもの。
でも、今は賞味期限なんて面倒くさいものを表示しなければいけません。
それで、それに振り回されている人も多いです。

キムチに限らず、糠漬けも時間の経過とともに、発酵食品独特の旨味が増して、だんだん味に丸みが出てきます。
もし、冷蔵庫にキムチがあったら、賞味期限を気にしないで召し上がってみてくださいね。
乳酸菌がたっぷり増えていて、より健康によい食べ物になっていますよ。

今朝は私もキムチをいただきます。
私は血圧は低めなので、血流促進のためです。

 
 

(賞味期限1か月経過のキムチ)

 
 

あ、そうそう。
中川さんはキムチ料理を作っているうちに、血圧が下がって来たそうですよ。
200超えだった血圧が、180台まで下がっています。
真面目に続けたら、もっと下がるのではないかと思っています。

 
 

(昼間、動いている時に計測した血圧)

 
 

<追記>
こちらの記事を書いてから、「お宝さんDIRECT」では、「賞味期限切れたてのキムチ」のご注文があるそうです(笑)
面白い表現ですね。

 
 
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お子さんのアレルギーと新しい環境での緊張

新学期になって、幼稚園や保育園、そして小学校に通い始めたお子さんたちは、毎日お元気ですか?
給食も始まって、そろそろ問題発生なんてことも出てくる時期です。

特にマクロビオティックやお食事に気をつけているご家庭では、給食のメニューでお悩みのかたも多いですよね。
さらに、初めての環境で心理的に不安定になっているお子さんもおられるでしょう。

まだ意思表示がスムーズにできない小さなお子さんは、相当不安な気持ちになっていたりします。
それを心と体の両方から発して来るのがこの頃なんですね。

私のところにも塾生さんからのご相談が寄せられます。
色々なケースで最善の方法をアドバイスしていますが、ちょっと気になるのは、お母さんの気持ちが強すぎることですね。

可愛い我が子のために良かれと思っての判断であるとは思うのですが、大事なのは「お子さんの気持ち」です。
親にとっては普通のことでも、お子さんにとってはすごく負担になることもあります。
すべては個人差があるので、よその子どもにOKでも、我が子もOKとはいかない場合があります。

 
 

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我が息子も大変でした。
食べ物のアレルギーはあるし、精神面に弱いところはあるし、小学校に上がってから別人のように変わりました。
環境が変わるたびに息子のアトピーは変化し、担任の先生が変わるとまたまた大変でした。

精神面からアレルギーになったり、食欲に影響したりするのがこの時期なので、親はそのことを理解してあげてほしいと思います。
給食のメニューでアレルギーを起こしているのか、環境に馴染めないのか、よく観察する必要があります。

お子さん本人は牛乳が好きなのに、お母さんのお考えで牛乳をストップしてもらっているケースもありました。
牛乳は飲まなくてもいいものですから、給食から除外してもらってもいいのですが、お子さん本人が飲みたいと思っている場合は、ちょっと工夫が必要ですね。

 
 

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このブログにもマクロビオティック2世のことが書かれていますが、親は玄米菜食を目指していても、子どもはずっとそれを嫌がっていたケースがいっぱいあります。

親はマクロビオティック指導者で、厳格に育てた結果、中学生になった子どもは親の目の前で牛乳をパックごと飲んでみせたり、ベーコンを焼いて香りを漂わせたり、チョコレートを食べたりして反抗した話もあります。

このたぐいの話には事欠きません。
それほど子どもは傷ついているのです。
それが精神的な影響として影を落としてしまわないよう、くれぐれもお子さんの気持ちを大切にしてあげてほしいと思います。

むそう塾では、お子さんが喜んで食べてくれるお料理をいっぱいお伝えしています。
ちゃんと陰陽を考えて、健康にも安全にも気を使ったお料理ばかりです。
小さいうちから、「食べることは楽しいことだ」と思えるお子さんに育ってほしいと願っています。

これからGW中に、お子さんがノビノビと健康的な生活を満喫してくれるといいですね。
新しい環境での精神的な疲れを癒やしてあげましょう。

 
 

(お母さんが作ってくれた豚まんを頬張るお子さん 私にとっても嬉しい写真です)

 
 
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