玄米は心と体の中心軸を作って 気持ちを落ち着かせてくれます

昨夜、塾生さんからお電話があって、1時間ほど話しました。
私が電話口に出ると、すでに泣いています。
しばらく無言のまま待ちます。
色々な角度から話しをすると、ここ1ヵ月間あまり玄米ご飯を食べていないとのこと。
やわらかく炊けないから。
(ああ、やっぱりね。)
彼女は感情を表に出さずに押し殺してしまうタイプです。
玄米投稿の時にも、それは感じていました。

彼女の涙の原因はいくつもありましたが、主な点は仕事に対する姿勢だと思いました。
学校時代に優秀だった人の中には、生き方で苦しんでいる人も多い気がします。
彼女はまだ直球しか投げられないんですね。
変化球を投げられるようになったら、もっと生きやすくなるのに・・・。
自分の目指すところと、周りの意識の間に温度差があることについて行けないようです。
完璧主義なところがあったりすると、その温度差はさらに大きくなります。

でもね、自分と同じ人はいないのが現実なんですよね。
よくあるのが仕事上の問題です。
後輩、あるいは同僚が自分の思うとおりに仕事をしてくれなくても、それで当たり前なんです。
100%思いどおりにこなせるのは自分しかいないんですから。
そこをちゃんと自覚できたら、少しでも仕事をしてくれたら「ああ、助けてくれてありがとう」という気持ちになります。
だって、自分一人ではこなせない量なんでしょ?

私事になりますが、夫の事務所で従業員を採用する時、いつも私が面接に立ち会います。
ありがたいことに、開業以来ずっと良い人たちに仕事を支えてもらっています。
かつては私が新人教育をしていたこともありましたが、最近は忙しいのでサボっています。
夫といつも話すのは、どんな人が来てくれても、仕事を手伝ってくれるだけでありがたいということです。
夫が一人では到底仕事をこなせないからです。

100%自分でやらなきゃ気が済まない人は、人を使えません。
何割かをこなしてくれたら、それで良しとするしかないのが現実ですから。
企業ではそんな甘いことは言っていられないとお思いでしょうが、人間関係の基本スタイルは変わりません。
働いてくれてありがとう、という感謝の気持ちを忘れたらお終いです。
この気持ちは上司が部下に対していつも絶対持つべきですね。
信頼して感謝する。
それが人間関係の基本であり、一番生産性が高くなると思います。

それを忘れて、従業員をこき使おうと考えたり、搾取することにエネルギーを注いだりすると、必ずしっぺ返しがきます。
そろそろ日本企業も、雇用のあり方を真剣に見直すべき時に来ていると思います。
全日空が先陣を切ったように。
全日空、客室乗務員の正社員化を発表
一人の従業員を大切に出来ない企業が、多くの利益を得ることは間違いであるというような動きがでれば、多くの人が雇用形態の改善を求められるのですが・・・。

*   *   *

さてさて本題です。
別に玄米ご飯を食べなくても立派に生きて行かれますが、もっと食事をラクチンにして、なおかつ精神的に安定したいと思うなら、玄米ご飯をおすすめします。
玄米ご飯を食べると、不思議なくらい精神の落ち着きを感じる人が多いです。
それは、玄米に含まれるミネラルやビタミンの働きによります。
しかし、硬い炊き上がりの玄米ご飯だと胃腸での吸収が弱いので、排出力だけが力を発揮して、大切なミネラルまで体外に出してしまうので注意しましょう。

ところで、このミネラルやビタミンがバランスよく含まれているのが玄米なので、白米より玄米ご飯の方がおかずが少なくても良いのです。
ということは、お料理に費やす時間も少ないし、洗い物も少なくなって時間が生まれます。
そのうえ、白米よりも消化がゆっくりしているのでお腹の空き方が遅くなります。
それもあって、血糖値の著しい上昇も抑えられるので体調も安定します。

先月の愛クラスで再受講されたHaさんが、先ほどの玄米投稿メールに書いて下さった言葉が素敵でした。

7月の中頃からずっと「白米」を食べていましたが、玄米投稿で玄米ご飯を炊いて食べる様になって「落ち着いて来る。芯が通って来る。」様になりました。その変化に気づく事が出来ました。

一見陽性の彼女は、お仕事で陽性になりすぎて、玄米ご飯が入らなかったようです。
そのために白米を召し上がっていたとのことですが、玄米投稿のおかげで玄米ご飯が食べられるようになり、精神的にも変化がみられるようになったと書かれていました。

これですね。
このパスポートレベルの玄米ご飯を炊ければ、心身の安定がかなり可能になります。
具体的にはマイナス思考が減ります。
これだけでも凄い大変化なんですよね。
その突破口が玄米ご飯にあることを再認識して、もう一度玄米ご飯にきちんと向き合ってほしいと伝えて電話を切りました。

どなたにもお伝えしたいことですが、お通じに玄米のケースが残っているようなら、すぐに炊き方を変えてください。
胃腸を痛めてしまいます。
もし、炊き方に関して不明な点があれば、すぐ愛クラスを再受講してください。
体調にピッタリの玄米ご飯が炊けるように誘導します。

 

白米を圧力鍋で炊く

 

あえて白米の写真です。
こんなふうにむそう塾では、白米の炊き方もお教えします。
白米の方が体調に合う人もいらっしゃるし、白米の方がおかずとの陰陽バランスが良い場合もあるからです。
臨機応変にどちらでも美味しく炊き分けてください。

 


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マクロ美風の体験的マクロビオティック ほんまもんを追い求めて

私ね、最近つくづく思うんです。
私って、ホントに人間が好きなんだなあって。

前にも似たような記事を書いたことがあるのですが、人生って人と人の出会いを活かせるかどうかだと思うんですよね。
出会いをうまく活かせる人と、出会いそのものを拒む人と、せっかく出会ったのに尻込みしてチャンスを逃す人がいますね。
私は人間が大好きな性格なので、遠い所の人でもなんとか会おうとします。
そして、その人ととことんつき合いたいと思います。

場合によっては時間もお金もいっぱい費やすこともあります。
でも、費やせる対象があることにワクワクして、時間もお金も生み出そうとします。
こんな時って、最高に陽性になっていますね。
万が一それが裏目に出て、かなり痛手を受けたとしても、自分はまだまだ見る目がないなと、素直に結果を受けとめます。

そこには不思議なくらい損とか得とかいった感情はなく、むしろ夢中にさせてもらったことへの感謝の気持ちみたいなものが残ります。
そう。
夢中になれた後には、充実感が残っていて、やりきった感が全体を包んでくれるのです。
つまり、燃焼し尽くした感じでしょうかね。
この燃焼し尽くすという感じは、仕事でも趣味でも、恋愛でも技術の習得でも、はたまたスポーツでも共通していえることだと思います。

私はマクロビオティックの世界で、心から惚れる人たちに出会えました。
ある人は私に無双原理を説き、ある人はマクロビオティックのイロハを解説し、ある人は知られざる桜沢如一像を伝え、ある人は桜沢如一のおびただしい書籍の存在を教え、ある人は桜沢先生のお弟子さんたちに引き合わせ、ある人はマクロビオティックの限界を教え、ある人は私の体調をコントロールし、ある人はマクロビオティックの新たな視点を感じさせ、ある人はネットの世界へデビューさせ、ある人はネットから人同士のつながりへ導き、ある人はそれをさらに強いつながりに結びつけ、今はそれらのつながりが円を描いている状態になっています。

それらの人たちに出会った時、私はいつもワクワクしていたし、身体全体で飛び込んで行きました。
誰もしていないこともいっぱいしました。
それは勇気のいることかもしれないし、決断の伴うことでもありましたが、いつも迷いはありませんでした。
「やりたい!」
ただその気持ちに従って、相手を信頼して歩んできました。

そして今、それらに対して一つも後悔はありません。
先のことを案じるより「今」を充実させる想いが強くあって、成長期の子供の世話とバランスを取りながらの日々でした。
一番大事にしたのは子供のことです。
夫は大人だから黙っていても理解してくれました。
その代わり私の中では、一切の家事を手抜きしないというけじめをつけていました。

ただそれだけでも、人生って結構愉しくなるものです。
独身ならなおのこと、結婚していても、子供がいても、やりたいことがあれば挑戦してみましょう。
できない状況を数え上げるのではなく、どうしたらやり遂げられるかに頭と時間を使うのが建設的だと思います。
たぶん無理だろうと思って挑戦しないのではなく、絶対やり抜こう!と強く決意をして、万難を排する勢いでそのことに向かうと、案外道が勝手に拓いてくるものです。
時間的にも金銭的にも思わぬ協力が得られたりして、その嬉しさに涙することもあるでしょう。

そのキーポイントは“ほんまもん”であることです。
ほんまもんは他人の心を動かす力があるのです。
コツコツとほんまもんを追い求める姿は感動を与えるのです。
自分が信じた道を突き進む強さ。
それは等しく私たちに神がプレゼントしてくれた力です。
それを使うことなく一生を終えるのではなく、使って使ってもっとその力を強く育てる生き方をしたいものです。

最後に、私の人づきあいの基本は「信じる」です。
最初から信じ、最後まで信じきることです。
これからも多くの人たちを信じて生きて行こうと思います。

 

京都 東福寺2

 


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糠床のにおい 中川式糠漬けの新しい香り

私は鼻の形は悪いのですが、においに関しては敏感なのです。
最近気になっているのは、糠床のにおいです。
中川式糠床を6月に発送するときには、実に良い香りが充満して、それは多くの人がイメージしている臭い糠床とは別物の、フルーティーな香りが漂う癒やし効果のある物でした。
それが各家庭でそれぞれの味に変わって行き、ついには嫌な臭いを放つ糠床に変化してしまうこともあります。

糠床の調子が良いときには、フタを取ったときはもちろんのこと、フタをしたままでも「ぷわ〜ん♪」とあたりに漂ってきます。
まるでお花の香りのように。
しかし、ひとたび糠床の調子が悪くなると、色が黒っぽくなるのをはじめとして、いや〜な臭いがしてきます。
まるで汚物のように。
そして、虫が出てくることもあります。

美味しいお料理の一つに香りも含まれますが、食べられないものは往々にして臭いがひどいです。
「くさや」なんて強烈な臭いを放ちますから、とても食べ物とは思えませんけれど、意外なことに食べてみると美味しいんですよね〜。
でも、野中の一軒家でなければ、焼くこともままならない臭いですが・・・。
くさやの健康的効果を考えると、案外強烈な臭いは体のためには良いのかもしれません。
にんにくも葱も。

でもまあ、糠床に関していえば、臭いは美味しさのバロメーターと言えるでしょう。
中川さんは今、来年の糠床に向けてある実験をしています。
少し前に糠床の香りが変わり、あれ?っと思いました。
う〜ん、このまま来年に持ち越すのだろうか?と思っていたら、2週間ほど経って美味しい糠漬けが登場しました。
今まで味わったことのない、新生糠漬けです。

さあ、きょうの福ZENにはどんな糠漬けが添えられるのでしょうか?

 

糠漬け

(中川式糠漬け:中川善博)

 


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「むそう塾 秘伝コース 壱」の実技試験について

先にご案内しました「むそう塾 秘伝コース 壱」を新設するにあたっての実技試験ですが、「試験(゚д゚)!」とビビっておられる方が結構いますね(笑)
でもね、かつて「炊こう会」といって、お鍋とお米を京都まで持参して、中川さんにご飯を炊き上げるまでの一部始終を見てもらうという講座がありました。
必ず間違いや勘違いが見つかって、美味しく炊けるようになる実力強化講座でした。
あるいは、何気ない「癖」がネックで美味しく炊きあげることを阻んでいたこともありました。

今年の桂剥き投稿では、動画が大活躍しましたが、これも皆さんの癖や姿勢を見抜くために導入したものでした。
今では見事に美味しい玄米ご飯を炊き続ける夏目さんは、何回も炊こう会を受講してくれました。
重いお鍋とお米を抱えて、栃木県から新幹線を乗り換えての京都日帰り往復は、さぞかし大変だったことと思います。
その努力があってこそ、今の盤石な夏目ご飯があるのです。

9月10日には「一番出汁の取り方を極める特訓講座」の受付をします。
これは中川さんの前で、OKが出るまで一番出汁をとり続ける講座です。
つまり、炊こう会の一番出汁版ですね。
なぜこんなことをするかというと、自分の癖や思い込みは自分では判らないからです。
中川さんに見てもらって初めてそれらが解決して、もう一度実行して出来るようになってから帰る。
それがどれだけ技術の向上に役立つかは、実際に受講された先輩たちはよ〜くお分かりのはずです。

現在上級幸せコースに在籍中のかたからもお申し込みがあります。
あと3ヵ月弱ありますから、これからいっぱい練習して試験日に備えてください。
イマイチ不安な方は、愛クラスの再受講や、出汁取り講座や、出汁巻き講座などを利用して、少しでもレベルアップしておきましょう。
今からでも遅くありません。
これからの3ヵ月間を有意義に使って練習してください。
そして、分からない時にはいつでも中川さんにメールをしてください。
向上心のある人は、どこまでもフォローします。

また、秘伝コースのことでご相談がある人は、マクロ美風までメールをください。
やる気のある人はどこまでも応援します。
なお、実技試験の結果は☆形のチャートにしてお渡しします。
ご自分の今の実力を客観的に知る参考になさってください。

おまけ 「炊こう会」の雰囲気

 
 

切り方 引き切り

(幸せコース 切り方の授業 引き切り)

 


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マクロ美風の体験的マクロビオティック 玄米と白米の違い

先日「小麦は食べるな!」という本をご紹介しました。
ここにはにわかには信じられないような内容も書かれています。
しかし、マクロビオティックを知っていて、小麦製品の食べ過ぎによる症状と日々向き合っていると、この本に書かれていることは嘘ではないなと思えます。
マクロビオティックを知っている人と知らない人の差はこんなところに出てきます。

今はお店に所狭しと食料品が並んでいますが、私たちが本当に欲しいものは、そんなに並んでいないように思います。
あんなに種類が多くなくても、人間はもっと少ない食材で生きていけるし、加工食品もそんなにいりません。
加工すればするほど、エネルギーの落ちた食べ物になるので、その点からも好ましくありません。

ところで、私はご飯が大好きです。
小さい時から白米をお代わりして食べていました。
一時期お代わりをしなかった時があります。
お料理の世界で働いていたとき、板前さんをはじめとして全員がご飯は一膳しか食べなかったので、お代わりをする雰囲気ではなかったからです。

そんな私が再びお代わりをするようになったのは、授乳の時でした。
とにかくお腹がすいて、ご飯が欲しかったのです。
今思うと、これが身体の声だったんだなぁと思います。
しかし、それでも身体のだるさは取れませんでした。
ずっとそんな身体を当たり前だと思っていたのですが、息子のアトピーを治そうとマクロビオティックを知って、玄米ご飯を食べるようになったら、あら不思議!
真っ先にだるさが取れてきました。
そして、それから再びだるさを感じることはありません。
歳は年々積み重ねて来ているのに。

マクロビオティックを知っているのに身体がだるい人、重い人、寝起きが悪い人などは、間違いなく主食のご飯が少ないです。
よく甘いもののせいだとか、お肉のせいだとか、単体を責めるような言動を見聞きしますが、案外とこの小麦製品を多く摂っている場合があります。
小麦も穀物だから安心だと思っている人が多いのですが、間違いなく身体に及ぼす作用は異なります。
そこまで考えて食材を選ぶのがマクロビオティックの素晴らしいところです。

*   *   *

以前、炭水化物ダイエットをして体調が悪くなってしまった人が愛クラスに来てくれたことがあります。
愛クラスの自己紹介で、ご飯に距離を置いている話をされて、私もビックリしました。
その人が中川式玄米炊飯法を習いながら、心と身体が変化していく様子が書かれている記事があります。
玄米の持つ力が、人間をここまで変えてくれることを知ってはいましたが、改めて感動したものです。
小麦ではこういう結果にはならなかったと断言できます。

もし今、体調が今ひとつの人は、小麦製品を減らしてお米に変えてみましょう。
それが玄米ならなお大きな変化が期待できます。
以前の私のように。
Yaさんのように。
では、Yaさんの体験を読んでみましょう。
「炭水化物抜きダイエットから玄米ご飯への軌跡」

彼女と一緒に歩んできた3年半。
私は片時も彼女のことを忘れたことはありません。
多くを語らないタイプですが、私は彼女の心の内をいつも気にかけています。
自然にそうなるんですね。
揺れ動く女心も、仕事のことも、ぜ〜んぶ含めて大好きです。
この玄米投稿を原点として、さらに成長できるエネルギーを彼女は持っています。
より素敵な花が咲きますように。

 
 

<追記>
私がYaさんの投稿文を何よりも素晴らしいと思ったのは、ただデータを送るだけではなく、毎回「心のありよう」を書いてくださったことです。
ちゃんと炊こうと思っているのに時間が作れなかったとき、思うように炊けなくてくじけそうなとき、どんな時にもYaさんの気持ちが綴られていました。
15回のメールのやり取りの中で、二人三脚の態勢ができて、最後はパスポートとともに強い絆が結ばれました。
こんなふうに、信頼関係の上に成り立つ達成感って本当に素晴らしいものです。
私も中川さんも、ずっと信頼関係を保ちながら、塾生さんと同じ目的に向かって頑張りたいと思っています。
そんな想いをさらに強くさせてくれたYaさんに感謝いたします。

 

玄米ご飯UP

(玄米ご飯 料理と撮影:中川善博)

 


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