人には大なり小なり頑固さがあるものです。
しかし、頑固な度合いが強いと何をするにしてもスムーズに進まず、周りも自分も苦労することになります。
何より物凄く時間を浪費してしまうので、生き方としては時間がもったいないですね。
では、なぜ頑固になるのでしょうか?
それはね、マクロビオティックの陰陽で考えると次のようになります。
まず、頑固にも陽性と陰性があります。
陽性な頑固は自信のある人に多く、比較的体力のある人に多いです。
かつては頑固親父なんていうのがこのタイプの一般的なイメージでした。
一方陰性な頑固は自分に自信が持てない人に多く、体力もパワフルさに欠ける人が多いです。
なお、人間の体は往々にして若いうちには柔軟性があるのですが、年齢を重ねて行くと硬さが目立つようになってきます。
その結果として高齢者には頑固な人が多いように感じてしまうのですが、これは体が硬くなってきたことと、脳の活力が落ちてきたためなので、このタイプは今回のテーマからはちょっと外れます。
今回はまだお若いのに頑固でお困りな場合を想定しています。
むそう塾で塾生さんを見ていますと、あらゆる場面でこの頑固さが壁になって上達が妨げられている人が多くいます。
それは自分の性格だと片付けているのかも知れませんが、私からみると体の陰陽を置き換えればもっと楽になれるのにと思います。
つまり、陰性の頑固でお困りの人は、自信がないゆえに自分を守ろうとする方向に無意識に働いてしまうのです。
自分を守るということは、新しいことを取り入れにくい現実になりますので、従来のまま表立っての変化がありません。
しかし、もう死んだ気持ちになって新しいことを取り入れてみると、あら不思議!
あんなに苦労していたことが嘘のように消えてしまうなんていうことがあるのです。
陰性であるために、新しいことを取り入れる勇気がなかっただけなんですね。
包丁砥ぎや桂剥きの練習をしている塾生さんを見ると、その人の性格と脳の活力がよく判ります。
脳に活力(陽性)がないと新しいことに向かうエネルギーが湧いて来ませんから、まずは腸をしっかりさせて、陽性な腸を目指しましょう。
腸と脳はつながっていますので、次第に脳も活性化されてきます。
そして、自分の性格だからとそのままにしないで、せっかくマクロビオティックを知ったのですから、守りに入らずに攻めに入ってみましょう。
そうすると表にも変化が表れてきて、今までより良い結果に結びつくはずです。
自分は頑固だったというより、臆病だったのかもしれない。あるいは勇気がなかったのかもしれない。
そんなことを思い直していただければ、あなたの人生の有限時間を充実時間に変えることができます。
性格は変えられます。
陽性が過ぎる人は陰性を意識して、陰性が過ぎる人は陽性を意識して、食べ物をはじめとするあらゆる環境を変えれば良いのです。
実は、私も中川さんも元々の性格は今より陰性だったのです。
しかしそれでは生きにくいので意識して変えた時期がありました。
生まれたままの性格で一生を生きる人もいますが、人生の途中で意識して性格を変化させることで、自分の人生の可能性を広げることもできます。
そんな時にマクロビオティックの考え方は大いに力を発揮してくれますよ。
(桂剥きを練習中の塾生さんの手 マクロビオティック京料理教室 むそう塾の授業から)