最近気になることがあります。
それは、玄米の炊き方を習いに来られる人が、「さっぱりした玄米ご飯」を好む場合があって、どうも「サッパリ=かため」をイメージしておられるように感じることです。
もちろん、個人の好みに合った炊きあがりにしてあげたい気持ちはあるのですが、体調に問題を抱えておられる場合は、個人の好みの炊きあがりより、消化吸収できる炊きあがりをまず味わっていただき、その結果体調がどんな変化をみせるか、そこを観察してほしいのです。
病院で処方されたお薬を飲む時、あれこれ好みを優先させませんよね?
玄米ご飯で元気になろうと思って、玄米ご飯をお薬と同じように考えたら、好みは二の次になると思うのです。
本当は「美味しい!」と思える炊きあがりで召し上がっていただきたいのですが、あまりにも胃腸がダメージを受けている場合は、お好みの硬さより少々柔らかめでスタートしていただく方が、早く体調が良くなります。
* * *
ところで、望診をすると、「この人は今までこういう物を食べてきたんだろうなぁ」と、手に取るように判ります。
ですから、当然のことですが、「ああ、この人にはもっと陰性な物を召し上がってもらって、この硬さをほぐしてもらいたいな」と思うことがあるのです。
でも、そういう人に限って「硬めの物を求める」のです。
それは、長く陽性なマクロビオティックをしていたり、長い間硬い玄米ご飯に慣れてしまったりして、感覚が麻痺しているような場合です。
よ〜く観察すれば、体は陰性の物を求めていた時があるにもかかわらず、頭(思い込み)で陰性を排除してしまった結果、正常な感性が錆びついてしまっているんですね。
そういう人は表情を見ても判ります。
表情に変化が乏しくて、感情が豊かに表に出てきません。
これでは体調が悪くなるのも無理はありません。
このブログに何度も書いていますが、味覚や味付けは慣れてしまいます。
良い方にも悪い方にも慣れてしまうので、「それは違うよ〜」とむそう塾で方向修正を出して、進むべき道を誤らないようにしてもらっています。
せっかくむそう塾に来られたのですから、ご自分の味覚を最優先にするのではなく、一度リセットする姿勢があったらいいなと思います。
その上で、正しい味覚や感性を構築し直して、自信を持ってご自分の美味しいと感じる物を召し上がるようにしてほしいです。
食べたもののようになっているからこそ、過去に食べた履歴の延長線上ではいけないのです。
必ず改める気持ちがないと、いくらむそう塾に来られても、良い結果には結びつきません。
* * *
強く圧力のかかったモチモチ玄米ご飯を美味しいと感じる人、圧力のかかった玄米ご飯は喉を通らないと言う人、土鍋炊きでなければ体が受け付けないと言う人、電気炊飯器で炊いても美味しいと思える人、玄米に対する反応は人それぞれです。
ここで私が一番言いたいこと。
それは、その玄米ご飯でどんなおかずを食べていたか?です。
そのおかずによって、主食のご飯の炊きあがり加減の好みが分かれてくるのです。
でも、多くの人はその組み合わせまで神経が行かず、玄米ご飯だけを取り上げて好みを言われます。
しかし、主食というのはおかずと一体となって体調を左右させるものなので、その認識をきちんと持ってほしいと思います。
どんな物を食べても良いのですが、きちんと消化吸収できること。
これが最大の条件です。
そうでないと、遅かれ早かれ胃腸を傷つける日がやってきます。
(京都 瓢亭)
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こんにちは。初めてコメント、失礼します。
昨日夕方、帰宅途中にこの記事を読んでもしかして私のことでは…と、どきっとしました…。
私は以前の自然食料理教室で柔らかくてモチモチべたべたな玄米を食べて教室に行く度に胃もたれしてしまっていたので(あとなぜか柔らかいのに便秘になりました)、それ以来、柔らかい玄米=食べられないという状態でした。
でも昨日、帰宅してから中川式で玄米を炊いて夕食で食べてみて…革命!でした。
ものすごく柔らかいのに(愛クラスで炊いたときよりかなり柔らかくなりました)口にいれると軽い……!どうして何で、何が違うの??と思っているうちに一杯食べ終わってしまいました。私が柔らかい玄米を食べられるなんてびっくりです…。それに今朝のお通じも大丈夫でした!
これまでは水を減らして硬くぱらっと炊かないと重たくて食べられなかったのに…。
軽い玄米=硬いではないということはこれなんですね。
実際に体験して身体で理解することができました。
でもまだまだ改善の余地はあるので、もっともっと上手に炊いていきたいです。
NaNaちゃん、こんばんは。
コメントをありがとうございます。
中川式の玄米ご飯が胃腸にやさしい炊きあがりであることを、やっとご理解いただけてとても嬉しいです。
事前にメールでやり取りをしていましたが、実際にご飯を召し上がってもらった方が話が早くて良かったです。
これからは、そのお体のために、むそう塾で一番美味しい玄米ご飯を炊きましょう。
マクロ美風さん
お返事ありがとうございます。
ブログやメールで伺っていたとき、玄米なのに白米のように柔らかいこと、柔らかいのにもちもちではなく軽いこと、それがどんなものであるのかものすごく一生懸命想像していましたが、実際に中川式玄米を口にしてみると、今まで何を想像していたのだろう、と思います。
最初は柔らかい玄米が不思議すぎて違和感があったけれど今は素直においしいなと思えます。
本当にありがとうございます。
NaNaちゃん、こんばんは。
ネットや本で玄米の炊き方がいくらでも紹介されていますが、お料理というのは実際に食べてみないと分からないのです。
ですから、むそう塾では必ず直伝する方法を取っているのです。
今回、NaNaちゃんにきちんと伝わったようで、心からホッとしています。
これからのお体の変化を楽しみにしています。
>NaNaちゃん
そういうことです 頭では知っても理解したことにはなりません。 体感こそすべて。
エビデンスは自分。 これで生きていきましょう。
おやじさん、こんばんは。
コメントをありがとうございました。
「エビデンスは自分」を合言葉に、皆さんに上達していただきたいですね。
そして、本物の健康を手にしてほしいです。
中川さん
コメントありがとうございます。
はい、
エビデンスは自分
をこれからは実践していきます。
周りに惑わされず身体で感じて生きていきます。
本当にありがとうございます。