2013年の記事に小泉武夫氏の文章で「日本人よ、和食にかえれ!」というのがあります。
その後ブログをリニューアルした際にうまく移行できなかったようで、とても見苦しくなっていますので、こちらにもう一度記事を上げておきます。
今食べ物のことでお悩みの方、体調不良の方、そして、マクロビオティックでわけが分からなくなっている方、多くの人に参考になる文章だと思います。
何を食べようかなと迷ったら、この記事を思い出してくださったら嬉しいです。
きっと体が喜んでくれるはずですから。
ただし、ここで注意すべきことがあります。
それは植物が昔のようにミネラルをたっぷり含んだものが少なくなったということです。
それは土壌が昔より悪くなっているからですね。
大量の農薬の問題もあります。
私達が食材を選ぶ時には、植物性はもちろんのこと、動物性にいたるまですべて作られ方や育てられ方や産地に気をつけなければならない時代になってしまいました。
つまり「質」の問題ですね。
マクロビオティックを知っている人なら陰陽で質の問題を考えたら良いでしょう。
食材の質を落としてしまう原因を陰陽で判断するのです。
そうすると、次に打つ手が見えて来ます。
いたずらに悲観ばかりするのではなく、必ず解決策を考えながら上手に「和食」を食卓に載せましょう。
* * *
「日本人よ、和食にかえれ!」
日本人が長年、食べ続けてきた「和食」とは、どんな食べ物なのでしょう?
和食は、八つの食材によって成り立っています。
一つ目は、根菜類。ニンジンやゴボウ、大根、イモなど、土の中に入っている根っこや茎ですね。
二つ目は、菜っ葉。白菜、ホウレンソウ、小松菜などがこれに含まれます。
三つ目は、青果。トマトやキュウリ、それからリンゴやブドウ、ナシなどのくだものもここに入ります。
四つ目は、山菜ときのこ。ワラビやゼンマイ、シイタケやシメジなどの山の幸です。
五つ目は、豆類。特に大豆は“畑の肉”と呼ばれるほどの豊富なタンパク質を摂取できるので、豆腐や納豆にして毎日の食卓にのぼるだけでなく、発酵させて、味噌や醤油の原材料として活躍します。
六つ目は、海草。ワカメやヒジキ、海苔などのことですね。
七つ目は、主食の米。それから麦。
最後の八つ目は、動物タンパク質です。日本人は昔から牛や豚などの肉を食べなかったかわりに、魚を食べてきました。だけど、食卓に必ず魚がのぼったかというと、そうではありません。魚は日本人の民族食のひとつで、肉より栄養を摂取する効率がよいというデータもあるくらいですが、海から離れた土地に住んでいた人にとっては、なければないですむ食材でした。
つまり、和食というのは最初に挙げた、七つの食材で構成されています。それらの食材に共通しているのは、植物だということです。
植物というのは、動物のように自分で移動することができませんから、生きていくための栄養を摂取するには、太陽の光を浴びて光合成するか、地に根をおろして栄養素を吸い取るしかありません。
地面の栄養素というのは、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛などのミネラルです。和食を食べてきた日本人は、つねに豊富なミネラルを摂取していたわけです。
食べ物が人間に大きな影響を与えると言いましたが、食べ物は体のつくりだけでなく、心にも大きな影響を与えるんです。というのも、和食に豊富に含まれているミネラルは、副腎髄質というところから分泌されるアドレナリンという興奮ホルモンの働きのバランスを整え、ストレスを軽減する作用があるからです。日本人の性格がおだやかで、困難な事態にも冷静に対処することができるのは、和食パワーのおかげだと私は思っています。
ところが、戦後60年間で肉や油の消費量は急速に増え、日本人のミネラルの摂取量は4分の1に落ちてしまいました。これは、“あの人は切れ者だ”とか“頭がキレる”という具合に、かつて褒め言葉だったはずの“キレる”という言葉が逆の意味に使われるようになったことと無関係ではないでしょう。
それから、ミネラルのひとつである亜鉛は、“セックス・ミネラル”ともいわれていて、精子をつくるための重要な役割を果たします。もしかしたら、女性化して“草食男子”と呼ばれている現代の若者が現れるのは、当然のことだったのかもしれません。
また、日本人の死因の上位を生活習慣病が占めているのも、肉や油にかたよった食習慣が原因になっていることも言うまでもありません。
だから私は、声を大にして主張します。
日本人よ、和食にかえれ!
和食を食べて、日本人らしさを取り戻せ! と
(菜の花のからし浸け 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
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・中川善博厳選!おすすめ器具と食材
美風さん、おはようございます。
改めて上げていただいて、ありがとうございます。
数年経って、読み返すとまた、新たな思いに包まれます。
ここ数年だけですら、雪の降り方夏の暑さをはじめとする気象状況、
農作物の収穫、土壌の状況など刻々と変化しているように感じます。
この変化に対応していく上でも、むそう塾で教わってきたお料理、
食材の扱いなどに、日々、助けられています。
日々の食材を購入する際も、実際に店頭で見て感じる鮮度、元気の良さを最優先してます。
(その結果、お弁当の献立が変わることはしょっちゅうです。^^;)
幸い海が近いこちらでは、ついつい魚介類の方が登場回数が多いです。
八つの食材を読み進めると、鮮やかで豊かなお弁当箱が思い浮かびます。
心身を整えるべく、日々の暮らしを穏やかに上質にしていくためにも、
バランスのとれたお弁当作り、献立作りを目指します。
ありがとうございます。