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毒消しの食材と玄米ご飯の力 有害ミネラルの排出

先に毒消しの記事を書いたところ、皆さんの関心が高かったようで、コメントを多くいただきました。
しかし、お魚の毒消しは大根やすだちだけではなく、生姜・にんにく・葱・レモン・ゆず・かぼす・みょうが・パセリ・梅干し・牛蒡などをはじめとして、多くの野菜や果物が該当します。
お肉なら玉ねぎ・長ねぎ・きのこ・トマト・茄子・じゃがいも・キウイ・ブロッコリー・キャベツ・パイナップル・バナナなど、もうほとんどの野菜や果物に毒消し効果があります。
ただ、その効果が強いものと弱いものがあるだけです。

きっと皆さんは、どの動物性にはどのお野菜をというように、組み合わせのマニュアルがほしいのだと思います。
それで安心したいのだと思います。
しかし、その組み合わせなら、すでに伝統料理や郷土料理の中で試されて残っています。
ですから、そこから学んで実践すれば良いのですが、昔より今のお野菜はエネルギーが総じて落ちていますので、食材選びをしっかり行ないましょう。

ところで、木を見て森を見ずというのは、この毒消しの場合にも当てはまります。
それは玄米です。
私たちマクロビオティックを知っている人達は、まず玄米ご飯を食べているのが圧倒的多数です。
この玄米こそが毒消し力が抜群なのです。
それは玄米のキレート力によるものなのですが、玄米に含まれるフィチン酸やアブシジン酸を問題視して、「だから玄米は食べるべきではない」という意見もあります。
しかし玄米の持つ排出力は、特に有害ミネラル(重金属)の時に威力を発揮します。

有害ミネラルは普通に暮らしていても、食べ物からも吸収してしまう現代において、あらゆる疾患の一因となっていると言っても言い過ぎではありません。
予防接種・ワクチン・抗生物質・農薬・添加物・煙草・汚れた空気・水道水や身の回りの化学物質など、ざっと生活を見渡してみてもゴロゴロ出てきます。
これらの多くは、私たちが意識していないのに吸収してしまっています。
ですから、意識して口にする食べ物くらいは、しっかり毒消ししていただきましょう。

むそう塾には化学物質過敏症のかたも来られます。
最初はひどくても、しっかり吸収出来る玄米ご飯を召し上がっているうちに、デトックス効果が高まって徐々に寛解されて行き、ずいぶん暮らしやすくなっています。

このように毒消しは、新たに食べ物を取り込むときにも、すでに無意識に取り込んでしまった有害ミネラルを排出するときにも、両方で必要になることなのです。
食べ方で最も効果的な方法は、「その都度消す」ことです。
ひと品のおかずごと消す、1食全体で消す、1日で消す、3日で消す、1週間で消す。
こんなふうに、なるべく同時に消すことを心がけましょう。

 

玄米のおにぎり

(玄米ご飯のおにぎり 料理:中川善博)

有害ミネラルのデトックスもできて、新たなミネラルの補給もできて、理想的な食べ物です。
なお、良く噛めば、毒消しは半分できたと思っても良いくらい効果があります。
毒消し食材の組み合わせに神経を費やしていても、よく噛まなければもったいないですね。
噛むことによって感染症から身を守ることもできます。
噛むことの重要性を改めて認識してほしいです。

<関連記事>
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マクロビオティックにおける毒消し大根の食べ方
なぜ毒消しをするのか? マクロビオティックの意味

 

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料理人 中川善博の言葉「包丁は耳で砥ぐ」

包丁砥ぎ 中川善博

 

先日の「包丁砥ぎ特訓講座」では、中川さんの新しい指導方法に唸りました。
無駄な力がなかなか抜けない人に対して、段階的に施した指導法が実に素晴らしかったのです。
「なるほどー!」
この指導方法は玄米投稿の時と同じ発想でした。
その方法で指導された人の表情がコトンと変わって、「解った!」という瞬間があります。
「ああ、今確実に解ったんだなぁ」と手応えを感じます。

包丁砥ぎ 中川善博

 

同時に何人も砥いでいるので、しっかり音を聞くために中川さんが耳をそばだてています。
中川さんは「包丁は耳で砥ぐ」と言い、また「包丁砥ぎはセンサー仕事」とも言います。
それほど包丁砥ぎは力仕事ではなく、センサーで感じる作業だということですね。
でも、多くの人は包丁砥ぎは力がいるから男の仕事だと思っていることでしょう。

同じ日にお伝えした「お箸の持ち方特訓」も、センサーで感じる作業でした。
指先のセンサーをフルに活かして、お箸を持つことは、桂剥きの時にはもちろん、揚げ物や出汁巻き玉子の時にも出来上がりに大きく影響します。
つくづくお料理は感じることが大切だなぁと思いました。

 

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マクロビオティックにおける毒消し大根の食べ方

イサキの塩焼き2

イサキの塩焼き1

 

昨日いただいた「イサキの塩焼き」です。
(これで頂き物のお魚はおしまい。)
写真では高さが分かりませんが、大根おろしの量はおにぎり1個分くらいあります。
このくらいの量でなければ毒消しにはならないことを知っておきましょう。
外で焼き魚を注文したときについてくるような量では気休めです。
我が家の場合は、別の器に大根おろしを入れてたっぷりいただきます。

すだちの半分はイサキに、もう半分は大根にたっぷりとかけました。
大根は辛い部分だったのですが、こうしてすだちをかけると辛味がグンと和らいで食べやすくなります。
大根が苦手なお子さんには、みかんジュースをちょっとかけると嘘のように喜んで食べたりします。
(みかんジュースがイヤならりんごジュースでも良いです。)
ちなみに四国ではすだち料理が多くて、すだち蕎麦、すだち飯、土佐酢にもすだちなどと、日常的にすだちをたくさん摂ります。
これは自然に毒消ししているわけですね。

中川さんが焼いてくれただけあって、外はカリッと、中はホロホロとジューシーな焼き上がりで、とっても美味しかったです。
焼き魚でも大葉を添えるなり、大葉を刻んで大根おろしに混ぜるなりすると、もっと毒消し効果は高まります。
毒消しの食材がなかったら動物性は摂らない。
そのくらいに思っていると間違いはありません。
それほど毒消しは重要です。

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包丁を砥ぐ技術 むそう塾の基本講座

マクロビオティックの料理教室は数あれど、包丁の砥ぎ方をマンツーマンで教えている料理教室はむそう塾ぐらいかもしれません。
むそう塾ではお料理の最初の授業で包丁の砥ぎ方を教えます。
それはお料理の基本中の基本であり、包丁が切れないことには美味しいお料理も作れないからです。
包丁砥ぎというと、力のいる作業と思われがちですが、実は力はむしろ邪魔であって不要なのです。
やさしくやさしく刃を労りながら泥で砥ぐのが正解です。

この「泥で砥ぐ」というのが言葉では知っていても、なかなか現実に実行できていない人が多いです。
そして、シャーシャーと音を立てて砥ぐのが当然だと思っている人がほとんどではないでしょうか。
でも違うんですね〜。
今の時代では、刃物を扱うプロ達にしか砥ぎ方は分からないのかも知れません。
ですから、直接中川さんから包丁の砥ぎ方を教わったむそう塾生は、本当に珍しい技術を持った人になるわけです。
まさに一生モノの技術ですね。

来週の月曜日にはまた「包丁砥ぎとお箸の持ち方特訓講座」があります。
今度はどんな面白いことがあるのでしょうか。
なお、先日の包丁砥ぎ講座を受講してくださった麗可さんが記事を書いてくれています。
彼女は中川さんの教えを自己流に変換してしまっていて、大笑いしながら直したのでした。
あ〜、どんだけ〜。
「包丁砥ぎとお箸の持ち方特訓講座に参加して」

 

包丁砥ぎ

(包丁の持ち方は刻々と変わりますが、泥で砥ぐのは同じです。)

 

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マクロビオティックの本丸が誤解されている 陰陽バランス

マクロビオティックといっても少しづつその伝え方に差異があります。
何といっても一番大きな差は油とお塩の使い方にあります。
どれが正しいのかと答え探しをするために時間を費やすのではなく、自分の体で答えを出すのがマクロビオティックの王道です。
なぜなら、人はみな体質も体調も異なるので、100%同じ答えはあり得ないからです。
それなのにそれなのに、「一つの答え」を求めてしまうから体調が悪くなるのです。

そもそもマクロビオティックというのは、陰陽の物差しで物事のバランスを取り、健康な肉体と精神を保ち、哲学的な判断で人生をより良く生きられるようにし、もっと大きな視点では平和への道も開ける考え方です。
しかし、その導入部分であるマクロビオティック料理の段階で多くの誤解が生じている現状を見るにつけ、とても悲しくなってしまいます。

あえて声を大にして言います。
「マクロビオティックとはバランスを取ることです」と。
ですから、Aさんにはプラスに作用するお料理でも、Bさんにはマイナスに作用してしまうこともあります。
それを知るために陰陽バランスを使いこなすのです。

昨日の上級幸せコースのメニューは、「おからの炊いたん」と「一番出汁の取り方」と「二番出汁の取り方」のみでした。
出汁の取り方は幸せコースですでにお伝えしていますが、「見極め」がしっかり出来ていない人も多いようなので、上級幸せコースでは各自がもう一度挑戦します。
その出汁をもとにお味噌汁を三種類作って次々と飲んで行きます。
そうすると体に変化が出てきます。
つまり陽性の症状が出てくるんですね。

もともと陽性なタイプの人は、すでにお味噌汁を飲む段階から反応が出ています。
あまり飲みたくないんですね。
でも、陰性タイプの人は「美味しい美味しい♪」といって4杯飲んでいる人もいました。
この差が体の声なんですね。
この体の声に忠実に対応すること、それがマクロビオティックなのです。
決して画一的にみんなが同じ方法をとることではありません。

お料理をしている時から、陽性な中川さんはお味噌に反応してキュッ!となり、中川さんより陰性な私は「美味しい♪」とお味噌汁を飲んでいました(笑)
そんな私でもさすがに3杯目は苦行なので、その後には陰性をお願いしました。
(きょうは1杯だけでやめておこう・・・。)

 
 

水物

 
 

さすがに多くて、これ全部は一気にはいただけませんでしたが、一口頬張るごとに体が緩んで行くのが判りました。
皆さんも実感されているようで、表情が変わって来ます(笑)
これが陰陽のバランスが取れてくる体感なんです。
常々こんな乱暴な実験はしなくても良いのですが、ぜひ体で感じて頂きたくてこんな方法を取りました。

冒頭の油とお塩は、マクロビオティックを間違って解釈しているために、体調に合っていない使い方をされている人が多く見受けられます。
油とお塩を少なくするのがマクロビオティックだと思わないで、ぜひ臨機応変に増減出来るバランス感覚を身につけてください。
それこそが真のマクロビオティックであり、その「バランスを取る」ということがマクロビオティックの本丸です。

 

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