マクロビオティック京料理教室 むそう塾」カテゴリーアーカイブ

料理人 中川善博の言葉「包丁は耳で砥ぐ」

包丁砥ぎ 中川善博

 

先日の「包丁砥ぎ特訓講座」では、中川さんの新しい指導方法に唸りました。
無駄な力がなかなか抜けない人に対して、段階的に施した指導法が実に素晴らしかったのです。
「なるほどー!」
この指導方法は玄米投稿の時と同じ発想でした。
その方法で指導された人の表情がコトンと変わって、「解った!」という瞬間があります。
「ああ、今確実に解ったんだなぁ」と手応えを感じます。

包丁砥ぎ 中川善博

 

同時に何人も砥いでいるので、しっかり音を聞くために中川さんが耳をそばだてています。
中川さんは「包丁は耳で砥ぐ」と言い、また「包丁砥ぎはセンサー仕事」とも言います。
それほど包丁砥ぎは力仕事ではなく、センサーで感じる作業だということですね。
でも、多くの人は包丁砥ぎは力がいるから男の仕事だと思っていることでしょう。

同じ日にお伝えした「お箸の持ち方特訓」も、センサーで感じる作業でした。
指先のセンサーをフルに活かして、お箸を持つことは、桂剥きの時にはもちろん、揚げ物や出汁巻き玉子の時にも出来上がりに大きく影響します。
つくづくお料理は感じることが大切だなぁと思いました。

 

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マクロビオティックにおける毒消し大根の食べ方

イサキの塩焼き2

イサキの塩焼き1

 

昨日いただいた「イサキの塩焼き」です。
(これで頂き物のお魚はおしまい。)
写真では高さが分かりませんが、大根おろしの量はおにぎり1個分くらいあります。
このくらいの量でなければ毒消しにはならないことを知っておきましょう。
外で焼き魚を注文したときについてくるような量では気休めです。
我が家の場合は、別の器に大根おろしを入れてたっぷりいただきます。

すだちの半分はイサキに、もう半分は大根にたっぷりとかけました。
大根は辛い部分だったのですが、こうしてすだちをかけると辛味がグンと和らいで食べやすくなります。
大根が苦手なお子さんには、みかんジュースをちょっとかけると嘘のように喜んで食べたりします。
(みかんジュースがイヤならりんごジュースでも良いです。)
ちなみに四国ではすだち料理が多くて、すだち蕎麦、すだち飯、土佐酢にもすだちなどと、日常的にすだちをたくさん摂ります。
これは自然に毒消ししているわけですね。

中川さんが焼いてくれただけあって、外はカリッと、中はホロホロとジューシーな焼き上がりで、とっても美味しかったです。
焼き魚でも大葉を添えるなり、大葉を刻んで大根おろしに混ぜるなりすると、もっと毒消し効果は高まります。
毒消しの食材がなかったら動物性は摂らない。
そのくらいに思っていると間違いはありません。
それほど毒消しは重要です。

<関連記事>
マクロ美風の体験的マクロビオティック 毒消しの重要性
毒消しの食材と玄米ご飯の力 有害ミネラルの排出
なぜ毒消しをするのか? マクロビオティックの意味

 
 

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包丁を砥ぐ技術 むそう塾の基本講座

マクロビオティックの料理教室は数あれど、包丁の砥ぎ方をマンツーマンで教えている料理教室はむそう塾ぐらいかもしれません。
むそう塾ではお料理の最初の授業で包丁の砥ぎ方を教えます。
それはお料理の基本中の基本であり、包丁が切れないことには美味しいお料理も作れないからです。
包丁砥ぎというと、力のいる作業と思われがちですが、実は力はむしろ邪魔であって不要なのです。
やさしくやさしく刃を労りながら泥で砥ぐのが正解です。

この「泥で砥ぐ」というのが言葉では知っていても、なかなか現実に実行できていない人が多いです。
そして、シャーシャーと音を立てて砥ぐのが当然だと思っている人がほとんどではないでしょうか。
でも違うんですね〜。
今の時代では、刃物を扱うプロ達にしか砥ぎ方は分からないのかも知れません。
ですから、直接中川さんから包丁の砥ぎ方を教わったむそう塾生は、本当に珍しい技術を持った人になるわけです。
まさに一生モノの技術ですね。

来週の月曜日にはまた「包丁砥ぎとお箸の持ち方特訓講座」があります。
今度はどんな面白いことがあるのでしょうか。
なお、先日の包丁砥ぎ講座を受講してくださった麗可さんが記事を書いてくれています。
彼女は中川さんの教えを自己流に変換してしまっていて、大笑いしながら直したのでした。
あ〜、どんだけ〜。
「包丁砥ぎとお箸の持ち方特訓講座に参加して」

 

包丁砥ぎ

(包丁の持ち方は刻々と変わりますが、泥で砥ぐのは同じです。)

 

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マクロビオティックの本丸が誤解されている 陰陽バランス

マクロビオティックといっても少しづつその伝え方に差異があります。
何といっても一番大きな差は油とお塩の使い方にあります。
どれが正しいのかと答え探しをするために時間を費やすのではなく、自分の体で答えを出すのがマクロビオティックの王道です。
なぜなら、人はみな体質も体調も異なるので、100%同じ答えはあり得ないからです。
それなのにそれなのに、「一つの答え」を求めてしまうから体調が悪くなるのです。

そもそもマクロビオティックというのは、陰陽の物差しで物事のバランスを取り、健康な肉体と精神を保ち、哲学的な判断で人生をより良く生きられるようにし、もっと大きな視点では平和への道も開ける考え方です。
しかし、その導入部分であるマクロビオティック料理の段階で多くの誤解が生じている現状を見るにつけ、とても悲しくなってしまいます。

あえて声を大にして言います。
「マクロビオティックとはバランスを取ることです」と。
ですから、Aさんにはプラスに作用するお料理でも、Bさんにはマイナスに作用してしまうこともあります。
それを知るために陰陽バランスを使いこなすのです。

昨日の上級幸せコースのメニューは、「おからの炊いたん」と「一番出汁の取り方」と「二番出汁の取り方」のみでした。
出汁の取り方は幸せコースですでにお伝えしていますが、「見極め」がしっかり出来ていない人も多いようなので、上級幸せコースでは各自がもう一度挑戦します。
その出汁をもとにお味噌汁を三種類作って次々と飲んで行きます。
そうすると体に変化が出てきます。
つまり陽性の症状が出てくるんですね。

もともと陽性なタイプの人は、すでにお味噌汁を飲む段階から反応が出ています。
あまり飲みたくないんですね。
でも、陰性タイプの人は「美味しい美味しい♪」といって4杯飲んでいる人もいました。
この差が体の声なんですね。
この体の声に忠実に対応すること、それがマクロビオティックなのです。
決して画一的にみんなが同じ方法をとることではありません。

お料理をしている時から、陽性な中川さんはお味噌に反応してキュッ!となり、中川さんより陰性な私は「美味しい♪」とお味噌汁を飲んでいました(笑)
そんな私でもさすがに3杯目は苦行なので、その後には陰性をお願いしました。
(きょうは1杯だけでやめておこう・・・。)

 
 

水物

 
 

さすがに多くて、これ全部は一気にはいただけませんでしたが、一口頬張るごとに体が緩んで行くのが判りました。
皆さんも実感されているようで、表情が変わって来ます(笑)
これが陰陽のバランスが取れてくる体感なんです。
常々こんな乱暴な実験はしなくても良いのですが、ぜひ体で感じて頂きたくてこんな方法を取りました。

冒頭の油とお塩は、マクロビオティックを間違って解釈しているために、体調に合っていない使い方をされている人が多く見受けられます。
油とお塩を少なくするのがマクロビオティックだと思わないで、ぜひ臨機応変に増減出来るバランス感覚を身につけてください。
それこそが真のマクロビオティックであり、その「バランスを取る」ということがマクロビオティックの本丸です。

 

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中川式鉄火味噌の食べ方(嬉しいお知らせつき)

先日の「マクロ美風の陰陽落としこみ講座@東京」の最後に、塾生の子象さんが作られた鉄火味噌をご紹介しました。
昨年の鉄火味噌講座から気が遠くなるほどの練習を重ね、中川さん並みのレベルの鉄火味噌が作れるようになりました。
それを持参してもらって、皆さんで試食をしているところです。

 

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昨年何回か開催した鉄火味噌講座を受講されたかたはお分かりのように、鉄火味噌を作るだけでも大変なのに、中川さん並みのレベルだと中川さんに認めてもらえる作品に到達出来たことは素晴らしいことです。
子象さんの頑張りに敬意を表します。

夏季の食材は水分が多いです。
ですから、アクと闘いながら手早く刻み、火を使ってそれらの水分を飛ばす段階では冬物の食材より時間がかかります。
甘味を引き出す苦労もあります。
ただでさえ暑かった今年の夏を、何度も何度も試作を繰り返すために、子象さんは麺類を控えて玄米ご飯をいつもより消化しやすいように炊いて、体力をつけるためにお食事でのコントロールもされました。

正味3時間50分を気を抜くことなく一気に仕上げたこの鉄火味噌は、子象さんの「この鉄火味噌が健康のお役に立ってほしい」としっかり氣を込めた尊いものでした。
この鉄火味噌を作る過程で子象さんは、「氣を込めるためには自分が元気でなくちゃできないんだ!」ということを学ばれたそうです。
元気な人が氣を込めて作った鉄火味噌と、機械がカシャカシャと大量に作った鉄火味噌ではまったく別物です。
美味しさも格段に違います。

私は中川さんのお料理に「中川式」と枕詞のように勝手につけているわけではありません。
どう考えてもこれは中川さん独自の方法だと思うときに、遠慮しながらつけています。
この鉄火味噌はその代表格で、中川さんが相当研究に研究を重ねた結果のお料理です。
そこには中川さんが絶対譲らない「美味しさ」があります。
体に効いても美味しくなければ駄目。
これが中川さんのこだわりです。

一般的に市販されている鉄火味噌とはひと味もふた味も違う美味しさと、作り手の氣がしっかり込められた中川式鉄火味噌を、鉄火味噌を必要とされている体調の人にお分けするべく、むそう塾が子象さんにお願いして作ってもらったのです。
子象さんが費やした食材や時間などを考えて、「お手間代」として有料になりますが、鉄火味噌をお分けすることができます。
本当はそれぞれがご自分で作ってほしいのですが、まだ習っていないかたもいらっしゃるし、お時間がない人や、4時間作り続ける体力のない人もいます。
そんなことを考えて、むそう塾生のみにお分けしますので、ご希望の方がいらっしゃいましたら、私宛にメールをください。

なお、先日購入されたかたのお名前を把握したいので、そのかたもメールをください。
購入された方の体調を考えて、私からの食べ方指導をさせていただきたいのと、召し上がったあとの体調も把握したいと思います。
なお、品切れのためにご予約された方は下記の4名ですが、出来上がりましたら郵送させていただきます。
「お手間代」は来月の講座時に子象さんにお渡しください。
1 Su(32−5)さん
2 Ka(27−3)さん
3 Na(69−4)さん
4 Na(67−5)さん

この鉄火味噌は、京都での落としこみ講座(10月1日)にも新たに作ったものを持参しますので、どうぞお味見をしてみてください。
陰性のかたには特におすすめします。

最後に、この鉄火味噌の食べ方ですが、美味しいからといってたくさん召し上がらないでください。
後で喉が渇いて水分がほしくなります。
そうするとせっかくの陽性が薄められて、効果が半減します。
喉が渇かない程度にうっすらと振りかけてくださいね。
それから、少量をご飯に混ぜ込んでおむすびにすると最高です。
元気印になれます。
私はこの鉄火味噌の美味しさに惹かれて、ついいっぱいかけてしまい、何度後悔したことか・・・。
はぁ〜_| ̄|○

 

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