食べ物あれこれ」カテゴリーアーカイブ

簡単なのに難しい「中川式餡かけうどん 蓮根餅入り」

餡かけうどん 蓮根餅 むそう塾

(餡かけうどん 蓮根餅 蓮根チップス 料理:中川善博)

温かい食べ物が恋しい季節になって来ました。
むそう塾の上級幸せコースでは、今月は「餡かけうどん」をお伝えしています。
上に載せる「蓮根餅」と「蓮根チップス」も作ります。
一見すると簡単そうです。
幸せコースのときに「カレーうどん」をお伝えしていますので、とろみをつけることは上手にできるはず。
と思いきや、食べている途中からとろみが弱くなってサラサラしてしまう人があちらにも、こちらにも_| ̄|○
最後までとろみがしっかり残っていないと、それは中川式ではありません。

同じ分量で中川さんが作ると、最後までトロッとしています。
不思議ですねぇ。
昨日中川さんが話していたことをちょっとだけ。
「そんなもんかも知れないね〜・・・」と。
料亭でも薄くとろみをつける仕事は下っ端の者には任されないで、上の人がするそうです。
それだけ加減が難しいということですね。
餡かけうどんの場合は単に汁だけの問題ではなく、その他にも原因になることはあります。
何がその原因になるかを考えて、一つひとつ注意深く復習をしてほしいと思います。

そして、美味しく仕上がった餡かけうどんは、蓮根や生姜と一緒に体を温めてくれます。
汁物の優しく良い陰性は、これから空気の乾燥する寒い季節にはピッタリの食べ物です。
全体として中庸に仕上がっているこのおうどんには、一日の疲れを吹き飛ばしてくれる満足感があります。
それにしてもこのお汁は本当に美味しいです。
中川さんが試作を重ねて開発してくれただけあって、どこにもない中川さんならではのお味です。

 

カテゴリー: 料理人 中川善博の陰陽料理, 食べ物あれこれ | 4件のコメント

焼き松茸 旬のエネルギーをいただくのがマクロビオティック

そろそろ松茸がお安くなってきます。
そんな時に私は松茸をダイナミックにいただくのが好きです。
スダチの香りとお醤油の香り。
そして何よりのご馳走は歯ざわりだと思います。
日頃のハードスケジュールも、この歯ざわりとたっぷりの陰性で消し飛んでしまいます。
陰性はダメなんて恐れていないで、陰性をうまく利用して常にパワーを出せる暮らし方、食べ方をしましょう。

ご家庭で簡単にできる男前の松茸の焼き方をご紹介しましょう。
写真は中川さんのキッチンで撮影したものですから、中川流です。
コンロの上に魚焼き網を置いて、大きく裂いた松茸を焼きます。

焼き松茸1

 
 

ガス台に魚焼きグリルがついている場合はそれでも良いのですが、中川さんのキッチンにはグリルがついていないので、上からハンドバーナーでゴーッと直火を当てます。

焼き松茸2

 
 

はい、焼き上がり!
簡単でしょ?

焼き松茸3

(焼き松茸 料理:中川善博)

 
 

きのこは陰性だから避けるべしと思っているマクロビオティック実践者は多いのですが、松茸の土瓶蒸しや松茸ご飯より、この焼き松茸の方が陽性な料理法です。
直火で焦げ目がつく上に、松茸の水分が減って他の水分も補われません。
食材の陰陽だけに神経を奪われるのではなく、料理法の陰陽を駆使して旬の食材を召し上がっていただきたいです。
なぜなら、旬のものにはその時に必要なエネルギーがギュッと詰まっているからです。

真夏には金平牛蒡を食べるより、トマトやキュウリの方が美味しく感じるはずです。
それは体の声なのです。
束の間に過ぎてしまう旬のエネルギーに向き合ってこそ、日本人らしいしマクロビオティック実践者らしいと私は思います。
頭でっかちにならないで、旬を楽しむ食べ方をしていれば大きな間違いはありません。
それがむそう塾スタイルです。

 

カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 食べ物あれこれ | 2件のコメント

グルメも唸るマクロビオティック料理が中川善博の陰陽料理

人はなぜ美味しいものを食べたがるのでしょう?
それは美味しいものを食べた時の満足感が心地良いからですね。
ですからお料理には「美味しい」ことが絶対条件です。
「体のために良い」という観念的なお食事では満足できません。
ですから病人であっても、いや病人だからこそ美味しいことが不可欠なのです。
誰だって具合の悪い時には食欲が落ちるからです。
そこを助けるのは美味しさにほかなりません。

では、グルメ料理なら病人は元気になれるのでしょうか?
巷で美味しいと評判のお料理なら病気は良くなって行くのでしょうか?
それなら嬉しいのですが、反対にグルメ料理ばかりでは健康を損ねてしまう人も多いですね。
美食家に病人が多いのはそのためです。
そこにマクロビオティック料理の存在意義があるわけで、じわじわとマクロビオティックの知名度も上がってきましたが、それとともに誤解されていることがとても多くて、困った現象だなあと常々思っています。

結論からいうと、グルメ料理とマクロビオティック料理の違いは、陰陽バランスがあるかどうかということです。
口に美味しく感じる面だけ強調するとグルメ料理になりますが、人間の身体と健康を考え抜いて陰陽を用いて作ればマクロビオティック料理になります。
それなら、マクロビオティック料理でありながらグルメの要素を兼ね備えれば文句なしですね。
それがむそう塾でお伝えしている「中川善博の陰陽料理」です。
一般的に広まっている不味いマクロビオティック料理ではなく、グルメも唸るマクロビオティック料理です。

なお、一般的には動物性や白砂糖や乳製品を使わないのがマクロビオティック料理だと思っている人がとても多いのですが、肝心なのはいつも陰陽バランスを保っているかどうかです。
すでに罹ってしまった病気を改善することを目的としたマクロビオティック料理(食養料理)と、病気にならないために健康をキープしようとするマクロビオティック料理は、きちんと分けて考える必要があります。
そうでないといたずらに窮屈でかえって体調不良を招く結果になってしまいます。

むそう塾にはここを混同している人が次々と来られます。
マクロビオティックの広め方にも問題があるのですが、マクロビオティックを知ってから体調を崩した人を見ると本当に可哀想になってしまいます。
マクロビオティックを誤って実践すると、「著しい偏食」をしているだけになるのです。
これはかなり危険です。
私は長い間このような人を見てきましたから、何としてもこの危険なパターンに落ち込んでほしくないと思っています。
そのために一般の相談も受けながら、一人でも多くの人に正しくマクロビオティックが伝わるよう、文字どおり日夜奮闘しています。

もっと伸びやかに、もっと大らかに、たまにはこんなパスタや、こんなお鍋を楽しんでください。
ほっこりと幸せになれるひととき。
それが良い陰性です。

 

鳥なんば 尾張屋

(鳥なんば 京都 尾張屋 高島屋店)
※  葱多めと注文して陰陽バランスを図ること

 

カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 料理人 中川善博の陰陽料理, 食べ物あれこれ | 6件のコメント

料理に現れる作り手の人格・性格などを意識すればもっと美味しくなります

明太子パスタ 中川善博

 

先日、中川さんのブログに突然こんな写真が登場しました。
「明太子パスタの作り方 Oyaji流」
午前10時過ぎに記事がアップされて、その日のお昼にはもうパスタを作った人がTwitterで写真を載せていました。
それから次々とむそう塾生の写真がタイムラインに上がって来ます。

その中でも1回目で及第点だったのはJさんのパスタくらいでしょうか。
写真撮影がもっと早かったらなお良し!

明太子パスタ じゅん子

 

一番早く作ったRさん。
中川さんからのTwitter指導があり、その後3回ほど作ったようです。
なんと、Rさんは「明太子はキライだけど中川さんのお料理は美味しいから作った」そうです(笑)
そして、案の定美味しかったそうです。
でも、大葉もすだちも・・・。

明太子パスタ 麗可

 

次はNさん。
この方はお子様用にパスタの量を減らしたと思われます。
でも、明太子が・・・。

明太子パスタ 夏目

 

夜になって別のNさんが。
あれれ? スダチが2枚ある!

明太子パスタ 直

 

翌日になって登場したのがKさん。
あれれ? 麺の太さが違いますね。

明太子パスタ けいたん

 

こんなふうに中川さんが写真と作り方を公開しても、作り手によって様々にアレンジされてしまいます。
そのことは常々むそう塾でお料理をお伝えして、その復習段階になると実にそれぞれの結果になる現実を知っていますので驚きませんが、その理由がとても面白いのです。
いえ、面白いなんて言っていては中川さんが悲しみますが・・。

ではその理由なのですが、
1 観察力が欠ける
2 繊細性が欠ける
3 アバウトである
4 まだ中川さんの料理の奥深さを知っていない
これらが主な理由です。
でもそれらは常々塾生さんを拝見していると、こういう間違いをするであろうことが予測出来てしまうのですが、それがあまりにも的中するので、それが面白いのです。

よく中川さんが愛クラスの時に初対面のかたに対して、「あなたがどんなご飯を炊いて来るか私にはもう分かっています」というのは、このような背景があってのことです。
お料理にはその人の人格や人柄や精神状態がすべて反映されます。
ですから、一つのお料理を教えても、作り手が変わると出来上がりに差がでます。
むそう塾では一人ひとりでお料理を完成させますので、その差がいつも歴然と現れます。

ちょっと各人のお料理写真から作り手の内面を覗いてみましょう。
上からいきます。
<Jさん>
日頃からの観察力がそのまま出た仕上がりになっています。
Jさんの観察力はかなり高くて、それでいてキュウキュウと神経質にならないところが良いです。
良い意味での大胆さがあるためです。
<Rさん>
早い(速い)けれどそそっかしい性格がそのままです(笑)
速いために見落としてしまうものが多いのですが、そのスピードがあちこちで活かされる場面が多いので、回数を重ねながらその点を補って行くのが良いと思います。
そんなに生き急がなくても良いではないか、くらいのおっとりさを育てましょう。

<Nさん>
いつものアバウトな性格がそのままです。(あぅ〜)
お料理にアバウトは大敵ですね。
繊細性も欠けます。
繊細さが不足している場合は、誰かに指摘されることによって気づきを得るので、少しずつ改善することが可能ですし学習効果もあります。
しかしアバウトは万事において共通するため、芋づる式にあちこちで顔を出してきます。
アバウトだとお料理は美味しいことから遠ざかりますが、人づき合いでは良い場合もあります。
お料理に出てしまうアバウトさは、心して自分を律することによって改善可能です。
そこにはそれを指摘する人と、律する自分の精神力が必要なのですが不可能なことではありません。

<すだち2枚のNさん>
スダチの量を考えた結果2枚になったのかも知れせんし、もしかしたらお疲れで酸味が欲しかったのかも知れません。
全体的に丁寧さに欠けるのは、生き方において不満のあることが多いです。
心を込めた仕上がりは、どんなお仕事でも気持ちの良いものです。
もちろん人間関係においても。
それがまたお料理に反映して更に美味しくなるという循環です。

<Kさん>
まだ中川さんのお料理に出会ってから日が浅いので仕方のないことですが、幸せコースを初めとして、中川さんから伝えられたお料理を復習する際の約束事があります。
それは指示されたとおりに作ることです。
それをむそう塾では「完コピ」と言っています。
完全コピーの意味ですね。
中川さんのお料理は実に微妙な加減が計算されているので、それをちょっとでも狂わせると似て非なるものになってしまいます。
それでも美味しいのですが、それは中川さんが伝えたかった味ではありません。
そこの厳密さがプロたる所以だと思ってください。

ということで、「材料が全部揃わなかったら作らない」がむそう塾の約束事です。
中川さんのお料理を完コピすれば、あなたに新しい道が拓けます。
不可能から可能を生み出します。
たかが料理と思わないで、お料理で自分を発見し、修正して、現状を打破したり、夢を実現させる踏み台にされることをお勧めします。
中川さんのお料理にはそれだけの力があります。
なぜなら、マクロビオティックの陰陽バランスを踏まえたお料理だからです。
マクロビオティック料理はその陰陽バランスをもって人生の陰陽バランスも調えてくれます。

 

カテゴリー: 料理人 中川善博の陰陽料理, 食べ物あれこれ | 14件のコメント

あらめ玄米ビーフンをお腹いっぱい食べたあとのお話

あらめ玄米ビーフン

(あらめ玄米ビーフン 料理:中川善博)

この「あらめ玄米ビーフン」が実に美味しいのです。
上級幸せコースの人気メニューでもあります。
一度お腹いっぱいに食べてみたいと思っていたのですが、きのうの朝、中川さんがこんなに山盛りいっぱい作ってくれました。
(´~`)モグモグと幸せ感いっぱいにいただきました。
中川さんもちょっと食べましたが、私がほとんど食べてしまいました。

するとどうでしょう。
夜になっても陰性なものや環境を欲していて、明らかに身体に笑われているような感じでした。
犯人は「あらめ」の陽性ですね。
いくら美味しくても食べ過ぎはいけないのです。

でも、大満足でした!
\(^o^)/

 

カテゴリー: 料理人 中川善博の陰陽料理, 食べ物あれこれ | 2件のコメント