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みんな違って当たり前
同じように見える花びらでも、五弁とも少しずつ形が違う
これが自然なんだよね
浅はかな人間はすぐ型を作る
全部同じ形にしてしまう
人間も同じ
みんな違っていい
みんな違って当たり前
だから面白いんじゃないかな
自分にとっての大きな岩とは? (大きな岩と壺の話)
偶然、次のような記事を見つけました。
インターネット上で話題になったそうですが、私は知りませんでした。
あまりネットサーフィンをしていないので。
一読して思うのは、自分にとっての「大きな岩」とは何だろうということです。
個人個人で価値観が異なるように、その人の大きな岩も異なるわけですが、案外共通していることがあるように思います。
人生は有限ですから、無駄に時間を過ごしたくない思いがある反面、結構無駄な時間の使い方をしている人が多いです。
かくいう私だって若い頃には無駄なことの連続でした。
でも今になって、その無駄だと思われたことが役に立っていることもあります。
ですから、すべてを計算して1分たりとも無駄のないように生きようと思うと息が詰まるでしょうが、考え方として「大きな岩」を意識するのは大事なことだと思います。
あなたにとっての大きな岩とは?
引用開始
ある大学でこんな授業があったという。
「クイズの時間だ」教授はそう言って、大きな壺を取り出し教壇に置いた。
その壺に、彼は一つ一つ岩を詰めた。壺がいっぱいになるまで岩を詰めて、彼は学生に聞いた。
「この壺は満杯か?」教室中の学生が「はい」と答えた。
「本当に?」そう言いながら教授は、教壇の下からバケツいっぱいの砂利をとり出した。
そしてじゃりを壺の中に流し込み、壺を振りながら、岩と岩の間を砂利で埋めていく。
そしてもう一度聞いた。
「この壺は満杯か?」学生は答えられない。
一人の生徒が「多分違うだろう」と答えた。
教授は「そうだ」と笑い、今度は教壇の陰から砂の入ったバケツを取り出した。
それを岩と砂利の隙間に流し込んだ後、三度目の質問を投げかけた。
「この壺はこれでいっぱいになったか?」
学生は声を揃えて、「いや」と答えた。
教授は水差しを取り出し、壺の縁までなみなみと注いだ。
彼は学生に最後の質問を投げかける。
「僕が何を言いたいのかわかるだろうか」
一人の学生が手を挙げた。
「どんなにスケジュールが厳しい時でも、最大限の努力をすれば、いつでも予定を詰め込む事は可能だということです」
「それは違う」と教授は言った。
「重要なポイントはそこにはないんだよ。この例が私達に示してくれる真実は、大きな岩を先に入れないかぎり、それが入る余地は、その後二度とないという事なんだ」
君たちの人生にとって”大きな岩”とは何だろう、と教授は話し始める。
それは、仕事であったり、志であったり、愛する人であったり、家庭であったり・自分の夢であったり…。ここで言う”大きな岩”とは、君たちにとって一番大事なものだ。
それを最初に壺の中に入れなさい。
さもないと、君達はそれを永遠に失う事になる。
もし君達が小さな砂利や砂や、つまり自分にとって重要性の低いものから自分の壺を満たしていけば、君達の人生は重要でない「何か」に満たされたものになるだろう。そして大きな岩、つまり自分にとって一番大事なものに割く時間を失い、その結果それ自体失うだろう。
引用終わり
(蓮根の桂剥き by 中川善博)
自分はなぜ変わらないのか?
変わりたいけれど変われないという人が多いですね。
そんな自分が嫌いなんですとも。
そして最後は「頑張ろう!」となるのですが、またしばらく経つと元の自分に・・・。
私はね、そういう人は恵まれている人だと思うの。
人間って無意識に暮らしていると、自然に楽な方に流れて行くものです。
だから、変わらない方が楽だから変われないのです。
それでも変わろうとするには二つあります。
一つは徹底的に今を極限状態に近づけること。
一番望ましいのは命がかかるか、生活がかかるかの状態です。
一種のハングリーな状態ですね。
もう一つは真剣に変わろうとする意志を持ち続けることです。
上の二つともなければ、それは変われませんね〜。
日々の生活が恵まれていても、なおかつ変わろうとするにはそれ相当の意志が必要なのですが、それが弱い人が多いですね。
仕方ありません。
変わらなくても食べて行かれるからです。
変わらなくても生きて行かれるからです。
でも、現状を打破したいと強く思っていたら、自ずと変化を求め、気がついたら現状からの脱出をしているはずです。
端的に言えば「いかに変わることをいつも意識しているか」ということになりますね。
そういう私も昨年HPの製作にあたって、考え方を変えるようにご指導をいただきました。
ご指導の内容を実行する段階にあたって、ついつい過去の自分の考え方が顔を出していることに気づかず、後で指摘されて初めて「あっ!」という状態でした。
でも、これを直すには自分の無意識のレベルに「新しい考え方」を刷り込んでおかなければなりません。
それが「いつも意識する」ということです。
これは口でいうのは簡単ですが、現実化するのはなかなか大変なものです。
それほど人間って慣れた方向に無意識に進んでしまうものなんですね。
でも、変えた方が良いと納得するなら、絶対に変える努力をするべきだと私は思います。
そして、その努力は大変なものではないのです。
切り替えるだけですから。
でもその切り替えができない人は、どこかで「納得していない」からだと思うのです。
どこかに「このままでもいいや」という気持ちが針の穴ほどでもあれば、変化は不可能になります。
変わるには陽性なエネルギーが必要になります。
ギュッと氣を集中させて決断する力ですね。
納得出来ることって気持ちのよいものです。
気持ちのよいことを見つけたらそれを続けましょう。
そうすれば気づかずに変化していることが多いです。
いつも意識し続けることが苦手な人は、とにかく気持ちのよいことを続けましょう。
でも、このように書くと、「気持ちのよい」物差しが人によってかなりズレてしまうのが気になるところです(笑)
このブログは一応マクロビオティックを前提として書かれていますので、ここでいう「気持ちのよい」は、マクロビオティックでいうところの「陰陽のバランスが取れていること」を指します。
具体的には日々の生活の随所にありますので、これから開催する「マクロビオティック落とし込み講座」でも解説します。
「質」を生きる
何を食べても生きられる
どんな衣服をまとっても生きられる
どんな場所でも眠りにつける
何を話そうと、何を夢見ようと自由だ
でも私はそれらの「質」を大事にしたい
人間がより人間らしくあるために
質は喜びをもたらす
潤いをくれる
最後は癒される
夏目漱石 草枕
私は中学生の時、気に入った文章を紙に書いて部屋中に貼り付けていました。
壁にはもうそのスペースがなくて、天井にまで貼って文字だらけの部屋に寝起きしていました。
活字が好きだったので、その環境がとても落ち着いていたのです。
先日ふと夏目漱石の草枕の冒頭を思い出しました。
山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。
この文章に初めて出会った中学生当時は、よく解らないままこの文章を諳んじて、人生に夢を託していました。
芸術への夢でもありました。
でも現実はそんな生易しいものではありません。
今ではこの場面にピッタリの経験をいくつもして、お腹の底から納得できる自分です。
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」
特にこの部分は本当に納得です。
今でも日々この場面が出てきます。
私の人生は一口で言うと「情に棹さして流された」ことの連続でした。
意地を通し切るほどの強さもなく、智に働く人の角に苦しみながら解決策を探ったこともありました。
でも今こうしてマクロビオティックの陰陽で人生をみてみると、この草枕の文章も違った意味で納得できるのでとても面白いです。
漱石の世界の一部を覗いただけでも、マクロビオティックと相通じるところがあって感心します。
普遍性ですかね。
(京都駅にて)