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中川式出汁巻き玉子の練習で大事なこと

(中川式出汁巻き玉子 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
昨日の朝はTwitterで何本も出汁巻き玉子の過去記事をご紹介しました。
それを塾生の舞ちゃんがTogetterでまとめてくれました。
「出汁巻き参考記事まとめ」
私の方でまとめの記事を書かなくちゃと思っていたので、とても助かりました。
(舞ちゃん、ありがとう)
嬉しいですね。先輩がこうして職場のお昼休みに後輩のためにまとめてくれました。
私が過去記事を何本もTweetしたのは、幸せコースの人たちが今、出汁巻き玉子の練習中なので、その応援のためです。
むそう塾の動画チャンネルにはたくさんの出汁巻き玉子の動画がアップされていますが、動画だけでは分かりにくいところを私が文章で補って過去に記事にしています。
これから出汁巻き玉子を練習しようとされている方は、ぜひこれらの動画を私の文章とともにご覧いただけるとポイントがつかみやすくなると思います。
今日は、まだ何が何だか分からない幸せコースの新人さんのために、手取り足取りの記事を書いておきます。
まずはコンロの種類から。
むそう塾では最初は最大火力の弱いコンロ(ハンディガスレンジ ミニ TM-2でもOK)で練習してもらって、そこで基本動作が出来るようになった人には、その上の火力が出るコンロに移ってもらいます。
最終目標はBO(ボー)の最大火力で3分以内に巻き上げることです。
むそう塾はでは実際にその目標をクリアしている人が多いので、素人さんでも不可能な目標ではありません。
なぜBOの最大火力を要求するかというと、それは玉子がふっくらと焼けるためには強い火力が必要だからです。
低めの温度でノロノロと巻いた出汁巻き玉子は、玉子が油を吸ってしまって美味しくありません。
さらに、出汁も流れ出てしまいます。
中川さんはいつも力説します。
「出汁をしっかり玉子に抱き込ませないと、出汁巻き玉子とはいわない」と。
その出汁を抱き込ませるためにも強火が必要なのです。
こちらに強火で焼く意味を説明している動画があります。
(動画)だし巻き玉子をなぜ強火で焼くのかを解説しています” frameborder=”0″ allow=”accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture” allowfullscreen>
ですから、今は布巾のオロエス練習から実際に玉子の練習に移って、火をつけただけでパニックになっているでしょうが、何としてもそこは通過しなければいけない関門です。
次にお箸の持ち方です。
この日のために幸せコースの最初の授業でお箸の正しい持ち方をお教えしました。
でも、その必要性を実感しないままここまで進んで来られたかもしれません。
しかし、お箸の持ち方が正確でないと、フライパンに油をひくときに素速くリードをつかめず、モタモタしてしまうことになります。
この間にフライパンはどんどん加熱されてしまうため、ちょうど良い温度で玉子を巻くことができません。
それから、芯を作るときには最初に玉子の端をお箸でつまむわけですが、その時にスッとつまめないと芯づくりがモタモタしてしまいます。
そうすると、あっという間に玉子は乾いてしまいますので、半生状態で玉子を巻くにはスピードが必要なのです。
こんなふうにお箸の持ち方がちゃんと出来ていないと、これから先に進んで3分の壁を破れなくなって苦戦します。
ボーで2分半くらいで巻き上げた出汁巻き玉子は、ふわっとしていて本当に美味しいものです。まるでプリンのようなやわらかさです。
中川さんが2分28秒で巻き上げている動きを目に焼き付けておきましょう。
(動画)絶品だし巻き玉子の火加減とスピード” frameborder=”0″ allow=”accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture” allowfullscreen>
なお、まだ生々しい状態で巻き始める時の状態はこんな感じです。
(ピンぼけですみません。)
この生々しさが接着剤の役目を果たすので、これ以上の加熱は厳禁です。

(4面に熱が通るように出汁巻き玉子を立てているところ)
最後に、お箸を玉子に刺す角度と抜く角度について触れておきます。
出汁巻き玉子の動画はたくさんあるのですが、お箸を刺すときには手の甲が見えて、抜くときには手のひらが見えるようにするのが基本なので、そこのところを注意して見てください。
また、玉子が重くなってきた最後の方は、これに「玉子を立てる」という動作が加わります。
先輩が練習をしている動画の中にも、その「立てる」瞬間のものがありますので、イメージを具体的に頭に入れておいてくださいね。
0:36でその場面があります。
[youtube width=”880″ height=”560″]
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 中川式出汁巻き玉子
2件のコメント
ステロイドの処方量が減り続けている塾生さん
むそう塾生の智さんからメールをいただきました。
前回に続いて今月もお薬の量が減ったそうです。
玄米を食べ始めて1か月、2か月、3か月とステロイドの処方量が減り続けています。
ご本人は諦めていた難病なのに、こんな変化があって私や中川さんはもちろん、ご本人とご主人様が一番嬉しいことと思います。
腸を変えるんだよ〜といいながら過ごした夏でしたが、こうして嬉しい方向で今年を終えられそうで本当に良かったです。
同じ県に住む先輩むそう塾生のののかさんが、小豆玄米ご飯と餡かけうどんをご馳走してくださったそうで、そのことも心が温まって嬉しかったです。
ののかさん、お世話になりました。
<智さんからのメール>
むそう塾 中川善博 様、マクロ美風 様
こんにちは。
来週は愛クラスの再受講でお伺いいたします。
改善点を見つけふうわり柔らかな玄米ご飯を炊くこと、小豆玄米ご飯も炊けるようになることが目標です。
ご指導頂けますようどうぞよろしくお願い申し上げます。
先週12月9日に定期通院しました。
風邪を引いていたにもかかわらず貧血以外は検査結果が良好で、ステロイド1mg減量になりました。
ありがとうございます。
また、一昨日12月15日にののかさんのお宅を訪ねた際、
お昼に餡かけうどんと小豆玄米ご飯をご馳走になりました。
私はもう大感激で、夫は「どんなにすごいことなのかはよくわからないけど、とにかく美味 かった!」
と言っておりました。
ありがとうございます。
感謝の思いをうまく表現できずもうしわけありません。
玄米ご飯、お味噌汁、糠漬けと共に歩んでまいりますので、
どうぞよろしくお願い申し上げます。
智より

智さんがメールに添付してくれたお写真です。
東京へ向かう電車の中から撮影されたそうです。
カテゴリー: からだ, むそう塾の雰囲気(塾生の体験談を含む)
4件のコメント
時間がない人は考え方を整理しましょう(恭子さんの例)
むそう塾生は本当に頑張り屋さんが多いです。
それは中川さんがプロなので、プロの味に近づけるためにどうしても必要なスピードがあるのですが、普通の人はそのモードで生きていない人が大半なので、そこに近づくために頑張るからです。
つまり美味しいお味にするために頑張っているというのが正しい言い方になります。
これは悪いことではなく、自分を高めるためには最高の環境なのですが、頑張れなかった人は居場所がなくなるような錯覚を抱く人もいます。
しかし、そんなことで小さくなっては損です。
今の自分に出来ることを精一杯やろうと切り替えれば良いのです。
多くの場合は練習時間が取れないと嘆くのですが、練習時間がたっぷりあっても上達しない人が多いのも事実です。
要は時間の問題ではなく、自分の取り組み方の問題なのです。
働きながら子育てをする人、専業主婦で子育てをする人、独身の人、結婚をしているけど子供のいない人、仕事が滅茶苦茶忙しい人など様々な環境の人がいます。
そんな人達は出来るようになるために真逆の条件を求めるのですが、それより先に必要なことは、「今置かれた環境の中で出来ることを見つける」ことです。
きっと今までは時間をもったいない使い方をしていた人が大半だと思いますので、その時間の使い方をギュッと濃縮するだけでかなり時間は捻出できます。
一番もったいないのは、迷ったり悩んだりすることに時間を使ってしまうことです。
そんなことに時間を使わなくても良いように、むそう塾の練習は「お手本どおり」に完全コピーしていただければ良いようになっています。
しかし、この完全コピーというところで引っかかる人がこれまた多いのが悩みの種ですが、これは自分をさらけ出して恥をかく覚悟がある人はサッサと前に進んでくれます。
「今の自分の出来」をチェックしてもらう方法が何通りも用意されているので、その方法に乗っていただければすぐに解決します。
これすらしないで上達しないと嘆く人は、自分を改めましょう。
何もしないで上達出来る人は誰もいないのですから。
ところで、恭子さんという塾生さんがいます。
結婚前からむそう塾に通われていて、途中で結婚・出産をされ、復職した今も夜勤を含むハードなお仕事をこなされています。
それでも毎朝お弁当を作って投稿されています。
先日は100点も取られ、その時にいただいたコメントがとても参考になります。
お仕事をもっている人には参考になる考え方です。
<恭子さんのコメント>
美風さん、おはようございます
たくさんのお弁当の中から記事にしていただきありがとうございます
お弁当だけでなく生き方までも褒めていただき嬉しいやら恥ずかしいやらです
練習や復習をがんばってどんどん成長し進化を遂げているむそう塾生を目の当たりにして、「私はダメなむそう塾生だ」とずっと思っていました
でもそんな私の考え方を変えてくださったのは美風さんです
今一番大切なことを見失わず、それを第一優先にすること
これを意識するようになったら何をするにも判断も早くなり後悔もしなくなりました
桂剥きの練習も復習メールもなかなか出来ない状況でも今は仕方ないと割り切っています
そんな中でも唯一、むそう塾生としてできることがOBENTERS™でした
中川さんのご指導とOBENTERS™の皆さんのおかげで継続することができ、わずかながらの成長も感じることもでき、OBENTERS™は私の活力になっています
私のような塾生にも学びの機会を与えてくださり本当にありがとうございます
これからもよろしくお願いいたします
* * *
私が当時の恭子さんに送ったメールは「今一番大切なことを見失わず、それを第一優先にすること」という内容でした。
物事に優先順位をつけて、今しか出来ないことをトップにする考え方は、家事アドバイス講座でも説明しました。
それを恭子さんは実行して、自分がすることを整理されたのです。
その結果は次のとおり。
「これを意識するようになったら何をするにも判断も早くなり後悔もしなくなりました」
ここですね。判断が早くなって後悔をしないということがどれだけ時間の無駄使いを減らしていることか。
それは陽性になれたということでもあります。
陽性になると判断も早くなるし、後悔もしなくなります。
過ぎ去ったことにクヨクヨあれこれ悩むなんて無縁になります。
時間がない人は、自分の考え方を整理するところから始めましょう。
そして、むそう塾に喰らいついた分だけ満足度が上がって行きます。
いいですね、こんな生き方。
そして私が声を大にして言いたいこと。
それは、むそう塾はマクロビオティックの良いところを取り入れた京料理教室なのですから、お料理が下手でも構わないのです。
マクロビオティックの考え方を知って、それを実生活に反映させて、今より良い生き方ができればそれで成功なのです。
ただ、お料理が上手になれたら、もっと幸せ感が強くなるよねということです。
ですから、お料理が不得手な人は、お料理が出来ないからこそ、先に幸せの感じ方を知った方が良いと思います。
その上で技術が追いついてくれば鬼に金棒になります。
マクロビオティックはお料理だけの世界ではありません。
このことをしっかりと胸に刻み込んでおきましょうね。

(マクロビオティック京料理教室 むそう塾 塾生作品のお弁当 恭子さん)
秘伝コースのおせち料理名を公開します
12月19日20日はいよいよ秘伝コースのおせちの授業です。
塾生さんの熱いご要望にお応えして授業内容に決まったおせちですが、今夜中川さんの方からお料理名が決まったと連絡がありました。
小さなお重箱にどれだけ入ることでしょうか。
お料理名を見ただけでゴクン、ドキドキとなることでしょう。
【海のもの】
1.伊勢海老 黄金焼き
2.車海老具足煮
3.蒸し鮑
4.スモークサーモン
5.金柑いくら
6.蟹錦糸巻
7.ごまめ
8.うまき玉子
9.真名鰹西京焼き
10.子持ち鮎煮浸
11.蕨烏賊
12.平目求肥巻
13.牡蠣時雨煮
14.紅白蒲鉾
15.鰊昆布巻
16.数の子
17.鰻八幡巻
18.棒鱈
【 山のもの】
1.筍旨煮
2.慈姑旨煮
3.梅人参
4.花百合根
5.海老芋含め煮
6.編笠柚子
7.萵苣薹青竹
8.黒豆
9.栗甘露煮
10.地鶏付け焼
11.鴨ロース蒸し煮
12.鶉丸旨煮
13.叩き牛蒡
14.手綱蒟蒻(←実際には詰めなかった)2016.1.1追記
【山のもの酢の物】
1.花蓮根
2.菊花蕪
3.矢生姜
4.紅白膾
5.日の丸独活
果たして何時に終わるのでしょうか?
中川さんの本気度が伝わってくる2015年最後のお料理をお楽しみに!

(中川式粕汁 料理:京料理人 中川善博)
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寝るときには靴下を履かないようにしましょう
自然界のものには個体差というのがありますから、人間もまた個人差があって当然です。
しかし人間には知識という厄介なものがあって、その個人差を良い方にではなく悪い方にとらえてしまう人が多いように思います。
お仕事でも暮らし方でも、生き方までもが個人差があって当たり前なのです。
親からもらったこの身体だって個人差があります。
同じ親から生まれて同じように育てられても兄弟で個人差があります。
それは当たり前のことなのですから、第三者と比較して自分を卑下したり落ち込んだりするのはナンセンスです。
特に日本人は他と同じであることに安心する国民のようですが、そのこと自体が不自然なことだとそろそろ気づくべきです。
たとえば健康ですが、おおよそ健康的とは思えない食生活をしていても元気な一生を送る人もいるし、健康に細かく気をつけた食生活をしていても今ひとつパワーを感じない人もいます。
これには精神面からの影響もあるので、自分で自分の健康法を確立した方が良いですね。
多くの情報を入手しても、それに翻弄されているようでは確かな健康は望めません。
答えは全部身体が教えてくれるのですが、自分の感覚が鈍っていると見過ごしてしまいます。
感覚が一番敏感なのは人間の持って生まれた機能そのものでしょうか。
たとえば指・舌・眼・耳・肌などを通じてたくさんの感覚をキャッチすることが出来ます。
指は指紋を通じてさらに細かなことまで判断出来るのですが、最近は冷え対策として靴下の重ね履きをする人が増えて来ました。
足というのはいっぱいのセンサーがあって、特に指先は氣の出入りする部分でもあるので、できれば素足、寒い場合は締め付けない程度の靴下で済ますことが理想的です。
寒い時期に手袋をすると、お財布からお金を出すときに感覚が鈍っていることがお判りでしょう?
それと同じく、足の裏も実は靴下を履くことによって感覚が鈍るのです。
ですから、小さなお子さんは靴下をなるべく履かせないで足の裏の感覚を敏感にしてあげると良いですね。
私も息子をそんなふうにして育てました。
寒い冬の朝に、素足が見える足元を見るのは可哀想な気もしましたが、息子は元気に登園していました。
* * *
ところで、冷えがひどくて夜も靴下を履いて寝る人がいますが、これはおすすめできません。
寝ていても足の裏や指先はたくさんの老廃物を出そうとします。
その時に靴下を履いていることはあまり理想的ではないことが容易に想像出来ると思います。
もし靴下が必要なくらい足元が冷えるなら、まずはお布団を厚くするか、足元だけでも暖かくしておきましょう。
主に敷布団側を暖かな素材にすると効果的ですが、化学繊維や発熱素材は体をなまけものにするのでおすすめしません。
それでもまだ靴下が必要と感じる人は、徹底的に体調改善に取り組みましょう。
食べ物の力で体を温めるようにするのは勿論ですが、積極的に足(脚)への刺激を加えましょう。
具体的な足への刺激は足湯であったり、マッサージであったり、歩くことであったりします。
現代人は極端に歩かなくなって来ました。
このままでは足は退化の方向に向かうことでしょう。
冷え性は黄色信号、冷え症になったら立派な病気です。
冷えを侮らないで真剣に向き合いましょう。
一番良いのは体の内側から温めることです。
食べ物で改善できることも多いので、ぜひお試しください。
次は重ね履きの賛否について書いてみたいと思います。

(中川式鴨うどん 料理:京料理人 中川善博)
冷え症の人には温かいスープをおすすめします。
豚肉や牛肉より鶏肉の方が体温が高いので冷え症の人向きですが、寒い季節には鴨肉がより効果的です。
マクロビオティックの陰陽を知ると、その辺のところが陰陽で理解できるのですが、一つの大事な考え方として、鴨の旬は冬だからということが言えます。
冬に旬を迎える食材は、体を温めるものが多いのです。
写真の鴨うどんは、鴨雑煮の授業で中川さんが使った鴨肉の残りで作ってくれました。
上級幸せコースでお伝えする「うどん屋さんの出汁」はとっても美味しくて、お汁を全部飲み干さずにはいられませんでした。










