むそう塾の試作会より マルチ料理人中川善博 

昨日は今月の秘伝コースで教えるお料理の試作会でした。
今月の秘伝コースは「煮物椀」と「おはぎ」ということですが、このお料理の格の何たる面白さ(笑)
一方は格調高く、一方はカジュアルなお料理ですが、そんな組み合わせがむそう塾の特長かと思います。
来月なんて焼きそばとお好み焼きを作るんですよ(゚д゚)!
あれだけ粉物を否定していた私が、こういうメニューを採用するなんて考えられません(笑)
でも、関西圏の文化を尊重しての決断でした。

それもこれも、マルチ料理人中川善博の力あってのお料理ばかりです。
中川さんの場合は単に作れるというのではなく、「すっごく美味しい!」レベルまで考え尽くされているのが凄いところです。
それだけ徹底的にお味を研究し尽くした結果なのですが、その分野の広さには誰しも驚かされます。
そのおかげでむそう塾では外部講師にお願いすることなく、統一した技法や知識を伝授出来るのが最大の利点です。

よく考えれば、主婦は家庭で和食も中華も洋食も作らなければならないのですから、1人の料理人から一貫した技術を習った方が確実に統一が取れて良いと思います。
さらにむそう塾はマクロビオティック京料理教室として、マクロビオティックの考え方や陰陽を随所で説明することになるので、腕は良くてもマクロビオティックを知らない外部講師では困ることになるのです。
ですから、マルチ料理人の中川さんの存在は、皆さんが思っている以上に財産なのです。

ということで、以前は中川さんが1人でしていた試作ですが、それを試食するのが大変なわけです。
お腹がすいていない状態でも延々とお料理を食べるわけですから、ある種拷問に等しい時だってあることでしょう。
それでもっと太ってしまったら体調に影響が出ると思って、大切なむそう塾の財産を守るために、食べる係を私とスタッフの麗可ちゃんが分担することにしたのでした。

高度な料理技術をいかに素人でも出来るようにアレンジするか。
ここが中川さんが一番悩むところです。
いつも思うのは、「だから、最低包丁砥ぎと桂剥きと刻みは出来るようになっておくれ」ということです。
包丁がちゃんと砥げて、桂むきがちゃんと出来て、刻みが速く正確に出来たら、出来るお料理の幅がグンと広がります。
でも、そこで足踏みしていると、その先に行けないか、仕上がりが良くありません。

そんなこんなで、今回も限られた時間の中で教えきれるかどうかという検討がされながらの試作会でした。
では、昨日の試作会から何枚か写真をご紹介しましょう。

まずはおはぎです。
つぶあん
おはぎ マクロビオティック京料理教室 むそう塾1

 
 

きな粉
おはぎ マクロビオティック京料理教室 むそう塾3

 
 

胡麻
おはぎ マクロビオティック京料理教室 むそう塾2

 
 

青海苔
おはぎ マクロビオティック京料理教室 むそう塾5

 
 

次はこんなことをしました。
吉野産の蕨です。
蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾1

 
 

美しいですねぇ。
ちゃんと、灰も入っています。
蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾2

 
 

くるんと丸まっていて、春の息吹がギュッと濃縮されていますね。
蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾3

 
 

まずは灰を振りかけて、このあと灰汁抜きをします。
蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾4

 
 

灰汁抜きが終わったらこんな感じになりました。
蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾5

 
 

これを形を整えてお料理に使います。
蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾6

 
 

煮物椀に鎮座しました。
蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾7

 
 

この形を見て、( ゚д゚)ハッ!としませんか?
そうそう。おせちの「蕨烏賊」です。
おせち かぎ蕨 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

次は煮物椀です。
煮物椀は京料理人中川善博の腕が鳴るお料理でもありますが、その美味しいことといったら言葉では尽くせません。
一流料亭以上の味を伝えると言った中川さんの言葉が豪語ではなかったと納得されることでしょう。
やはりお料理は実際に召し上がってもらわないと、その素晴らしさは伝わりませんね。
どんな言葉も、どんな写真も、どんな動画も、お料理の前では無力です。

煮物椀も何種類か試作しましたが、一番材料が揃いやすいものを授業で作ってもらうことにしました。
こちらは材料と料理名に「えーっ!」と驚くものですが、口頭でお伝えします。
(秘伝さんレベルだと口頭でも作れてしまうから。)
(写真はあえて横から撮っています。)
煮物椀1 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

こちらは同じ真丈でも、盛り付けがちょっと違います。
(これも斜め横から撮っています。)
煮物椀2 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

こんなふうに試作会では皆さんにお伝えするお料理を、もっと簡単にもっと美味しくする視点から食材の手配のことまで考えながら推敲していきます。
たとえばおはぎでは、甘さをどこで決めるか、何回も糖度を変えて試作しました。
マクロビオティック京料理教室としては、甘いお料理を教えるときには相当神経を使います。
私は塩味のおはぎをマクロビオティックの指導校で習いましたが、とても悲しかったので、世間一般のおはぎを伝えたいと思いました。
しかし糖度と材料は吟味しています。
ということで、こんなおはぎを秘伝さんではお伝えします。

おはぎ マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(おはぎ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

<秘伝コースの方へ>
時間と材料の関係上、蕨は授業では使いませんので、この記事をご参考になさってください。
疑問点は授業中にご質問ください。
写真の蕨は錦の「川政」さんで事前に頼んで購入しましたが、1箱単位での注文となりました。
そんなに皆さんはいらないし、食材の手配に困るだろうと思って、授業では省くことになりました。

 
 
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