投稿者「マクロ美風」のアーカイブ

京料理人中川善博の仕込み人生 46年間もこんな生活を! 

7月22日から4日間の連続講座が続いています。
京料理人中川善博さんの一日は、想像を絶するほどハードです。

講座の内容にもよりますが、前日からの仕込みは当たり前で、前々日から仕込むものもあります。
そして、講座の当日は5時過ぎには起床して、教室のお榊のお水を換えたり、掛け花を新しくしたりしてから、また仕込みをします。

講座での時間を有効に使うため、時間のかかるところを先に作っておいたり、冷やす必要があるものを作ってから冷蔵庫に入れたり、それはそれはパズルのように複雑な工程です。
さらに、玄米ご飯を大量に炊いたり、お出汁を大量にとったり、場合によってはさらに白米も炊いたりします。
作りたてを味わってもらうために、塾生さんが到着されるギリギリ直前まで仕込みは続きます。

ここまでですでに、もう6時間近く立ち仕事をしているのです。
サッとシャワーを浴びて、11時過ぎに1階の教室に降りてきてから、18時あるいは19時、20時、21時、22時と授業が続いて、平均で8時間近くは教室でお料理を作っています。
一日で合計すると、実に14時間以上立ちっぱなしになります。

私自身、お料理教室を始めるまで、授業の裏側ではこんなにも仕込みがあることを、正直ここまで把握していませんでした。
ですから、このブログをお読みくださっている方も、本当のところはお分かりでないと思ってこんな記事を書いています。

 
 

13年前にむそう塾を始めるときも、中川さんは「私が仕込んでおきますから」と軽く言われるだけでした。
大変さを一言も口にされないのは、やはり「料理は呼吸と同じ」だととらえて、特別なことだと思っていないからだと思います。

食材の手配、仕入れの段階でも時間が必要です。
無農薬や安心な食材を選んで、鮮度のよい材料を仕入れるのは、なかなか手間のかかることですし、情報も張り巡らさなければなりません。
常々そういうアンテナを張っていて、ビックリするような食材を入手して、新しいお料理が生まれたりします。

連続講座の内容が一日ごとに異なるときは、仕入れも膨大な数になって、スタッフの麗可ちゃんも大変です。
特に今年はコロナ禍のため、食材の入手が今までのように行きません。
飲食店が思うように稼働できないので、八百屋さんやお魚屋さんや、生産者さんにもしわ寄せが行っているのです。

22日(木)「無双原理コースメニュー講座(1)夏」
23日(金)「単発煮物講座 第3回」 
24日(土)「作り置きできる逸品料理講座」
25日(日)「第140回玄米の炊き方秘伝講座(愛クラス)」

これが今回の連続講座です。
今日は3日め。
美味しいお料理のために、今朝も中川さんが仕込んでくれています。
ありがとうございます。

こんな大変なことを、18歳から46年間も続けておられる中川さんを、ただただ尊敬する私です。

 
 

昨日は授業が終わってから、かき氷を食べに4名で「梅園 三条寺町店」に行きました。
講座の谷間にお楽しみも必要かと思って(^o^)
(白衣を脱いだ中川さんなのに、また白い服を着ていた 笑)

 
 

梅園 三条寺町店にて 2021.7.23)

 
 
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木樽の糠漬けと呼吸のできる家

【木樽の調湿作用】

 

むそう塾の2階には、糠漬けの木樽が2個あります。
私は2階に上がると、糠床が可愛くてついついフタを取って中の様子を見てしまいます。
昨日も木樽はご機嫌な様子で、美味しい糠漬けをいただきました。

木樽の中はこんな感じ。
ちょうどよい水分加減で、ホーロータンクよりずっと扱いやすいと中川さんは言います。

 
 

 
 

横から見ると、板の隙間から糠床の水分がにじみ出ようとしたのが分かります。
酵母が白くなってパテのように隙間をふさいでいます。
そこそこある隙間から空気も出入りするらしく、混ぜる回数が少なくても糠床は臭くならないそうです。

 
 


(杉樽の糠床 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

 
 

【呼吸のできる家】

 

そんな糠床を見ていると、微生物って正直だなあと思います。
そして、微生物が喜ばない環境は、人間にとってもよくない環境なんだと思います。

梅雨ですごい湿度のときも、この木樽はしっかり調湿作用を発揮して、糠床を快適な状態で守ってくれました。
木はやっぱり凄いと思います。

人はコンクリートの中に閉じこもるのではなく、少々すきま風の入る木造家屋の方が健康的なのかもしれません。
呼吸のできる家
糠床に教えられた住まいのあり方でした。

 
 
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京料理人中川善博の限定公開動画(2017.1.1以前)を公開へ

ただいま2017年1月1日以前の限定公開動画を、公開にする作業をしております。
その中から、参考になると思われる動画を、こちらで記録として残しておきます。

 
 

【鱧の骨切り特訓講座 ①水洗い 京料理人中川善博】 2015.8.4

 
 

【鱧の骨切り特訓講座 ②内臓取り 京料理人中川善博】 2015.8.4

 
 

【鱧の骨切り特訓講座 ③内臓取り 京料理人中川善博】 2015.8.4

 
 

【鱧の骨切り特訓講座 ④おろし方 京料理人中川善博】 2015.8.4

 
 

【うまきの巻き方 京料理人中川善博】 2015.12.20

 
 

【プロが教える三徳包丁の砥ぎ方説明1 マクロビオティック京料理教室 むそう塾】 2016.6.5

 
 

【プロが教える胡瓜の乱切り1 マクロビオティック京料理教室 むそう塾】 2016.6.6

 
 

【プロが教える胡瓜の乱切り2 マクロビオティック京料理教室 むそう塾】 2016.6.6

 
 

【京料理人中川善博の鱧のおろし方】 2016.7.8

 
 

【京料理人中川善博の鱧おとし】 2016.7.8

 
 

【大根のへぎ切り プロの手つき(京料理人 中川善博)】 2016.10.6

 
 

以上

 
 
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料理は真摯な気持ちですること

7月17日、「上級幸せコース」で中川さんが言われた言葉がいいなと思いました。

 
 

「料理は偉そうぶらないこと」

「真摯な気持ちですること」

「良い食材で料理できて嬉しいなあという気持ちですること」

 
 

 
 

「どんな気持ちでお料理するかは、仕上がりに影響する」

 
 

むそう塾では常々、「どんな気持ちでお料理するかは、仕上がりに影響する」と言っているのですが、まさにそのこととリンクする言葉でした。

お料理を作るときには、誰だって美味しくできてほしいなと思っているはず。
だったら、美味しくできるような気持ちでお料理するのは当然なのでした。

 
 

一般的なラタトゥイユと違って、夏向きの仕上げが美味しくて大絶賛でした。
汁をゴクゴク飲んで、ミネラル補給にバッチリです。
ポイントは、素材の持っている色を壊さないこと。

 
 


(ラタトゥイユ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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料理は呼吸と同じ 息を吸うように仕入れをし、息を吐くように料理をする

【料理は呼吸と同じ】

先日、むそう塾の塾長である京料理人の中川善博さんと話をしていたら、「料理は呼吸と同じ」という言い方をされました。
「息を吸うように仕入れをし、息を吐くように料理をする」からだそうです。
しかも「滑らかに」

その言葉を聞いて、私はすごいことだと思いました。
だって、普通は「よっこいしょ」と構える気持ちがありませんか?
・買い物が面倒
・後片付けがイヤ
が筆頭で、お腹がすいているから仕方なく重い腰を持ち上げると思います。
でも中川さんは、いつも軽くお料理をされるのです。

普通の料理人さんは、仕事でお料理を作るので、家ではお料理をしないと聞きます。
しかし中川さんは子育てをするために、主婦と同じように家庭料理を作り、お弁当を作りました。
ここが私が中川さんと是非お料理教室を始めたいと思った大きな魅力です。

 
 

中川さんが培ったノウハウは、家庭料理をプロの味に出来るし、その技術は素人が限りなく挑戦できる飽くなきカルチャーでもあります。
本人のやる気次第で、天井知らずの技術を身につけることができるのです。
それがむそう塾のカリキュラムの凄さに反映されていると思います。

中川さんのブログにある次のカテゴリーがそれを物語っています。
桂剥き道
出汁巻き投稿

なお、13年間でお教えしたお料理は600種類を越えて、今なお更新中です。
むそう塾で京料理人中川善博が教えた陰陽料理名一覧(2021/3/9現在)

 
 

今年も鱧の骨切りに挑戦する仲間が10名登場しました。
「素人が鱧の骨切りなんて出来るわけがない」というのが、プロやお魚屋さんの一致した見方です。
それなのに、むそう塾ではその難しい骨切りをできてしまう人が毎年誕生するのです。
きっかけは「美味しいから!」だそうです。

 
 

(嬉しそうに骨切りをする塾生さん)

 
 

(鱧の骨切り特訓講座のようす マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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