私がマクロビオティック指導の大家である大森英櫻先生から習ったことの中で一番影響を受けたのは、無双原理でみた人体発生学でした。
人類の誕生のみならず、人間の体はこんなふうにして出来上がって行くのか!という驚きとともに無双原理に惚れた瞬間でもありました。
生命の仕組みを無双原理でとらえることによって、腑に落ちることがたくさんあったのです。
大森先生ご自身、宇宙法則による発生学によって望診を絶対間違わないようになったとおっしゃって、その影響もあって望診の世界にも興味を持ちました。
今ではむそう塾を通じて望診の日々ですが、無双原理を学んで本当に良かったです。
相手がまだ口にされないことでも、ドアを開けて入って来た途端に察しがつくようになりました。
理由は簡単。
人は小宇宙を抱えて生きているからなんですね。
その小宇宙を無双原理に当てはめれば答えが導き出されるわけです。
しかしこれは頭で答えが出るのではなく直感で出るのです。
その直感は神経系なので尾骨が担当します。
尾骨は人間がまだ動物だった時のシッポの名残です。
つまり本能の部分ですね。
でも頭だけで物事を考える癖がついていると直感が衰えます。
腸をクリアにして尾骨を元気にしておかなければ直感が鈍ります。
そういえばオヘソから尾骨・生殖器までの30センチ足らずのところに、人間にとって大事なものがビッシリ詰まっています。
消化吸収する小腸系、排出する大腸系、そして生殖系。
頭のほうにばかり氣が行っていて、お腹のほうがお留守になっている現代人が多すぎます。
昔から丹田の重要性が説かれているように、氣の集中はやはり腹部にあると無双原理の発生学は教えてくれました。
腸と脳は連動していることを考えると、緊張したりストレスがあったり悲しいことがあると、食欲に影響するのは当然だと思えますね。
それが理解できたなら、腸の状態を改善することによって考え方も改善出来ると思いませんか?
それを宇宙の法則を用いて説明してくれたのがマクロビオティックです。
そして、そのためのお食事がマクロビオティック料理です。
腸を理想的な状態にするために、マクロビオティックの陰陽理論を使ってお料理をします。
それを続けていると知らず知らずのうちに生きやすくなり、人生が愉しくなります。
それは頭で「生きやすくしよう」「愉しくしよう」と思ったのではなく、お腹の部分から結果として感じているのです。
これがまさに「宇宙とともに生き」ていることなんだと思います。
こちらにご紹介した「腸を鍛える方法」は、マクロビオティックそのものではありませんが、全体として共通している部分が多いです。
まだマクロビオティックを知らない人、あるいはマクロビオティックを敬遠している人には、こちらの方法の方が受け入れやすいことでしょう。
どの方法でも良いですから、実行しやすいものからチャレンジしてみると体の変化を感じるはずです。
さあ、季節は春に向かって始動し始めました。
厚いコートを脱ぐように、あなたの体の中にある古いコートも脱いでみましょう。
身軽で新しい動きが出来るようになるはずですよ。
頭の判断は誤作動しますが、腸は正直です。
いつも腸と対話しながら生きてみましょう。
気がつけば思考の重心が下におりて、心地良い安定感が満ち溢れる日々になっていることでしょう。
その鍵を握るのはあなたの食べ物です。



















