彼女はお料理が苦手だといつも言っています。
中川さんに習っているのだからそんなはずはないと私は思っていました。
昨日鉄火味噌の材料を刻む時、彼女はちゃんと包丁を教えられたとおりに持っていました。
そして綺麗に細かく刻んでいました。
こちらは中川さんの手元です。
上の写真の彼女も正しく持てていますね。
ご自宅できちんと復習されているのが分かります。
幸せコースの最初の授業で包丁の砥ぎ方や持ち方や切り方をお教えしますが、それがいつまで経っても正しく持てていない人がいます。
原因は簡単です。
ちゃんと持とうとしないからです。
正しく持とうとする意志があれば、1週間で確実に身につくはずです。
そう、お箸の正しい持ち方と同じようにね。
でも、我流を直す意志がないと、何年むそう塾に足を運んでも正しく持てません。
その結果はお料理の出来不出来にかかわります。
特にこの鉄火味噌は刻む場面が勝負なので、包丁の持ち方や切り方は鉄火味噌の味を大きく左右します。
彼女はつい半年ほど前まで、包丁の種類も知りませんでした。
出刃包丁で何年も野菜を切っていたビックリ事実があります(゚д゚)!
お料理も苦手意識があります。
でも、少しアドバイスをしてあげると、こんなふうに切ることが出来るようになりました。
彼女に「ちゃんと切ろう」「ちゃんと学ぼう」と思う意志があるからです。
彼女も包丁使いが苦手でドキドキしながら講座に来てくれました。
でも、教えられたとおりに綺麗に持とうと頑張っています。
彼女たちは刻むスピードは早くありません。
でも、真剣に「切る」ことに向きあっていました。
そして全員が美味しい鉄火味噌を作り上げました。
おめでとう!
頑張ったね!
よく速く切ることが良いのだと思って、サササッと切ってしまう人がいます。
でも、お料理の仕上がりは切り方の速さより揃っているかどうかの方が影響します。
もちろん、速くて揃っている方が良いのですが。
もっというと、速く切るより大事なことは、一投一投丁寧に切ることです。
トントントン!とスピード優先で切るのではなく、スーッ、スーッと静かに丁寧に綺麗な切り口をイメージして包丁を滑らせる方が良い結果になります。
写真の彼女たちはお料理の回数が少ないか、ちゃんと教わる機会がなかっただけで、下手なのではありません。
正しい方法のもとに回数多く練習すれば、必ず切るスピードも速くなって来ます。
これからもぜひお料理の回数を増やしてほしいと思います。
* * *
さて、鉄火味噌ですが、刻むのが速い人が上手かというと必ずしもそうではありません。
鉄火味噌はマラソンと同じで長距離のお料理なのです。
刻む段階、炒める段階と二段構えで3時間あまりの長丁場です。
その間ずっと神経を集中していられることと、それに耐えうる体力も必要です。
今まで鉄火味噌づくりをそばで見ていると、案外刻み方がゆっくりな人でも火の使い方が適していて、仕上がりが上手く行く人が多いです。
反対に刻み方が手速くても、火が強いとアウトです。
火のコントロールは鉄火味噌の最重要ポイントなのですが、ちょっと陰性気味の人の方がちょうど良い火加減をキープ出来るんですね。
これは実に面白いことです。
というのは、鉄火味噌が必要そうな人が、鉄火味噌を上手に作れる可能性が高いからです。
うまく出来ているものですね~。
ですから、もともと陽性の中川さんは、鉄火味噌作りはとってもしんどいのです。
昨日もガリガリくんでクールダウンをしながらデモをしてくれました。
中川さん、ありがとうございました。
受講してくださった皆様、お疲れ様でした。
これからは包丁の砥ぎ方、切り方の練習をかねて、定期的に鉄火味噌を作られたら良いと思います。
そのたびに幸せコースの最初で切り方の授業をした理由、そしてその内容の濃さに震えるような感動を新たにされることと思います。
そして何よりも、鉄火味噌の力を借りて、陽性の楽しさや心地よさを味わってください。
受講された皆様方の変化のメールも楽しみにしています。