(治部煮 加賀屋 京都店)
日本海の冬は寒くて、鉛色の雲が低く垂れこめて、雪が多くて、いやでも忍耐力が身につく気候だなぁと思います。
そのうえ雷が冬にも鳴るんですよね。
でもその分美味しい自然の恵みを神様は用意してくれたのかも知れません。
寒くなると日本海の魚はますます美味しくなります。
そして東京に比べると嘘のように安いのです。
ところで私は金沢が大好きです。
小京都といわれる金沢には京都と似た町並みもあって、ふっと金沢にいることを忘れる瞬間があります。
お料理にもそれがあって、雅で落ち着くお味が多いです。
以前、東京の「加賀屋 銀座店」でお食事をしたとき、「もずく酢」がとっても美味しかったので、先日京都の伊勢丹内にある「加賀屋 京都店」で注文したところ、ちょっとだけお味が違いました。
きっと作る人の違いによるものだと思います。
繊細になればなるほどお料理の味は作る人によって微妙に変わりますね。
それが良いか悪いかというより、個性の面白さだと思っています。
むそう塾生の皆さんが作るお料理の仕上がりを見ていると、そのことが鮮明に分かります。
写真のお料理は治部煮です。
上級幸せコースの12月のメニューで「鴨雑煮」をお伝えしましたが、その時に「治部煮」の話をしましたので、参考までに載せておきました。
鴨肉は沈んでいますので念のため(笑)