動物性を使ったマクロビオティック陰陽弁当(塾生作品から) 

あなたはマクロビオティックとは絶対動物性食品を使わないことだと思っていませんか?
動物性を使ったら、それはもうマクロビオティック料理ではないと・・・。
果たしてそれは正しいのでしょうか?
私はマクロビオティックの名のもとに、動物性食品を排除して一時的に健康になった人をかなり知っていますが、長い間その食生活を続けて偏った体調になっている人も知っています。
そしてそれ以上に深刻なのが、本来なら少し動物性の力に助けてもらいながら、体調を上向きにして欲しい人が沢山いることです。
それはこのブログでも何度も発信しているように、動物性は摂らないけれど甘いものは相変わらず摂っている人が一番問題です。

甘いものは体内のミネラル泥棒ですから、それに野菜だけで対応していると間違いなくミネラル不足になります。
特に鉄分不足の人が目立ち、血液の質の悪さが想像出来ます。
先日も生理の時に眠くなったり甘いものを食べたくなるという話をされている人がいました。
マクロビオティックで体調を改善したい時、従来は植物性食材を陽性な料理方法にして陽性の力を借りることをしていましたが、今はそれでは時間がかかりすぎて体調がなかなか上向きにならない人が多くなってきました。
そんな人は一時的に動物性を摂取して早く結果を出して、精神的にも安心していただく方が長い目でみると良い方向に進みます。

そんな時に有効なのがお弁当です。
お弁当はこれから食べる物の量が視覚的にとらえられて、陰陽バランスも客観的に把握できるからです。
むそう塾ではTwitterで「OBENTERS」という仲間がいて、毎朝自分が作ったお弁当に対して、塾長である中川さんが直々に盛り込み指導をしています。
これは画期的であると同時にとても贅沢な時間です。
何しろプロの京料理人から直接お料理の手ほどきを受け、さらに盛り込み段階まで指導してくれるのですから。
そのOBENTERS仲間は、他の人に対するアドバイスからも学びの機会を得られ、それがとても貴重な内容ばかりです。
それを無料で指導しているのですから、むそう塾って経済の陰陽バランスが取れていませんね(笑)

たとえば次のお弁当はお直しなしの100点でした。
【茹でモロヘイヤ、照り焼きハンバーグ、甘長素揚げ(塩)、トマト時雨煮、ひじきコーンパスタ。玄米ご飯は保温ジャーで持参。】
マクロビオティック弁当 むそう塾 生徒作品3

(マクロビオティック陰陽弁当 料理:むそう塾生 Mさん)

色どりも綺麗でバランスよく盛り込めています。
動物性が少し入っていますが、彼女は今陽性のエネルギーを必要としているため、このくらいの動物性はむしろプラスに働くことでしょう。
写真的にもし直すとしたら、ランチョンマットの横の模様にお弁当箱の底辺も合わせることでしょうか。
でも、朝の忙しい時間帯になかなかそこまで気をつけられませんね。
でもね、手早くお弁当作りが出来るようになると、写真を撮るときまで集中力が持続して案外写真も上手に撮れるような流れになりますよ。
期待して陽性を目指しましょう。

次はお直しの例をご紹介しましょう。
奥にある万願寺唐辛子の肉詰めの高さにNGが出ました。
【玄米ご飯(昆布)・万願寺肉詰・茹ツルムラサキ・小茄子田楽・カレーパスタ・水玉南瓜 別器:じゃい安・もば味噌 】
マクロビオティック弁当 むそう塾 生徒作品2

(マクロビオティック陰陽弁当 料理:むそう塾生 Mさん)

そこで出勤前に直したのが次の写真です。
いかがですか?
スッキリして気持ちが良いですね〜。
マクロビオティック弁当 むそう塾 生徒作品1

 
 

ただ惜しいのは写真が少し暗いことです。
朝の元気な氣ではなく、疲れた氣を感じさせてしまいます。
せめて下の写真くらいの露出にしていたら、元気さを感じませんか?
それに美味しそうに見えます。
マクロビオティック弁当 むそう塾 生徒作品1

 
 

ところで、2番目のMさんも陽性さを必要とされています。
ここで使われている動物性は肉詰めのひき肉と、あと1箇所ほんの1,2滴という量で動物性が含まれています。
別添の糠漬けとお味噌汁でしっかりとした良い陽性が補えて理想的ですね。

次はとても難しい体質の人のお弁当です。
親からもらった元々の体質は陽性な人なのですが、使い方を誤って病気を経験されました。
そのことも考慮した上でのお弁当です。
キリッとした筋のある陽性は必要なのですが、持ち前の荒っぽい陽性を引っ込める繊細な陰性が欲しい人のお弁当です。
アスパラの穂先の向きに手直し指導が出ました。
【蔓紫の胡麻和え、白海老と玉ねぎのかき揚げ、水玉南京、赤ピーマン、浜ピーマンの塩昆布和え、アスパラの地漬け】
マクロビオティック弁当 むそう塾 生徒作品4

(マクロビオティック陰陽弁当 料理:むそう塾生 Hさん)

ここで使われている動物性は右から2番目のかき揚げに入っている白海老だけです。
いかがですか?
あなたならこの他に何かほしいですか?
ごま塩?
梅干し?
昆布の佃煮?
このまま?
その辺のコントロールが陰陽バランスを図るポイントです。
写真のことですが、こんなふうに長いお弁当箱って撮影しにくいんですよね。
ご苦労がよく分ります。

以上、3つのマクロビオティック陰陽弁当をご覧いただきましたが、いずれもしっかり毒消し材料を組み合わせています。
こんなふうにして陰陽バランスを取りながらいただくお弁当に動物性が入っていたからといって、もはやそれをマクロビオティックとは呼ばないなんてあまりにも偏った考え方だと私は思います。
もしあなたが冒頭のように動物性を避けて体調不良なら、こんなお弁当を召し上がってみてください。
必ずや体調が良い方向に改善されることでしょう。
なお、3人のお弁当はすべて中川式で炊いた消化吸収力抜群の玄米ご飯です。
お弁当の最大ポイントは、ご飯が美味しいことであり、おかずが主役ではありません。

たとえばこちらの玄米弁当
かの有名な「峠の釜めし」のおぎのやさんの商品ですが、マクロビオティックの主食とおかずのバランスからいうと及第点ですね。
ただし、玄米ご飯がどの程度の炊きあがりか、そこがなんとも分かりません。
写真からは想像がつくのですが、他所様の商品なのでコメントは控えます。

この記事を参考にして、少しでも体調不良の人が減ってくださいますように。

 
 

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京料理人が教える「芥子酢味噌のかけ方」(動画付き)

蛸と九条葱の芥子酢味噌和え マクロビオティック むそう塾

 
 

(蛸と九条葱の芥子酢味噌和え 料理:中川善博)

美味しそうな芥子酢味噌和えですねぇ。
事実とっても美味しくて、酢味噌和えが嫌いだと言っていた人も「美味しい!」って笑顔で召し上がっていたほどです。
それはきっと芥子酢味噌(ぬた)の仕上がりが別格なのと、この蛸が京都・錦の藤庄さんにお願いしておいた高品質のものだったからでしょう。
そして何より、目で見た時の芥子酢味噌の妖しいまでの色っぽさ効果もあるかも知れません。
中川さんのお料理には、よくこの色っぽさが見え隠れします。
では、そんなふうに色っぽく芥子酢味噌をかけるテクニックをご紹介しましょう。
真似して美味しさを感じさせる盛付けをしましょう。

 
 

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京料理人が教えるすりこ木の使い方(動画付き)(からし酢味噌の場合)

すりこ木の使い方 むそう塾 マクロビオティック料理教室

 
 

(すりこ木の使い方 からし酢味噌の場合 料理:中川善博)

すりこ木の使い方が苦手な人が多いですね。
からし酢味噌を美味しく作るには、スピードをもってすりこ木を使えなければなりません。
この使い方が出来るようになって、料亭の美味しい和え物を作れるようになってください。

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京料理人が教える万願寺唐辛子の芯の抜き方(写真付き)

お弁当講座で大人気だった「万願寺唐辛子の肉詰め」は、作り方は簡単なのですが、お箸の持ち方がきちんと出来ていない人は苦戦しているようです。
中川さんのところに助けてメールが届いているようですよ。
お箸の持ち方が中川式で正しく出来ると、たとえば水菜の茎1本でも、胡麻1粒でも、スッと挟めます。
そういえば何年も前に、あるお蕎麦屋さんで最近の弟子入り希望者はお箸が持てないという話を聞いたことがあります。
ですから、天ぷらを揚げても最後はトングで挟むのだとか。
天ぷらにトングって・・・。

むそう塾では何年も前から「お箸の正しい持ち方講座」を開催して来ました。
それはあまりにもお箸を正しく持てない人が多くて、お料理を伝えるのに支障が出るからです。
特に出汁巻き玉子は正しくお箸を持てることが絶対条件になります。
中川さんが「正しく」という持ち方は、一般的な「正しい」の上を行く持ち方で、それは箸先まで確実にセンサーが働く方法です。
一般的な正しい持ち方が「美しい」という範囲なら、中川さんの指導する持ち方は「速く、確実に、強い、美しい箸使い」となって、お料理や盛付けがスピードアップして、綺麗に仕上がる持ち方になります。
戦場さながらの厨房で鍛え抜いた箸使いは、まるで指がお箸の先まで延長したかのような錯覚を覚えるほどです。

そんな箸使いをカリキュラムを変更してでも、幸せコースと上級幸せコースに入れてあげた方が良いかなと最近思い始めています。
せっかくむそう塾に通ってくださったのに、お箸がちゃんと使えないなんて、あまりにも悲しすぎるから。
テレビの料理番組をたま〜に見ていると、お箸がちゃんと持てていない料理人さんがいますね。
あれはまずい。
日本人として必ずお箸はきちんと持てるようになってほしいと強く思います。
むそう塾生には左利きなのにお箸も包丁も右で綺麗に正しく使えるように直した頑張り屋さんもいます。
練習次第でちゃんと出来るようになりますから、あなたも頑張って挑戦してみてください。

あなたはこんなふうに綺麗に中の芯(綿と種)を抜き取れますか?
万願寺唐辛子の肉詰め1

 
 

①最初はこんなふうにお箸1本で芯の周りの綿部分を切り離します。
万願寺唐辛子の肉詰め4

 
 

②次はこんなふうに芯をお箸でつまんで、
万願寺唐辛子の肉詰め5

 
 

③スイッと引き出します。
万願寺唐辛子の肉詰め3

 
 

(万願寺唐辛子の芯の抜き方 料理:中川善博)

上の写真の②の時が問題です。
中川式で正しく箸先までセンサーが働いていると、箸先に力を加えられますから、そのまま引き出せます。
しかし、箸先に力が入れられないとお箸がすべって芯をつまんだまま引き出せません。
②が中川式の持ち方です。
すでにお箸の持ち方を習った人は、確実に持てているかどうかの実験台にもなります。
一人でも多くの人がこの写真を参考にして、美味しい「万願寺唐辛子の肉詰め」が出来ますように。

 
 

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お弁当の力(玄米が嫌いだと言っていたのに食べてくれた!)

よくあることなのですが、マクロビオティック料理を習い始めるとどんな病気もこれで治せてしまうような錯覚に陥るのです。
しかしそれはマクロビオティックを知った者の奢りで、どうしても手遅れだったり、食べ物だけではどうしようもない病気があるのです。
ですから間違っても思い上がった考えはしないで、地道にコツコツと体調を改善して今より動きやすくなる自分を目指すのが賢明です。
しかし実際には病気が陰陽を踏まえたお料理で改善される場合があるのも現実で、多くのマクロビオティック指導者もそれを経験しています。
これは本人にマクロビオティック料理で改善したい意志がある場合であって、外野が押し付けても良くなるよりストレスが増えるだけです。

でも、マクロビオティックを過信していると、その押し付けをしてしまうんですねぇ。
まだ玄米ご飯も美味しく炊けないうちにそれをすると、相手は拷問のような感じになります。
長い間の食習慣を変えることは、そう簡単なことではなく、人によっては「死んでもいいから好きな物を食べさせてくれ」と言い出すこともあります。
私はそれもアリだと思っています。
自分が食べたい物を食べて死ぬんだったら、それもその人の人生ですから。
自分の人生を外野からあーだこーだと言われたくないでしょうしね。
でも、それだったら、周りに迷惑をかけないように生きなくちゃいけませんが。

前置きが長くなりましたが、病気を患っているお母様のために、玄米ご飯を食べてもらおうとした過去があり、その時には気持ちよく受け入れてもらうことが出来なくて親子関係が冷えてしまった塾生さんが、今度は中川さんに習ったおかずを詰めてお弁当を届けたそうです。
そうするととても喜んで召し上がってくれたのだとか。
そんなものです。
お弁当にはたくさんの氣が入っているので、その氣が悪い方には働かず、良い方向に物事を引っ張ってくれるんですね。
事実、誰かに心をこめたお弁当をいただいて嬉しくない人はいないと思います。
お弁当の持つ力ですね。
では、Nさんがくださったメールをご紹介しましょう。

***

美風さん、こんにちは。
毎日お暑うございます。

先ほど美風さんのブログを拝読いたしました。
いくつになっても現役で、元気で働けるって本当に素晴らしいことだなぁと
私も自分が元気になってきたことで強く感じることが出来ました。

文面の、中川善博のお料理は冷えかけていた人間関係を復活させるだけの力を持っています。「美味しい」ということはこんなにも人の心を解きほぐすのかと思えてきっと感動されることでしょう。という一文にまさに今の自分だと思って、美風さんにメールをお送りしたくなりました。

数日前、納戸の掃除をしていた時に同じ型のわっぱ弁当2つが出てきました。自分で買った記憶がなく結婚当時母がくれたものだとすぐ思いだしました。
翌日お弁当作りも不器用ながら少しずつ時間に余裕ができてきたので、少し多めに作って、夫の分とそのわっぱ弁当に玄米ご飯とおかずを盛り込んで配達してみました。。

すると、どうでしょう。数か月前はあんなに玄米は嫌だといっていた母が、よっぽど嬉しかったのか、ご飯があまくて美味しかった(もしかして玄米と思ってない)。それにあの細い麺と椎茸がとっても美味しかった。また食べたいといって笑顔で空になったお弁当箱を見せてくれたのです。先日のにゅう麺の時も嬉しかったですが、今回もまるで氷が解けていくように私の心に柔らかい風が流れるのを感じました。その後は自分に無理のない範囲で届けています。

お弁当の感想は、不思議なことにいつもお弁当講座のお料理が出てきます。昨日も水玉南京はお人形さんみたいな形で可愛くて美味しかったとか、ずいきは懐かしかったとか嬉しそうに話してくれます。美風さんの仰ることはまさに本当で、もしかしたらこのまま冷えきってしまいそうだった母と私の関係を中川さんのお料理が好転させて下さっていると昨日こそ思ったのでした。残念なことに病気の進行は抑えきれていませんが、お弁当を通して一時でも笑顔になってくれたらその日の潤いが増す気がしています。

とてもタイムリーな記事だったので、美風さんに近況報告をさせて頂きました。むそう塾生になって本当に良かったと毎日思っています。ありがとうございます。

N

 
 

<マクロ美風より>

Nさん、良かったですね〜。
一時離れる(陰性)ことをしたのも効果があったかも知れません。
愛情をこめたお弁当を届けて(陽性)もらって、心の底からほぐれたのだと思います。
でも、まだまだ油断は禁物です。
相手のテリトリーは侵さずに、そっと控えめに差し出しましょう。
すべては陰陽であることを忘れずにね。
離れていても氣はかけている。
これは子育てでも同じですが、人間関係の原点だと私は思っています。
夫婦でも親子でも兄弟でも同僚でもすべてに通じると思います。
これからもお母様が喜んでくださるお料理ができることを心から願っています。

お母様が喜んでくださった「椎茸ビーフン」の写真をUPしておきます。
復習の参考にしてくださいね。

 
 

椎茸ビーフン むそう塾 マクロビオティック

 
 

(椎茸ビーフン 料理:中川善博)

 
 

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