マクロビオティックのとり入れ方(2)

マクロビオティックとは?
私がマクロビオティックを始めた頃は、舌を噛みそうなこのカタカナ文字を正しく復唱
してくれる人は皆無でした。
でも、最近は「あ?、聞いたことがある」という反応もチラホラで、たま?に正しく発音
してくれる人も現われました。
しかし、それらの人が話すマクロビオティックは、私の教わったマクロビオティックと
少し違ったり、あるいは笑ってしまう内容のものまで、多々あります。
ブログ上でも、多くの情報に混乱している人を見受けますので、マクロビオティックを
正しく理解していただくために、この文章を参考にしていただけると有難いです。
         
     *    *    *    *
マクロビオティックを最も難しくいうと、A:「幸せに生きるための原理、あるいは法則
」、最も易しくいうとB:「幸せに生きるための考え方」、最も身近にいうとC:「幸せに
生きるための食事法」であると、私は理解しています。
ここでいう「幸せ」とは、人類的規模・地球的規模を指すのですが、それではピンと来
なかったり、距離を感じる人は、「元気」におきかえても結構です。
そもそも「幸せ」って元気でなければ味わえないし、「他人の幸せ」も自分が元気でな
ければ願ってあげるゆとりがないからです。
「自分が、あるいはみんなが元気に生きるための法則」

「えっ、そんなの学校で習わなかったけれど、あるなら知りたい」と思いませんか?
それが、マクロビオティックなのです。
ところが、巷で今話題になっているのは、「長寿食」・「ダイエット食」などがメインで、
本来のマクロビオティックのほんの一部分だけがひとり歩きしているように感じます。
「長寿食」も「ダイエット食」も、マクロビオティックを実践した結果の一部分に過ぎま
せん。
さらに、実践の仕方も数多くの教え方があるので、どの方法によったかも明らかで
ありません。
しかし、大事なのは、それだけ広範囲な内容をもつマクロビオティックの一部分だけ
実行しても、何らかの効果が得られるという事実が、数多く存在するということです。
最近では、本屋さんに行けば何冊ものマクロビオティック書が入手できますので、
マクロビオティックの解説はそちらに譲りますが、大切なのは、マクロビオティックに
理論実践があることです。
それは車の両輪と同じく、どちらが欠けても正しいマクロビオティックとは言えませ
ん。
理論なき実践(主に食事法・手当て法)は、むしろ危険ですらあります。
また、実践なき理論は、机上の空論と同じです。
最近、前者の人々が増えて来ているように感じ、空しさを覚えます。
マクロビオティックの醍醐味は「原理を実践で感じる」ことにあり、食事法はその導
入部分ですが、最後に行き着くのも食事法です。
ですから、マクロビオティックという考え方は、どんな学問よりも、食事を大切にする
のです。
そして、「食事が人間の体や精神をつくるので、宇宙の秩序に従った食事をして、
個人はもとより、人間が構成するところの社会世界を平和にしましょう」と考える
のです。
決して怪しい宗教ではなく、団体でもありません。
「個人から人類、そして世界が一つになるために、日本に受け継がれてきた伝統
や文化を見直しましょう
」と、日本に里帰りしてきた二十一世紀のための考え方で
す。
日本より、アメリカやヨーロッパの方で先に認知されて、最近やっと日本でもブーム
になりつつあります。
どうですか? 安心していただけましたか?
と同時に、マクロビオティックの素晴らしさを認識していただけましたでしょうか?


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マクロビオティックと日本人と宗教

明日、9月に亡くなった父の四十九日の法要があるため、これから北海道に行き
ます。
正確には、11月10日が四十九日目なのですが、出席する人達の都合を考えて
6日になったそうです。


お坊さんは、死後7日間の意味と、それが7回目にあたる四十九日の意味を考え
ると、安易に繰り上げる風潮に反対の意見を、お葬式の時に述べておられました
が、職業柄当然といえば当然でしょう。


父が9月23日に亡くなってから7日間は、お経をあげるために毎日お坊さんが実家
に来られました。
さらにそれからは、7日間(1週間)おきに来られ、これが四十九日まで続きます。


そして四十九日目にやっと死者が旅立つというわけですから、仏教の教えどおりに
いくと父はまだ旅立ちの準備ができていないことになります。
しかし、残された者たちの都合が優先されるようになった現在、仏様たちはどんな
ふうに思っているのでしょうね。


(私も義母を送りましたが、お坊さんはこんなに来られませんでした。地域によって
違うものですね。あるいはお寺によってというのか、宗派によってというのか。)


    *    *    *    *


ところで先日、久司道夫先生がこんなことをおっしゃっていました。
 「日本人はオギャーと産まれたら神社に行ってるのに、結婚式はキリスト教でや
 ったり、死んだら仏教でお葬式というように、もう何でもとり入れて平気でいられる
 民族なんだ。外国では大変ですよ、こんなの。宗教が違うだけで戦争になっちゃう
 んだから。」


常々私もそのことに疑問を感じていたので、大きく頷いたのは当然です。
そして、久司先生はこう続けます。
 「日本人は何でも受け入れられる国民なんだから、世界を一つにするのに最も
 適しているんです。マクロビオティックは単なる健康法ではありません。宗教をも
 超越した考え方なんです。」


    *    *    *    *


宗教にこだわらない日本人にこそ、マクロビオティックの真髄を理解できるDNAが
流れているのでしょうね。
私達は日本人であることに誇りをもって、日本生まれのマクロビオティックを大切に
育てあげ、次世代に伝えていきたいものです。


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マクロビオティックのとり入れ方(1)

マクロビオティックと情報
最近はどうもマクロビバブルのような気がします。
というのも、本屋さんではマクロビオティックの本がドッカリ平積みにされ、著者も
実に沢山。
さらに、きれいな写真がいっぱい散りばめられ、見ているだけでウットリするような
仕上がりの本もあって、私がマクロビオティックの勉強を始めた時とは、隔世の感
がします。
さらに、テレビや雑誌が“マクロビオティック特集”なるものを企画すると、マクロビ
オティックの一部分だけがすべてのように取り上げられ、誤解を生む元になって
いることも否定できません。
インターネットのホームページでも同様のことが言えます。
しかし、多くなれば必然的に、“元祖”とか“本物”とか、他と区別するための言葉が
見え隠れします。
そしてそのことが、初めてマクロビオティックを学ぼうとする人達に“迷い”と“混乱”
を生じさせているのも事実です。
もっと言えば、それらにはスポンサーという強力なバックがあって、そのために
マクロビオティックの真髄を理解してもらえない可能性があります。
ところが、そのような状況下で流される情報を鵜呑みにし、信じ込んでしまう人の
何と多いことか!
現在は“情報化社会”だと言います。
確かに年々情報の“量”は多くなっているかも知れません。
しかし、自分にとって本当に必要な情報が比例して増えているでしょうか?
私はむしろ“不必要”な情報の方が増えていると思います。
情報洪水の中で、純粋に真面目にマクロビオティックの普及と取り組んでいる人達
は、案外目立たない存在のような気がします。
資本主義経済の中で目立とうとすると、多くは“金”が必要になります。
でも皆さん、お金ってそんなに入って来ますか?
コツコツと真面目に働いても、左団扇で一生楽々とはなかなかいかないものです。
そんな中で、納得のいく生き方としてマクロビオティックを実践し、地道に普及活動
をしている人達が全国に沢山います。
しかし、お金をかけていないから目立たないだけなのです。
そういう情報はなかなか派手には伝わって来ないので、ともすると埋もれがちに
なりますが、最近では“ブログ”という強力な助っ人もあります。
これを使わない手はありません。
私は、テレビ・新聞・折込広告など、一方的に流れて来る情報は、まず“不必要な
情報”だと思っています。
そして、それらは“不安”の情報でもあります。
それに対して、“自分にとって必要な情報”は、やはり原始的に自分から求めて、
自分の五感を使って収集する
ものだと信じています。
    *    *    *    *
このブログは、マクロビオティックの情報に迷っている人達のために、中立な立場
で情報を提供したり、マクロビオティックに出会いはしたものの、挫折しそうになって
いる人達
“一緒に解決しましょう”というスタンスで運営しています。
ですから、この度、私の尊敬するkodamacro netさんや、なかなかさんがラジオに
出演すると知って、とても喜んでいます。
なぜなら、彼らはマクロビオティックの真髄を知り尽くしているので、間違ったことは
絶対に言わないからです。
これを機会に、多くの方々が正しいマクロビオティックと出会い、真の健康真の
幸福
を手にすることが出来るように、願って止みません。
そして、最後はやはり“世界の平和”を祈ります。


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久司道夫先生の講演会

10月29日(土)に久司道夫先生の講演会に行って来ました。
今年の9月から10月にかけて、全国十数ヵ所で開催された一連の講演会とは、
主催者が違うのですが、当日は久司先生の日本における今年最後の講演とあっ
て、多くの方が参加していました。


演題は、前半が「平和の実現」、後半が「意識の進化」 です。
公演内容は、ほとんどが久司先生のご著書に書かれているものであり、その内容
を確認する感じでした。
非常に内容の濃いテーマを、短時間でお話されていたので、予習なしの受講者は
??のところが多かったかも知れません。
でも、その後に先生のご本で公演内容を復習すれば、力がつくこと請け合いです。
しかし、悲しいかな、予備知識のない人は、後で復習しようにも、“解らなかったこと
が判らなくなる”ので、予習は大切ですね。
プロジェクターを使っての説明が主だったのですが、すべて英語版だったのが残念
です。
そこに引用されている図も、すべて本に書かれているものなので、本を読みなさい
ということでしょうか。
例によって、歌を交えながらのお話でしたが、講演の締めくくりとして“椰子の実”を
唄われた時、私は涙が流れてしまいました。
異郷の地で、故郷に想いを馳せながら、マクロビオティックの普及活動をされた久司
先生の胸中を想像すると、万感胸に迫るものがありました。
久司先生のご活躍に敬意を表して、ご一緒に“椰子の実”の歌詞を味わって下さい。
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        椰子の実
                     島崎藤村作詞
                     大中寅二作曲

名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ
故郷の岸を 離れて
汝はそも 波に幾月
旧の木は 生いや茂れる
枝はなお 影をやなせる
われもまた 渚を枕
孤身の 浮寝の旅ぞ

実をとりて 胸にあつれば
新なり 流離の憂
海の日の 沈むを見れば
激り落つ 異郷の涙
思いやる 八重の汐々
いずれの日にか 国に帰らん


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大森英櫻先生の「偲ぶ会」

きょうは、大森英櫻先生の「偲ぶ会」でした。
場所は「三鷹産業プラザ」。12時受付開始。会費5,000円
私は11時30分に到着しましたが、すでに数名が着席されていました。
会場に入ると、「正食医学セミナー」(宇宙法則研究会)のビデオが流れていました。
大森先生の声を聞いたとたん、「うっ」と込み上げて来るものがあり、いつものスマイルで
講義をなさるお顔を拝見していると、何だか大森先生が亡くなったように思えませんでした。
でも、隣席のご夫人が不自由な体を押して出席されたお話を伺っていると、だんだん「本当
にいなくなってしまったんだなぁ」と感じると同時に、涙が頬をつたいました。
玄米を食べている者同士は、初対面でも穏やかに話をできることは何度も経験済みですが、
開始を待つ間に近くの方々と大森先生のお話をしていると、青森・沖縄・京都など遠方のかたが
とても多いことにびっくりしました。
ところで、大森先生のお写真は、少し微笑んでいるもので、とてもいい表情でした。
ニヒルな笑みではなくて、心からの安らぎが漂ってくる、穏やかな微笑です。
    *    *    *    *
さて、1時7分、黙祷で偲ぶ会が始まりました。
その後、石田英湾先生がご挨拶をされ、230名ほどの参加者がある旨のご報告がありました。
また、英湾先生は、「大森先生の真似事でもいいから、私達は日本の正しい文化を守って広めて
いきたい」と話されました。
次に、半断食の國清拡史(くにきよ・こうじ)先生のご挨拶。
「大森先生は自分で考えろと言葉では言わないけれど、いつも感じていた。」
「大森先生のように自分に厳しく、他人に優しくできる人を、私は他に知らない。」
その次が、愛知県小牧市の伊藤誠先生のご挨拶。
「大森先生は病気治しをする時、病人と同じ物を食べることに感動した。」
「骨折した直後なのに、痛み止めの注射を打って板の上に横になり、寝た状態で最後の講義を行な
ったのは、常々自分のことより皆のことを思って50年間運動してきた姿勢そのものだ。」
最後は、宇宙法則研究会料理部の加藤千枝先生のご挨拶。
いつも包丁を持ってまな板に向かっているので、このような場は慣れないからと原稿を読まれたが、
あまりにも表情の素晴らしいかたで、みとれているうちに内容を失念してしまった。
1時45分、正食医学セミナーのビデオが上映される中、一人ずつ白菊の献花が始まりました。
(ビデオの講義タイトルは「一、宇宙法則と万物創世学等」「二、マクロビオティックと正食医学」)
2時10分、指名されたかたの一言スピーチ開始。
まず、長生堂の山本英勝先生
「大森先生は玄米と病気治しをされたので、私は玄米と歩くことを研究したい。」
次に、元リマ東北沢店の店長、田山氏
「大森先生は、私の青春のすべてだった。」
以下、住所地とスピーチの内容
鹿児島:女性
     「大森先生、地上界にメッセージを送って下さい。」
長野県:女性
     「大森先生は、亡くなった時たぶん38キロだったが、骨壷に骨が入りきらないほど、骨が多か
     った。」
熊本県:男性
     「私にとって大森先生は、お釈迦様より最高の人物だった。」
     「私達は、後世に無双原理を広める必要がある。」
福島県:女性
     「病気の経過、注意点が、大森先生の言ったとおりになるので、びっくりした。」
     「一粒万倍をしたい。」
東京都:男性(98歳) (桜沢先生のもとで、事務局長も務めた方が、足が悪いので出席できない
               けれど、お手紙を頂いたと、英湾先生が代読。)
     「大森先生に100歳まで生きて下さいと言ったら、『私は若い時から体をいじめているから、
     そんなに生きれないよ』といった。」
宮城県:男性
     「巨星落つ」
2時52分、飛び入りスピーチ。
男性:「夏、白い麻のスーツを着て、すごいスピードで歩く姿に、さすがと思った。」
    「全世界の損失だ」「まさに巨星」
女性:「先生のお宅にお邪魔した時、先生自ら栗をゆでてご馳走してくれようとしたが、真っ黒に焦が
    してしまい、『君達に食べさせようと思ったのに・・・』と残念そうに真っ黒な鍋をみせてくれた。」
ここから、また、指名されたかたのスピーチ。
京都:女性
    「大森先生が、人間の判断力を一段階上げるには100年かかると言っていた。」
    「『小生の生涯の悔いは、英語を勉強しなかったことである』と手紙に書いてあった。」
沖縄県:女性
    「玄米が入らなくなった時、大森先生は『陰陽を4つに分けてな』と言った。」
    「病気で、どうしてもホルモン治療以外に道がなかった時、大森先生が『病院がダメっていって
    るんじゃないぜ、陰陽が合っていればいいんだ』といった。」
    「無双原理は哲学だからなぁ、女性には無理なんだよ。」
    「先生が残した言葉を、自分の感情を入れずに、たくさんの人に伝えていきたい。」
3時30分、大森一慧先生のご挨拶。
「大森は、2,3年前から死後の世界に興味をもっていた。でも、『あの世から戻ってきた人はいない
もんなぁ』とも言っていた。」
「子供達は、お父さんの手の平の上で動かされていたと言う。」
「大森の死後、不思議なことがたくさん重なった。」
「1歳6ヶ月の12番目の孫が、空間を指差して『じーじ、じーじ』と言う。」
「四十九日を過ぎてから、色々な考えが少しずつまとまってきた。想念・パワー・エネルギーは、
すべてこの世に置いていくんだなぁと思った。だから、霊はあると思う。肉体にエネルギーがなくな
ったら、宇宙に帰るんだとも思う。」
3時35分、すべて修了した。
お土産は、 
 1 「人間 大森英櫻」の本一冊
 2 玄米ご飯(おにぎりのような三角の形で、プレーン1個、黒豆入り1個)
 3 寒漬け大根一切れ 
  4 小梅1個
 5 みかんジュース1本(大森先生が、みかんが好きだったのでと説明あり。)
  (上記2・3・4は、宇宙法則研究会の料理部が、二日がかりで作ったそうです。)
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「偲ぶ会」に出席して思ったこと。

まず、文字どおり、北は北海道から南は沖縄まで、全国のいたる所から駆けつけたかたの何と多
かったことか。生前の大森先生が、いかに活動範囲が広かったかを証明していると思いました。
また、大森先生に感謝している人達が、義理ではなく、心から出席したいとの想いを持って集まった
せいか、とても良い波動に満たされていたのが、印象的でした。
何しろ、30年・40年と玄米を食べ続けている、颯爽とした人達が集まっているのですから、当然と
言えば、余りにも当然ですが・・・。
よく、「お葬式でその人の人生がわかる」と言いますが、まさに、大森先生の人生の縮図をみた思いが
したのは、私だけではなかったと確信します。
大森先生は、玄米だけでなく、生き方をも教えて下さいました。
細かくは、おいおい書くつもりですが、きょうの出席者をみると、年齢がやや高めの人が多いものの、
老若男女が実に見事に調和しているのです。
真の幸福は「完全調和」であり、それが自己完成に至ることを思うと、大森先生の偉大さを改めて感じ
ました。
大森先生から教えを受けた者の一人として、その功績を忠実に多くの人達に伝えることを、大森先生
の遺影にお約束をして、会場をあとにしました。
大森先生、一粒万倍ですね。
見守ってくださいね。
 
            


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