料理の伝承

先日の記事つむぎさんからメールをいただきました。
とても大切なことが書かれていたので、記事にさせていただきます。
間違いなく今つむぎさんは、四女さんにお料理の伝承をされていると思います。
これはとても素晴らしいし、お嬢様の将来を左右する出来事だと思います。
こんなふうに秋田のお料理と中川式料理が次世代に受け継がれて行くことを、私はとても嬉しく貴重なことだと感じます。
ところで、一昨年秋田にお邪魔した時、秋田伝承料理のお店に案内していただきました。
素晴らしいですね?。
たとえばこのお料理、まさに身土不二です。
そして陰陽的にもばっちりバランスがとれています。
これをマクロビオティック料理と呼ばなくてなんと呼びましょう。
このようなお店が繁盛してほしいです。
これからのつむぎさんが、秋田のお料理と京都のお料理をどのように融合してお子様に伝えてくださるのか楽しみです。
では、つむぎさんのメールをご紹介します。
☆   ☆   ☆
<つむぎさんのメールより> 抜粋

美風さんの記事を読んで、母とのことを思い返してみたのですが、残念ながら私の場合は母の後ろ姿を見ながらという機会があまりなかったのです。
そして、その母はどうだったのかなと母の実家の事情等いろいろなことを思い返して推測してみたのですが、多分、母もあまりなかったのではと思うのです。
実家の台所の引き出しに、母が嫁入り修行で通ったらしい料理学校のレシピが置いてあったりもしましたし…。
けれども母にはもちろん感謝しています。忙しい中で家族のためにバランスのとれた食事を作ってくれていたと思いますし、なにより美味しく食べていましたから。

さて、我が家の場合ですが、上の3人の子たちとは最近なかなか時間がとれないのですが、幸せコースに通うようになった頃から四女と一緒に台所に立つ時間が多くなりました。
わたしが食事の支度をするのを何から何まで見たがって、隣にいすを持ってきて座ったり立ったりしながらじっと手元を見ています。
あるとき大根を出したら「くるくるするの(桂剥き)やって!」と言ってきました。
中川さんにさんざん言われていた「回す」をちゃんと見ているんだなぁ。こどもの方が物事の本質が分かるんだなぁと思いました。
またあるときは、おむすびを握るときに「いち、に…」と言い始めたら四女も一緒に数えだし、教えていただいた回数でぴたっと一緒に数え終えました。
「いくつまで数えるか分かってたの?」と聞いたら、わたしいつも見てるもんと言いたげな表情で「うん」と。

わたしはとっても嬉しくなりました。
そして、「あぁ、いまはこんな時間がこのうえなく幸せ」と心から思います。
子どもたちには決して贅沢なことはさせてあげられないけれど、伝えていきたい・伝えていくべきもの、子どもたちと共有するものがわたしにはあるのだなぁと。
そして、上の子達とももっと時間を作れるよう工夫してみようと思いました。

このことに氣付くことができたのも、美風さん、中川さん、むそう塾のおかげです。
幸せコースでの講義はあと4回になってしまいましたが、大事なことを少しでもたくさん吸収できるよう氣を整えて臨みたいと思います。

愛クラスに参加するために初めてむそう塾に伺ってから、もうすぐで一年になります。
この一年はいままでとは比べ物にならないほど、いろんなことがストンと腑に落ちていろんなことが繋がった一年でした。
来年は上級コースには通えませんが、美風さんや中川さん、クラスメイトのブログなどを通じて共に学び続けていきたいと思います。


<マクロ美風より>
つむぎさん、素晴らしい文章をありがとうございました。
上級コースへ通えなくなってしまったことはとても残念ですが、今を大切にされて、4人のお子様と今しか出来ないことをお楽しみ下さい。
そして、また京都の土地でつむぎさんと一緒の学びが出来ますことを、心からお待ちしております。
末っ子さんの将来も楽しみにしております。


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第70次「むそう塾 パスポート取得者」を発表します!

新年も5日を迎えました。
そろそろ通常モードに戻られる方も多いと思います。
と同時に玄米ご飯を炊き始める方も多くなりましたね。
お正月の間は玄米ご飯以外のものが口に入っているため、久しぶりにいただく玄米ご飯は格別の美味しさではないでしょうか?
それは体が要求していることでもあります。
そんな体の要求に従った食べ物をいただくことがマクロビオティックでは大事です。
玄米ご飯も同じです。
体の要求しているレベルの玄米ご飯を胃腸に届けることによって、真の健康をつかみとることが出来るのです。
そのレベルの玄米ご飯を炊けるようになったお友達がまたお一人登場しました。
Toさんは当初から上手に玄米ご飯を炊かれていたのですが、なかなかご自分の炊かれた玄米ご飯を素直に評価することが出来ませんでした。
つまり、炊き上がった玄米ご飯を食べてみて、皮感や粒感を必要以上に感じていたのです。
似たような例は以前に他の人にもありました。
これはご自分の自信のなさから来るもので、判断に精神的な面が影響している場合です。
まだ固いご飯なのに「美味しいです!」という人、パスポート品質のご飯なのに「まだ駄目です・・・」という人、この差は人生にとって大きいです。
でもToさんは中川さんのひと言によって目覚めました。
私もこんな記事でバックアップしました。
そしてご自分でも納得のいかれる状態になりましたので、パスポート取得を発表させていただきます。
なお、このクラスは全員パスポートを取得されました。
おめでとう!
<むそう塾 パスポート取得者>


 

  
Toさん(43−6)

<寸評> 中川善博より
To

(43−6)さん

玄米御飯も鍋もぶれては居なかったのです。

あなたがぶれていたのですね。

それは自信の無さが原因でした。
でももう大丈夫です。
あなたが炊飯で掴んだ自信は生きて行く全ての事への自信となるでしょう。
やっと発芽した自信の若芽を大きく育てて下さい。
おめでとうございます。

*   *   *
(1)絶対美味しい玄米ご飯の炊き方をマスターしていただきたい。
(2)その玄米ご飯を炊く行為を通じて、自分を見つめ気づきを得て、幸せに繋げてほしい。
(3)まわりの人と一緒に幸せになろうとする意識を持ってほしい。
これが「むそう塾」の願いなので、この(1)?(3)をおおむね理解され、なおかつ実践出来ていると思われる方に、パスポートを発行させていただきました。
これからは、ご自身と向き合いながら、日々の心の持ち方を大切にして、中川さんに言われたことを思い出しながら、人間性をより高めて幸せな日々をお過ごし下さることを願っております。
パスポートを手にされても気を緩めないように、引き続き真剣に玄米と向き合ってください。
パスポートは出発点であり、到達点ではありません。
従ってこれは、第三者に教える力を認めたものではありません。
「中川式玄米ご飯の炊き方」は、中川善博本人のみが口伝の形でお伝えしております。
なぜなら、「中川式玄米ご飯の炊き方」はオーダーメイドの炊き方だからです。
パスポートを取得されましたToさんは、これで玄米投稿の目的は達成されましたので、お写真を中川さんに送らなくても結構です。
パスポートの発行は、この記事をもって公表するとともに、個人宛へのメールでお知らせいたします。
このメールにはパスポートナンバーが記載されていますので、もし、届かなかった場合はご連絡ください。

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マクロビオティックを楽しみましょう♪

きょうから仕事始めのかたも多いでしょう。
この日をあなたはどんなお気持ちでスタートされましたか?
多くの皆さんが頑張るお気持ちでスタートされたことでしょうが、中には暗いお気持ちで足取り重いスタートになった人もいらっしゃるかも知れません。
仕事には嫌なことも、思いどおりにならないこともつきものです。
そんな時あなたはどうされますか?
そうそう、私の夫は私より内気です。
ちょっと嫌なことがあっても我慢してしまいます。
というか、正確には呑み込んでしまうのです。
ですから表面的には穏やかに見えますが、心の中では結構つらいものを抱えたりしてしまいます。
そんなことが想像できるからこそ、私はそれを察して口をきくようにしています。
場合によっては夫が何も言わなくても、こちらから核心をついて話の口火を切ったりすることもあります。
結婚した当初はそんなことがありましたが、最近は格段に減りました。
ゼロに等しいです。
お互いに相手のことが解るようになって来たからです。
内気な人は同じ場面であっても、すぐ自分の思いを口にしないことが多いので、仕事や人間関係で思いどおりにならないことが多くなります。
まわりの人がそれを知っていてサポートすれば良いのですが、いつもいつもそれが出来るわけではありません。
するとその人は必然的にストレスを溜めがちになります。
そんな時には押しの強い人に軍配が上がります。
そうしてそこに気持ちの差が生じて行きます。
これが徐々に精神的に影を落とし始めて、身動きの取れない状態にまで進んでしまうこともよくある話です。
もしあなたが内気なタイプだったら、今年は一歩、いや半歩でもいいから前に出てみましょう。
今まで遠慮していたことでも口にしてみましょう。
するとビックリするくらいまわりの流れが変わって、スムーズに事が進むこともありますよ。
一歩踏み出すには勇気がいります。
でもね、失敗したっていいんです。
恥をかいてもいいんです。
そうやって人間は成長していくものだから。
今は失敗を必要以上に恐れる若者が多いです。
まるで「失敗=死」であるかのように、人生がこれで終わりだと思ってしまうんですね。
そんなことはありません。
失敗は学ぶためにするものです。
だから大いに失敗した方が勉強になります。
失敗をどのように活かせるか。
これがその人の器量です。
失敗を無駄ととらえてはいけません。
無駄を避けようとしてもいけません。
実は無駄と思える部分にこそ、成功へのヒントが隠されているのです。
一時的には無駄に思えることも、長い目でみるとちっとも無駄ではないことに気づきます。
どうか人生を長い目でみて、今を溌剌(はつらつ)と生きてほしいと思います。
このように生きられるためには、やはり陽性のエネルギーが必要になります。
陰性のエネルギーが多いと、どうしてもマイナスな発想になりがちです。
こんな時にマクロビオティックを知っていると百人力です。
気持ちのぶれも、落ち込みも、マクロビオティックを正しく理解することによって、脱出できます。
マクロビオティックの陰陽は難しいものではありません。
もし難しいと感じている人は、正しく把握する術を知らないだけです。
もちろん陰陽には奥深くまで探求すべき課題がたくさんあります。
しかし、木を見て森を見ずでは先に進みません。
どうかあなたもマクロビオティックの陰陽を苦手ではなく、楽しむことが出来る人になってください。
そうすると、先に述べたお仕事や人間関係のことも陰陽で考えて答えが出せるようになります。
こうなったらしめたもの。
人生が楽しくて仕方なくなります。
そんな充実した人生のために、ぜひマクロビオティックをお役立てください。
ご一緒にマクロビオティックを楽しみましょう♪


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レシピなしの料理 – – 私の場合 – –

私は小学2年生からお料理を作っていました。
まだ背が低いので、みかん箱を伏せてその上に乗って作業をしていました。
家にレシピはなく、母の手元や後ろ姿を頼りに真似をするところから始まりました。
家には計量スプーンも計量カップもありませんでした。
でも、母の作るお料理は美味しいと近所でも評判でした。
毎晩父とお酒を酌み交わすために、一人また一人と男衆がやって来て、まるで我が家の茶の間は小料理屋のようでした。
毎晩12時ごろまで男達は茶の間で世の中の話をしていました。
そんな環境の中で、私はお料理を覚え、男達の本音を知り、時代に翻弄された父や母の苦しみも知りました。
母は下戸なので、一切お酒の相手はしませんが、男達と話はたくさんしていました。
論理的で愛情があって、いい話だったなぁと今も思います。
父がお酒を酌み交わし、母がお料理と話で心を通わせる、そんな我が家が、そんな両親が好きでした。
現実的には母はお料理や後片付けで大変だったろうと思います。
でも、ひと言も愚痴らず、きちんと正座をして話をしていました。
長い捕虜生活から命だけ持って帰還した父を大事にしていました。
そんな日々の中で、子供心に私は必死に生きることを、空気のように感じたのだと思います。
娯楽なんて何もありません。
家族旅行もありません。
ただ働くだけ。
でも心は満たされていました。
母の後ろ姿を見ながら(これが結構勉強になる)覚えた料理は、私の舌と手が覚えています。
ただ残念なことに、私は中学を卒業すると同時に家を出ました。
9キロ離れた町に一人住まいをして高校に行きました。
だから、母の料理はそれ以降学べていないのです。
今思えば惜しいことをしました。
レシピはなくてもお料理は作れます。
お料理に必要なのは、心であってレシピではないと感じる今日この頃です。

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食べ過ぎ

お正月で食べ過ぎの人はいませんか?
Twitterではそんな文字がチラホラと(笑)
食べ過ぎって過食とは違うのですが、どちらも体に負担をかけることでは同じです。
理由は色々ありますが、単に食い意地の張っている人、精神的に不満を抱えている人など、心身のバランスの偏りが食べ過ぎにつながります。
理由はともあれ、食べてしまった物は胃腸を通じて消化され、最終的には排泄されることになります。
その過程で体はせっせと働かなくてはならないんですね。
昼間はもちろんのこと、夜遅くに食べたらその分体は残業して、あるいは徹夜して処理します。
これじゃあ体は疲れるわけですよね。
それなのに、なぜ食べるのか?
それはね、食べる行為は癒しになるんです。
それを本能的に知っているから、つい手が伸びるんですね。
必要以上に食べ物に好奇心が湧いたら、「ああ、癒されたいんだな」って思ってみるのもアリです。
きっと満たされない心を抱えているのでしょう。
多くの人は相手や環境に不満を訴えます。
けれども、それを掘り下げて行けば、案外自分自身の中に多くの原因があったりします。
でも、その掘り下げが一人ではなかなか出来ないんですね。
自分のことって自分ではなかなか判らないものです。
だからそんな時には、客観的に言ってくれる人の存在が必要です。
第三者の目を通してみる自分。
意外だったり不本意だったりするでしょうが、この第三者の目をどう受け止めるかによってあなたの人生は大きく変わります。
成長期には親がその第三者の役目ですが、大人になってしまうとなかなか本当のことを言ってくれる人は少なくなります。
誰でも余計なことを言って相手との関係を気まずくしたくないからです。
自分に直接利害が及ばない限り、まあまあと傍観します。
ま、これが大人の対応だなんて言ったりして、面倒なことになるのを逃げているわけです。
☆  ☆  ☆
他人に意見をするのは疲れるものです。
相手のためを想って口にする言葉であっても、相手が気分を悪くしないか、その後の関係は気まずくならないか、などと最新の注意を払って口にします。
そして、口にした後はどっと疲れるものです。
反対に褒めるのは簡単です。
他人に喜んでもらう手段はいくらでもあります。
だから精神的には楽です。
もしあなたが今食べ過ぎだったら、単純な食べ過ぎでもいいからちょっと心の内を覗いてみましょう。
寂しくなかった?
美味しすぎたから?
相手が良すぎたから?
そして、いつも最後には体に「後をよろしくお願いします」と頭を下げましょう。
常に相手の身になってみる。
その相手は人間だったり、物だったり、体だったりします。
食べ過ぎてもそんなことが出来たら素敵だね。


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