塾生のおはるさんが。おせちについて想うことを書いてくれました。
他の塾生さんの参考になることもあると思いますので、記事にさせていただきます。
【おせち雑感】
今年もおせちと共に迎えることができました。
喪中ということもあって心身穏やかならず、準備もままならず、
集中力もいつまでたっても出てこなくて、今回はとても不安でした。
それが、暦と共に作り始めると思いの外に、例年になくいつのまにか、でした。
いつの間にか、年中行事になっていました。
あらかじめ作った行程表の通りに作れば、必ず間に合う、という安心感のおかげで
集中しながらも平常心でいられました。
9回目のおせちをつくって一番の驚きは、
出来上がったお料理を順番に並べて保管するスペースがとても少なくて済んだこと。
例年、置き場所に困りあちこち工面して寒い場所にスペースを確保していました。
どこが例年と違ったのかな?と思い巡らした結果、、思い当たった点は
・冷蔵庫を買い替えた
・ぴったり5人分だけ作った
(多めに作りたいものは食材は揃えたものの、年明けてから新たに作り足すことにした)
・食材と献立がほぼ頭の中で整理されてた
・おせちづくりの前段階、材料を揃える時点で、冷凍室も食材のありかも
整理されていた
・教室での風景、いろんな便利なお道具使いを参考にした
などなどです。
作り始まる前の、食材の整理、献立の整理、覚書の整理が、作り始めるととても助かりました。
超・苦手な献立はさすがに練習もして、安心感を蓄えました。
いろんなものを整理した状態で作り始めたのが良かったようです。
限られた時間の中で、おせちに取り組むと、一つ一つの所作、一瞬の所作の無駄も
許されない緊張感です。
そんな中で、家族の食事準備も並行しつつでした。
(ええっ。。お食事!?と戸惑う一瞬すらもったいなくて節約しました)
真に必要なことが見えてくる瞬間、無駄な気持ちは潔く捨てることができました。
お料理技術だけでなくて、キッチンのお掃除から、食材の整理から、お道具使いから、、
一年の総決算とは、目に見えるものの整理から始まるのだと感じたりです。
高度な技術も必要だけど、お料理以外の部分もものすごく大きいと
改めて感じました。
そしてやっぱり、食べてくれる家族の存在がなによりもの原動力です。
今年も、皆で楽しく元気になれるお料理を、毎日嬉しく作っていきます。
そんな数々のお料理を伝えていただいて、ありがとうございます。
【おせちノート】
おせちノートを書き始めてから、ちょうど3年目になりました。
おせちの盛付秘伝講座を初めて受けた時に、カウントダウンのお話をお聞きし、
書き始めました。お気に入りの、表紙が硬い紙でできているノートを選び、
秋口以降は常に肌身離さずバッグに入れて持ち歩いています。
1冊目のノートに3年分書いてあります。
大きなメモ帳的な、ざっくりしたものですが、過去の記録を見るのに助かっています。
鉛筆で書いて、随時修正できるようにしています。
書き始めるのは、だいたい、秋頃、栗、子持ち鮎の出る季節に、
献立、材料と、書き始めます。
(おはるさんのおせちノート)
【おせちノートに書いてある内容】
1)おせちの献立(煮物・焼き物・蒸し物にわけて)
2)必要な食材 (野菜・魚等、種類別に、購入先も書く)
昨年の発注時期を参考にして、翌年発注する
11月中には目処をつけて購入先にお願いしておく
3)秋口からは、季節に乗り遅れないように、子持ちあゆ、栗を準備すること
4)年末10日間くらいの、仕込みスケジュール
仕上げの日時を決めて、逆算していく
なるべく具体的に書く
食材の状態・置いてある場所も確認のタイミングを書き傷んでないか、
消えていないか(!)を実際に確認する
特に、最後の買い物前は、要チェック!!
食材集め、おせち仕込みは、終わったものからチェックして、
やり残しのないように、常に確認
スケジュール等作成時は、前年のものを参考に改善して作成し、
本番はひたすら、行程表の通りに作る。
煮詰まったら、洗い物をして工程表を確認して、
全体の中の現在の位置を眼で確認し、次にするべきことを判断する。
(見開きノートの上部には、12月26日からのカウントダウン内容が書かれています)抜粋
【おせち用覚書ファイルのこと】
おせちノートの他に、自宅には、おせち用の覚書ファイルも保管しています。
これには、おせちに入る献立の覚書を抜き出して、1冊のファイルにまとめ、
仕込み本番に覚書を探す手間を最小限に短縮しました。
お手本の盛込写真もプリントして入れてあります。
おせちの盛付秘伝で教わったポイントも、昨年の自分の作品の写真に書き込んで
入れてあります。
【今年おせちに向けて新たにしたいこと】
包丁砥ぎの克服 早い段階で、、どんなに遅くても鱧の始まるまでに
苦手な献立の精度を上げる 薄焼き玉子、黒豆、マナガツオの切り出し
一年に一度のこと、今は爽快感だけが残り、作っている途中の反省がどんどん薄れ、、
おせちの盛付秘伝講座の開催がとてもありがたいです。
おせちに詰まっているお料理の全てを題材にしていただけるなんて、、
とても貴重な機会です。
どんな深みに触れることができるのかと、震えます。よろしくお願いします。
【おせち雑感としてつぶやきたかったこと】
ふと呟きたかったことは、おせちの保管スペースが昨年の3分の1くらいで済んだことです。
このことは、つぶやいていいのかな、、、???と悩み、謎の呟きになりました。
教室のマルシェでわけていただいた、大きなバットのおかげで、運ぶのに往復する回数が
格段に減りました。
階段横の屋根裏スペース(段ボールがいっぱいあった部屋)に、窓を開け放してお料理を
置いていました。
美風さんと選んでいただいた、あの冷蔵庫のおかげで、食材整理ができたことが、
とても助かりました。
おせちの食材集めも、冷蔵庫を入れ替えてからの開始でした。
来客は例年は、おせちを仕上げ終わった、12月31日の午後からきてもらい、
今年も真ん中の妹にはそうしてもらいましたが、金沢に住む末の妹は仕込み真っ只中の、
29日、30日と、2日間来て、母と話したり、のんびりしたりで、お食事は母が、
「何か作ってあげて、、。」と言い、息子もいるのでついでに妹の分も、となり
新たな試練でした。
(さらに、おせちが仕上がってから、31日に取りに来てもらったので、
三日間こちらに通いました。
残ったものをささっと盛り込んだだけでしたが、、、大喜びでした。)
そんな感じのことを綴ってみました。
もちろん他にも想いはいっぱいです。
もし皆様のご参考になればです。
(おはるさんが妹さんに持たせたおせち)
<マクロ美風より>
いかがでしたか?
おはるさんのおせちが出来上がるまで、裏ではこんなふうにして準備されていたのです。
12月31日のお昼(12時53分)には、中川さんのパソコンにおはるさんのおせち投稿メールが届きました。
もちろん、トップ到着です。
その間に、妹さんやご家族のお食事も作って、とてもたくさんのことを仕上げました。
ご本人が書かれているように、綿密な準備ができていたからこその31日の処理能力でした。
むそう塾に初めて来られたときのおはるさんは、実はお料理がとても苦手な人だったのです。
でも、今はこんな凄いことをこなせる人になりました。
おはる先輩に多くの人が続いてくれたらうれしいです。