医学部では、「先進国に栄養失調は存在しない」と教えるそうですが、いえいえどうして、食べ物が豊富に出回っているはずのこの日本でも、立派に栄養失調の人がいます。
家庭環境で偏ったお食事をしているお子さんや、ダイエット中の人、あるいはマクロビオティックのように玄米菜食に偏りすぎて、自分の体調を見落としている人。
そういう人たちの中には、明らかに特定の栄養成分が不足している人がいて、そういう人がむそう塾にも来られます。
特に、健康になろうと思ってマクロビオティックを始めたのに、それがきっかけで体調を崩すなんてことがあってはいけないことですが、実際にはあるのです。
それはマクロビオティックそのものが悪いのではなく、人にはそれほど色々な体質や体調があるから、画一的に伝えられないところに問題があるのです。
つまり、マクロビオティックの総論は多くの人に伝えられるけど、各論は個々人の体質や体調を見て、きめ細かく対応しないと間違いの元になります。
今ではマクロビオティックの総論だけが独り歩きしている状態で、そのために健康に黄色信号が灯っている人も多いと思います。
特に女性は毎月の月経や妊娠・出産で大量の血液を必要としますから、男性より鉄分やタンパク質を多く摂るぐらいでちょうど良いのです。
しかし、むそう塾に初めて来られる人を見ていると、そういう意識が少なくて、貧血状態でフラフラしている人が後を絶ちません。
鉄分の吸収には個人差がありますので、結構鉄分を摂っているつもりでも「その人」には足りないことはよくあることです。
そんな時には、自分の体調が良いと感じられるまで摂取しましょう。
(牡蠣の時雨煮 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
この「牡蠣の時雨煮」は、「秋から冬の極上お弁当講座」でお教えしたものですが、簡単にできてとても美味しいので、どんどん召し上がってくれて、体調が上向く塾生さんが毎年続出しています。
ところで、私たちの体の中ではタンパク質の分解と合成が日々繰り返されているのですが、肝臓のタンパク質は約2週間、赤血球は120日、筋肉のタンパク質は180日くらいで半分が入れ替わるのです。
ですから、その減る分を補ってあげなければならないのですが、それをどうやって補うか?
ここの説明は長くなるので、次回にしたいと思います。
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