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再び 火傷のときには同種療法としてお湯につける方法

このブログでは何度も登場してもらっている甲野善紀先生ですが、昨日もまたTwitter(X)で先生のTweet(ポスト)を読ませていただきました。
火傷のことが書かれていたので、引用させていただきます。

 
 

甲野善紀先生のポストより>

甲野善紀
固定観念といえば、昨夜は帰宅が12時近くになったが、10時間後には、16日から始まるアースマンシップの合宿のための私の荷物を受け取りに、スタッフの方が来られるので、その荷造りをしなければならない。そこで少しだけ食べておこうと思って火を使った時、思いがけずかなりキツイ火傷をしてしまった。

直前までガスの直火にかざしていたフォークを、考え事をしていて何気なく持とうとしてしまったのである。熱湯がかかったというような熱さではない。おそらく200度か、それ以上はあったと思う衝撃的な熱さだった。

「ウワッ、やってしまった」と思ったが、16日からは山の中での合宿で、さまざまな作業や稽古などもやる予定なので、とにかく早く使えるようにしなければならない。

直ぐに湯を沸かして熱めの風呂ぐらいの温度にした湯を湯呑の中に入れて、火傷した人差し指を漬ける。ひどくジンジンするが「今夜一晩で使えるようにしておかねば…」と思ったので、かなり熱めになるように差し湯して温度が下がらないようにして十数分耐えた。

まあジンジンした痛みも薄らいできたので、湯呑に浸すのは止め、シャワーを浴びて汗を流したついでに、火傷した所にシャワーをかけると、まだ少し痛んだが何とかなりそうな気がしたので、もう湯に浸すのは止めにした。

ただ、この火傷の対処法をした後、念のため打撲や火傷にも効果があるスキンクリームを厚めに塗って大きめのキズ絆創膏を貼っておいた。すると、荷造りをしていて2時間ほど経つと、指の火傷は殆ど気にならなくなり、今朝は押しても擦っても、ほぼ何でもなくなっていた(多少皮膚が白くなっていたが)。

あの熱さでの火傷を、もし水で冷やしていたら、シッカリと水腫が出来、明日からの合宿で道具を使ったり、武術の技をかけるのに、手や衣服を掴んだりするのが大変やりにくいことになったと思う。

あらためて、火傷の対処法を知っておいて良かったと思った。しかし、この「火傷は湯につけて温める」という、世間の常識と真逆の方法は、なかなか普及しない。

まあ、感覚的に「ええーっ」となるからだろう。もう十数年この手当法を行なっている私でさえ、昨夜火傷した時にはあまりの熱さに思わず「冷やしたい」と思ったほどだった。それを思うと、一般の人達が「火傷した、すぐ湯に浸す」という反射が身につくのは、なかなか難しいのだろう。

しかし、その効果は常識的火傷の対処法と天と地ほどの差がある。このことを記した唐の時代の漢方の本『備中千金用方』には「火傷をして冷やすと熱が奥に逃げて治りが遅くなる。これを熱すれば、はなはだ痛むが、その効果は神を見る如しだ」とあるのは嘘ではない。

火傷を温めるのはホメオパシー由来だと思っている医療関係者もいて、実際に試みもしないで頭から否定する者も少なからずいるようだが、そういう人は実際に試さないで否定していることは明白である。実際にやってみれば、そのあまりにも大きな効果の違いが実感出来る。

何しろ、私はこの方法を人に教え、御礼を言われた回数はとても記憶出来ないほどの件数だが、一件のクレームもない。何かと言えば「科学」「科学」という医療関係者なら、何より実際に行なってコメントすべきだろう。

 
 

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マクロビオティックのお手当だけではなく、こういう方法もあることを知っておくと、いざというときに選択肢が広がっていいかもしれません。
むそう塾ではアロエもおすすめしていますが、いくつかの方法を理屈で知っておくと、納得しながら対処できるのでいいですね。
最近では巷でも「湿潤療法」というのが増えて来ました。

火傷の瞬間は気が動転してしまうでしょうが、とにかく速い対応が肝心なので、身近にあるもので急いでお手当しましょう。
陰陽的には陽性に陰性を組み合わせることが多いのですが、陽性に陽性というウルトラバージョンもあります。
さあ、どうしてそうなるのか、よ〜く考えてみましょう。
面白いですよ〜。

むそう塾生なら、お料理における急激な温度変化は、どのような結果につながるかを考えてみると、案外接点が出てきます。
人間の体も同じですね。

 
 

<甲野先生の火傷に関する過去記事>
火傷(やけど)は冷やすより温めた方が治りが早いそうです 2021.8.24
コロナにも通じる「風邪の効用」と甲野善紀先生の考え方  2021.9.30

 
 

(紅葉海老 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

このお料理は、熱湯に海老をくぐらせて冷水にとるのですが、ふと、火傷をして冷やしたらこんなふうになるよねと思いました。

 
 
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「一日30食品」の指導は2000年に削除されています

昨日、ある塾生さんとお話をする機会がありました。
彼女はまだむそう塾を知って間もないのですが、話の中で「一日30食品」を摂るのがよいことだと思っておられて、ビックリしたのでこの記事を書いています。

このブログの過去記事に次のようなものがあります。
一日30食品は過去の情報です 2011.6.15

その記事にも書いてあるように、「一日に30食品」摂ろうとする指導は、2000年には削除されています。
30食品摂ろうとしてむしろ食べ過ぎになり、メタボリック・シンドロームなる現象につながったからです。
今は2023年。それでもまだこうして過去の情報をそのまま信じている人がいるのです。

幸いにむそう塾とつながってくれたので、ちゃんとその情報は古いことをお伝えしました。
世の中には、まだまだこの情報を信じている人がいるかもしれませんね。

国が指導する食生活指針は次のように変化しています。
・1985年(昭和60年) 「一日30食品」がスタート
・2000年(平成12年) 「一日30食品を目標に」が削除
・2005年(平成17年) 「食事バランスガイド」がスタート

 
 

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それから、玄米ごはんやお味噌汁の話もしました。
テレビから情報を得ていると、間違った方向に行きかねません。
真実は自分で探すのです。
生きるって、ある意味真実探しの旅かもしれません。

私の好きな写真があります。
むそう塾生のお子さんの写真です。
こんなうちからお料理の楽しさを知ってくれて、本当に嬉しいです。

 
 

(むそう塾のサイトの  陰陽を感じる日々のくらしより)

 
 
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髪の色とマクロビオティックの陰陽

ふと思う。
最近、黒い髪の人を見かけると、なんだかホッとする。
今や男女を問わずカラフルなヘアスタイルが多いので、もう見飽きたのかもしれない。(陰性)

私は2017年から2年半ほど、パープルやピンク、そしてオレンジ色に染めて楽しんでいた。
レストランで見ず知らずの若者に褒められたり、お散歩中に知らない人から「そんな色にしたいから色の名前を教えて」と言われたりした。
(陰性オンパレード)

まあ、その頃は色々な色を楽しんでいたわけだが、それから6年あまりが経って、周りにどんどんカラフルな頭が増えてくると、ちっとも楽しくならない。
つまり、見飽きたのだ。

だから、たまに黒い髪に出会うと、なんだか新鮮な感じがするのである。
そして、心が落ち着く。
これはまさしく陽性の力だ。

色々なカラーで陰性を楽しむのもいいけれど、時間の経過とともにまた陽性に戻る人も多いことだろう。
季節は私に一足早く陽性を運んできてくれた。

これからは秋。
紅葉は木々に任せて、私の頭はシックに戻るとしよう。

ヘナに切り替えてから半年。
手触りも変わってきて、なかなかいい感じになって来た。

 
 

(こんな色のときもあった。さようなら)

 
 
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「体の声」とマクロビオティックの陰陽

ブログの記事だけ見ていると、マクロ美風は毎日のように美味しいものを食べているように思われてしまうかもしれません(笑)
もともと美味しいものは好きですが、マクロビオティックを知ってからは「体の声」を大事にしています。
ですから、外でコース料理をいただいた日は、大抵その1食だけになることが多いです。

そもそもコース料理の品数は、胃袋が小さめの私には多すぎて、途中でギブアップしそうになります。
昨日も中川さんに少しずつ手伝ってもらって、最後までたどり着きました。
デザートもお味見程度で、中川さんに助けてもらいました。

一般的に体力のある人は、お食事もしっかりとれる人が多いですね。
「大食漢」や「健啖家」なんて言葉もありますが、それだけの量を消化吸収できるのですから、胃腸が丈夫だということです。(陽性)
私のような胃腸だと、本来は虚弱体質(陰性)になるところですが、「体の声」に従っているので案外病気とは無縁で過ごしています。

私の両親はともに95歳まで長生きしてくれましたが、父は健啖家タイプ、母は少食タイプでした。
ですから、私の中では「その人に合った食事が一番よい」のだと、自然に感じていたようです。
食事量は肉体の使い方にも比例するので、「仕事量が食べる」面もあります。

ということで、昨日は夜の9時頃に梨を2分の1個食べて、あとはお白湯が2杯でした。
今日はお白湯を1杯、午前11時に「鶏南蛮蕎麦」をいただきました。
あとは、夜ご飯に何か食べておしまい。
ざっとこんな感じです。

栄養学的にはかなり不足している栄養素もあるでしょうが、それは気にしていません。
食べたいなぁというものを体が教えてくれるので、それに従います。

 
 

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昨日のお食事で、ふと思ったことがあります。
和食のコース料理に比べて、洋食のコース料理はウエットさが少ないなと。
もちろん、お料理の内容によりますから断定的は言い方はできませんが、体の声がそのような発信をしてきます。

授業や試作会では、体の声は無視して行いますから、そうでない日は体をいたわります。
さらに、体の声にはなるべく早く応えてあげるようにすると体調が崩れません。
こんな食べ方をしていると、結構内臓はご機嫌よく働いてくれますよ。

コース料理にウエットさが少ないからといって、ワインや他のアルコールを摂っても、それは正しい水分補給にはなりません。
アルコールは利尿効果があるので、むしろ水分不足を助けてしまいます。
お口から喉にかけては、水分でホッとするのですが、体の内部では真反対のことが起きています。

こんな時にはやはり、「スープ」がいいですね。
スープには塩分も含まれているので、体に浸透しやすくてとても効果的です。

 
 

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明日からは9月です。
今は「処暑」とはいっても、今年は異常気象でまだまだ暑い日が続いています。
暑いためにお米の実り具合も早くて、もう稲刈りをしているところもあるそうです。
京都でも街路樹が暑さのために黄変したり、落葉しているところがとても多いそうです。

皆さんも「体が喜ぶ水分」を補給して、秋の特徴である乾燥を上手に乗り換えて、肺を守ってあげましょう。
これが上手にできないと、秋に咳き込んだり、氣が乱れてしまうことになります。(陰性)

秋は実りの季節ですが、人間の氣もまた実りに向かって陽性の流れになります。
いつまでも拡散(陰性)せずに、集中(陽性)を意識しましょう。
次に拡散してもよいのは春から夏です。

 
 

(サルスベリ 京都市左京区にて)

百日紅が咲くと夏本番で、これが散ると秋本番になる。

 
 
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大阪の美容室「Jolie(ジョリイ)」さんと癖毛の話

けさ、みのり先生のブログで、私が昨日行った大阪の美容室「Jolie(ジョリイ)」さんのことが記事になっていました。
先生の記事を読んで感じたのですが、やはりジョリイさんのご主人は、癖毛に対する技術に自信がおありのようです。

私と話をしていたときも、癖毛の生え方のことを詳しく説明してくれました。
実は私、すこ〜し癖毛の部分があるのです。
お仕事柄とはいえ、癖毛のことを詳しく話してくださって、とても勉強になりました。
こうして、お客さんとじっくり向き合いながら、施術をしてくださるのは、本当に心地よくて、とても学びになる時間でもありました。

みのり先生が記事の最後の方に書いておられますが、ずーっと同じ美容室に30年近く通っていたけど、その美容室にはヘナの扱いがなかったというところ、私と同じなんです。
人はどういうきっかけで美容室を変えるか分からないものですね。
こんなにたくさん美容室があるのに、良心的で自分の希望にピッタリの美容室ってなかなかないものです。

皆さんはどんな基準で美容室を選ばれていますか?
納得のいく美容室に出会えるといいですね。

 
 

【みのり先生の記事】
ジョリィに行ったら患者さんが居た 笑」 2023.8.19

 
 

(教室の掛け花 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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