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育てられ方は一生を支配する 恐ろしいほどに

最近つくづく思うことがあります。
人間は育てられ方が一生を支配してしまうのだなと。
・食生活のあり方
・健康管理のあり方

これらは人が生きていく途中で変わることもありますが、本当に落ち着くのは自分が育つときに刷り込まれた方が優位になるという現実です。
成長中に毎日多くの時間をかけて築き上げられた習慣は、人生の大部分を支配することになるわけです。

仮に今、愛し合うカップルが結婚に踏み切るとしましょう。
その後その結婚生活がうまく行くか、途中で破局を迎えるかの一因に、「育てられ方」があります。
今は仲人さん経由で結婚する人は少なく、当事者の気持ちが優先されていますが、古い結婚のあり方もまんざら悪いことばかりではなかったと、今なら思います。

 
 

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私の父は結婚相手を探してほしいという依頼に応えるため、長年あちこち出かけていました。
一生のうちに100組ほどのご縁をつないで、離婚率がゼロという驚異的な数字でした。
私が小学校低学年の頃の記憶でこんなのがありました。
近所で父親の意見が絶対というお宅があって、その息子さんのお嫁さんを頼まれました。
息子さんは身長も高くて、笑顔の素敵な好青年です。

当然その父親の手強さを知っている私の父は、「これは難しいなあ」と感じつつも一冬をかけてお嫁さん候補を見つけました。
隣町まで何度も出かけて行って、そのご両親に頭を下げて、まずはお見合いをしてもらうところまでこぎ着けました。
女性のご両親は当然のことながら不安ですが、最後は「〇〇(私の父)さんがそこまで言うなら、信じて娘を説得しよう」となりました。

結婚式には大人が参列しますが、近所の子どももお祝いに駆けつけてよいことになっています。
その時には子どもにもお菓子が渡されるのですが、私はきれいな髪飾りももらって、すごく嬉しかったのを憶えています。
ニコニコして優しそうなお嫁さんでした。

ある時、その優しそうなお嫁さんが泣きながら我が家にやってきました。
嫁ぎ先の父親のことで耐えられないから、実家に帰りたいということでした。
もちろん私の父母は親身に話を聞いて、時間をかけて良い方向に進んでいきました。
結果として3人のお子さんをもうけ、たくましく笑顔の絶えないお母さんになって行きました。

こんなふうに、まったく異なった環境で生まれ育った男女が、満足できる一生にするには、夫婦だけでなく信頼できる第三者の存在も必要だと思います。
それが昔は仲人さんだったのでしょうが、今ではそれは形だけの存在になっていますし、仲人さんのいない結婚もあります。

 
 

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私の父がお世話した結婚は、なぜ離婚率がゼロだったかというと、田舎だったからということもあるでしょうし、時代が昭和だったということもあるでしょう。
しかし何よりも大きかったのは、結婚する当事者の親を見て、その暮らし方や考え方を知ったうえでお世話していたからだと思います。

親を見れば子がわかり、子を見れば親がわかるように、一緒に暮らすということは食生活も健康管理も空気のように共有されていくのです。
これはどんなに時代が変わっても、変わらぬ生活環境だと思います。
稀に親を全面否定して、小学生の時から我が道を行く生き方をすれば別ですが…。

冒頭の「食生活のあり方」と「健康管理のあり方」は、今は特に重要な影響を及ぼしますし、喧嘩やトラブルの元になってしまう時代です。
コロナの時もそうでしたが、ワクチンを接種するか否かは、これからも夫婦・家族間で影響します。
この問題はとても大きいですから、できれば夫婦で同じ方向を向いていたいですね。

私も現実には夫との間で意見の相違があって、とても悩ましい日々です。
79歳という夫の年齢からいって、夫の味覚を変えることも、薬信仰を変えることもできないでしょう。
本人の好きなようにさせてあげるのが一番だと思うのですが、そこには少し残念な気持ちの私がいます。
なぜなら、13種類も飲んでいる薬の影響で、認知症になる事も考えられるからです。

自分がされて嫌なことは相手にもしない。
そう思って夫の土俵でつき合うのが一番よいのだと、自分に言い聞かせる日々です。

 
 

(セロリー麺 銀座アスター川越丸広店

 
 

家族が一緒に同じものを食べられるのは、最高の幸せだと噛み締めています。

 
 
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介護生活の現実は両者の精神面の理解が大切だと実感

夫が入院した7月17日から、息子は京都に来れなくなってしまった。
1か月半毎日病院通いを続け、夫が退院してからは、24時間体中の細胞を耳にしているような暮らし方を2か月間続けている。
「そんなに神経質にならなくても、もっと距離をとってもいいよ」と伝えているのだけど、性格がそれを許さないらしい。

病人になった人も大変だけれど、介護する人も大変なのが現実だ。
だから、介護する人の気持ちをよく理解して、息子には昼となく夜となくフォローに努めている。
それでも、堰を切ったように泣き出すこともあって、息子も相当疲れている。

夫がリハビリに向き合う姿勢と、息子が考えているリハビリにギャップがあって、自分が父親を助けたい気持ちが空回りしてしまうことがとてもつらいようだ。
よく分かる。私だって同じ気持ちだから。

 
 

でも、リハビリは究極的には、その人の生き方に対する姿勢がそのまま反映されるものだと私は感じている。
周りがどんなに良いと思ったことでも、本人にやる気がなければ実行しない。
いわゆる「笛吹けど踊らず」状態になる。

あるいは、周りの人には分からない、本人だけが感じる倦怠感のようなものがあるのかもしれない。
何種類もの薬を飲んでいるから、その影響でやる気が全開にならないのかもしれない。
病人本人は、「もっと俺のこと(状態)を理解してくれよ」と思っているかもしれない。
きっとストレスでいっぱいになっていることだろう。
もともと饒舌に話すタイプではない夫は、本当のところはどのように考えているのか不明だ。

 
 

今日帰宅したら、夫の本当の気持ちも理解できるように努めたいと思う。
そして、介護で神経がピリピリしている息子にも、休息の時間を与えてあげたい。
子育てと違って、先(今後)の予測がつかない介護は、周りの人を限りなく暗くさせるものだと実感。
その中で、私は両者のバランスを取って、どちらにも応援の手を差し伸べたいと思っている。

下の写真は、夫が退院した9月1日に、職場に顔を出すため信号待ちをしているところ。
すっかり痩せて筋肉は著しく衰え、弱々しい夫になってしまった。
息子が手に持っているのは、もう一つの杖で、どちらが良いか試すため。

 
 

 
 
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悪夢は早期死亡リスクを高めるという情報が

私は高校生のころ夢日記をつけていました。
毎晩のように夢を見ていて、とても鮮明に覚えているので、それを記録しようと思い立ったのです。
そして、その頃「フロイト」の本を難しいなあと感じながら読んでいました。
心理学に興味を持ったのもこの頃です。

社会人になって少し夢の量は減りましたが、今度は夢が現実化するようなことが時々ありました。
ある時、真夜中に天井から額の上に血が落ちてきた感じがして、手で拭っても何もついていません。
時計を見ると2時半でした。
気持ち悪いなぁと思ってまた寝て、会社に行きました。

すると、会社の電話が鳴って知らない病院から電話が。
私の直属の上司が交通事故で病院に入院しているというのです。
しかも、事故が起きた時間が午前2時半とのこと。
ああ、私の額に血が落ちてきた夢の時間と一致している。

 
 

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こんなことがあってから、なお一層夢に興味を持った私ですが、ある記事で「悪夢は早期死亡リスクを高める?!」というのがありました。
内容は「悪夢を頻繁に見る人は生物学的年齢が進んでおり、早死にするリスクが約3倍高まる」というものです。

どうやら、「睡眠中の脳は夢と現実を区別することができない。それゆえ、悪夢を見て目が覚めたときにはたいていの場合、汗をかいて息を切らし、心臓がドキドキしている。これは、闘争・逃走反応が引き起こされているからだ。このストレス反応は、起きている間に経験するどんなことよりも激しい場合がある」のだそうです。

今の私は怖い夢は滅多に見ませんが、息子は時々夢の中で怒っているので、きっとストレス満載なのでしょう。
日々の行動を見ていれば納得できます。
歯ぎしりも激しいですからね。

さあ、あなたはいかがでしょうか?
怖い夢、見ますか?

 
 

(フルーツパフェ 撮影:中川善博 #Xiaomi)

 
 
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きめ細やかな心地よさは癒やしである

声・話し方・歩き方など、ふとした仕草にその人の特徴が現れますね。
実は、お料理にもその人の特徴が現れるんですよ。
あまりにもその人の特徴が反映されていて、もう笑ってしまうほどです。

ところで、人間は人と接しながら生きていくので、人間関係は心地よい方が落ち着きますね。
あなたの周りに波風を立てる人はいませんか?
そういう人はきめ細かさとは対局にいる人かと思います。

滑らかな面は見ても心地よいし、艶も生み出します。
触ってみると滑るような手触りで癒やされます。
シルクに触れていると、とても心地よい自分に気づきませんか?

これは人間にもそのまま当てはまります。
その人の動作すべてがきめ細かだったら、どんなに心地よいことでしょうか。
小説にも、映画のワンシーンにも、そんなハッとする動作が登場します。

春は人事異動もあって、人間関係が大きく変わる季節です。
あなたはどんな人と接していくことになるでしょうか?
きめ細やかな心地よさを失わず、上質の手触りを楽しめる人に恵まれますように。

そして、ご自分もきめ細やかな人になれますように。

 
 

(京都市左京区のお寺にて 2025.3.25)

今年は開花が早まっている京都です。

 
 
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誰に接するか 誰と話すか どんな場所に身を置くか

最近つくづく思います。
「歳を重ねると、それまでいかに生きてきたかが問われる」と。
まさに人生の晩年は「総決算」です。

「若いときにはいつでも何でも出来るような錯覚」をしていますが、だんだん現実に押しやられて、「出来ることがそんなに多くない」ことを知ります。
そうこうしているうちに人生も半分を過ぎ、一念発起して何かに挑戦しても、年齢は容赦なく迫ってきます。

そして晩年。
晩年になると明らかに個人差が出ます。
それまでどんなふうに生きてきたか?
何を考えていたか?
どんな人に接したか?

 
 

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先日、97歳で動画を配信している人を知りました。
お顔も話し方も97歳には見えないお元気な男性で、元教師をされていたようです。
そこには知識だけでなく、人間性がたっぷりと画面越しに伝わってきて、昔の教師の素晴らしさを感じました。
こういう人が近くにいらしたら、しょっちゅう遊びに行って色々お話をさせてもらいたいなあと思ったほどです。

なぜなら、そこには「愛」があるからです。
口に出して言う言葉ではなく、行動に愛があるのです。
動画の男性が学生の頃、教師から感じた一瞬の愛を語っていて涙が流れました。
これが本当の人間だよねという出来事です。
今の時代には通用しない行動かもしれませんが。

 
 

誰に接するか、誰と話すか、どんな場所に身を置くかは、波動的にとても影響があります。
先日「ゆるゆる會」のご案内をしましたが、実はこの私が一番楽しみにしているかもしれません(^o^)
誰かのひと言が悩みを吹き飛ばすかもしれませんし、気づきをもらえるかもしれません。
「自分以外はみな師」という姿勢はとても謙虚ですよね。
私も謙虚に塾生さんの言葉に耳を傾けたいと思います。

 
 

(中川式糠漬け 料理:京料理人  中川善博)

この糠漬けがあまりにも美味しくて、ついつい食べすぎます。
季節の変わり目は、発酵食品を特に多めに摂っておきましょう。

 
 
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