中川式糠床を発送してから2週間が経ちました。
静かだったのは1週間ほどでしょうか?
2週間目に入ると次々中川さんのところにメールが入り始めました。
どれもお渡しした覚え書きをしっかり読み込んでくだされば、何が問題でどうするべきか判断出来るようになるはずなのですが、どうもビクビクして思考停止している人が多いようです。
毎年そうですが、糠床をダメにしてしまう典型例は塩不足とエアレーション不足です。
糠漬け講座で二種類の混ぜ方をお一人ずつ体験していただきましたが、それがきちんと出来ていない可能性もあります。
一方塩不足ですが、これは陰性タイプの人が陥りやすいパターンです。
常々お塩に対して控え目な癖がついているのでしょうか?
判で押したように塩不足の陰性さんが続きます。
中には「塩を小1/2程足そうかと」書いてあるメールまで届きます。
お吸い物を作っているわけではないのですから、小さじはないでしょうとビックリすると同時に、そんな認識はどこから出てくるのだろうと驚きます。
メールに「塩辛さがあるから塩は足りている」と判断する人が多いのですが、これにはかなり疑問があります。
それは熟(な)れた塩は塩の角がとれて、まろやかさが出るため、塩がそんなに入っていないように感じるのです。
それはしっかり熟成してから届けられた中川式糠床の塩味です。
しかし、入れたばかりの塩は角があって、舐めると塩辛さが前面に出てきます。
試しにキャベツでもいいから刻んで塩をまぶして5分くらいで味見してごらんなさい。
塩の味がガンと来ますが、時間とともにまろやかな味になってきます。
おむすびの握りたてと時間が経ってからの塩味の違いも同じです。
中川式糠床のお塩は驚くほど入っているのですが、しっかり発酵しているため、1日も経たないうちに塩辛さはとれて来ます。
そこをちゃんと理解して塩辛さを判断してくださいね。
糠漬け講座でもご説明しましたが、念のためもう一度注意点を書いておきます。
中川さんへのSOSメールと併せてしっかりお読みください。
【扱い方の注意点】
・糠床の菌は三層で微妙に異なることを理解する。(三層の違いを把握していないと正しい対処ができないので、しっかり理解するように。)
・なぜ「拭く」必要があるのかも理解するように。
・糠床の味見は真ん中から底にかけてもするように。
・酸味としょっぱさが命なので、このどちらも欠かさないように。
・エアレーションと天地返しの目的をしっかり把握するように。
・酸味がない時はかき混ぜないように。
・野菜を漬け過ぎないように。
・乳酸菌が喜ぶ温度帯を考えて管理をするように。
【糠床の質問メールの注意点】
質問メールには次のことを書き、写真も添付するように。
・酸味
・塩分
・旨味
・混ぜ方
・漬けた時間
・漬けた野菜がある場合はその写真
<過去記事>抜粋
・必読!「糠床の管理方法1 塩加減」
・糠床と塩味の感じ方
・糠床注意報 塩分不足に注意
・糠床と塩分の関係
・中川式糠漬けは数字にとらわれていると間違うことがある
(スイカの糠漬け 料理:中川善博)