排毒 体の不調はすぐ消そうとしないで遡って考えてみよう

【夫の排毒症状】

少し前に埼玉の家に帰ったら、夫が体に出た赤い発疹を見てくれという。
皮膚科に行ったけど何が原因かわからないと言われたそうな。
いや、正直なお医者さんでよろしい(笑)
胸にも背中にも出ていて、あらあらこれは可哀想という感じ。

数日後、息子が夫の体の写真を撮ってメールをしてきた。
「お父さん、かわいそうだよ」って。

その写真を見て、はたと思い当たった。
排毒だ!

 
 

以前、埼玉に帰ると、夫はテレビを見ながら足をマッサージしている時があった。
なんでも官足法に興味を持ったようで、今年の夏には泊りがけで日本CI協会の講座を受けていた。
私も昔受けたことがあって、それ用の道具も家にあったのだけど、その時に夫はあまり興味を示さなかった。
でも、昨年の交通事故以来、自分の体を治すことに関心が出てきたらしく、いつの間にか官足法を習いに行っていたのだ。

それで息子に、「それは排毒だとお父さんに伝えて」と返事しておいた。

昨日埼玉に帰って、夫の体をチェックすると、もう赤みはなくて、少し普通の肌とちがう程度の色に落ち着いていた。
痒みもないそうだ。
やれやれ。

足の裏には体中のツボがあるから、せっせと刺激して、ちゃんと反応があって、夫もビックリしていた。
いやいや、体ってそういうものなんです。
ちゃんと反応できる体でよかったね。
まだまだ大丈夫ですから、お仕事頑張ってください!(笑)

 
 

【体の症状はすぐ消そうとしない】

ところで、足裏の刺激でも、整体でも、マッサージでも、体に刺激を与えると、それに応じた部分が反応を始める。
その反応はさまざまだが、眠くなったり、汗が出たり、痛みがあったり、皮膚に変化があったり、お小水の回数が増えたり、寒気を感じたり、熱が出たり、鼻水が出たり、個人差がいっぱいある。

長さも2,3日だったり、もっと長かったり、これも人それぞれだ。
大事なことは、それらの反応にオロオロしないことだ。
多くの人は、体に何らかの症状が現れると、すぐそれを消し去ろうとするけれど、その症状こそが体を良い方向に向かわせてくれるものであって、消すべきものではないのだ。

日常とは違う症状が体に現れた場合、その少し前には何をしたかな?と、時間を遡っていけばよいのだ。
場合によっては、何か月も何年もさかのぼる必要があったりする。
そして、体は自分の体をあるべき姿に戻そうと頑張っているのだから、その応援をしてあげるのが持ち主のとるべき態度である。

よく、病院に行ったから、整体に行ったから、あるいは鍼灸に行ったから、すぐ治したいと性急になる人がいるけれど、時間をかけて悪くなったものは、快復までに時間を要すると覚悟しておいた方がよい。

そして、体というのは常に右肩上がりに良くなるのではなく、一旦悪くなってから良くなる、つまりV字回復することが多いことを知っておこう。
つまり、その不愉快な症状は、良くなる前の状態かも知れないのだ。

世間では「日にち薬」というものが知られている。
昔と違って、今は病院も多いし、お薬も豊富だから、つい急いで治そうとするかも知れないけれど、緊急の場合を除いては、少し様子を見るくらいの気持ちがあってもいいかなと思う。

 
 

【生き方を変えなくてはいけない場合もある】

しかし、どうしても休めない、代打がいない、そんな立場の人はつらいよね。
それでも、可能な限り体を労ってあげてほしい。
今の無理は、後でなんらかの形で体を襲ってくるから。

できれば、のみ薬や注射でその症状を消さないでほしい。
体からの信号をしっかり受け止めてほしい。

受け止めたら生き方を変えなくてはいけない場合があるかもしれない。
だったら変えてみよう。
このままではもっと大きな病気をしますよ、という体からのメッセージかもしれないから。

 
 

【食べ物】

普段は体力のあるが、調子が悪いなと思ったら、動物性を減らして野菜を増やそう。
動物性は体内で分解される時に肝臓に負担をかけ、それを濾過する時に腎臓に負担をかけるので、まずは動物性の摂取を減らし、解毒を助けるために毒消し効果のある野菜や果物を多くしよう。
玄米を食べている人なら、小豆玄米ごはんがおすすめ。
体力を過信せず、毒消しをせっせとしてほしい。

普段は体力のないは、造血作用のある動物性を摂ってみよう。
もちろん、毒消しのための野菜や果物も摂りながら。
根菜類を消化しやすい状態にして摂るのもおすすめ。
なるべく体を温めるような食べ物がよい。
体力のない人には胃腸が弱い人も多いけれど、だからといって消化の良いものばかりにしなくてもよい。
体は使いながら丈夫にすることも必要だから。

 
 


(青菜と焼きキノコの酢の物 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

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