「映画は監督で観る」といいますが、それが本なら「編集者で読む」というのが私の選択基準です。
いや、本は作者で読むという人がほとんどかもしれませんが、「この編集者の考えていることはこういうことだったのか」と、何冊か読みながら「その人」を知っていくのはとても愉しいものです。
会ったことのない編集者であっても、その人と一緒にお酒を酌み交わしながら語り合ったときと同じような満足感に浸れるから不思議なものです。
とはいっても、この満足感は私だけの一方的なものなのですが(笑)
編集者が情熱を込めて作り上げた本は、行間を読むようにして読むのが私流。
そして最後に、「この本を作ってくれてありがとう」という気持ちで本を閉じます。
今回読んだ本は、「子どもが幸せになることば」です。
編集者は、「読みたいことを、書けばいい。」の今野良介さん。
え? 71歳の私が子育ての本を?
いえいえ、そこらへんの子育ての本とは、大きく違います。
71歳の私でも、「自分を育てるために」この本を読んでよかったです。
お子さんがいない人でも、あなたの心に引っかかっていることの答えがこの本から得られるかもしれません。
なぜなら、誰しも子どもの頃があったからです。
もし、心に引きずっているものがあるのなら、その時まで遡って絡まった糸をほぐすことが出来るかもしれません。
今、子育てに疲れている人は、本なんて読む暇がないかもしれません。
本を読むより眠りたいのが素直な気持ちかもしれません。
でも、この本はきっとあなたに新たな生きる力を与えてくれる。
そんな気がします。
(子どもが幸せになることば 田中茂樹著 今野良介編集 ダイヤモンド社)
今野良介さんの紹介記事はこちらから読めます。