マクロビオティックでは大きなお便りと小さなお便りの観察が重要な健康管理となります。
それは体の中の状態を教えてくれるからですね。
むそう塾では、玄米の炊き方を教えていますが、お通じに玄米のつぶつぶが見られるうちは合格の炊き上がりにはなりません。
こういう玄米ご飯は玄米の良さを充分に吸収できないので、むそう塾ではそんなお通じにならない炊き方を伝授しているわけです。
ところで、私は今週の木曜日、突然便の臭いが変わりました。
食べたものによって便の状態が変わるのは当然なのですが、何か腸の中で異変が起きているような臭いだったのです。
便のやわらかさに問題はないのですが、いつもと違う感じがしたのは間違いないので、色々と考えてみました。
と同時に喉が怪しい感じもします。
排尿の回数も増えて来ました。
もしかしたらウイルスが入ったのかな?と思い、断食を始めました。
ウイルスが体内に侵入したら、ウイルスにエサを与えないため断食をするのが一番なのです。
もしウイルスなら猛烈な勢いで広がりますから、刻々と体調が変わります。
しかし、その勢いはないので、菌かも知れないと思い、それなら腸内環境を良好にしてくれる方向にすればよいのだからと思い、糠漬け断食をしました。
糠漬けとお水でまる二日間あまり。
断食明けの一口目は中川さんの海老真丈の煮物椀でした。
何と贅沢な断食明けでしょうか!
その後は蛤しんじょうです。
(煮物椀が美味しすぎて、悶絶している塾生さんがゴロゴロいました。)
夜には中川さんが蛤のお吸い物を作ってくれて、これがまた染み入るように美味しくて、体にミネラルがぐんぐん入って行くのが分かりました。
* * *
今回私が思ったこと。
それは糠床というのは微生物が絶妙なバランスを保っている時には決して臭くなく、むしろ良い香りです。
特に中川式の糠床は、そのフルーティーな香りが特長で、とても癒される香りなのです。
便も同じで、マクロビオティックでは色や硬さやニオイをチェックしますが、動物性や甘いものを減らすと便のニオイが変わって、臭いニオイではなくなります。
考えてみるとこれは当然のことで、腸内細菌も、乳酸菌を主とする糠床の世界も、嫌なニオイの時は良くない状態だと判断して間違いではありませんね。
特に糠床は発酵しながら菌のバランスを調整するのですが、人間の腸内もまた腸内細菌が影響するのですから、そこに乳酸菌たっぷりの中川式糠漬けの断食はピッタリだったのだと思います。
もちろん、今朝はいつもどおりの体調に戻っていますので、糠漬け断食はミネラルを失うことなく実行出来る良い方法だと思いました。
なお、今回私が食べた糠漬けは大根のみでした。
大根の殺菌力がほしかったからです。
ということで、私の中に入った何かの菌は戦に負けたようです。
(煮物椀と吸い汁 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
体への吸収力は液体の方が早いので、固形の食べ物で回復を狙うより、液体での回復を考えた方が効果的です。
特に断食明けは回復食に要注意です。
なお、今回は水分として、第一大根湯、小豆の煮汁も少量併用しました。