日本人(特にアトピーの人)はなぜ小麦粉を多く摂らない方が良いのか?

マクロビオティックでは穀物を主体として主食を6〜7割摂ることを奨めています。
この穀物については国によって種類が異なりますが、日本人ならお米が該当します。
そのお米も一物全体の観点から玄米が望ましいとされています。
では、パンなら駄目なの?というご意見が出てくるでしょう。
パンはご存知のとおり原料が小麦粉です。
小麦も穀物に変わりはありませんが、お米とは性質が異なるのでそこを陰陽で考える必要があります。
マクロビオティックでは何かを判断する時は、陰陽で考えるのですが、この場合はお米と小麦粉の陰陽を考えることになります。

まずお米と小麦の産地ですが、お米は高温多湿のモンスーン地帯で穫れるのですが、小麦は比較的乾燥した寒い地方で穫れます。
ですから日本に住む人とヨーロッパに住む人が同じ主食でないのは当然なのです。
日本人ならお米を食べる方が体調が良くなる人が多く、小麦を食べる方がトラブルを抱える人が多くなるのも何となくお解りいただけますか?

ちょっとお米と小麦の特性について比較してみましょう。
お米は保湿の良い土地に水をはって作りますので、暑い夏には水分をうまく逃すための気孔が稲の葉にはいっぱいあります。
しかし小麦は比較的寒くて乾燥した土地で(さらに寒い季節に)育つので、水分を逃がさないように葉っぱの気孔は稲に比べて少な目になっています。
これを食べると、お米は体内の水分を滞らせないように気化出来るのですが、小麦は体内に水分を閉じ込めようとします。
つまり汗腺に影響が出るのです。

アトピーの人の多くは体内に水分が滞りやすく、そのために今のような空気の乾燥している季節には、アトピーが増悪傾向になります。
ですからアトピー治療に最も良いのは汗をかくことです。
温泉治療がアトピーに効果を発揮するのも、この汗の問題が解決されるからです。
マクロビオティックでは、アトピーの人には小麦粉製品を避けるようにいうのは、このような背景があるからです。

小麦粉製品が好きな人はお肌が乾燥してザラザラして来ますね。
望診をすると、ほっぺやお口のまわりがガサガサしている人がとても多いです。
お菓子の多くは小麦粉を使いますので、それだけでも良くないのですが、お砂糖に代表される甘味料もまた体内で水分を溜め込んでしまう性質があるのです。
ですから、スイーツ好きの人はどんどん水はけの悪い体になって行き、まるでヨーヨーのように膨らんで来ます。

とまあ、主食だけに限らず、人間は食べたもののようになるので、一番割合の多い主食だけでも自分に合った種類をいただくことが一番健康への近道になります。
もし今あなたがアトピーで苦しんでいるなら、まずは主食を見直しましょう。
そして腸がきちんと改善するまでは、小麦粉を使ったお菓子も控えめにしましょう。
汗のかける体にすることがアトピーから脱出する一番の方法です。

 
 

白米のようにやわらかい玄米ご飯 むそう塾 マクロビオティック料理教室

 
 

(白米のようにやわらかい玄米ご飯 料理:陰陽京料理人 中川善博)

 
 
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コメント

  1. おはる より:

    美風さん、おはようございます。
    わかりやすい説明をありがとうございます。

    年明けのこの時期は毎年アトピーが悪化することを繰り返してました。
    主食は玄米が主ですが、うどんや蕎麦、素麺などの麺類は喉越し良く、お汁もおいしいので時々いただいてました。小麦粉でした、。
    空気中の湿度はあった方がいいし、体内に水を滞らせるのはよくない。
    水、そしてその循環、ってすごいと思いました。
    同じ市内でも場所によって湿度が違い、旅先や隣県でも湿度が変わると身体への影響、体感の違いを感じます。人の身体も自然界の一部なんだと実感する時です。
    まとまりなくなってしまい申し訳ありません。

    白米のようにやわらかい玄米ご飯が、とってもおいしそうです。

    • マクロ美風 より:

      おはるちゃん、こんにちは。

      皮膚は内臓のお知らせ窓ですから、まずは腸の状態を考えます。
      さらに腸は脳と結びついていますから、精神的な滞りを考えます。
      そうすると、あらあら、いっぱい該当するじゃありませんか!
      おはるちゃんは迷いの払拭を目標にしましょう。
      これだけでおはるちゃんのアトピーは解決するはずです。
      今は「迷うのが趣味です」状態ですが、それは明らかに陰性な思考です。
      迷わない背景には、勇気や度胸や決断や責任などが一緒にあります。
      それらの一つひとつが陽性になって初めて迷いは減ります。
      玄米だから、小麦粉だからという発想はそろそろ卒業しましょう。
      食べ物が人間に及ぼす影響は大きいのですが全てではありません。
      むしろ精神面の方が影響が大きいです。

      目標は「何を食べても平気」でいられる体です。
      マクロビオティックの仕切り直しを!

  2. てんこ より:

    美風さん、こんにちは。

    >迷わない背景には、勇気や度胸や決断や責任などが一緒にあります。
    おはるさんへのコメントのこの文章に、とても惹かれました。
    もとから長時間悩むのが苦手で、さっさと決めてさっさと行動してしまう傾向がありましたが、むそう塾でマクロビオティックを学んでからは本当に迷いがなくなりました。
    どちらへ進めばいいのかは陰陽が示してくれるので、後は現状に合わせてどう行動するか、それだけなのだと思います。
    勇気、度胸、決断、責任、一見重そうなこれらの言葉達を軽々と飛び越えさせてくれるのが無双原理なのですよね。

    迷いがなくなった事に加えてもう一つ、『損をする』、という概念が私の中から無くなった気がしています。
    他の人からみて損をしてしまったような状況も、その状況を招いたのは自分の選択なのだから、損というよりもあくまで『結果』と思えます。
    大変な仕事を引き受けたりして損をしているように見えても、それで全体が望ましい状況になるのなら、やはり損というより良い結果になって得をした、と思えます。
    『損をした』という感覚を感じなくなってから、いろいろな選択が楽になりました。

    何を食べても平気でいられる体は、何が起こっても柔軟に対応できる精神と繋がっているのですね。
    むそう塾の深い学びに感謝です。

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