他人に育ててもらう

3月22日に息子は大学を卒業予定だ。
就活なんてどこ吹く風とばかりに車を乗り回し、趣味に生きた4年間だった。
ひょんなことから始めたアルバイトで、3日目に将来の仕事に対する思いが変わったそうな。
それは親が口を酸っぱくして伝えたかった内容だった。
でも、親から言われても息子は納得しなかった。
それなのに体験すると1日でも見方が変わってくる。
これほど親からの言葉は伝わりにくいということなんだね。
よく「他人の飯を喰う」というけれど、他人に育ててもらう部分の何と多いことか。
親はつい子供を護ろうとするからいけない。
どんなに意識しても、内面から溢れる情があって、どうしても理想的に振る舞えない。
もっと心を鬼にしなければと思っても、やはり情に流されてしまう。
つくづく、人間って他人に育ててもらうものなんだなぁと思う。
親が子供にしてあげられることは、人生にとって本当に必要なことの何百分の一にも満たない。
それどころか、人間関係の骨格部分は他人から学ぶものだと思う。
稀に親から多くのものを吸収して、立派な大人になっている人もいるけれど、大多数は親以外の他人に育てられているのだと思う。
じゃあ、親の役目って何だろう?
それはきっと、子供が外で他人から学ぶための下地づくりをしてやることなんだと思う。
大きく学べるための下地。
私は息子にどれだけの下地を作ってやれただろう?
これからご縁のある職場で、先輩方に可愛がってもらえる人間であってほしい。
母は精一杯下地づくりをしたつもりだ。
みんなに育ててもらうんだよ、息子よ。

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