マクロビオティック料理と中川式料理(1)

むそう塾の第2期幸せコースが始まって半年が経ちました。
今月は煮物でしたが、そばで中川さんのお料理を見つづけた者として特別に感じることがあります。
塾生さんは作ることに神経が行って、中川式料理の素晴らしさを充分にご理解いただいていないと思いますので、あえて私が書かせていただきます。
すでにご存知のように中川さんは京都の老舗料亭「萬亀楼」さんで修業されて、ご自分のお店でお弟子さんを沢山育てられた腕の持ち主です。
聞くところによると、お若いうちにすでに萬亀楼さんの後継ぎに嘱望されるほどの実力がおありの方だったようです。
その中川さんに家庭料理をなんて無茶なお願いをして実現出来た背景には、中川さんの並々ならぬ研究心がありました。
料亭料理ではなく、素人がご家庭で再現出来る美味しさと方法を求めて、中川さんはおびただしい試作を重ねてくださいました。
その結果を幸せコースでお伝えしています。
ですから、幸せコースの料理方法は、中川さんが萬亀楼さんで覚えたままではなく、新しく中川さんが研究して考え出した料理方法です。
たとえば煮物一つをとっても、まったく煮物を作ったことのない人にとっては、「煮物ってこうするんだぁ♪」と中川式でなく当たり前として覚えてしまうことでしょう。
しかしそれは通常の方法と大きく違っていたりします。
そこが中川式なのですが、その違いが初めての人には判らないと思います。
また、一般的にマクロビオティックのお料理教室で教える方法とも違います。
一般的なマクロビオティックのお料理教室では一応陰陽を踏まえてお料理をしますが、私から見ると、それは時として理論が先行してお味はイマイチのところが多いように思います。
さらに、陰陽を本当に理解しているのではなく、頭で考えただけの方法であることがしばしば見受けられます。
中川さんが編み出すお料理の方法を見ていると、「なるほど?、そこで陰を使うのか!」ということがかなりの頻度であります。
ということは、私が習ったマクロビオティック料理って何だったんだろう?
そんな思いがしょっちゅう頭を巡ったものです。
中川さんのお料理を見ていると、いかに陰陽に忠実にお料理をしているかが分かります。
陰性とは?
陽性とは?
この二つの特性を究極まで追求した結果が中川式料理の一部にあります。
あえて一部というのは、中川式にはあまりにも多くの背景があって、簡単には語り尽くせないからです。
こんな裏話をまた書こうと思いますが、長くなるのできょうはこの辺で。

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コメント

  1. 夏目 より:

    美風さん こんにちは。
    お忙しい中、大切な事を記事にしてくださりありがとうございす。
    はい。すっかり目の前の作る事に神経が行っているので、
    改めて、中川式の凄さを認識させていただきました。

    いつも本当に手品みたいに、あっ!なるほど!え?ということが
    あります。そんな事を身近に感じられる事って貴重な経験です。

    陰陽を忠実に=素材の事を知り尽くしているということだと
    中川式を教えていただいて思います。
    そして、長い間の大変な修業と職人としての経験をふまえて
    研究された事を惜しみもなく口伝してくださる心意気がとても素晴らしいと思います。
    むそう塾生で良かったと思う事ばかりです。
    いつも本当にありがとうございます。

  2. エリコ より:

    美風さん こんにちは

    今日も美風さんの新しい記事を読めることを大変嬉しく思います。ありがとうございます。

    中川さんにお料理を教えていただけること、美風さんの座学、来年が本当に楽しみです。そして、このようなご縁に恵まれていることに感謝しています。春から存分に吸収できる自分でありたいと思います。

    ところで、先日も過食に関する記事を発信していただきましたが、私の過食は年月を掛けてすこしづつよくなっていましたが、中川式玄米をもりもりいただくようになってからまた変化がみられました。これからも、むそう塾の皆さんを見習って、丁寧に毎日を送ることを心がけようと思います。

    いつか聞かせていただける裏話の続きを心待ちにしております^^

    美風さん、中川さん、いつも本当にどうもありがとうございます。

  3. たけ より:

    最近は仕事を辞めて、自給自足と子育て中心の生活でなかなか書き込み出来ない毎日ですが、ストレスも無く充実した楽しい毎日を過ごしてます。

    僕自身も5年という短い期間でしたが懐石料理の板前をとして働いた事は今となって良い経験になったなと思います。
    マクロと日本料理の考え方、2つを知っておくことで
    料理の幅もより広がると思います。

    日本料理も一通り学ぶには最低でも15年かかると言われた事があります。

    四季を通じて採れる食材の種類の豊富さや技法の多さなど盛り付けの美しさなど本当にすばらしい文化だと思います。

    日本料理も道とつかないけど武道、華道、書道、茶道に通じるものがあり、きっと中川さんもそういった部分も伝えていきたい一つと思っている気がします。

    糠漬け一つにしても、かつら剥きひとつにしても、ご飯の炊き方にしてもその一つ一つが道。

    中川さんと美風さんの伝える本物の料理。
    これから広がっていく事を楽しみにしてます。

  4. マクロ美風 より:

    夏目さん、こんにちは。

    >いつも本当に手品みたいに、あっ!なるほど!え?ということが
    あります。

    本当にそうですよね。
    特にモバみそは手品そのものでしたね。
    手品もそうですが、人前で鮮やかにサッと決めるには、その蔭で気の遠くなるような練習と努力があるんですよね。
    何の道にも練習と努力はつきものです。
    とりあえず私達はお料理の分野で頑張ってみましょう。

  5. マクロ美風 より:

    エリコさん、こんにちは。

    いよいよ来年から幸せコースですね。
    何年この日を待ってくださったことか。
    お引っ越しと重なって大変ですが、ひと月に1回エネルギー充電のおつもりでむそう塾にいらしてください。

    過食のことは、中川式玄米ご飯がパスポートレベルで炊けることによって、格段に変化が出て来ます。
    帰国後はもっと細かくアドバイスできるでしょうから、きっと過食とは無縁になると思いますよ。

    記事の続きも早く書かないと(汗)

  6. マクロ美風 より:

    たけさん、お久しぶりです。
    懐かしいなぁ^^

    もう、すべてたけさんの仰るとおりです。
    日本料理の世界にいらしたたけさんだからこそ、むそう塾のことや中川さんのことをご理解いただけるのだと確信します。

    「道」
    この言葉は奥深いですが、実は日常のそこかしこに「道」はあります。
    要は意識するかしないかの違いだったりするんですよね。
    それを意識してみるとこんなにも素敵になれるよ。
    そして、人間って素晴らしいね。
    こんなことを皆さんと共有できたらいいなと思っています。

    途中で怪我をされたりして大変な年でしたが、これからもご活躍されることを願っております。
    コメントをいただきまして、ありがとうございました。

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