からだ」カテゴリーアーカイブ

毒消しのススメ いつも体内クリーニングを意識しよう

毒消し。この耳慣れない言葉を知ったのは、私がマクロビオティックを知ってからです。
一般的に言い換えると、薬味にスポットを当てた感じですかね。
お刺身のツマ(関西ではケン)、わさび、生姜、大葉などなど。
焼き魚に大根おろし。
揚げ物にレモン。
昔から自然に組み合わせてきた食材が、実は「毒消し」という役目を果たしていたということです。

「毒消し」という言い方はきついので、「中和」という言い方をする人もいますが、私は体への効果を考えると、やはり「毒消し」でよいと思います。
言葉の問題は別として、ほとんどの人が毒消しを十分にできていないと思った方がいいです。
年齢を重ねれば重ねるほど、体内には負担になるものが溜まっていますから、定期的にクリーニングするつもりで、意識的に食べ方を調整するのが良い方法です。

つまり、毒消しの材料となる食材を積極的に多く摂る食べ方です。
もしくは、「食べない」こともクリーニングになります。
多くの場合、体に負担になるのは、動物性の食材、油、甘いもの、酸化したものなどです。
ネギ類、キノコ類、柑橘類は代表的な毒消し食材です。

内臓の強さにはとても個人差があるので、一律に決められませんが、「なんか調子が悪いな」とか、皮膚に痒みとか湿疹が出た場合は、すぐ対処しましょう。
皮膚からはいっぱい排毒してくるので、「体の中で不都合が起きていますよ〜」というお知らせなのです。
このお知らせにはすぐ耳を傾けてあげましょう。

 
 

***

常日頃から大根・生姜・わさび・にんにく・唐辛子・レモン・梅干しなどを摂っていますか?
お魚やお肉だけ食べて、添え物は残していませんか?
こういう人は間違いなく毒消しができていませんので、よほど内臓が強くない限り、そのうちに病気が見つかってしまうでしょう。

理想的な食べ方は、限りなく毒消し食材を多めにすることです。
毎回そんな食べ方はできないという人もおられるでしょう。
そういう人は夜だけでも、休日だけでもいいので、お野菜のみ食べてみましょう。
主食を抜いてお野菜だけ食べるのです。
私は1週間に1回はこういうことをしています。

中でも食養的に著しい力を発揮するのが大根です。
大根は生でも加熱しても美味しく食べられますが、生で食べると酵素の力が働くので理想的です。
特に大根おろしは効果的で、毎日大量の大根おろしとお味噌で、30年来のアトピーが2週間で治った報告もあるほどです。

余談ですが、歌手の小林旭さん(現在85歳)が古希を過ぎた頃、毎晩350グラムくらいのお肉、中型ボウル一杯の野菜、中丼一杯のご飯を食べていたそうです。
お酒は飲まなくなっていたそうですが。
81歳からYouTubeも始めたそうで、そういう精神面のあり方も毒消し効果につながるんですよね。
確かにあの眉毛を見ると、老いはそんなに感じません。よほど腎臓がお強いのでしょう。

 
 

(教室の掛け花 ゴボウズオトギリ マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
カテゴリー: からだ | コメントする

風邪をひいてしまった場合の対処法 内海聡医師のXより

内海聡医師が風邪にかかってしまった場合の対処法を、X(旧Twitter)に投稿されていました。
むそう塾でも同じような指導ですし、マクロビオティックのお手当も併用していますので、とても納得できると思います。

ここで注目すべきは食べ物です。
このブログを見てくださる人は、「風邪を引いたら食べない」というのは常識になっていることでしょう。
でも、治りかけのときに何を食べるかは、結構バラつきがあると思います。
そこのところが詳しく書かれていますので、ぜひお読みください。

ここが重要ですね。
—-回復期になると食欲が出てきますから、直接糖を避け揚げ物や植物油を避け野菜を避けてください。野菜が意外と思う人がいるかもしれませんが、もともと野菜が消化に悪いのは常識的なことです。淡泊な肉のおかゆや魚などのおかゆでミネラルは多めにして、場合によっては生薬やハーブを入れるのもいいでしょう。—

 
 

***

下記にご紹介しておきます。

 
 

内海聡医師のXより>

最近風邪感冒や胃腸炎みたいなのが流行っているそうです。昔から風邪や感冒や胃腸炎になった時はいろいろな方法がありました。しかし最近の大人はこんなことも知らないで病院に行くのでお話になりませんね。風邪薬や対症療法薬がダメという話はこの記事ではもうしないで、そちらは調べてもらうとして具体的になってしまった時、どうするかを考えてみましょう。

また症状についても認識を改めることが必要で、発熱、吐き気、下痢、じんましん、頭痛など、治すために出ているモノであり消してはいけないものだと考えられなければ、方法論を考えても意味ありません。 一言で表現するなら「食うな、動くな、寝てろ」になるのですが、これだと不安に思う人もいるようですね。不安=学んでないだけなのでクレクレといえばそれまでですが、もう少し詳しく書いてみます。

まずこのような感染症になった時重要なのは食べないことです。動物もそうしますが食べることは体に負担にもなります。食べていない時に体は免疫を高め酵素を活用し治そうとします。病院で胃腸炎の時に絶食にするのも理屈は同じです。ただしここで重要なのは水とミネラルはしっかり摂ることを勧めたいということです。 老人でも子どもでもそうですが、感染症の時に困るのは脱水とミネラル不足、それに続発する意識障害などです。

よってしっかり温まりながら水とミネラル(具体的には天然塩)をとって様子を見るのが一番良い。梅干し、レモン、生姜、味噌などをうまく使うのもありです。解熱薬は体温が42度に達するまでは使う必要はありません。咳止めや吐き気止めや下痢止めはもちろん悪くなったり治癒期間が延長するので、吐くときは吐く、下痢はしっかり出して、その分の水分やミネラルを補充するのが重要です。

この治癒期間を短くしたいときは自然療法、栄養療法、ホメオパシー、漢方などをうまく使えばよいでしょう。どれがいいとか言えるものではありませんが、スギナ茶、ビタミンC、レメディ、漢方などどれも治癒力を助けるものです。これが治すのではないということがポイントであり、治療家でも代替療法をやればよいなどという人は皆嘘つきなので注意しましょう。

お風呂については私は勧めませんので、汗をかいてもしっかり汗を出し切り汚いとか考えないのも重要です。 回復期になると食欲が出てきますから、直接糖を避け揚げ物や植物油を避け野菜を避けてください。野菜が意外と思う人がいるかもしれませんが、もともと野菜が消化に悪いのは常識的なことです。淡泊な肉のおかゆや魚などのおかゆでミネラルは多めにして、場合によっては生薬やハーブを入れるのもいいでしょう。

回復期をすぎたら雑食で偏った食事をせず栄養豊富なものを食べてください。また、こういう感染症になるのがいいことだという嘘を言っている人がいますけど、本来は感染症にならないのがいいのであり、なっている段階で身体に悪いことと日々の食事が間違っていることを自覚してください。 最後にどのタイミングで西洋医学を使うのかをご紹介します。一番は意識障害がみられるときでこれは脱水の危険があります。

また長引いて痰などが変調し呼吸障害が出てきたときは、当然肺炎などの可能性があるので病院に行っていいでしょう。あとは吐下血などがある時ももちろん病院に行っていいですし、急に途中で腹痛が強くなったり、便などが逆に出なくなっているとき(腸閉塞など別の要因の可能性がある)も病院を利用するのは構いません。西洋医学の利点は救急であり重症時の対症療法であることを忘れないようにしましょう。
午前8:17 · 2024年7月24日

 
 

(参鶏湯スープ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

風邪かな?と思ったとき、病み上がりのとき、そんなときにはこのスープが凄く効果があります。
むそう塾生の皆さんは、いつもこれを冷凍庫に保存していて、温めればすぐ飲めるように常備しています。
こういうのがあると心強いですね。

 
 
カテゴリー: からだ | コメントする

元気が出ない時の食事方法 陰陽を間違わないこと

湿っぽい日が続きますね。
体調を崩している人はいませんか?
熱が出ていなくても、体がだるいと感じる場合は、本調子ではありませんよね。
そんなとき、皆さんは何を召し上がりますか?

マクロビオティックを知っている人なら、元気になりたいからといって陽性のものを摂る人がいるかもしれません。
「元気=陽性」というイメージがあるためですね。

でも、もともと陽性な人が元気でない場合(A)と、もともと陰性な人が元気でない場合(B)とでは、摂るものが違います。
人には色々なタイプがありますから、食べ方も同じでないのは当然なのですが、なまじ陰陽を知ることによって、元気になるためには陽性を摂ればいいのだと思いこんでいる人がいます。
(← これが案外多い)

 
 

***

一番近道なのは、体調不良の原因を知ることなのですが、それが思い当たらない場合は陰陽に従います。
A:陽性の人が体調不良 → 陰性食品を摂る。(1日食事を抜くのもよい)
B:陰性の人が体調不良 → 陽性食品を摂る。(1食抜くのもよい)

そもそも、自分は陽性か陰性か分からないという人が時々おられます。
そんな人は、無難な方法として1食抜いてみることですね。2食抜いてもいいです。
そのうちに何かを食べたくなってきますから、その体の声に従います。
ただし、甘いもの以外で従ってみましょう。

 
 

(ラタトゥイユ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾 上級幸せコースの授業より)

 
 

夏野菜だけを使ったラタトゥイユは、陽性さんも陰性さんもどちらでも召し上がれます。
夏野菜は陰性ですが、作り方に陽性さが加わるからです。

 
 
カテゴリー: からだ | コメントする

水の流れをよくすると体調にも変化が現れる 中川善博の例

先日(6月17日)、教室の大掃除を終えたあと、中川さんが見慣れない道具を持って1階に降りてきました。
これから排水管の高圧洗浄をするというのです。
初めて扱う機械なので、中川さんも手探り状態です。
お湯が思わぬところへピューッと飛んで大騒ぎもしました。

グイグイと洗浄が進んでもう終わりという頃、中川さんがもう一つの枡を発見しました。
これはなんだろう?

その枡はどうやら2階の排水を受けているのではないかということで、私が2階の流しの蛇口を開けてみました。
すると、先程の枡に水が流れてきたのです。
この枡は中川さんも知らなかったそうで、なんと35年で初めて2階から1階への排水管を高圧洗浄できたのです。

排水管の洗浄を終えて、「あ〜、気持ちよくなったね!」と帰宅した私ですが、昨日中川さんから面白いことを教えられました。
なんと、背中の痛みがなくなってスッキリしたそうなのです。
そこは腎臓に関係する場所だったので、大納得です。

 
 

***

昔の人は水の流れが滞らないように、様々な教訓を残してくれていますが、それらはすべて健康に影響するからだったのでしょう。
陰陽五行的にみると、「腎」は「水(すい)」に属しますので、水の流れをよくすることによって、中川さんの背中がスッキリしたことはとても納得できます。

今回は家の中での例ですが、一戸建ての家なら敷地内の水の流れも注意しなければなりません。
昔から井戸や池など、水に関することには神経をつかったものです。
方位も関係しますのでね。
私も過去に井戸を埋めて駐車場にする時、神主さんを呼んでお祓いをしてもらいました。

 
 

今は梅雨の真っ最中です。
水回りの注意は、ご自分の体への注意でもあります。
空気自体に水分を含んでいるので、発汗がしにくくて、体内に水分が溜まりやすくなります。
こういう時には、積極的に汗をかきそうなものを食べるのもおすすめです。

また、エアコンを使って室内の除湿に努めましょう。
この時期に体調が悪くなるのは、「水」に関係することが多いので、日々意識して暮らしてみましょう。
お風呂・洗面室・流しなどもせっせとお掃除しましょう。

余談ですが、植木鉢にお水をやりすぎても腐ります。
これを人間の体だと思えば分かりやすいですよね。

 
 

(金沢駅前のスイレン)

水を見るとすぐ排水に興味を持つ私ですが、しっかりその場所も確認してきました。
ゴーゴーと音を立てて流れるように設計されていました。
安心安心。

 
 
カテゴリー: からだ | コメントする

食事日記を拝見して 食箋の有効期間 見事な食生活に感動!

今年も「幸せコース」の食事日記を拝見しました。
病気克服のために陽性に偏ったお食事をしていた人、アルコールが多めの人もおられました。
どちらの人もこれから中庸を目指して調整されれば、もっともっと体調がよくなって、日々が快適になっていくことと思います。

Aさんは、今は生野菜や果物が必要な状態なのですが、以前はそれらを陰性だからと避けておられました。
そのような食箋をもらっていたからです。
体調によってはそういう時期もあってよいのですが、その後に体調が変化したなら、変化後の体調に陰陽を合わせなければなりません。
そうしないと、今度は違った方向への体調不良に進んで行ってしまいます。

 
 

昔、桜沢先生の食箋を大事に10年以上も実行していた人の話がありました。
成長期なのに陽性にしすぎて大変なことになってしまった例です。
陽性にしすぎた期間が長かったため、身長が伸びなかったのです。
桜沢先生が「バカモノ!」と怒ったそうですよ。

食箋の有効期間は短ければ1日ということもありますが、普通は3週間くらいです。
これ以上続けると偏りが出るため、細かく内容を変える必要があります。
これからはもっと自由なお気持ちで、色々なお食事を楽しんでいただけたらいいなと思っています。

 
 

***

本日拝見したBさんの食事日記は、とても素晴らしい内容で驚きました。
マクロビオティックのことは知らなかったBさんですが、健康に関心がおありの方で、ヨガをされたり、ご自分で積極的に工夫をしたお食事をされていました。
それらがすべて陰陽的に合致しているのです。(でも、本人は陰陽を知りません 笑)
そのことに感心しました。

玄米ごはんを習いたいとむそう塾に来られ、ほぼ毎日玄米ごはんを召し上がっておられました。
お味噌汁も発酵食品も毎日摂っておられます。
特に発酵食品は一日に何回も召し上がっていて、素晴らしい内容でした。
水分の量も適切で、その内容も体に悪いようなものは一つもありませんでした。

ちょっと気になるのは、煮物が著しく少ないことです。
今の時代は、うっかりすると煮物がなくても困らないほど食べ物が豊富ですが、煮物の良さはウエットな仕上がりで水分を含んでいることにあります。
この水分が体にとても効果的なのです。
ですから、Bさんにも陰性さを増やしていただきたいなと思いました。

炒め物や揚げ物、さらには焼き物が多いと、どうしてもお料理方法が陽性になってしまいますが、煮物だと中庸な仕上がりにできるので理想的なのです。
むそう塾では「単発煮物講座」がありますので、ぜひ煮物を色々作れるようになって、陰陽コントロールをしてほしいです。
「単発煮物講座全5回」のメニューご案内 2019.9.27

 
 

たとえば、次のお料理はこれからの季節にピッタリの「トマトの煮物」です。
京都では「炊いたん」と表現していますが、グツグツと煮るのではなく、トマトの陰性さを減らしてミネラルを一緒に摂れる料理方法です。
この汁をゴクゴク飲むことによって、熱中症の心配もなくなります。
こういう水分が体には最適なのです。

 
 

(冷やしトマトの炊いたん 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
カテゴリー: からだ | コメントする