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寒い季節の寝具の選び方と体調への影響

【深部体温】

ここ2、3日は12月の割には暖かい日が続いているのですが、本格的に寒くなってくると冷たいお布団に入るのはイヤという人がおられるかもしれませんね。
それで電気敷き毛布を使うお年寄りも多いことでしょう。
あるいは、電気コタツが登場しているかもしれません。

でも、自分の体温より暖かい環境にいると、人は体がだるくなりますし、皮膚に近いところの温度が高いと皮膚が乾燥したり痒くなったりします。
これは床暖房のしすぎでも同じようになります。

人間は眠ることによって深部体温が下がり、体を休めるわけですが、電気毛布などを使用していると深部体温が下がりにくいので、かえって疲れてしまいます。
同じことが電気コタツに長時間入っていることでも起きます。
うっかりコタツでうたた寝をしたあとは、妙にだるい経験がおありでしょう?

ですから一番いいのは、眠る前にお部屋を少し暖かくしておいて、寝具から受けるヒヤッとした感じを和らげたり、寝具そのものを羊毛素材にしておくことです。
もちろん、眠るときには暖房を切ります。

 
 

【寝具】

寝具で理想的なのは、敷きには羊毛、掛けには羽毛です。
羽毛の掛け布団の場合は、毛布などは使いません。
良い羽毛布団は、肩や首周りに吸い付くようにトロンとかかるので、首周りが寒くないのです。
敷き布団は綿より羊毛の方が保温性があるのと、発汗作用があるのでムレません。

1番気をつけることは、眠る位置を床から高くすることです。
以前に「マクロ美風の家事アドバイス講座」をしているとき、フローリングの上に敷布団を1枚直接敷いていた人がおりましたが、これは1番冷えるので絶対やめましょう。
できればベッドに、どうしても駄目ならウールの敷き布団を2枚にしましょう。

 
 

【布団の中まで温めてしまわない】

寝室を暖房する場合は、掛ふとんを頭の方に二つ折りにして、敷き布団の足元の方にエアコンなどの暖かい風を当てます。
1時間暖房しただけもOKです。
部屋の空気が暖まれば、お布団のひんやり感が和らぐからです。

ワンルームで暖房のしてあったお部屋で寝る場合は、起きているときからお布団(特に掛ふとん)の中まで完全に温めてしまわないように、エアコンの風がお布団(特に掛ふとん)に当たらないようにしておきます。

これは、お布団の中まで温まってしまうと、なかなか深部体温が下がらないので、寝付きが悪いだけでなく、夢を見たり、目がさめても体がだるい状態になるからです。

これと同じようなことは、夏にお布団を干して、そのお布団に寝た場合でも起きます。
ですから私は、お布団を干した場合はそのお布団は押入れに入れて、別のお布団に寝ていました。
その日に干したお布団に寝て、なかなか寝付けなかったり、イヤな夢を見たりすることがあれば、それはお布団にこもっている熱のせいです。

こういう場合は、子どもの寝相がうんと悪かったり、寝返りばかり打つようになります。
背中が熱くなるので、逃げるように動くからですね。

 
 

【人工的に温めすぎると体がゆるむ】

夏の暑さや、体を動かしたときには、汗が出て体温調節をしてくれます。
しかし、寒い冬にじっとしていて、暖房や人工的保温が皮膚に近い場合は体がゆるみます。
このゆるみが、だるい感じとなって活動を低下させるのです。

寒い=陰性 → 緊張(陽性)、暖かい=陽性 → 弛緩(陰性)。
マクロビオティックを知っている人なら、この陰陽の流れを理解しましょう。
寒い時にはキュッと締まることが必要であり、暖かい時には穏やかにゆるむことが自然体として必要なのです。

 
 

ですから、真冬に暖かさを求めすぎてしまうと、体調が狂ってしまうのは当然なんですね。
ということで、冬に登場する人工的な方法で暖かさを強調した衣服や下着はおすすめしません。

結論として、床暖房も低めに設定することや、なるべく電気毛布類を使わない方が体調を崩しません。
どうしても朝方寒さを感じる場合は、それはお布団の厚さが薄いのです。
もう1枚お布団を増やしましょう。

足元だけ寒かったら、足元に大判のひざ掛けや毛布を掛ふとんの上からかけましょう。
これだけでも随分寒さが防げますよ。

 
 

【敷布団の上に毛布】

私は今ベッド生活なので、畳の上には寝ていませんが、北海道で育ったときには和式のお布団でした。
そしてお部屋も寒いです。
(昔の家は寒かったのです。)

それでも寝室に暖房はなくて、湯たんぽ1個だけでした。
冬になると母は、お布団を厚くしてくれるとともに、敷布団の上に毛布を敷いてくれました。
これがとても暖かさを増して、嬉しかったのを覚えています。
これは、体温を外に逃さない効果があったためと思われます。

今はベッドなのと、本州ではそんなに寒くないので、私の生活から毛布が消えて何十年にもなります。
自分の体温で寝て、朝はスパッと起きられて、体がだるいこともなく、いたって健康的な日々を送っています。

 
 
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その玄米ごはんは離乳食でも食べてもらえますか?

【玄米ごはんの影響】

先日、マクロビオティック教室を主宰されている方がネットで発信されていた内容にとても驚いています。
それは、玄米ごはんはかたいものです。だから、よく噛んで食べましょう。
小さいお子さんはよく噛めないので、小学生になってからにしましょう。
というものでした。

それはもう、ビックリするのを通り越して、危険だと思ったからこの記事を書いています。
玄米ごはんは白米と同じ炊き方ではかたいです。
それで、時間を増やしたり、水を増やしたり、圧力をかけたりして炊く人が多いのですが、それだけではまだ完璧とはいえません。

まず、玄米で食べることに向いているお米かどうかの選定から始まります。
そして、本当に白米と間違うような炊きあがりの色や、やわらかさを満たしたもののみが玄米ごはんとして食べることに合格です。

そこまで到達した玄米ごはんは、白米と同じようにパクパク食べられます。
そのくらいでないと、食べた後に胃腸に負担がかかってしまいます。
本人は自覚していなかったとしても、私から見ると大いに負担をかけている体調や思考をしている人が見受けられます。

いるんですよ。
マクロビオティックの教室をしているのに、先生が玄米の影響を悪い方に受けてしまっている人が。

 
 

【その玄米ごはんとおかずはベストなのか?】

私が出入りするお店には、レトルトになった玄米ご飯がうず高く積み上げられています。
健康によいと思って購入する人がいるからなのでしょうが、必ずしもそうとは言えない商品もあります。
たまに召し上がるのなら、まあ許せるとしても、それを毎日摂ると体調に影響が出るだろうなあと思っています。

現に、玄米を食べて体調不良になっている人や、そこまでの自覚がなくても、なんとなく不調のあれこれがあって、パワフルな生活が出来ていない人がとても多いです。
それは玄米が原因のこともありますが、おかずのとり方にも原因があります。
つまり、全体の組み合わせが問題なんですね。

よかれと思って始めたマクロビオティック、あるいは玄米食なのに、それが原因で不完全燃焼な日々を送るのは悲しいですよね。
でも、私はそういう人をたくさん見てきました。
だから「むそう塾」を始めて、そんな人たちを救いたいと思ったのです。

 
 

【マクロビオティックのこと】

マクロビオティックは本来、哲学的な考え方が素晴らしくて、それが生活のあらゆる面で役立つのが良いのですが、そちらより極端な食べ方が広まってしまったようです。
その極端さゆえに、体調や考え方が混乱してしまった人を多く見受けました。

また、体調不良の現実を「好転反応」ととらえて、我慢している人も多かったです。
でも私から見たら、それは「食べ誤り」の場合が実に多かったのです。

つまり、「体質や体調に合わない食べ方」をされていたのです。
ですから、玄米を食べればよいわけでも、動物性をやめればよいわけでも、ごま塩をかければよいわけでもなかったのです。

1番大事なのは、「自分の体質と体調を正しく判断する」ことです。
その次に、「その判断に見合ったお食事をする」ことです。

 
 

【玄米食は何歳から?】

冒頭にあげた例のように、玄米食を小学生になってから食べさせようとすると、大抵拒否されます。
それはすでに慣れた食生活が出来上がっているからです。
そこに割って入るには、相当美味しいものでなければ勝ち目はありません。

しかし、むそう塾がお教えしている玄米ごはんは、離乳食からでもOKです。
もし離乳食でお子さんがイヤイヤしたなら、それは玄米ごはんの炊き方が下手だったということです。

お母さんのお腹の中にいるときから、玄米ごはんで出来た血液で育んでもらい、産まれてからは玄米ごはんで出来たおっぱいを飲んでいるのですから、なんの抵抗もありません。
むしろ、小学生になってから切り替えようとする方が苦労しますし、トラウマになってしまうこともあります。

 
 

【主食は白米? 玄米?】

主食は白米でも玄米でもよいから、体調に合う方を選んで、全体のバランスがとれればそれで良いのです。
大事なのは全体で考えること。
絶対玄米でなくちゃ、と病的に盲信しないことです。

白米で食べた方が美味しいおかずの場合は白米で。
玄米を食べたい気分だったら玄米で。

自由に相性のよいおかずと組み合わせて、体も心も喜ぶ食生活をお楽しみください。

 
 


(中川式玄米ごはん 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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「第141回  玄米の炊き方秘伝講座(愛クラス)」を終えて

昨日は、最後の「第141回  玄米の炊き方秘伝講座(愛クラス)」を開催しました。
ご参加くださったのは、東京都1名・神奈川県1名・山梨県1名・石川県1名・兵庫県2名・広島県1名・長崎県1名、再受講者が7名、初受講者が1名でした。

初めて受講してくださった方は、むそう塾の幸せコース第1期生が、ご夫妻で京都に送り出してくださいました。
こうしてつないでくださったことがありがたいと同時に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

初めての方は、体の中から美しくなることを意識されて、受講してくださったそうです。
そのためには食べ物の力がとても大きいので、これから玄米ご飯を召し上がって、体調の変化を感じながら目的を達成できるよう、応援させていただきたいと思っています。

再受講の方々は、最後になってしまう愛クラスに、慌てて駆けつけてくれたのでした。
かなり前に習っただけで、バージョンアップした炊き方を知らない方もいらしたのですが、ピカピカに磨きあげて、新品と同じ輝きのお鍋を持参されて、みんながビックリしました。
ずっと玄米ご飯を召し上がっていてくれて、嬉しかったです。

ふと思ったのですが、昨日集まってくださった方々は、「玄米と愛暮らす」人たちばかりだなあということでした。
だからこんなにも気持ちの良い空気が流れていたのだと、深く感じたのでした。

中川さんのブログ記事を読むと、言葉の合間から「惜しい」気持ちがにじんできます。
こんなに楽しい講座が消えてなくなるのは本当に惜しいと思いました。
それはそうです。
2008年のむそう塾のスタートになったのが、この「玄米の炊き方講座」だったのですから。
私もまったく同じ気持ちです。

また形を変えて、玄米を愛する人たちで集まれたらいいなと思っています。
かつて開催していた「ふんわり会」のような内容もいいし、新しい企画も考えていこうと思っています。

私が中川さんの玄米ご飯の美味しさに惹かれて人生が変わったように、同じ感動がこれからも多くの人に伝わって、素敵な人生になってくださることを願っています。

今までご参加くださったすべての皆様に、感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

 
 

(福ZEN 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

(玄米ごはん)

 
 

(軽量カップの見方を確認しているところ)

 
 
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2か月間ヴィーガン生活を経験した人の記事とマクロビオティックのこと

【ヴィーガン】

今朝、こういう記事を目にしました。
下記に引用させていただきます。
2ヶ月のヴィーガン生活が教えてくれたこと。私が歩む「0か100かではない選択肢」

 
 

<引用開始>

「みんながプラントベースの食生活(ベジタリアンやヴィーガン)になれば、地球の温室効果ガスを2/3削減できる」

環境問題に関心のある私が、様々な活動に参加する中で知ったこの記事をきっかけに、「ヴィーガン」という新しい食の選択肢と出会った。

ヴィーガンとは、肉や魚、卵など乳製品を含む動物性の食材を一切食べない完全菜食主義者のこと。ヴィーガンになる理由は宗教やアレルギーの問題、食への価値観など様々だが、家畜が地球環境に及ぼす影響を考慮してヴィーガンになる人も増えていると聞く。

“地球のために私も食生活を見直そう”

“生活を見直すことで地球環境に貢献できるなんてカッコいい”

そんな思いから、ヴィーガンになることを決意した私だったが、実は2ヶ月間実践して一旦やめてしまった。なぜそうした判断になったのか?地球環境と食をどう考えていけばいいか?

私が学んだことをシェアしたい。

 

ライフスタイルを変える、初めての試み

ヴィーガンになることを決意してから最初の“小さな挫折“は、家族の反応だった。いつも料理をしてくれる母親に「うちでもヴィーガン生活を取り入れてみよう」と提案したところ、栄養士の母親からは偏った食生活になってしまうことを心配され、あえなく却下されてしまったのだ。(今思えばこの時の母の反応が、あとから大きな気づきにつながるのだが…)

実家の食事を変えるのが難しそうならば、一人暮らしを始めるときに、新しいライフスタイルの一環としてヴィーガンに挑戦してみよう。私は、きたるべき日のために情報収集に励んだ。

学業の傍で海洋プラスチック問題に関する活動をしているため、周りには環境意識の高い人が多い。そういうわけで、ヴィーガンに関する情報を集めようと意識してみると、自分にとってヴィーガンやベジタリアンなどの情報が割と身近だったことに気づいた。

健康面などで様々な意見があるヴィーガンだが、ライフスタイルを自分の好みで選ぶように「食」についても自分の好みで選択していく時代なのでは? とますます感じるようになっていった。

私は生活に関する情報は主にInstagramから収集している。#ヴィーガン と検索をして、どんな食事をしている人がいるのか頻繁にチェックをしていた。そこにはミーハーな私の心を掴むオシャレでキラキラした食べ物たちが並んでいた。「自炊生活が始まったら、自分もこんなオシャレで身体にも地球にも優しい生活を始めるぞ」と胸を高鳴らせていた。

 

意外と早く叶った

ヴィーガンを知ってから約半年後、マルタ共和国に語学留学をすることになった。今までずっと実家暮らしだった私は、食事を自分でコントロールできるこのタイミングでついにヴィーガン生活スタートさせた。

買い物に行くとヴィーガン用の食べ物は日本より品揃えが良かった。例えばミルクのコーナーには、牛乳と同じように様々な種類のソイミルクがバラエティ豊富に並んであった。

よくヴィーガンというと「選択肢が絞られる」というネガティブな声を耳にすることがあるが、マルタ共和国では全くその様な感覚はなかった。宝探しをしている様に買うものを探し当て、買い物から帰ってくると、SNSで見ていたヴィーガンメニューを試す。“こだわっている“生活を楽しんでいた。(完全にヴィーガン食のみにするのではなく、友人からもらった食べ物など、時にはヴィーガン関係なく摂取することもありました。)

しかし、留学先の学校で授業が始まると、料理ばかりに時間を割いているわけにはいかなくなった。こうして朝はオートミールとフルーツ、昼と夜はビーガンフードのテイクアウトか簡単にアレンジしたサラダの繰り返しになってしまった。食以外の生活が充実していくにつれて、食生活がおざなりになっていった。

 

その時がきた

留学生活2ヶ月が経ち、友達と市場に遊びに行ってランチを楽しんでいた日のこと。その時がきた。

私はテラス席で突然意識を失ってしまったのだ。不幸中の幸い、市場に行き交う人々の中に看護師の方が何人かいて、私を助けてくれた。その中にいた日本人の看護師さんに、「きちんとタンパク質は摂ってる?肉や魚は食べてる?」と食生活の偏りを心配されてしまった。

どうやら、栄養素のバランスを考えた上でのヴィーガン生活ではなく、ただ単に今までの食生活から動物由来の食べ物を差し引いただけの食事だったために栄養が偏ってしまい、身体に異変が起きたようだった。

まずは取り急ぎ、体調回復に向けてお肉や魚を積極的に摂取するようにした。改めて栄養バランスの大切さを思い知らされた経験となった。

そして私は食に関する勉強をしっかりしないまま、SNSの情報を頼りにヴィーガン生活を始めてしまったことを反省。それと同時にヴィーガン生活をしている人の裏の努力を知り、更に興味が増した。

 

私一人が完璧じゃなくていい

ということで2ヶ月で一旦終わってしまった私のヴィーガンライフだが、大きな反省と今後につながる気づきが残ったと思う。

今回の反省点としては、食に関する明らかな知識不足だった。主にSNSからの情報収集に頼っていた点は見直しが必要だと思う。

例えばSNSでヴィーガンのメニューを投稿している人も、1日3食あるうちの、たまたま一回の食事を切り抜いて投稿しているだけかもしれない。背景にあるその人のライフスタイルまではわからない。SNSの情報だけに頼らず自分自身の食生活全体のバランスを俯瞰するべきだったのだ。これもやってみて気づいたのだから、凄く価値のある経験だったと今は言える。

そして、逆説的ではあるけれども、挫折したからこそ「完璧を目指さない大事さ」に気づけた。

私がヴィーガンを始めた理由は、少しでも環境に気遣ったライフスタイルを送りたかったからだ。その力は微力ながらも、全く何も気にしないよりは良いだろうと思った。しかし、軽い気持ちで始めたヴィーガン生活も、一度始めるとだんだん完璧を目指さなければいけない気がしてきた。環境問題に関する活動をしている立場として「どういう食生活をしているのか」といつ聞かれても、きちんと答えられるようにしなければと心のどこかで焦っていた。それが早すぎる失敗にもつながったのだと思う。

ヴィーガンになる理由は人それぞれだが、環境への配慮という切り口から考えてみると、私一人で完璧を目指すより、みんなで少しずつ取り組んだ方が影響力は大きいのではないか。今はそう思うようになった。

77億分の1人が一生の食生活を変えるのと、77億人が一食分を変えるのとでは、後者の方が持続可能なやり方で、実現の可能性が大きいのではないかと私は思っている。0か100かの話でなくて、ベストでなくてもベターな選択肢はある。

必要以上にお肉などを食べる必要はないし、お店でメニューを選ぶときにヴィーガンメニューを選ぶことなら簡単にできる。完璧なヴィーガンが難しくても、ベジタリアンやフレキシタリアンなどの多様な選択肢の中で、できることから始めようと思う。

当然、私たちの食生活が環境に与える影響の大きさは計り知れない。だから食と環境の関係性については目を背けず、これからも知ることを続けていこうと思う。自分の食生活の豊かさを保ちながらも、微力ながら社会のことを考えられるゆとりを自分の中に持っていたい。食は立派な自分の生活の一部で、せっかくならば誇りの持てるライフスタイルを取り入れたいと今の私は思っている。

食の選択を通して、自信の持てる生活を送れる人が増える社会になりますように。そして何か新しいことを始める時に肩の力を抜いて、堂々と一歩を踏み出せる人が増えるといいな、と願いながらこの記事を送りたい。

 
 

※編集部注)

この記事は、植物ベースの食生活の栄養リスクについて評価したり指摘したりすることを意図した記事ではありません。

植物ベースの食事と栄養に関する研究が世界中で進んでおり、例えば米国栄養士会は「適切に計画されたヴィーガンを含む菜食主義の食事は、健康的で栄養も十分であり、一定の病気の予防と治療に健康上の利益をもたらしうる」という立場を取っています。

ただし、米国栄養士会の声明はアメリカ国内での研究をもとにしたものであり、「日本人の食生活や食の選択肢にまつわる現状を鑑みたヴィーガンまたは菜食主義の評価ではないことに注意したい」という研究者からの指摘があることも補足いたします。

ハフポスト日本版では今後も、あらゆる価値観やライフスタイルを尊重しながら、地球環境や社会の持続可能性と食生活の関係について考えるきっかけになるようなコンテンツを発信していきます。

<引用終了>

 
 

【Instagram】

この記事を読んで考えさせられることがありました。
それは下記の文章に表れています。

私は生活に関する情報は主にInstagramから収集している。#ヴィーガン と検索をして、どんな食事をしている人がいるのか頻繁にチェックをしていた。そこにはミーハーな私の心を掴むオシャレでキラキラした食べ物たちが並んでいた。

今はこういう人が多いですね。
少し前にも、大学生から「Instagramって勉強になりますよね。情報がいっぱいあって。」と私のブログにコメントがありました。
その時私は「えっ?」と思ったのでした。

私もInstagramを利用していますが、気まぐれに写真をアップするだけで、重要な情報はブログで発信していましたから意外だったのです。
「そうなのかあ、今の大学生はInstagramに書かれてある内容で満足してしまうのかあ。」と思ったのですが、でも、そこから深追いしてくれていると思っていたのです。
でも、大学生だって忙しいから、そんなに深追いする時間がとれなければ、そのままで済ませてしまうことも多いでしょう。

でも、ご紹介した記事の中で、投稿者さんが次のように書かれていてホッとしました。

例えばSNSでヴィーガンのメニューを投稿している人も、1日3食あるうちの、たまたま一回の食事を切り抜いて投稿しているだけかもしれない。背景にあるその人のライフスタイルまではわからない。SNSの情報だけに頼らず自分自身の食生活全体のバランスを俯瞰するべきだったのだ。

 
 

【ヴィーガンとマクロビオティック】

マクロビオティックも似たようなものです。
私のブログには、ヴィーガンやマクロビオティックで困った人の記事がありますが、どうも極端に走る傾向が多いようです。
それを揺り戻して、中庸になってくれたら良いのですが。

そのような方々のために、前にご紹介して大反響だった記事をもう一度リンクしておきます。
マクロビオティックの人も要注意!「菜食はなぜ老けるか」 2015.3.20
こちらの記事も目を通していただけると参考になります。
マクロビオティックの人も要注意!「菜食はなぜ老けるか」 再掲載 2020.2.18

なお、マクロビオティックにはあるけれど、ヴィーガンにはない考え方があります。
それが陰陽の考え方ですね。 ← ココ大事

 
 

(車海老の具足煮 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

もう少しするとお正月です。
おせち料理には欠かせない「海老」ですが、これも動物性だからと言って召し上がらない人がいます。
アレルギーがある場合は仕方ありませんが、「縁起物」であるお料理は、みんなで笑顔で囲めたらいいなあと思います。
ちなみに、おせちに海老を入れるのは、「ともに腰が曲がるまで長生きできますように」といわれています。
また、「赤白」がおめでたい配色であることも関係していますね。

 
 
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やわらかい食べ物って必要なんですねぇ

単発講座のご案内記事が続いたので、また閑話休題ということで。

 
 

先日「第1回 京料理人中川善博の料理試食会」にいらしてくださった方(以下Aさんと呼ぶ)のこと。
こちらの記事にも少し書いたのですが、他のマクロビオティック教室に通われていて、食養指導も受けておられるそうなのです。

しかし、「指導されたお料理の出来上がりがこれでいいのか分からなくて・・・」と話しておられました。
そうですよね。
食養指導はお料理名だけなので、出来上がりは個人差がとても大きいのです。

前は私が習った先生が「食養料理」の講座をされていましたが、各人の出来上がりを細かくチェックすることはありませんでした。
つまり、教えっぱなしなんですね。
そうすると、人それぞれの仕上がりになって、陰陽差が生じてしまうのです。

ですからむそう塾では、お教えしたお料理をご自宅で再現して、それをチェックする方法を二重にも三重にも用意しています。
人間というのは、結構勘違いがあったり、思い込みをしていたりするものなので、確認作業は大事ですね。

*   *   *

ところで、そのAさんは、試食会のお食事を召し上がっている途中で、お顔がとてもよい表情になってきました。
そばに行って少しお話をしてみると、「やわらかい食べ物って必要なんですねぇ」とのこと。

なるほど。
Aさんは「中川式出汁巻き玉子」や、「高野豆腐の白煮」のやわらかさに癒やされたようです。
そうなんです。Aさんには「やわらかい」という陰性が足りなかったのですね。
だから、とても体が喜んだのだと思います。

あなたもありませんか?
なんとなくホワホワしたものが食べたいと思ったり、やわらかいものに触れて幸せな気持ちになったりすることが。

それを、「やわらかいものは陰性だからダメ」と排除してしまうと、かえって疲れが溜まってしまうことがあります。
いつもフワフワのものばかりを食べているのは考えものですが、もしそれが体からの声なら、ちゃんと対応してあげましょう。

きっと陽性になりすぎているか、ストレスがいっぱいなのでしょう。
肉体的もお疲れがたまっていることが考えられます。

え? 陽性になっているのに、陽性の玉子?
いえいえ、料理方法の陰陽を考えてみましょう。
陰陽は奥が深いですよ〜。

こんなところにも、心身の病気を未然に防ぐ力があるんですよ。

 
 


(中川式出汁巻き玉子 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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