マクロビオティックにおける毒消し

お味噌汁を飲んでいますか?
お味噌汁は日本人にとって、毒消しになる大切なお料理です。
出汁を変え、具を変え、お味噌を変え、いかようにも変化させられます。
かつて「圧力鍋料理とモバイル味噌汁の会」を開催したところ大人気で、 今でも根強いアンコールがあります。
涼しくなったらまた開催してあげなくちゃねと中川さんと話しています。 
先日は「腸から陽性になるための講座」を開催しました。
その中の一つに鉄火味噌があります。 
講座当日から体がぽかぽかするとか、冷え性だったのに足が暖かいとか、目覚めがすっきりするとか、お昼ごはんを食べた後眠くならないとか、体が軽くなったとか、色々な反応が寄せられています。
これからはすべて血液の質が変化しつつある証拠ですね。
食べたものは腸から吸収されていくため、まずは腸をきれいにして、良い血液を作る素を送り込んであげれば、体は自然に健康体になって行きます。
一口で腸をきれいにするといっても色々な方法がありますが、良い血液を作るための素は私たちの食べるものでいかようにも出来ます。
マクロビオティックはその辺のところを自由自在にコントロール出来る方法を伝えているのですが、一つ大事なことはきちんと毒消しをしておくということです。
毒消しというと恐ろしいことのように感じるかも知れませんが、簡単にいえば食材の陰陽バランスを調えるということです。
それはなにも特別な方法ではなく、昔から先人の知恵として受け継がれて来たものです。
たとえば焼き魚に大根おろしや柑橘系を添えるように、あるいはお刺身に大根のつまやわさびが添えられるように、あるいは焼き鳥にネギや椎茸が並んでいるように、はたまたカレーには玉ねぎやじゃがいもが入って香辛料が加わっているように。
そしてパスタにはトマトが合うように、ハムにはメロンが合うように、毒消しになるものはお互いの相性も良いものです。
お寿司における白米・お酢・砂糖・わさび・ガリ・緑茶・お醤油なども、相性が良いとともに毒消しにもなります。
毒消しとは?と難しく考えるのではなく、昔から伝わるその地域の伝統料理をしっかり観察すると、その地域の人達にピッタリの食べ物が残っているはずです。
それをマクロビオティック料理とイコールだと考えれば分かりやすいでしょう。
伝統料理をマクロビオティックの陰陽に照らし合わせて、お若い人達でも作りやすいようにしてお伝えしているのがむそう塾の各講座です。

このお味噌汁は野菜から出る旨味を引き出した完全精進バージョンです。
動物性の毒消しもしてくれます。
優しくて中庸に近いお味噌汁ですが、お味噌を変えれば陽性さを増やすことも出来ます。

こちらは鰹節と昆布でお出しをとってある少し陽性バージョンです。
少しシャキッとしたい時に向いています。
これでもまだまだ陽性さはそんなに多くはありません。
美味しい!と思えるお味のお味噌汁を飲んで、体調をコントロールしましょう。
そしてそれは知らず知らずのうちに毒消しをしてくれているのです。

陽性が勝っているときには、たまにはこんな果物もいいですね。
もちろん旬の果物が大前提ですから、絶対にメロンというわけではありません。
この日はたまたまメロンだったというだけです。
ちなみにメロンはお肉の毒消しをしてくれます。
ですから、ステーキの後にメロンというのは良い組み合わせですね。
こんなふうに、いつでも毒消しを頭において食べたいものを体に聞きながら選び、その反応を確かめておくことがマクロビオティックの最初の頃は必要です。
それを繰り返しているうちに、勝手に体が反応するようになって、無意識に毒消しをしながら食べるようになります。
その無意識が良いのです。
何でも無意識の境地に達すると、自然体で楽になります。
それまではちょっと意識してみてください。
なお、毒消しなんて言葉を使うのは食材に失礼だという考え方もあります。
愛情をもって育てた食材に毒があるなんて言ってほしくないと言うご意見はよく理解できます。
ここで私がお伝えしたいのは、たとえば上記のメロンでも、メロン自体には何も毒なんてありませんが、それをたくさん続けて食べると体に作用する力が、あたかも毒であるかのような働きをするという意味です。
もちろんこれは体質の個人差によって、体への影響はさまざまです。
その辺のところを誤解なきよう、よろしくお願いします。

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