桜沢如一著「うなぎの無双原理」より<かば焼き>

きょうは土用の丑の日です。
うなぎの蒲焼きを召し上がった人も多いことでしょう。
私がマクロビオティックを始めた頃は、鰻なんてとんでもない!
ということで、世の中が土用の丑の日であろうがなかろうが、鰻とはサヨナラしておりました。
それから何年も経ってから、鰻の陰陽加減を知るために、天然うなぎを食べることになりました。
恩師に教わったとおり、甘味のある蒲焼きは避けて白焼きを食べました。
うなぎを食べる時には天然物で白焼きというのが、教えだったからです。
ところで、桜沢如一先生の本に「うなぎの無双原理」があります。
古い本ですが、何故か好きな本です。
桜沢先生が錬金術として鰻を研究されていたことがあるそうで、軽いタッチで書かれているのですが、よ?く鰻のことを知り抜いていて面白い本です。
その中から今日にちなんで「かば焼き」をご紹介しましょう。
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<かば焼き> (うなぎの無双原理37Pより)
かば焼きは「香疾(はや)き」からきたという説が一番古いそうです。
しかし、私はかば色に焼いたという意味にとります。
なまずやどじょうのかば焼きもありますから。
かば焼きには最も上等の炭—-堅炭、姥女(うばめ)炭、備長(びんちょう)炭のごとき—-が必要です。
これは最も陽性の木で作った炭。
石炭やガス、電気ではまずい。
陽性がすぎます。
これを烈火とし、その上にのせ「手返し百辺」というほど返しつつ、ぱたぱた高い音をうちわでたてて焼きます。
これは最も陽性の火を最も陰性にする方法です。
「裂き三年、串八年、焼きは一生・・・・・・」という言葉があるほど焼きはむずかしいのです。
昔はうなぎの丸焼きに塩をつけて食べたそうです。
そのうち、たまりを用いるようになり、醤油というものができ、専門の店—-醤油屋までできました。
それからさらに、たれを作るようになったのです。
たれは醤油とみりんを等分に入れたのが同割り。
今では四分六分になっています。
東京でも深川へんの労働者の多いところでは、今でも六分四分のたれを用いる店があります。
これも昔は二割づめといって八割くらいに煮つめたのだそうですが、今では二分づめくらいが関の山です。
みりんのかわりに砂糖を用いているのもたくさんあるからたまりません。
かば焼きは頭と尾がうまいので、これを捨ててつけないのはウソです、ことに尾のおいしいことは有名です。
こんなことを聞くと、むしゃむしゃ食った人は恥ずかしくなります。
東京と大阪では料理方法も出し方も全く違います。
関西のウナギのまむし(実は飯(まま)蒸しで、蝮(まむし)にあらず)や茶漬けは温かいウナギを食べる方法としては天下一品です。
東京では白焼きしてから、むしにかけて脂肪の陰をみな取り去り、関西ではむしにかけません。
これは見かけからいえば東京流が美しく、カロリーからいえば大阪風がよろしく、どちらにも勝負ありませんが、無双原理からみると男性的(陽性)な江戸っ子は淡白を好みつつ、陰性の脂肪を去って、陰過多になることをさけ、女性的(陰性)な大阪人は濃厚な味を好みつつ、それを陰性の脂肪で取るというまことに賢明なやり方です。


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第53次「むそう塾 パスポート取得者」を発表します!

梅雨が明けてから猛暑が続いております。
私も汗だくで片づけものをしていたら、首筋にあせものようなものが・・・。
この暑さの中で玄米ご飯を炊くのは、かなり頑張らないといけません。
クーラーがある場合はその風の向きや、部屋の温度、水温も考慮して浸水時間の加減、そして何より暑い中でも美味しい玄米ご飯を炊き上げる技術。
さらに、暑くなって来るとお米の保存にも気を使いますし、これから新米が出回るまでが、一番お米がまずくなる時期です。
そんな中でも奮起して3回目の投稿でパスポート品質の玄米ご飯を炊かれた方が登場しました。
39期ですから、丁度1週間前の18日の愛クラス受講者です。
奥様が授乳中のため、代役でご参加くださったご主人様が快挙です。
頑張りましたね?。
さすが男性です!
では、パスポート取得者を発表させていただきます。

<むそう塾 パスポート取得者>

 1 Fuさん(39-1)  

 

 
<寸評> 中川善博より

Fu(39-1)さん
私と同い年の男性なのに、初投稿はド陰性な情けない飯を炊かれたので、女性にはおおよそかけないような「ゲキ」を飛ばしました。
それで奮起してくださったのか、若い奥様の応援が効いたのか。
3回目にして見事文句無しのパス品質の飯を炊かれました。
これで良いのです。
これが優しい陽をもったふうわり飯です。
この飯をずっとご家族で食べ続けてください。
おめでとうございます。
こちらの記事もお読みください。
「優しい陽」にご注目。
*    *    *    *
(1)絶対美味しい玄米ご飯の炊き方をマスターしていただきたい。
(2)その玄米ご飯を炊く行為を通じて、自分を見つめ気づきを得て、幸せに繋げてほしい。
(3)まわりの人と一緒に幸せになろうとする意識を持ってほしい。
これが「むそう塾」の願いなので、この(1)?(3)をおおむね理解され、なおかつ実践出来ていると思われる方に、パスポートを発行させていただきました。
これからは、ご自身と向き合いながら、日々の心の持ち方を大切にして、中川さんに言われたことを思い出しながら、人間性をより高めて幸せな日々をお過ごし下さることを願っております。
そのために、時々「抜き打ちチェック」と称して、その後もしっかり美味しい玄米ご飯が炊けているかどうかの「抜き打ちテスト」が入ります。
パスポートを手にされたからといって、気を緩めないように、引き続き真剣に玄米と向き合ってください。
あなたの人生は「どれだけ玄米と真剣に向き合ったか」で、大きく左右されますから。

そして、あなたのお席を後輩の方に譲っていただいて、これから育つであろう後輩の幸せを共に見守ってください。
よろしくお願いいたします。

 

なお、ご自身のご経験や気づかれたことなどを、中川さんの玄米投稿欄にどんどんコメントをしてあげてください。
経験者のご意見は、今模索中の方にとって、大変励みになりますし嬉しいものです。
そして、みんなが一緒にステップアップして、幸せになりましょう。
*    *    *    *
パスポートは出発点であり、到達点ではありません。
従ってこれは、第三者に教える力を認めたものではありません。
「中川式玄米ご飯の炊き方」は、中川善博本人のみが口伝の形でお伝えしております。
なぜなら、「中川式玄米ご飯の炊き方」はオーダーメイドの炊き方だからです。
パスポートを取得されましたFuさんは、これで玄米投稿の目的は達成されましたので、お写真を中川さんに送らなくても結構です。
パスポートの発行は、この記事をもって公表するとともに、個人宛へのメールでお知らせいたします。
このメールにはパスポートナンバーが記載されていますので、もし、届かなかった場合はご連絡ください。


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青春

私はずいぶん自由気ままに生きて来ました。
真の自由は何なのかを知らないまま。
嬉しかったこと、悲しかったこと、沢山経験しました。
でも、その度に発見があって、その度に感動がありました。

いま沸々と心の奥底から湧いてくる熱い想いは、それらの感動が土台になっています。
一つひとつの細胞が新たな命を吹き込まれたかのように、新しい躍動をしている感じがします。
ああ、まさに今も青春なんだと実感します。

先日秋乃さんのブログにサミュエル・ウルマンの「青春」が掲載されていました。
懐かしいですね〜。
改めて読み直してみて、うんうんと頷いてしまいます。
まさに私はこんな想いで生きて来たから。

高校生のころから「年齢は不可抗力だ」が私の口癖でした。
便宜上生年月日を基準に年齢を数えるけれど、それは個人を識別するため。
心の年齢は戸籍とは関係ないと言い張って生きて来た人生でした。

今こうしてこの詩を読み返すと、サミュエル・ウルマンが70代の時にこの詩を書いた心境に、自分の年齢も心も近づいていることに気づきます。
今を生きるすべての人にこの詩を贈りたいです。

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「青 春」

・原作 サミュエル・ウルマン
・邦訳 岡田 義夫
・蔵版 青春の会


青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相(ようそう)を言うのだ。

優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦(きょうだ)を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、

こう言う様相を青春と言うのだ。

年を重ねただけで人は老いない。理想を失うときに初めて老いが来る。歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。

苦悶や狐疑(こぎ)や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰(あたか)も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥(あくた)に帰せしめてしまう。

年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。

曰く、驚異への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰、事に処する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる、

人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる、

希望ある限り若く  失望と共に老い朽ちる。

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして偉力の霊感を受ける限り、人の若さは失われない。 これらの霊感が絶え、悲嘆の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、皮肉の厚氷(あつごおり)がこれを堅くとざすに至れば、この時にこそ人は全く老いて、神の憐れみを乞うる他はなくなる。

*    *    *    *

「 青 春 」

・原作 サミュエル・ウルマン
・宇野収、作山宗久訳

青春とは人生のある期間ではなく
心の持ち方をいう。
バラの面差し、くれないの唇、しなやかな手足ではなく
たくましい意志、ゆたかな想像力、もえる情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは臆病さを退ける勇気
やすきにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うときはじめて老いる。
歳月は皮膚にしわを増すが、熱情を失えば心はしぼむ。
苦悩、恐怖、失望により気力は地にはい精神は芥(あくた)になる。

60歳であろうと16歳であろうと人の胸には
驚異にひかれる心、おさな児のような未知への探求心
人生への興味の歓喜がある。
君にも我にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美、希望、よろこび、勇気、力の
霊感を受ける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ
悲嘆の氷にとざされるとき
20歳だろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえるかぎり
80歳であろうと人は青春の中にいる。

 
 

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氣の流れ

昨日から家中の整理をしています。
浴室の掃除道具や吊るす場所を新しくしたり、洗面室のこまごまとしたものを収納し直したり、楽しくてワクワクする作業です。
小学生のころから家中の整理をして、母親にビックリされていたのを思い出します。
私には姉が二人いるのですが、二番目の姉は私と同じく整理魔・掃除魔です。
一番上の姉とは13歳離れているのですが、私が掃除をしたり片づけをすると、「おー! 綺麗になったね〜、気持ちいいわあ!」と笑顔で嬉しそうにしていました。
その雰囲気が小学校低学年の私にも嬉しかったのです。
いつしか、卓球が出来るくらい広い廊下や階段を、ごま袋でせっせと磨いて、ピカピカにするのが私の役目になっていました。
これは夏休みのある日に、母親に教えてもらってごま袋を作って磨きあげたら、とってもいい艶が出て、外出から帰って来た一番上の姉が玄関に入るなり、「凄ーい! 磨いたの?」と目を丸くした表情が忘れられなかったからです。
二番目の姉は9歳離れているのですが、お裁縫や編み物がとっても上手で、私が物心ついた時から、お裁縫の残り布でお人形さんの服を作ってくれました。
そしてお針箱の中がきちんと整頓されているのを、子供心に綺麗だなと思って眺めていました。
整理・整頓魔はこの姉の影響です。
一番上の姉は成果を認めて褒めるのが上手いので、人を使うことが上手です。
私もまんまとその姉の罠にはまって、掃除魔になって行きました(笑)
きっかけってどこにあるか分からないです。
小学生にもならない年齢の時に、よその人に褒められたことがきっかけでどんどん絵が好きになったり、小学2年で初体験したお料理教室(大人向け)の新鮮さが刺激になって、お料理に興味をもったり、その他たくさん似たようなことがあります。
ただ、それらに共通しているのは、「褒められた」という体験です。
その体験がよほど人間の印象に残るらしく、こんな歳になっても一番上の姉が褒めてくれた光景や、お料理教室での体験が鮮やかに想い出されるのです。
*    *    *    *
ということで、日用品の収納場所を整理しようと思ったら何やら様子が違います。
? ?
ははーん、夫の仕業だな^^
私が留守にしている間、夫は夫なりの方法で紙袋をしまってくれたらしいのですが、こんなの要らないよと言うような紙袋もしまってあるのです。
デパートで買い物をした時に入れてくれるあの紙袋ですが、いちいちしまっていたら、膨大な量になってしまいます。
ですから私は、後々使いそうな形の物だけ厳選して、大きさの順に立てて収納します。
ところが夫は、全部捨てないで大きさに関係なく、隙間に入れてありました(笑)
だから収納場所の扉を開けたら、景色が違ったのです。
これは昔のお年寄りに多いです。
特に戦争を経験した世代は、とにかく物が捨てられません。
スーパーのお総菜が入っていたパックさえも、綺麗に洗ってしまって置くのです。
いつか使うかも知れないと。
これは体験上仕方のないことだと思います。
でも、何でもかんでも、とにかく取っておくだけの人は決断力のない人です。
そんな人に限って、狭い狭いと言って物に囲まれた暮らしをしているものです。
私はマクロビオティックを知る前から、家の中に不用品があるのがとってもイヤでした。
ですから家の中にあるのは全部必要な物ばかりです。
人間さえも(笑)
マクロビティックを知るようになって、そのことがコトンと納得出来ました。
不要な物の存在は、氣の流れを悪くするからなんですね。
本能でイヤだと感じていたのでしょう。
そのためにマクロビオティックでは、お掃除をとっても大切に捉えているのです。
桜沢如一先生のお掃除好きは有名です。
逸話も多いです。
*    *    *    *
氣の通った家に住み、氣の通った生活をする。
それが健康や幸せを運んでくる。
そんな生き方が楽しくないはずがありません。
マクロビオティックはそんな生き方を提唱しているのです。
決してマクロビオティック料理の普及のみが目的ではありません。
「マクロビオティックというものの見方考え方」が大切なのです。
決してお料理をミクロの視点で排除することではありません。
さあ、暑い時期ですが、夏休みを利用して家中の「氣」を見直してみませんか?
旅行のシーズンですが、氣を整えてから旅行をするともっと楽しくなりますよ。
一家総出で住まいの氣を意識するって、素敵なことだと思うのです。
そうそう、今年の夏はお掃除をすることに変更した塾生さんがいました。
彼女の素敵な笑顔が、ますます素敵になることを期待しています。
(とプレッシャーをかけておく 笑)


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やらせではありません

桂剥き投稿の総括記事は終わったけれど、実はまだ書きたいことがいっぱいあるんですよ。
でも、桂剥きに関係のない人に飽きられてもいけないので、4回で終わりにしました。
これからは番外編として、時々小出しに書いて行きます。
まず、ビフォー&アフターです。
先日4名の方のビフォー&アフターを掲載しましたが、全員のビフォー&アフターはこちらです。
中川さんが大変な労力を要する作業なので、ためらっていたのですが、やはりお願いしてしまいました。
実はね、中川さんは今断食中なのです。
今日で3日目です。
28日の営業日までに元に戻す予定です。
そんな時に私からのまたまた無理なお願いが。。。
でも、頑張って編集をして下さいました。
中川さん、心から感謝しています。
*    *    *    *
この記事のタイトルについて。
「やらせではありません」
桂剥き投稿の真っ最中、こんな笑い話がありました。
こちらの写真を見た人が、「あれって、やらせでしょう?」と本人に言ったそうなのです。
「えーっ!!!、そんなふうに思う人がいるんだー!!!!」って、こちらがビックリしてしまいました。
いやはや、世の中には「やらせ」なんてことがあるから、あの記事もやらせだと思ったのでしょう。
しかし、よく考えてください。
むそう塾がやらせをするとお思いですか?
卑しくもマクロビオティックの素晴らしさをお伝えしたいと思って、むそう塾なるものをしている以上、実力以上のことを記事にするなんて考えたこともありません。
桂剥き投稿の全員のビフォー&アフターを見てください。
文字どおり血を流しながら、すべてご自分の決意と汗で、多くの時間を費やして頑張ってくれた結果です。
塾生さんの名誉のためにも、ぜひこのことだけはお伝えしたいと思います。


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