「八ツ橋に盛る」 京料理人中川善博の盛り付け指導より

「マクロビオティック京料理教室 むそう塾」では、京料理人である中川善博がお料理を教えています。
お料理というと、つい作り方に神経が行ってしまうものですが、中川善博はお口の中に入るまでお料理は終わらないと考えています。
ということは、盛り付け段階はまだお料理の途中なのです。

そこでむそう塾では、お料理の盛り付け指導も徹底しています。
その指導の一環として、毎朝「お弁当投稿」に対する添削が行われていて、これがとても勉強になって、かつ力がつく実践の場になります。

実はお弁当というのは、箱に詰めるという点でミニおせちみたいなものなので、お弁当投稿をしている人たちは、年末になるとおせちに対するハードルがグンと下がるのが現実です。
これが本当にすごい実力だなぁと毎年感心する私です。

 
 

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盛り付けの一つに「八ツ橋に盛る」というのがあります。
京都の銘菓に「八ツ橋」というのがありますが、お菓子と違って盛り付けの場合は、伊勢物語「かきつばた」の「三河国八橋」から、八枚橋の板の形を指します。
私のブログでも過去に取り上げています。
アヤメ・カキツバタ・ハナショウブの見分け方と「八ツ橋」の由来 2018.4.19

お皿でも八ツ橋というのがありますが、次のような形をしています。
こちらのサイトからお借りしました。

 
 

こちらのサイトからお借りしました。

 
 

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この八ツ橋が基本にあって、奈良漬けをお弁当に盛り込むときには、お弁当箱の左下に2枚を少しずらして置きます。
必ず手前の1枚を右側にずらします。
前の1枚が奥の1枚より高くなってはいけません。
後ろにある1枚を隠してしまうからです。

 
 

このお弁当は、塾生のつむぎさんからお借りしました。

 
 

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それから、次のようなときも八ツ橋を意識します。
このお弁当は、塾生のおはるさんからお借りしました。

 
 

まだまだ「八ツ橋に盛る」例はあるのですが、今回はこのへんでおしまいです。

京都は古い街なので、注意していると結構あちこちに八ツ橋を意識した形が見られます。
「八ツ橋」を知らないでいると素通りしてしまいますが、日常的に気を配っていると、案外見つけることができますよ。

 
 
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