食習慣や価値観は結婚生活の重要な要素です

昨年の12月に、夫の作り置き料理「食べたくない」 妻の本音に共感続出「義務感になってツラい」という記事がありました。
すぐに記事を書きたかったのですが、もう少し温めておこうと思っていました。
私なりに思うことを書いてみます。

 
 

【エネルギー】

この記事の内容は、共働きの妻のために夫が気を利かせて作り置き料理を作ってくれるのですが、妻の方がそのお料理を食べるのがつらくなってきたというものです。
一見すると、ご主人がお料理を作ってくれて、帰宅したらそれを食べるだけなんて羨ましいと思うかもしれませんが、それが続くと事情は変わってきます。

まず、お料理は大抵できたてが一番美味しいのですが、作り置きとなると、時間が経過しても美味しく感じるように工夫しなければなりません。
それなくして、普通に作ったものを保存しておいただけでは、どんどんまずくなってしまいますし、食品としてのエネルギーも落ちてしまいます。

食材のエネルギーをいただくには、さっきまで生きていたものを口に運ぶのが一番です。
それはお野菜でも動物性のものでも同じです。

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【食べたいものを食べる】

私たちは「ラーメンを食べたい」とか、「お菓子を食べたい」とか、今食べたいものをよく口にしますよね。
それは単に好みの問題もありますが、多くは体の欲求から来ています。
体が今必要なものを「食べたい」という形で発信しているわけです。
「水を飲みたい」と感じたら水を飲むように、体の要求に従って食べるのが一番健康には良いのです。

その点、作り置き料理の中から選ぼうとすると、体の要求には応えにくいことが考えられます。
そのようなことから、作り置きというのは、おかずの中の1品としてはあってもよいのですが、すべてを作り置きで済ませるのはお奨めできません。

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【楽しく食べるには意味がある】

怒られながら(文句を言われながら)食べるお食事、嫌いなのに無理に食べさせられるお食事、シーンと静まり返って一言の会話もなくいただくお食事。
こういう光景でいただくお料理は、きっと砂を噛むようなもので、肉体的にはある程度空腹を満たすでしょうが、精神面では何も満たされません。

そうではなくて、笑顔とともに話をしながらいただくお料理の方が断然美味しいのです。
それは雰囲気も食べているからですね。
そういう意味でも「黙食」なんて考えられません。
義務感をともなってお食事をされている、投稿者さんのお気持ちをお察しします。

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【価値観の相違】

私はよく塾生さんに、「価値観の似ている人と結婚する方がうまくいく」とアドバイスします。
人生は判断の連続ですから、何かを判断する時価値観が異なるとギクシャクします。
ただ、価値観が異なっても、相手の価値観を尊重してあげられるタイプならうまくいきます。

投稿者さんのご夫婦は、価値観が異なるようなので、お互いに大変だろうなあと想像します。
でも、価値観が異なるがゆえに、相手から学ぶチャンスもあるので、そのあたりを微妙にバランスが取れれば、考え方も変わることでしょう。

しかし、食習慣の価値観はなかなか変わりません。
それぞれ育った環境が異なるので、根が深いんですよね。
ですから、結婚前にぜひお食事の機会を何度も設けて、相手の食習慣を可能な限り感じ取る機会を作ることをおすすめします。

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【飽きる】

何日も同じものを食べ続けると、「飽きる」ことがよくあります。
おせちに飽きた人も多いことでしょう。
しかし、本当に美味しいものはなかなか飽きません。
飽きない場合は、その食べ物にまだエネルギーがあるということです。

食材のエネルギー、料理方法のエネルギー、作り手のエネルギー、想いのエネルギーなど、色々考えられますが、それらのエネルギーが落ちてくると飽きてきます。

投稿者さんは、この「飽きる」状態になっていると思われますので、たまにはご主人も一緒に外で食べてあげてほしいなと思います。
でも、ここは価値観が違っていて難しいようですね。

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【陰陽で考える】

もう一つ飽きる場合があります。
それは、体がその食べ物を求めていない場合です。
正確には体調がその食べ物を要求していないわけですが、それを陰陽で考えるとすごく分かりやすいです。

いま自分は陰性のものが食べたいのか、陽性のものが食べたいのか?
その陰陽の求めたとおりのお料理がなかった場合には、「飽きた」と感じるのです。

あなたは「おせち」に飽きましたか?
最後まで美味しく食べられましたか?
おせちの中で何が美味しく感じましたか?
それであなたの陰陽も判断できます。
面白いですね、マクロビオティックの陰陽って。

 
 


中川式七草粥 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

明日は1月7日。
七草粥の日ですね。
やさしい陰性料理で、胃腸を労ってあげましょう。

 
 
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